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情報誌『アシスト』

2007 JUL/AUG 2007/07/01
誌上セミナー ウェブハロー


組織営業力強化のための「営業報告の活用法」
~効果的な報告システムの実装方法~【その6】

新本 幸司
株式会社アシスト 営業力強化事業推進室 室長
新本 幸司

前回のコラムでは、「お金を使っている(過去の取引実績)」、「お金を持っている(将来の拡販余地)」という2つの視点から、顧客のセグメンテーションを実施しました。そして顧客セグメント毎に活動ガイドラインを検討するのですが、その前に最も攻略の困難な「問題児セグメント」に配置される10社について検討してみましょう。


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 【顧客のセグメンテーション】
  (前回のコラムのおさらい・・・)
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次の図に示すとおり、「問題児セグメント」に配置される顧客は、競合他社の取引実績が高く、自社との関係構築ができていない顧客です。単純に定期訪問を繰り返しても、案件化さえも難しく、営業マンはついつい疎遠になりがちです。






したがって、これら顧客の社内シェアを拡大するためには、より一層の顧客熟知が必要となりますが、「花形セグメント」や「金のなる木セグメント」の顧客ほど活動リソースを割くわけにはいきません。つまり10社の問題児を優先順位付けする必要があるのです。






例えば、(1)顧客攻略を検討する時期と、顧客が課題解決を必要としている時期が一致しているか(Urgency)、(2)その課題解決に対して、自社のサービスやソリューションが適合しているか(Feasibility)、(3)課題解決に対する顧客の投資はチャレンジするに値するか(Impact)、そしてこれら時期、適合度、投資の3点から提案を整理し、これに(4)提案に耳を傾けていただけるような関係構築ができているか、を加えた観点から、問題児セグメントに対する攻略の優先順位を定義します。これが「必要とされている」という視点になります。

顧客の課題解決に関する、時期、適合度、投資といった情報は、日々の顧客接点から収集される内容ですが、単に日報システムを運用するだけでは、これら情報を上手く活用することができません。すなわち、日々の顧客接点(日報)から「顧客の課題(テーマ)」を切り出し、時期、適合度、投資といった内容を集積できる仕組みが必要で、その情報を元に翌年(期)の顧客攻略に向けた作戦立案に結びつけるのです。

攻略インパクトの大きな「問題児顧客」を「花形顧客」へ、つまり固定客化することが、業績拡大に大きく寄与するであろうことは疑う余地のないところでしょう。

ここまでを踏まえて、「顧客訪問のガイドライン」を再設定してみましょう。

次の表1は、前回、前々回と説明しました、「ランク毎の顧客訪問ガイドライン」です。営業マンの月間60件の訪問数と、担当45社の企業をマトリックス分析にしたがって再定義します。






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 ・「花形」セグメント顧客は、これまで以上の活動リソースを割き、
  さらなる取引発展を目指す。

 ・「金のなる木」セグメント顧客は、これまでと同等の活動リソース
  を割き、取引維持に努める。

 ・「負け犬」セグメント顧客は、計画訪問の対象から外し、ローコスト
  オペレーションに努める。

 ・「問題児」セグメント顧客から、必要とされている顧客(この例では2社)
  を選定し、積極提案を実施する。

 ・「残りの問題児」セグメント顧客(8社)は、活動リソースを押さえつつ、
  課題収集に努める。

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このようにして再定義されたガイドライン表2は、コラムその3で説明しました、「近道」を探すための方法です(右下の表をご参照ください)。ルート(店舗/企業巡回)型営業の場合は、この考え方に沿って活動計画を立案していただくことが可能です。しかし、提案型営業にとってのガイドラインは、その活用目的が若干異なります。

提案型営業の活動プロセスは、(1)見込創出、(2)顧客創出、(3)顧客維持、の3つの活動から構成されます。見込創出とは潜在状態の顧客を見込客へ変化させる活動を指し、顧客創出とは見込客への提案/交渉を経て契約に至るまで活動を指します。また顧客維持とは、契約後の顧客満足を向上させ、追加需要や新たな案件を創出する活動を意味します。つまり、提案型営業における案件発掘とは、(1)と(3)の活動総和を指し、この部分がガイドラインとして定義されるのです。

さて、これまでの流れを、本コラムのテーマである「報告システム」の観点からまとめてみましょう。次の図は、横軸にPLAN-DO-SEEの流れを、縦軸にマネジメントと営業現場の役割を置き、各システムをボックスで表現しています。








左上の顧客分析から訪問計画に始まり、日々の顧客接点管理から報連相、さらに行動集計に至るまでの流れは、「行動から見た」一連の導線です。つまり、営業マンの報告システムは、この導線に沿って入力する仕組みでなければ、重複入力が発生することになり、大きなストレスにつながります。

次回は、「行動から見た」入力導線を実装する、営業システムの構築手順を説明することにしましょう。
⇒詳細は「効果的な報告システムの実装方法【その7】」をご参照ください。


(※これまでのコラムについては以下をご参照ください。)
効果的な報告システムの実装方法【その1】
効果的な報告システムの実装方法【その2】
効果的な報告システムの実装方法【その3】
効果的な報告システムの実装方法【その4】
効果的な報告システムの実装方法【その5】

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