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DODAIスタック

アシストがOracle Real Application CrustersにNetAppを
選択した理由
2008年8月18日
データベース・システムに求められるストレージとは
 データベースに求められるストレージとは高い信頼性と可用性、拡張性と性能要件が満たされるストレージでしょうか?

確かに、故障率が低く、単一障害点を除いた冗長構成を実現し、高いI/O性能とストレージ容量の拡張性に優れたストレージが必要であるとは思います。

ただ、データベース・システムとして捉えた場合、上記の要件は前提条件に過ぎ
ません。データベース・システムとして考慮するには、ビジネスの変化により予期せぬデータの増減に対応できるだけの柔軟性を持ったストレージであり、普段の運用管理を簡略化し、万が一の障害時にも簡単な復旧手順で素早くデータベースを復旧することができるストレージが必要であると考えます。


現在各社から提供されデータベース用途として利用できるストレージは信頼性、可用性、ストレージとしての拡張性を備えていますし、I/O性能の指標も提示されているので自社に必要な性能との比較も可能です。

ただ、ストレージ領域を表領域へ割り当てる方法、表領域の拡張、追加、ストレージ領域間での空き領域の移動に伴うデータベースの管理容易性は、ストレージの接続方式によって大きく異なりますし、ストレージのスナップショット機能によって実装されるデータベースのバックアップ時のI/O性能や、スナップショットからのリストア時間、ストレージ上でのミラー機能によるリストアの回避方法などは、各社のストレージ製品ごとに違いが見られるためストレージ選定には注意が必要です。

昨今、統制対象の集約、ライセンス/保守コスト削減、運用管理の簡素化などを目的としたデータベース・サーバの集約やデータベース統合が増加傾向にあるのですが、データベース統合基盤に採用するストレージとしては信頼性、可用性、拡張性を満たし、その上で、前述したデータベースの領域管理の容易性と複数のデータベースが共存した際の運用管理性を実現するストレージが必要となります。
 
SAN(Storage Area Network)ストレージの課題
 データベースシステムでは、SCSIなどの接続方式によりサーバとストレージを1対1で接続したDAS(Direct Attached Storage)、複数のノードでストレージを共有するFibre Channel(FC)接続のSAN(Storage Area Network)ストレージが主流です。

データベース統合基盤では、データベースが稼働する複数のノードからストレージを共有する必要があるため、FC SANストレージの採用を検討しましたが、多くのデータベース・システムに携わった経験から、データベース・システムで利用する際のFC SAN構成の課題も認識していました。

例えば、データベースの可用性と拡張性を両立させるOralce Real Application Clusters(OracleRAC)をFC SANストレージで構成する場合、データベースはファイルシステム上のファイルではなくRAWデバイスに作成することになります。

データベースを構成するデータファイルやREDOログファイルをRAWデバイスに1対1で対応させる必要があり、RAWデバイスに作成した表領域のサイズを変更するためには、RAWデバイス自体の領域拡張や領域縮小を行なう必要が生じ、多くのOS上の作業タスク、データベースの操作を伴います。そのため、RAWデバイスを利用する場合には、あらかじめ厳密な将来の格納データの予測を立てた設計が必要になります。

また、FC SAN構成のために、FC SANスイッチやHBA(Host Bus Adapter)などの新たな知識やスキルが必要な場合も多く、ファイルシステムでの運用に慣れているデータベース管理者が対応に苦慮する場合も少なくありません。

データベースの領域管理の容易性と複数のデータベースが共存した場合の運用管理性を重視するために検討したのが、データベースのストレージにNAS(Network Attached Storage)を採用する構成です。
DB on NAS
NASはTCP/IPネットワークで接続するストレージであり、ファイルを共有するためのプロトコルとしてNFSやCIFSを利用します。そのため、ハードディスクとネットワークインターフェース、OS、管理用ユーティリティなどを一体化したアプライアンスとして製品化されています。

FC SANストレージのアクセスがブロック・レベルであるのに対し、NASはファイル・レベルでありTCP/IPのオーバヘッドもあるため、従来、NASはファイル・サーバ用途に使用されることが多かったのですが、データベース統合基盤のOracleRACにNASストレージを採用することで以下のメリットを提供できるのではと考えました。

 ・データベース管理者のストレージ管理負担の軽減
 ・データベース・システムとして拡張容易な環境の提供

まず、データベース管理者にとって、OracleRACのデータベースをファイルとして取り扱えることに非常に利便性があります。ファイルシステム上に作成したシングルインスタンスのデータベースと同様に、新しい表領域を追加したり、削除したり、拡張することが可能になりますし、意味的に認識できるファイル名で管理することもできます。

また、NASストレージはハードディスクとネットワークインターフェース、OS、管理用ユーティリティなどを一体化したアプライアンスとして提供されておりストレージ領域の管理はアプライアンスが独立して実施します。そのため、データベース用途に割当てられたストレージ容量をデータベースに影響を与えることなく、自由に増減させることができます。

したがって、データベース管理者はストレージの空き容量を確認しながらデータファイルを追加、削除、拡張、縮小などの従来の操作を行なうだけで良いのです。

また、TCP/IPネットワークの知識でNASストレージを利用できるため、OracleRACのノード追加や複数のデータベースの共有ストレージとして利用する際にも、NFSマウント操作などの簡単な手順でストレージを認識させることができます。

図1はヨーロッパと北米の20社以上のストレージ管理者およびDBAを対象にMercer Management Consulting社が実施した調査結果です。NetApp社のFC SAN構成を100とした場合の、他社のFC SAN構成との運用管理コストの比較であり、NetApp社(NAS)構成は運用管理コストが低いことが示されています。
図1:
 
また、図2ではOracle RAC における表領域の拡張・縮小タスクについて、FC SAN RAWデバイス構成とNetApp NAS ファイルシステム構成での手順を比較したものです。FC SAN RAW デバイスによる構成に比べると、NetAppのNAS構成の方が簡単なタスクであり、工数削減が見込めることがわかります。
図2:
 
NASストレージの性能
データベースの領域管理の容易性と複数のデータベースが共存した場合の運用管理性をNASストレージを採用することで実現できる目処は立ちましたが、性能面で一抹の不安がありました。TCP/IPのオーバヘッドとイーサネットの帯域の問題です。

イーサネットは1Gbpsのギガビット・イーサネットが主流ですが,FCは2Gbps、4Gbpsの製品もあり、インタフェースの速度を比較しただけでも2~4倍の違いがあり、TCP/IPで通信することで生じるオーバーヘッドも懸念されました。

しかし、図3に示すようなNetApp社の同一機種によるプロトコル性能比較ではNFS NAS構成とFC SAN構成の性能差は約6%程度であり、NFS NAS構成でも秒間500オーダーの高トランザクションを実現できる結果を得られました。懸念していたネットワーク帯域についてもEtherChannel構成により4Gbps帯域を確保することも可能でした。
図3:
また、図4、図5のようにNetApp FAS3020を採用した構成でのOracle RAC 10g
のスケールアウト検証では、NFS NASストレージでも高いスケーラビリティを実
現できることが確認できています。
図4:
図5:
以上のように、データベース統合基盤としてNFS NASストレージを採用することで、柔軟な運用管理と高いトランザクション性能を両立できる優れた構成を実現できると思われます。
Oracle on NetApp
運用管理、性能比較のNASストレージとして例示したNetAppのFASシリーズは1997年にオラクル社から初めて認定されたNAS製品であり、オラクル社のNAS認定制度であるOSCP(Oracle Storage Compatibility Program)制度の設立に協力、1999年にOSCP認定を取得しています。

また、米オラクル社の次世代データベース開発やアウトソーシングサービスに NetApp FASシリーズが導入されており、世界3000社以上でOracle Databaseと組み合わせて利用されている実績もあります。

さらに、データベース・システムに求められるストレージ要件として記した、ストレージのスナップショット機能によって実装されるデータベースのバックアップ時のI/O性能や、スナップショットからのリストア時間、ストレージ上でのミラー機能によるリストアの回避方法についても、I/O負荷が低いブロックポインタベースのSnapshotテクノロジーと高速リストア機能であるSnap Restore、ストレージ間ミラーであるSnap Mirrorなどデータベース・システムにとって有用な機能を備えています。

アシストではデータベース統合基盤としてNetApp FASシリーズを採用するにあたり、NetApp FASシリーズのストレージを最大限生かすための設計とそれを支える事前検証を施したDODAIスタックをご提供しています。

各種検証結果や設計内容はご覧頂くことができますのでコチラまでご連絡下さい。また、ご採用いただく際にDODAIスタック環境をテスト利用することもできますのでご相談下さい。