繊維・ケミカル・情報通信機材など総合化学をテーマに多角的に事業を展開している東レ。同社では第一線で活躍する営業担当者支援のために「Cognos
PowerPlay」を使った営業管理システムを構築した。
報告書作成や業績把握のために割く時間を削減し、直接営業時間を増大させる狙い。Cognos
PowerPlayにより、「朝来て5分でわかるあなたの事業」を実現し、営業担当者の業務改革に大きく貢献した。
繊維事業をはじめ、プラスチック・ケミカル事業、情報・通信機材や医薬系事業など総合化学企業として業界トップを走り続ける東レ。同社では2000年より営業改革プロジェクトを発足させ、営業力強化に努めている。東レシステムセンター取締役Eソリューション事業部長の多田明博氏は「このプロジェクトの目的は、直接的な営業時間を増やし、売り上げを伸ばすことでした」という。そこで「営業時間を阻害する要因」の洗い出しが始まった。
その結果明らかになったのは、「会議の資料作り」「営業報告書作り」など、主に“資料作成”作業が営業担当者の足かせになっていたことだ。ここでいう資料作りは、決して自分の作業だけではない。例えば上司が報告書を作る際にもポイントを整理したり、データを準備するといった作業が発生する。この時間をどうやって短縮するか。
東レが選んだのは、Cognos「PowerPlay」による営業実績の分析インフラを提供することだ。刻々と変わる営業業績を各人が自由に分析・加工することで、資料作成業務を効率化させ、直接的な営業時間を増やすことが目的だ。「OLAPを使い、営業実績を自由に分析できる仕組みを構築することは決まっていました。
他社製品も検討したのですが、ワールドワイドにおけるコグノス製品の圧倒的なシェアと、Web対応をはじめとする技術力の高さにより、PowerPlayを導入することに決めました」(多田事業部長) |
コグノスPowerPlayの導入を決め、開発に着手したのは2000年半ばのことだ。東レの中で最大の事業規模である繊維部門が企画を出し、東レシステムセンターがHTMLベースで画面展開や縦横切り替えをイメージしたプロトタイプを開発。このプロトタイプを元に、PowerPlayの実装を行った。スローガンは「朝来て5分でわかるあなたの事業」。
現場の営業担当者や上司が朝出社して、Webにアクセスすれば営業状況が俯瞰できるようになっている姿を目指した。
そのため、用意した定型メニューは約20種類。この定型メニューさえ見れば、業務上必要な情報はすべて入手でき、資料作成業務も劇的に向上する。
また、パワーユーザーに向け非定型な形で自由に分析できるように、パワーユーザー用のメニューも用意している。
現在はERPの会計モジュールやホストシステムから売り上げデータや在庫データ、商品データ、数量、利益などのデータをETLツールで吸い上げ、データクレンジングを施した後、Oracle
DBに蓄積される。実際に分析する際には、Oracle DBからデータを抽出し、PowerPlay
Enterpriseサーバ上でキューブに加工される。 |
技術的に工夫した点は2つある。1つはビジネス用語を分析軸に使えるよう、Excelシートによる「横入れ入力」を可能にしたこと。分析の軸となる項目は、通常マスタデータの項目をそのまま使うケースが多いが、ビジネス
の第1線で活躍する営業担当者にはわかりにくい。
例えばある繊維商品の用途について「スポーツ用途」と振っているマスタはないが、現場担当者にとってはこうした分析軸が必要になる。
「PowerPlayの場合、このように外部からの取り込みも可能になっているため、よりビジネスニーズに沿った分析基盤が構築できました」と多田事業部長は語る。
工夫の第2点目は、パフォーマンスを一定に保つため、一定時間を過ぎたらセッションを切るようにしたこと。特にパワーユーザーが非定型分析を繰り返すとITのリソースをはぼ独占することになる。これを避けるため、コグノス社の技術サポートに要請し、セッション時間のパラメータ設定を施してもらったという。 |
2001年に繊維部門250クライアントに導入、その後はフィルムやケミカル製品などを扱う非繊維部門450クライアントに導入した。「これだけの大人数への導入を考えると、Webクライアント技術は外せませんでした。コグノス社は当時よりWebブラウザに完全対応しており、この点でもPowerPlayを選んで正解だったと思います」(多田事業部長)。
ちなみに東レシステムセンターは、代理店・サポートの担当としてアシストを指名。「PowerPlayサーバマシンの入れ替えなどでも手厚い支援を受けることができたのが大きなメリットでした」と多田事業部長は述べる。
現場への定着について、東レ・システム企画開発部の青木秀樹氏は「『日頃作成している営業報告書をPowerPlayを使って作成する』といった具体的な利用シーンを想定して全社に教育を施しました」と説明。これが功を奏し、「朝、会社に来るとまずPowerPlayを立ち上げる」という社員が増えた。実際にPowerPlay導入後から1年を経て、「会議用にわざわざ資料を作ることなく、直接PowerPlayを使って会議するようになった」という報告が社内報に掲載。また、同社の中期経営課題である「プロジェクトNT-Ⅱ」において、在庫管理や商品別の粗利管理に本システムを適用する計画もあるという。
「営業情報だけでなく、企業全体の活動を俯瞰するには、これが最適な道具なのです」と多田事業部長は自信を見せた。 |
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システム概要 -
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東レ株式会社 |
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本社 |
東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号 |
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創業 |
1926年1月 |
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資本金 |
96,937,230,771円(2004年3月現在) |
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従業員数 |
7,115名(2004年3月現在) |
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売上高 |
458,845百万円(2004年3月現在) |
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事業内容 |
繊維、プラスチック・ケミカル、情報・通信機材、新事業他 |
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URL |
http://www.toray.co.jp/ |
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株式会社東レシステムセンター |
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本社 |
千葉県浦安市美浜1丁目8番1号 東レビル |
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創業 |
1985年9月24日 |
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資本金 |
2億円 |
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従業員数 |
210名 |
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売上高 |
55億 |
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事業内容 |
各種システム開発・保守運用サービスおよびコンピューター関連機器の販売 |
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URL |
http://www.toray-system.co.jp/ |