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ダブルブラウザの画面転送で800台の電子カルテ端末からマルウェア感染しないWeb閲覧を実現

大阪府済生会吹田病院

導入製品/サービス…
Ericom  

大阪府済生会吹田病院 ダブルブラウザ・ソリューション 導入事例

済生会吹田病院では、診療報酬改定等、全職員向けに周知徹底する事柄について、受講必須の講習会を年に複数回実施しています。欠席者向けにはイントラにeラーニング動画を公開していましたが、動画編集や公開の工数が課題になっていました。
そこで、使い勝手の良いクラウドのeラーニングサービスを採用すると同時に、インターネットから分離された電子カルテ端末からでも閲覧できるようにダブルブラウザ を採用しました。

大阪府済生会吹田病院

大規模な病院ITを支える医療情報課


済生会は明治天皇の「恵まれない人々のために施薬救療し、済生の道を弘めるように」というお言葉、「済生勅語(さいせいちょくご)」に基づき、1911年(明治44年)に創設されました。「済生」は中国の古典に由来し、「生(いのち)」を「済(すく)う」という意味です。済生会は設立から100年以上にわたり、生活困窮者を済(すく)う、医療で地域の生(いのち)を守る、医療と福祉、会を挙げて切れ目のないサービスを提供という3つの目標を掲げ、日本最大の社会福祉法人として全職員約59,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。

済生会吹田病院は、戦後間もない1945年10月、市内唯一の病院として旧吹田町役場の一室で開院しました。医療物資も事欠く中医療を提供し続けることができたのは、「済生勅語」の発露であり、その済生会精神は現在の病院理念「やすらぎの医療」に強く受け継がれています。現在は500床を有する病院として、地域完結型医療に取り組んでいます。

吹田病院の医療情報課では、電子カルテシステムを中核とした医療情報システムの企画・運用を行っています。全国の済生会病院は成り立ちや規模等が異なるため、済生会病院標準のITシステム等はありません。そのため、吹田病院においても医療情報課がIT予算や職員の使い勝手等を考慮に入れながら、最適なシステム導入を実施しています。ITシステムのユーザーは、医師、看護師、コメディカル、医療事務スタッフの約1,200名。管理端末は電子カルテ端末が約800台、インターネットに接続できる情報系端末が約200台あります。

インターネット分離された環境からeラーニングのクラウドサービスを使いたい


医療業界では、厚生労働省の定めた病院向けのセキュリティガイドラインに則り、医療情報等を取り扱う基幹業務ネットワークと、インターネットに接続する情報系ネットワークが分離されています。職員からは「業務端末が複数に分かれて不便だ」という声がありますが、同一端末でインターネット分離を実施するには仮想化技術しかありません。ただ、利便性の向上という理由だけでは仮想化技術を導入する理由としては十分ではなかったと医療情報課 金森哲哉氏は言います。

金森 哲哉 氏

金森氏  導入のきっかけになったのはeラーニングでした。施設基準では全ての職員向けに月に数回、各1時間程度の集合研修を実施しています。感染管理、医療安全、保険請求の3項目に対し、年間で少なくとも各2回以上、つまり1人あたり年間6回以上受講する必要があります。患者さんの対応や勤務シフトが合わずに出席できない職員向けに講義をビデオ撮影し、その動画をeラーニングとして公開していたのですが、公開のための動画編集やWebサーバへの登録作業等の一連の作業に多くの時間を取られていました。

eラーニングのクラウドサービスを利用すれば、編集作業や受講管理はクラウド上ででき、医療情報課の負担は大きく軽減されますが、インターネットに繋げられる情報系端末の台数が少なく、受講したいタイミングや場所に利用できる端末がないという事態が予測されました。

ダブルブラウザの選定理由はWindows RDS CALが不要だったから


最初にベンダーから提案されたのは、電子カルテ端末OS上で仮想マシンを動かし、仮想マシンのブラウザからeラーニングを利用する方法でした。医療情報課 課長 坂直樹氏は端末ローカルで仮想マシンを稼働させる方式の問題点を次のように指摘します。

坂 直樹 氏

坂氏  電子カルテ端末と仮想マシンが属するネットワークは論理的に分離されているため、セキュリティ上の問題はありませんが、全ユーザー分のソフトウェアライセンスを購入する必要があり、金額的に導入が困難でした。また、電子カルテ端末上で仮想マシンを動かすのは、動作が遅くなるなど安定性に影響を与えるのではないかという懸念もありました。他にもWindowsサーバ上でブラウザを公開し、リモートデスクトップ接続して利用するという方法も考えましたが、全ユーザー数分か端末数分のWindows RDS CALを購入する必要があり、こちらも金額的に導入が困難でした。

そんな中、アシストからダブルブラウザ・ソリューションの紹介を受けました。Windows RDS CALが不要なLinuxプラットフォームで稼働する仮想ブラウザ方式で、ソフトウェアライセンスもユーザー数分ではなく、同時接続ユーザー数分のライセンスで利用でき、価格的には検討可能なものでした。

ダブルブラウザの検証を実施したところ、Linuxの仮想ブラウザを使ってeラーニングの動画、音声が再生できることを確認できたため、坂氏は導入を決定しました。医師や看護師がアクセスする学会の一部のWebサイトでは、Internet Explorerが必要なため、IEによるWeb閲覧の利用も見据えてブラウザサーバーはWindows RDSとLinuxのハイブリッド構成を選択しました。RDS CALもInternet Explorerを利用するユーザー分だけ購入すれば良く、Linuxプラットフォームをメインで使うことによりコストを最適化できました。

外注費を押さえる等、副次的なコスト削減効果


eラーニングをきっかけにダブルブラウザの利用が広がりつつあります。運用管理面でも導入効果を実感しています。インターネット接続用に端末を追加する必要がなくなり、端末の導入・管理コストが減少。スイッチのLANポートもインターネット用に確保する必要がなくなり、ネットワーク機器の増設や外注に出していた工事を減らすことができ、コスト削減に結びつきました。

ダブルブラウザのような仮想ブラウザソリューションは、病院のような既にインターネット分離を実現しているところほど導入しやすいと坂氏は考えています。

坂氏  インターネット利用も含む全ての業務を同一端末で行っている一般企業がインターネット分離ソリューションを導入することは、セキュリティ強化と引き換えにユーザーの利便性が低下することになります。しかし、既にインターネット分離を物理的に実施している場合は、セキュリティと利便性の向上というポジティブな投資になります。

電子カルテのコスト削減にEricomの活用を視野に


ダブルブラウザのカバー範囲を広げて、情報系端末を削減するのか、それともダブルブラウザで現状実現できていない部分を情報系端末側で行うのかが今後の検討課題として挙げられます。例えば、メーラーをWebメールに変えることで医師と医局や学会とのメールをダブルブラウザ経由で利用可能にするのか、それとも引き続き情報系端末ローカルのメーラーを利用してもらうのか、といったことです。

また、通常のブラウザとは異なり、Linux側ブラウザのバージョンアップはダブルブラウザLinuxのサーバごと行う必要があるため、当課で作業できるレベルなのかが気がかりです。ここはアシストのサポートに期待したいところです。

将来的には、ダブルブラウザの中核製品であるEricom Connectの画面転送機能を活用して、電子カルテシステムを利用する案も検討する予定です。電子カルテのライセンスはクライアント端末台数でカウントされるため、常時利用が必要でない職員は仮想環境を利用するようにすればコスト削減が可能になるのではと期待しています。



導入のポイント


1.クラウドサービスを利用できる端末は情報系端末200台のみ
2.インターネット分離済みの電子カルテ端末800台からクラウドサービスを利用させたい
3.ダブルブラウザで低コストで電子カルテ端末から安全なブラウジングを実現


課題

  • 端末を業務に応じて使い分ける必要があり、不便という声があった
  • 月に数回実施する集合研修の欠席者向けにeラーニングを提供していたが、動画編集や公開に多くの工数がかかっていた
  • eラーニングのクラウドサービスの利用を検討したが、受講したいタイミングや場所に利用できる情報系端末がないことが予想された

対策

  • eラーニングのクラウドサービスを利用
  • 同時にダブルブラウザを導入し、電子カルテ端末から画面転送を通じて安全にeラーニングや業務に必要なWebサイトを利用可能になった

効果

  • 業務の都合の良い時にeラーニングが受講可能になった
  • 仮想ブラウザの実行環境としてLinuxを主軸としたため、Windowsサーバの画面転送利用時に必要なMicrosoft RDS CALのコストを削減できた
  • インターネット接続用のスイッチのポートが削減でき、ネットワーク機器の増設等の工事費用を削減できた

システム概要



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本事例でご紹介したお客様情報

会社名 大阪府済生会吹田病院
概要 済生会は全国40都道府県に医療機関と福祉施設を運営する日本最大の社会福祉法人。その一員として済生会吹田病院は、「やすらぎの医療」を理念に地域完結型の医療に取り組んでいます。
本社 大阪府吹田市川園町1-2
設立 1945年10月21日
URL http://www.suita.saiseikai.or.jp
取材日 2018年3月

関連製品/サービス

Ericom

Ericomは、どこでも・どんなデバイスからでもVDIやアプリケーションへのセキュアなアクセスを可能にするクライアント仮想化製品です。その技術を利用した「インターネット分離ソリューション」(組織内のネットワークと端末をマルウェアなどのWeb経由の脅威から守る製品)もラインナップ。組織の働き方改革や、セキュリティ対策を支援します。

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