■東映のWebサイト・リニューアル・プロジェクト■
「コンテンツのマルチユース」の実現を目指す
---貴社Webサイトのリニューアルに至る背景や経緯をお聞かせください。
当社は映画製作、配給、興行だけでなく、テレビ放映やDVD販売、関連商品の販売、イベント開催など、様々な事業を手がけています。これらは事業部ごとに行っているのですが、各事業部が独自に関連サイトを立ち上げてキャンペーン等を行っており、その結果、共通するコンテンツやキャラクターがそれぞれのWebサイトに散在してしまうという現象が起きていました。例えば同じ特撮キャラクターに関する情報であるのに、DVDの発売情報とイベント情報が別ページに掲載される等、お客様が必要な情報を一度に見られないという状態が続いていました。そもそも、事業部制というのは当社の都合でしかありません。グループ会社であっても他の事業部であっても、当然のことながらお客様は「東映」という会社、もっと言えば見たいコンテンツは「コンテンツ」として1つのかたまりとしてご覧になります。旧Webサイトは、お客様にとって大変不親切なものであったと言わざるを得ませんし、当社にとっても大きな機会損失となっていたかもしれません。このため、コンテンツやキャラクターを軸にした、本来の意味で「コンテンツのマルチユース」を実現するようなWebサイト作りが早急に必要でした。
■混成と集約の矛盾を解決!■
答えは、CMSに!
---そこでCMSというお話になったんですね。2008年3月にWebサイトをリニューアルされましたが、実際にはいつごろからそのお話は出たのでしょうか。
実は2004、5年あたりからコンテンツやキャラクターを軸にしたWebサイトに変わらなければいけないという青写真のようなものはありました。しかし、各事業部の予算や裁量に応じた部門最適な情報発信をしてきた経緯があり、また、コンテンツを横断的に再構成するための人的リソースや費用をどうやって捻出するか等、クリアしなければならない問題から全体の合意がなかなか取れずにいました。しかし、2006年頃から徐々に意識改革が進み、リニューアルへ向けた動きが始まりました。さらに、これまで属人化していたWebサイトのデザイン等、土台のクオリティを統一させたり、現場の担当者が直接情報を掲載できるようにするためにCMSを導入する、という具体的な話が出てきたのも、この時期でした。
---CMS化を進めるにあたり、いくつかの製品を比較検討されたと思いますが、NORENに決めた理由を教えてください。
CMSについては早い段階から各種製品を検討していました。最終的にNORENに決めた理由は、アシスト社のセミナーで、NORENを導入されたユーザさんのお話を聞いたことでした。参加したセミナーで「広報の媒体は、紙、電子、ポータルサイト等、色々あるが、情報はすべて単一のデータベースとして管理しておいて、Webサイトと社内サイトにそれぞれ切り分けて出せばいい」というお話に、「なるほど」と大きく納得をしたわけです。
またNORENという商品をご紹介いただいた時に、それが単純なCMSではなく、多彩なテンプレート開発が可能であるということを知り、当社のように、目的の異なるサイトを1つのサイトに同居させることがこれで可能になるのではというイメージが涌きました。実際、大きな組織変更をすることなく、組織横断的なWebサイトを実現することができました。
---Webサイト・リニューアルにあたり、特にどの部分を考慮されましたか。また運用で苦労なさった点などありますか。
一般的にCMSはツリー構造を前提として作られていますので、事業部単位で運用できるようになっていますが、「横」のつながりを管理するものではありません。それを事業部門という壁を越え、コンテンツやキャラクター情報などで横断的にいかにつなぐかということが実装に際して最も留意した点です。
最終的には情報にタグを付け、関連情報をすべて集約できる形にしました。これによって、リンク先を意識することなく、コンテンツ担当者達は、自分達が担当する情報だけ発信すれば自動的に関連したページにリンクされるようになりました。このようにNORENは独自のタグを活用して開発することができるので、始めからスクラップ&ビルドするよりは開発工数も少なくて済みました。
また、運用面については、プロジェクト発足当初から並行して検討し、各現場の情報を広報室、情報開発室に集約して、フォローアップするという体制や役割分担を作りました。広報室と経営戦略室を中心に話を詰め、各事業部には「これで進めますので、よろしくお願いします」という形でプロジェクトが動き始めて、約1年ほどでリニューアルが実現しました。
■コンテンツやキャラクターを中心に情報が連携■
東映グループの業務の姿が見えた
---リニューアルで実現したことを挙げていただけますか?
検索性が向上し、関連情報が検索しやすくなったこともあり、リニューアル直後から、訪問者のWebサイトへの滞在時間が非常に増え、アクセス数や回遊率も比較にならないほど増加しました。
また、社内でもコンテンツ発信や更新の容易さが受け入れられ、情報量が桁違いに増えました。各事業部がコンテンツを日々アップしてくれますし、修正が必要な場合でも、手間が少なくて済みます。リンク切れもなくなりましたし、スケジュール配信機能で一斉配信が可能となったりと利便性が大幅に向上しました。
さらに各事業部門が互いにどのようなことに取り組んでいるかがわかるという副次的な効果も出ています。例えば、全体的なアクセスが上がっているということもあり、特に今まで情報を出していなかった事業部も含め、各事業部から、自分たちも発信したいという要望が少しずつ増えてきています。人事部もその1つです。2009年から新卒採用情報ページも新たに加わりました。社内で互いに社員が刺激し合うという大変良いサイクルができ上がっていると思います。
今回のリニューアルの結果、Webサイト上でコンテンツやキャラクターを中心に情報を集約し連携する、あるコンテンツや1つのキャラクターを中心にそれぞれの事業間で情報が連携するという、東映グループが手がけている事業全体がWebサイト上で可視化されたのではないかと考えています。これが非常に大きな成果だったと思っています。
---今後の展開について教えてください。
当社はNORENによって自社Webサイトを製作しましたが、このNORENを単なるWebサイト製作のツールだとは思っていません。むしろそれだけに使うのであればNORENは若干高い製品かもしれません。私たちはこのNORENを今後、情報管理のインフラと位置付け、RSS等を使った配信を行ったり、今まで培ってきた、歴史ある東映の映像資産のための広報活動やさらにはデジタル時代をリードする映像製作力を内外にアピールしていくなど、東映および東映グループ各社を含む様々な情報発信のプラットフォームとして、今後利用していきたいと思っています。また、現在は別になっているオンラインショップ・サイトと連携させるなど、改善もしていきたいですね。
もう1つ、これは東映のWebサイト設計上のポリシーの問題になりますが、コンテンツをデータとして捉えるため、ある程度デザインに制約を掛けました。このため、カタログ・サイト的なWebサイトになっているのですが、別の言い方をすれば、ちょっとシンプルすぎる感もあります。もちろん掲載するコンテンツによってデザイン的に自由度が必要な箇所やニーズの高いところについては費用がかかっても改善修正を行います。このように同じNORENを使いながら、カタログ的なデザインにしたり、凝ったデザインにしたりと色々と柔軟に対応できる点も、NORENのポテンシャルの1つだと思っています。
---最後にNORENユーザ会の会長のお立場より、NORENユーザ会の魅力についてお聞かせください。
NORENユーザ会は異業種交流の貴重な場と言えると思います。NORENの活用法云々というよりも、むしろNORENを導入するくらいWebサイトの改善に積極的に取り組まれている企業の皆様の貴重な「生の声」が聴ける有効な場所とお考えいただければいいでしょう。今後も、皆様が一番興味をお持ちであろう「事例」を中心にNORENユーザ会を活発化させる予定です。多数のNORENユーザの皆様のご参加をお待ちしています。
---本日は貴重なお話を有難うございました。
東映株式会社
本 社:東京都中央区銀座3丁目2番17号
設 立:昭和24年10月1日
資 本 金:117億709万2,928円
従業員数:308名(2009年3月31日現在)
URL :http://www.toei.co.jp/
事業内容:
映画製作/配給/興行の他、ビデオ営業/販売、テレビ製作/営業、マーチャンダイジング、版権営業、イベント事業、観光不動産業など
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株式会社アシスト のれん事業推進室
E-Mail:noren_mkt@ashisuto.co.jp