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事例

導入事例

リコーリース株式会社

 

BIツールの刷新で営業戦略を可視化する!社内のコミュニケーション円滑化にも一役

 1976年、リコー製品の販売促進のために設立されたリコーリース株式会社(設立当初はリコークレジット株式会社で1984年に商号変更)。リコー製品を中心に、医療機器、産業工作機械、車輌など幅広い物件のリース事業を行っているほか、集金代行サービスや各種ローンなどソリューションファイナンス事業でも順調に業績を伸ばしている。今までリコーリース株式会社では、データウェアハウスを活用したシステム構築を行っていたが、セキュリティや運用面などいくつかの不満を抱えていた。そこで新たに導入されたのがWebFOCUS。そしてさらなる機能拡張を求め、アシストのパートナーである株式会社ティー・シー・エフ(以下TCF)のDataSurfingを導入した。その導入経緯と、両ツールの連携によるメリット等を伺った。

リコーリース



リコーリースが抱えていた3つの問題

 リコーリース株式会社は、約7年前にデータウェアハウスシステムの導入計画を立てた。その理由として、それまでの帳票は一部データではあったもののほとんどが紙ベースでのデータ提供であり、そのまま加工せずに使用していたためデータを十分有効に活用できていなかったことが挙げられる。経営戦略を立てるうえで、それぞれの地域や業務にフィットしたデータ活用が最重要と判断し、そのための仕組みとしてデータウェアハウスシステムの構築とBIツールの導入に至った。しかし、利用が本格化するにつれ、自社の運用にフィットしない面も現れた。

情報システム部 課長 大淵高明氏(以下、大淵氏)
「データウェアハウスシステムの導入後の問題点は大きく分けて3つあります。

・情報リテラシーの問題
・運用コストの問題
・セキュリティの問題


 まず、情報リテラシーに関してですが、当初導入したBIツールは非常に高機能で使い勝手も良かった。ただ、あまりにも多機能すぎるという面があり、パワーユーザにとっては魅力あるツールではありますが、一般の営業部門に提供したところ、操作にとまどいを感じる部分も少なくなく、社内の情報リテラシーに対してフィットできていなかったんです。
 そこで活用度の低いユーザに対して、C/S版ではなくWeb版で簡単に情報を提供できるようにと考えたのですが、その時導入していた製品はWeb版でも利用するクライアント単位で課金させるライセンスであったため、全社に展開を考える上で非常に高コストとなり投資対効果に見合うかという議論になりました。これが2つ目の問題です。
 3つ目のセキュリティ面ですが、弊社は、リースを中心とした金融関連の商品を取り扱っておりますので、お客様とのご契約情報を適切に管理しなければなりません。データウェアハウスですといろいろな情報を自由に取得/利用できてしまいますよね。運用ルールベースで情報漏洩に対して制限を設けても限界がありますので、いつ誰がどこでどんな情報を取得したのかというログを取得しておく必要があります。しかしその機能がなかった。これらの観点から既存のデータウェアハウスシステム運用を続けていくことは厳しいのではないかという判断に至ったわけです」
 このように大きく3つの問題を課題として解決策を模索することになった。そこで相談を受けたアシストは、上記3つの問題点を加味し、インターフェースがWebブラウザであり、自由検索にも対応でき、CPUライセンスにより全社展開した場合にもコスト的に満足できるWebFOCUSとDataSurfingを提案。リコーリース側も導入を検討することにつながった。

大淵氏 「導入を決定するにあたり、先ほど挙げた3つの問題点を解決すると同時に、やはり今まで使用していたツールの中で弊社が必要としている機能を踏襲していて欲しかったんですね。しかしWebFOCUSだけでは足りなかった。そこで必要な機能を補完するためにアドオン製品であるDataSurfingをご紹介頂きました。これでほぼニーズにマッチする構成になると導入を決意しました」


パッケージだからこそ万全サポートが必要

 敢えて、ある程度ユーザに浸透していたツールを置き換えるため、トラブルなく稼動させることは重要な要素であった。稼動前はもちろん、稼動後のサポートについては非常に気になるところであった。しかし、アシストのサポートに対する姿勢はその不安を全く打ち消すものだったと指摘する。

大淵氏 「このようなツールは長く付き合っていくものですから、親身になって相談できる環境を提供して頂けるかどうかが重要です。パッケージ製品は中身がどうなっているのかわからないですから、充実したサポート体制が採用の大きな決め手になるのです。特に弊社では、マネージャークラスなど実際の現場での活用度は非常に高く、業務上でクリティカルな存在になっていて、何かが起こったときに対応して頂かないと業務が止まってしまいます。ですから、ツールとしての品質、機能だけではなくて、サポートが非常に重要視されるのです。アシストさんはソフトウェア・パッケージ販売を中心としてビジネスをされている会社ですので、パッケージだからといって売りっぱなしではなく、むしろ手厚いくらいのサポートをして頂きました(笑)」 情報システム部 係長 竹本英樹氏(以下、竹本氏)

「アシストさんのサポート力はシステム移行の時から感じていました。システムがWebFOCUSなのか、他のツールなのかということは、ユーザにとってはどちらでも良く、使いやすければよい、ということが基準です。ですので新しいツールに移行する際、使い方が変わってしまうというのでは大きな混乱を招くことにつながり、絶対に避けなければなりません。今までのツールからWebFOCUSへ移行する際、同じ機能を踏襲するといった面で非常に苦労した部分があったかと思うのですが、アシストさん、TCFさん共に上手に連携して頂き、こちらの要望を良く聞き入れてくれました。サポートには感謝しています」


情報活用がコミュニケーションの円滑化に

 WebFOCUS、DataSurfingの導入によるメリットは、作業時間の短縮、コストの圧縮といった点は当たり前のこととして、今までルート別、商品別程度で計画に対する実績を管理する機能しかなかったものが、DataSurfingにあるドリルダウン機能を使用して、販売店の事業所レベルまでの計画に対する実績を管理することができることだという。その結果、マネージャークラスにおける素早い意志決定が可能になった。そして最も大きな変化は、情報活用に対しての機動性が向上し、また社内のコミュニケーションの円滑化にもつながったことだという。

大淵氏 「今まではトップからの指示に対して、本当にそうなのかという分析から入り、どのようにアプローチすればよいのか考え、結果を出力していました。今は会社に散在するデータを効率よく収集し結果をすぐに出せる。そして出された結果に対しても、その裏付けをすぐに確認できる。つまり、上司と部下のコミュニケーションの中での指示系統が、このシステムを材料にすることで非常に説得力のあるものになっていると思います。上司がとある指示をしたとき、部下が疑問に思っても、WebFOCUSを覗けばその裏付けが確認できるのでコミュニケーションが円滑に進む。長期的に見ても会社の組織を運営する上で、非常に大きな影響を与えていると思いますね」  また、ログが取得できるようになったことで、セキュリティ面の強化だけでなく、利用実態も把握しやすくなったという。

竹本氏 「営業部門では社員約260名に対し、140名程度の利用があることがわかりました。月間利用者数ものべ4000名程度ありました。もちろん今までは統計が取れなかったので、リニューアルしたことでどれほど増加したかはわかりませんが、当初の目標値を100名程度としていたので、目標値は大幅にクリアしています」

大淵氏 「ただし、このようなシステムがあるから使え、と営業部門に強制するようなアプローチは情報システム部はしていません。長年培った個人的なスタイルを持っている営業の方もいますので、それを変えてまでシステムを使うメリットは無いと思います。ただ、自分の考えに対して裏付けをとりながら仕事を進めたいという方には非常に重要なツールになると思います」


有効活用すれば成績が上がる

このように、現状では全社員が有効にシステムを使いこなせているわけではないというが、「実際に有効活用できている部署では成績が上がっている」と大淵氏は付け加える。今後の課題も、どうしたら効果的に活用してもらえるか、という点にあるそうだ。

竹本氏 「自由検索ができるようになったといっても、何を分析したらよいのかわからない、というユーザもいます。上手に使いこなしているユーザも居ますので、全社的にもうちょっとシステムの啓蒙を広めていかなければならないな、と思います。そして活用が広まればまた地域等によっても必要となるデータに変化が出てくると思いますので、我々情報システム部もそれに合わせて体制を整える必要がでてくるでしょう。今後の課題としてはそんなところでしょうか」

リコーリースがWebFOCUSとDataSurfingを導入し始めたのが2004年、全社的に稼働し始めたのが2005年。大淵氏がいうようにシステムの利用に関して強制はしていないが、情報活用への意識は高くなっているのは事実で、徐々に活性化してきている手応えは感じているそうだ。リース事業の成熟化が進む中、今後継続して業績を伸ばしていくためには新規の顧客を増やすことだけではなく、既存の顧客のニーズを掘り起こすこと。そのなかでBIツールの果たす役割は非常に大きいと大淵氏はいう。



(2006年8月現在の取材内容です)