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左から
飯塚病院 経営管理部 部長 岩佐紀輝氏
飯塚病院 副院長 画像診療科部長 村上純滋氏
飯塚病院 情報システム室 室長 久川広則氏
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麻生飯塚病院では、厚生労働省の医療制度改革の1つとして2003年度から試験的な導入が進められている、DPC(Diagnosis Procedure Combination)診断群分類包括制度に、2004年7月から参加している。現在、DPCの参加施設数は360、19万床まで増加したが、飯塚病院が参加した当時は参加施設数は144と、かなり先進的な取り組みであった。
このDPC制度は、診療行為を行うとその診療点数が加算され、それに伴って診療費が高くなる「出来高払い制度」制度に代わって、病名、手術、処置等によりDPC(診断群分類)が決定したら1日あたりの点数が自動的に決まる「包括払い制度」に転換しようというものである。包括払い制度では、例えば注射や投薬が増えても1日あたりの点数(診療費)は診断群分類に基づき標準化(定額化)されるため、過剰診療が抑制されることが期待されている。
DPC制度の導入により、全国一律、同じデータ形式で毎月厚生労働省に以下のようなデータの提出が求められている。
- 診療録情報
- 医科点数表による出来高情報
- 診断群分類点数表により算定した患者に係る診療報酬請求情報
- 医科保険診療以外のある症例調査票
- 施設調査票(平均在院日数、病床利用率等)
併せて病名もコード化され、同じ病名に関する診療情報を全国レベルで蓄積/活用することが可能になった。
飯塚病院ではDPC制度導入当時から、医療の質と効率を共通の単位で相対的に評価する素地が提供されたことから、毎月蓄積されるデータを活用しない手はないと考え、情報分析の仕組みも併せて導入することを計画していた。
厚生労働省にデータを提供するために、医師や看護師などの医療関係者は、患者に何の薬を投与したか、どのような検査を行ったかなどの診療録情報を「DPCオーダーリングシステム」に記録することが義務付けられ、それが全国標準のデータ形式で2004年7月から蓄積されている。その情報をもとに出来高制と包括制の比較、他の病院や全国平均、目標値とのベンチマーク、DPC別データのマクロ、ミクロ分析などを院内に提供することで、経営管理指標や診療支援情報として役立てたいと考えたのだ。「他の施設と比べて、自分の病院がどのような位置にあるかの比較データを医師にフィードバックし、様々な角度から医療を考えてもらえる環境を用意したかった」とDPC管理室室長の福村氏は語る。
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左から
飯塚病院 DPC管理室 室長 福村文雄氏
飯塚病院 情報システム室 室長 久川広則氏
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こうした情報分析を実施する道具として選ばれたのがアシストが提供するWebFOCUSである。飯塚病院では、まず経営管理部長や情報システムの主要メンバーで分析レポートのモデルを作成し、そのレポートを実際のツールで作成することからツール選びを開始した。当初は、BusinessObjectsやPowerPlayなどの多機能BIツールも検討したが、利用者が自分で項目を選んでアウトプットを作っていくことを想定すると専門家でないと使いこなせず、またレポートからレポートへのリンク操作ができないという問題もあった。その点、WebFOCUSは試使用期間の1ヶ月で、教育を受けずに約100件のサンプル・レポートを作成できた。また現場の利用者にも、Webを閲覧するのと同じ手軽さで、クリック1つで、マクロからミクロの詳細情報へ展開できる点が評価され、WebFOCUSが採用された。
マクロからミクロの具体的な分析例としては、例えば神経系といった大分類から、脳腫瘍などの病名、また特定の症例別、日別、診療行為別といったように、ドリルダウンで深堀りレポートを、特別な操作を覚えることなく簡単に閲覧できることが高く評価された。
「すでにデータは整っていたため、実際にツールにデータを投入するテストを行ったが、レポートを作り込む際のアシストのサポートが親切丁寧で助かった。また開発が始まってからも、ニーズや課題が次々に変わる中、柔軟に対応してくれた」(情報システム室室長久川氏談)。
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飯塚病院 |
WebFOCUSで情報分析を行うと決定した後、一番重要で、最も時間を要したのは、誰にどのようなレポートを見せるかを見極める部分であった。最初は経営管理部のスタッフと医師にサンプルを見てもらい、意見を聞きながら作り込みを行った。このような場合でもWebFOCUSではレポートの作成や修正が非常に簡単に行えるため、現場の意見を次々に反映していく作業も容易に対応することができた。
こうして2005年8月にWebFOCUSを正式導入してから、1年半後の2007年2月にシステムがカットオーバーされた。最初は企画部とDPC管理室だけに公開して変更を重ね、徐々に全員に公開していった。実際にどのような情報が必要なのかを判断してもらうには現場の意見が不可欠である。「分析した結果が、日常の診療活動、あるいは病院経営戦略に活かされないと、データを蓄積し分析する意味はない。WebFOCUSの開発容易性の強みを活かして、システムに手を加えてゆくことで、利用価値のある情報へとさらに改善していきたい」と久川氏は語る。
WebシステムではURLを直接入力すると誰でもレポートが見ることができてしまうため、飯塚病院ではアシストからの提案で公開前に「セキュアコンポ(開発下;株式会社東レシステムセンター ※1)」も導入し、セキュリティ面を強化した。病院のシステムにアクセスできる人で、かつ情報分析が必要な人に必要な情報しか見えないようにするとともに、利用メニューのコントロールを自動化する部分をセキュアコンポで実現している。
最後に、アシストへの今後の要望として、久川氏より、WebFOCUSのグラフ機能の充実と、今後も病院に限らず、各社のWebFOCUSの情報活用事例について情報提供をして欲しいということが挙げられた。
(2007年6月現在の取材内容です)
※1:セキュアコンポ
WebFOCUSアプリケーションに手を加えることなく、インストールするだけでWebFOCUSによるデータへのアクセスに制限をかけることができるパッケージソフト。
■ユーザープロフィール
飯塚病院
設立:大正7年(1918年)8月
開設者:株式会社麻生
所在地:福岡県飯塚市芳雄町3番83号
職員数:1,643名
事業内容:総合病院
URL :http://aih-net.com/
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