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ODAとOracle Multitenantの活用で品質判定処理の待ち時間を975時間削減、生産効率を大きく改善

リコー電子デバイス株式会社

導入製品/サービス…
Oracle Database Appliance  Oracle Database  

リコー電子デバイス株式会社 Oracle Database Appliance 導入事例

リコー電子デバイスの半導体製品生産ラインを支える品質・技術解析系システムでは、データの肥大化によるSPC判定処理レスポンスの悪化で生産効率が低下、またシステムの複雑化によりメンテナンスが困難になっていました。そこでシステムの一新を決断。マルチテナント技術を活用して基幹系・品質系4DBをOracle Database Appliance (以下、ODA)へ統合し、SPC判定処理時間の99%削減、保守費用の40%削減に成功し、IoTデータ解析による予防保全の取り組みも可能になりました。

リコー電子デバイス株式会社

導入のポイント


1.ストレージのSSD化によりSPC判定時間が15秒から0.2秒に短縮、生産効率向上
2.HWリソースが潤沢なODAの導入で、15年分のデータ保持とIoTデータ解析による予防保全を実現
3.Oracle Multitenantの活用でメンテナンス性向上、セキュリティ確保、ライセンスコスト適正化を同時に実現


課題

  • SPC判定処理のレスポンス低下により待ち時間が生じ、生産効率が低下していた
  • 15年分の車載製品データと予防保全用データが8TBに達することが予想され、容量不足が懸念された
  • DBバージョンの混在によりシステムが複雑化し、保守が限界にきていた

対策

  • ストレージを全てSSDで構成することができ、DB性能を最大限に活かすHW構成のODAを採用
  • 実効容量8TBを搭載したODAを導入し、十分なデータ領域を確保
  • Oracle Database 12cのOracle Multitenantを活用し、DBを統合

効果

  • 年間24万回実施されるSPC判定処理が15秒から0.2秒に高速化し、年間で975時間の待ち時間を削減
  • 品質データと保全データを結びつけた統合解析で予防保全が可能になった
  • 4つのデータベースを1台に集約しながら、メンテナンス性向上とセキュリティ確保を両立

SPCシステム概要図



半導体生産の品質管理を担うシステムの老朽化が課題に


大阪府池田市に本社を構えるリコー電子デバイス株式会社(以下、リコー電子デバイス)は、世界トップクラスのCMOSアナログ技術を武器に、高機能・低消費電力・低コストの半導体製品を開発する企業です。同社が開発・製造するアナログ半導体製品は、自動車やスマートフォン、デジタル家電など、日常で使われる様々な製品の中で活用されています。

同社のもの作りを支えているのが数々のITシステムです。中でも、工場の半導体生産ラインにおいて品質管理や技術解析を担うシステムは、製品の最終的な品質や生産効率を大きく左右するため、極めて重要な位置を占めます。これらのシステムについて、経営センター 経営企画部 ITS課 シニアスペシャリスト 高橋一智氏は、以前はシステム老朽化による様々な課題が顕在化していたと言います。

高橋氏  従来のシステム構成では、ハードウェア保守期間満了のタイミングがシステムごとに異なり、リプレースごとに個別にOracle Databaseを購入していった結果、ライセンスコストに無駄が生じていました。また、データベースの容量不足も懸念されていました。車載製品に関するデータは、万が一の品質問題の発生に備えて15年の長期保管が必要なことから、データが肥大化していました。生産ラインの中にあるリアルタイムSPC判定処理のレスポンスが、このデータの肥大化により低下し、最も深刻な課題になっていました。

リアルタイムSPC判定とは、生産工程の製品品質をリアルタイムに監視し、蓄積された過去の傾向との比較により異常が認められたときは工程を止め、その場で異常原因を突き止め、解決するというものです。そのためのデータ分析と異常判定は、Oracle Databaseのストアドプロシージャ(PL/SQL)で処理していましたが、データの肥大化により平均応答時間が15秒、最大で4分と悪化し、生産性向上のボトルネックになっていました。


データベース専用アプライアンス Oracle Database Applianceを採用


こうした課題を解決するため、同社は品質・技術解析系システムの刷新を決断しました。特にデータベース基盤は、SPC判定処理のレスポンスを左右し、ライセンスコストやメンテナンス性、データ容量などにも関わるため、製品選定には慎重を期しました。

「ストレージのフルSSD化によるI/O性能の向上」「Oracle Database 12cのマルチテナント機能を活用したデータベース統合」「8TBのデータ領域確保」といった具体的な要件を洗い出し、複数製品を比較検討した結果、選択したのが、アシストが提案したデータベース専用アプライアンスOracle Database Appliance(以下、ODA)でした。

高橋氏  ストレージを全てSSDで構成することでSPC判定処理の高速化が期待でき、同時にリーズナブルな価格と規模で導入できるアプライアンス製品として、ODA以外の選択肢はほとんどありませんでした。15年分の車載製品データを保存するには8TBが必要でしたが、これもODAなら十分クリアできます。潤沢なハードウェアリソースを持ちながら、必要なライセンスは利用するコア数分だけであることも大きな魅力でした。

こうしてODAの導入が正式に決定し、アシストのサポートを得て、2017年9月末にODAをデータセンターに設置。各種設定やデータ移行、テストを実施し、3ヵ月後の2018年1月に、無事本番運用を開始しました。


最大の課題だったSPC判定の処理時間が15秒から0.2秒に


ODA導入の効果は、運用開始直後から顕著に表れました。それまで平均15秒かかっていたSPC判定処理は、わずか平均0.2秒に短縮。年間988時間かかっていた判定処理は13時間となり、99%削減を達成しました。生産工程における判定待ち時間が削減されたことで、全体の生産効率が大きく向上しました。

データベース統合では、Oracle Database 12cのマルチテナント機能Oracle Multitenantを活用しました。1つのマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)に4つのプラガブル・データベース(PDB)の構成で、基幹系と品質系のデータベースをODA上に集約しました。

高橋氏  パッチ適用やバックアップといった運用作業は、CDBに対して一度にまとめて実施できるのでOracle Databaseのメンテナンス性が大幅に向上しました。同時に、DBインスタンスはPDBによって独立性が保たれているため、セキュリティ面での心配もありません。

従来はシステムごとに導入・運用されていたデータベースを統合したことで、ライセンスの追加購入が不要になり、保守費用も従来システム比40%削減に成功しました。

今回、RAC One Nodeオプションも新たに導入。障害発生に備えて冗長化構成を構築し、システム全体の可用性も大きく向上したと言います。

高橋氏 5年間での費用対効果は、ODAへの投資と、新たに導入したOracle Databaseオプションのライセンス費用を考慮しても、投資を十分回収できることを確認できました。


今後はIoTデータを用いたビッグデータ解析にも応用


大量データの高速処理が可能なデータベース基盤を手に入れた同社は、IoTなどを用いた高度なデータ活用を通じて、これまでにない新たな価値を生み出そうとしています。

高橋氏  IoTセンサーを通じて装置データを収集し、品質データや装置保全データと突き合わせることで装置状態をリアルタイムに可視化したり、AIや機械学習と組み合わせて予防保全などを実現したいと考えています。将来的には、大容量メモリを自由に利用できるODAのメリットを活かして、さらに高度なビッグデータ解析にもチャレンジしたいですね。

今後、さらに多くのデータベースをODAに統合するとともに、ODAとOracle Cloudを連携させることで遠隔バックアップ体制を効率化し、災害対策を強化していきたいとしています。

高橋氏  このような将来構想を実現する上では、アシストの支援が不可欠です。ODAのサポートでは「アシスト Premier Support for ODA」を活用していますが、今後もこれまでどおり、質の高いサポートと提案を期待しています。


  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。


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お客様情報

会社名 リコー電子デバイス株式会社
概要 リコー電子デバイスは、コアコンピタンスであるCMOSアナログ技術と顧客対応力の強みを活かし、高付加価値電源ICを中心としたアナログ半導体製品でスマートエナジー社会に貢献しています。
本社 大阪府池田市姫室町13-1
設立 2014年6月2日
資本金 100百万円
URL https://www.e-devices.ricoh.co.jp/
取材日 2018年7月

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