TOP>事例>建設/不動産>プラント建設の遂行データを一元化、プロジェクトシミュレータ構想実現のためのデータ収集・蓄積基盤を構築

プラント建設の遂行データを一元化、プロジェクトシミュレータ構想実現のためのデータ収集・蓄積基盤を構築

日揮グローバル株式会社

導入製品/サービス…
Delphix  

日揮グローバル株式会社 Delphix 導入事例

日揮グループの新たなIT戦略「ITグランドプラン2030」のもと、海外のオイル&ガス分野におけるプラント設計・建設を担う日揮グローバルでは、プロジェクトマネジメントをさらに高度化するため、AI技術を活用した「プロジェクトシミュレータ」の実現を目指しています。その第1歩として、世界中の建設現場のデータを漏れなく収集・蓄積する基盤をDelphix の活用で短期間に構築し、分析要件決定後にデータを遡って取り出す仕組みを実現しました。

日揮グローバル株式会社

導入のポイント


1.プラント建設プロジェクトの建設遂行データを漏れなく全て収集・蓄積できる仕組みを実現
2.少ないストレージ容量で大量のデータを収集・蓄積できる基盤を短期間で構築
3.全てのデータを収集・蓄積しておくことで、将来どのような分析要件が発生しても遡って対応可能


課題

  • プロジェクトシミュレータ実現のため、大量のプロジェクト遂行データを漏れなく収集・蓄積する必要があった
  • プラント建設現場で進捗に伴い刻々と登録・更新されていくデータの収集・蓄積を迅速に開始したかった
  • 蓄積したデータから過去のデータを再現するには、データベースのリストアが必要でありスキルと工数が課題だった

対策

  • 独自のスナップショット技術を備え、ストレージ容量を大幅に削減できるDelphixを採用
  • データベースの全データ項目の収集・蓄積をすぐに開始できるDelphixを採用
  • 蓄積したデータを遡り、ブラウザからの操作のみで過去の任意の時点のデータベースを復元できるDelphixを活用

効果

  • これまで月次のフルバックアップでのみ蓄積されていたプロジェクトデータを、日次で漏れなく蓄積することが可能に
  • 蓄積したいデータ項目の選定やETL処理の開発を待つことなく、短期間でデータ収集・蓄積を開始できた
  • リストアのスキルや工数が不要になり、誰でも簡単に過去の任意の時点のデータを自由に再現・分析が可能に

EPC事業のDX推進の第一歩は「プロジェクト遂行データの収集・蓄積」


日本国内はもとより、世界の様々な国・地域においても石油精製プラントや石油化学・ガス化学プラント、天然ガス処理プラントなどの設計・建設を幅広く手掛け、日本最大級のエンジニアリング企業グループとして広く知られる日揮グループ。その中で、海外におけるオイル&ガス、インフラ分野の各種プラント・施設のEPC(設計・調達・建設)事業を担うのが、日揮グローバル株式会社(以下、日揮グローバル)です。

日揮グループでは、AI/IoT等のデジタル技術活用によるプロジェクト遂行とプロジェクトマネジメントの革新を目指し、実現までのロードマップを「ITグランドプラン2030」として策定、主力事業であるEPC事業にデジタル技術を積極的に取り入れ始めています。日揮グローバルもこのロードマップに基づき、EPC事業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するため「EPC DX部」を新設し、デジタル活用やデータ活用の施策を積極的に進めています。

まず着手したのが、「データの収集と蓄積」の取り組みでした。EPC DX部 AWP DXチーム FieldOpt開発ユニットリーダー 大里英理雄氏は、その目的について次のように述べます。


大里 英理雄 氏

大里氏  将来的には、過去のプロジェクト遂行データを分析することで、現在進めているプロジェクトの将来をシミュレーションする「プロジェクトシミュレータ」を実現したいと考えています。例えば、プラント建設では配管工事が大部分を占めますが、その配管テストの工程が非常に長く重要であり、テストの進行中においても終了までのリードタイムを予測したいというニーズがあります。過去に行った同様のプロジェクトのデータを分析することで、現在進行中のテストのシミュレーションを行うという構想です。そのためにはまず、シミュレーションのもととなるプロジェクト遂行データの蓄積が最重要であり、分析要件の検討・設計まで完了してからデータの蓄積を開始するのではなく、日々更新されていく全てのプロジェクトマネジメント関連データの収集・蓄積を、今すぐ開始することが不可欠だと判断しました。


最重要なデータの収集・蓄積基盤を「Delphix」で短期間に構築


いくつもの建設プロジェクトが世界中で同時進行している日揮グローバルでは、それぞれの現場でプロジェクト管理が行われており、各プロジェクトの状況は、月次のレポートという形で共有されていました。将来のプロジェクトシミュレーションのためには、プロジェクト遂行に伴ってデータがいつどのように書き換わったかを含む、全てのデータが必要であると考えた大里氏は、データを漏れなく蓄積できる基盤の検討に着手しました。大量のデータを蓄積し、そこから分析のために必要なデータを簡単に取り出す方法や製品を探す中で目に留まったのがDelphixでした。

大里氏  Delphixは、通常のバックアップのようなデータコピーではなく、スナップショット技術の活用で高速かつ軽量にデータを収集・蓄積します。分析要件の確定とそれに必要なデータの決定やETL処理の開発を待ってからデータ収集を開始してしまうと、現在進行中のプロジェクトの貴重なデータが更新されていってしまいます。Delphixは、どのデータを保存すべきか選ぶことなく、全てのデータを漏れなく収集・蓄積しておける仕組みを短期間で構築したいと考える弊社の要件に合致する製品だと感じました。

アシストの支援を得て、早速あるプロジェクトの実際のデータを用いてPoCを実施したところ、大量データを高速に収集でき、同時に蓄積先のストレージを小さく抑えられることが分かりました。また、データベースの物理的なリストアといった作業をすることなく、収集・蓄積したデータを遡り、過去の任意の時点のプロジェクト状況を素早く参照できることも確認しました。

「将来のプロジェクトシミュレータ構想を実現するのに最適な製品だ」。そう判断した同社は、正式にDelphixの採用を決めました。


アシストの技術支援のもとDelphixをスムーズに導入・利用開始


プロジェクト遂行データ収集・蓄積システム「DATA BOX」は、2019年11月に構築を開始しました。日揮グローバルのプロジェクト管理システムはMicrosoft Azure上で稼働しています。各プロジェクトのデータはMicrosoft Azureの海外リージョンのデータベースに保管されており、収集・蓄積のためにDelphixも同リージョンに設置しました。Delphixに蓄積したデータを国内リージョンのデータマートに書き込む際は、ETLでデータを抽出します。また、海外リージョンのDelphixで収集・蓄積したデータのバックアップとして、国内リージョンに設置したもう1つのDelphixに対して遠隔レプリケーションを行う仕組みも構築しました。


八木 康太郎 氏

こうした一連のシステム構成を実装する上で、アシストの技術支援が非常に役立ったとEPC DX部 アーキテクトチーム チーフアーキテクト 八木康太郎氏は語ります。

八木氏  Delphixの設定作業を行うにあたっては、アシストのエンジニアが3、4日ほど来社し実際の作業を行うという形で対応してもらいました。またその後もDelphixに関する様々な作業を支援してもらいました。弊社は特定のベンダーを持たずに自社で保守運用を行う方針ですが、Delphixでこれが可能になっているのはアシストの支援があるからこそだと思います。



AI技術を活用した「プロジェクトシミュレータ」の実現に向けて


現在は既にシステムの構築作業を完了し、Delphixに対してプロジェクトデータを順調に収集・蓄積しています。これと並行して、収集・蓄積したデータをどのような切り口から活用・分析するべきか、様々な検討やトライアルが行われています。

プロジェクトの最新データについては、別の仕組みでデータマートに収集し、それをPower BIを通じて可視化・分析する取り組みが始まっています。現場のプロジェクト管理者はダッシュボードでこれらのデータを日々参照し、業務に生かしています。今後はDelphixに収集・蓄積した過去のデータの可視化・分析機能がこれに加わり、将来的には統計分析や機械学習といったAI技術も適用することで、当初の目的であるプロジェクトシミュレータの実現に向けて歩みを進めていきたいと八木氏は抱負を語ります。

八木氏  プラント建設の重要な工程である配管工事について、テストの進捗を可視化できるようになりました。今後は、その進捗データの蓄積から配管テストのリードタイム予測を実現していきたいと考えています。そのためにも、アシストにはこれまでどおりDelphixの有効な活用法について、多角的な見地からの提案を期待しています。


  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。


日揮グローバル様の事例記事(PDF)をダウンロード


本事例をまとめたPDF資料を今すぐダウンロードいただけます。印刷や社内共有等にご活用ください。




お客様情報

会社名 日揮グローバル株式会社
概要 日揮グローバル株式会社は日揮グループの一員として、主に海外におけるオイル&ガス、インフラ分野の各種プラント・施設のEPC(設計・調達・建設)事業を担っています。独自のプロジェクトマネジメントシステムを用いて、これまで世界80ヵ国で2万件以上のEPC事業を成功に導いています。
本社 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1
設立 2019年4月8日
資本金 10億円(2019年10月1日現在)
URL https://www.jgc.com/jp/about/related-companies/overseas.html
取材日 2020年11月

関連製品/サービス

Delphix

Delphix Data Platform(以下、Delphix)は、本番データベースの過去から現在に至る任意のタイミングのデータを瞬時に生成し、開発/テスト/品質保証/マイグレーション/レポーティングなど様々な目的で利用できるデータベース仮想化ソリューションです。

  • プロジェクトの開発生産性を飛躍的に向上
  • 任意のタイミングのデータベースの複製を瞬時に生成
  • DBの複製に必要なスペースは物理コピーの1/10程度

詳細へ

事例に関するお問い合わせ

資料請求/お問い合わせはこちら(専門の担当者が確認し、ご対応します。)

ご興味のある事例がございましたら、お気軽にお問い合わせください。より詳しい情報をお届けします。

ページの先頭へ戻る