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グローバル化を目指し、企業としてのブランドイメージの強化をCMS導入によって図る大手印刷企業、飛躍への一歩

大日本印刷株式会社

導入製品/サービス…
NOREN Content Server  


大日本印刷株式会社は創業135年という印刷業界の老舗企業でありながら、時代のニーズに合わせて柔軟に対応し成長してきた。これに伴い、同社のWebサイトは大きな変革へのハードルに直面している。事業の拡大には組織としてのブランド統一が不可欠だが、DNPグループのWeb サイトは各事業部、各グループ会社が自組織のコンテンツ分の予算を組んで運用しているため、足並みが揃えにくい。こうした課題を抱えた同社が考えた、Webサイトリニューアルの必要性や、実務面でのポイントをうかがった。

大日本印刷株式会社 末本氏(写真左)
株式会社DNPデジタルコム 武藤氏(写真中央)、片桐氏(写真右)

1. 事業部やグループ会社、組織の壁でWebブランド統制が取れない
  横断的な運用意識を根付かせるための“何か”


「大日本印刷株式会社(以下、DNP)」。社名は知っていても、目にすることは少ないかもしれない。DNPの創業は1876年(明治9年)、日本の印刷業界をリードする企業である。一口に印刷会社といっても雑誌や書籍出版だけでなく、カタログや店頭POPのような商業印刷物、食品などの包装材、さらには社員証やクレジットカード、壁紙、LSIやディスプレイの部材に至るまで、私たちが日ごろ何気なく手にしている生活用品にも同社が手掛けているものは、驚くほど多い。さらに最近では、電子出版や出版流通への参入によって業界全体の活性化を図るような、大きな事業展開に取り組み続けている。

しかし「印刷物とWeb」の対比は「アナログとデジタル」のそれと同じである。

DNPは、電子書籍の制作やスマートフォン向けアプリの開発以前からデジタル情報分野に参入しているとはいえ、「雑誌のDNP」「カレンダーの大日本印刷」というような、“印刷”つまりアナログな印象が強い。同社は、インターネットやWebサイトというデジタルをどのように位置づけているのだろうか。「当社のWebサイト公開は1994年。70年代から情報処理ビジネスを展開していたお陰で、比較的早くインターネットに参加できました。しかし、展示会の協賛などこそあれ、DNP単独でのPRには不慣れで、新メディアを上手に活用するには至りませんでした」と、同社広報室の末本大樹(以下、末本)氏は当時を振り返る。

原因はいくつか考えられる。

まず、印刷業であるDNPには、出版社の顧客が多いということ。月刊誌などの定期刊行物の受注はリスクが少なく、安定的な売り上げを継続することができる。するとDNP内では、既存顧客の満足度向上に重心を置いてしまい、新規開拓の文化が芽生えにくい風土が育つ可能性はある。受注産業のジレンマとも言えよう。

また、DNPブランドへの社内的な意識の低さも問題だったようだ。

「ある時期までは、それで良かったはずです。クライアントというお客様が満足すれば会社が成り立ったわけですから。しかし、社会と積極的にかかわり、世の中に貢献できる企業になりたいと心から感じたとき、DNPという看板がボヤけていては誰にも届かないということに改めて気づいたのです。」(末本氏)

創業135周年を迎えた2011年、『DNP』というグループブランド名称の発信力強化のため「コーポレートブランド室」を広報室に併設した。「それでもWebサイトは難題です。これまで自由な方針で部署ごとにサイトを制作していました。DNP共通のデザインフォーマットもなかったのです。」(末本氏)

2. 「自分たちで更新する」自由度と責任感でブランドを育てる
  ASPサービスによるNORENがWebの敷居を下げる


同社のWebサイトリニューアル計画は、まず、広報室管理のコーポレートサイトから着手することになった。グループ会社の株式会社DNPデジタルコム(以下、DNPデジタルコム)から提案されたのは、ASPサービス「MarkEdit」と同製品で採用しているCMS「NOREN」である。

「MarkEdit」は、ASPのため導入前の準備が少なく、初期のコストを抑えられるというメリットがあった。コーポレートサイトのリニューアルでは、サイト構成は元の状態を維持し、システムのみを導入する方法で進めた。「手作りとはいえ、15年以上の歴史を積み重ねたサイトです。ボリュームは半端ではない反面、予算は限られている。このリニューアルの価値はランニングで得られると周囲を説得し、コンテンツの移植を優先しました。」(末本氏)

ひとつ忘れなかったのはDNPのWebブランド強化のためのページフォーマットの準備である。「NOREN」を導入し、コーポレートサイトで運用デモンストレーションを実践すれば、VI(Visual Identity)の面で承認されたページを気軽に公開できることに社内も気がつく。そうすれば運用に拍車がかかり、情報発信力とブランディングが一緒に成長するWebサイトになることを期待したのだ。「もちろん、CMSによって運用が100%改善されるとは思っていません。環境は整っても、自社ブランドをPRするのは社員一人ひとり。私たちと同じ視点にたって、Webサイトそのものの改善を進め、社員の意識も育ててくれるパートナーが欲しかった。DNPデジタルコムはグループ会社ということもあり、組織や内情もよく理解していてくれていましたし、また私が以前在籍していた会社ということで、気心が知れた間柄。そのDNPデジタルコムが選んだCMSがNORENだったということで安心できました。」(末本氏)

またCMS導入には、Webサイトを「会社の資産として、受け渡す価値のあるもの」にしておきたかった末本氏の担当心情もあるという。「いずれ、私の後任にDNPのWebサイトを引き継ぐ時がきます。その前に、できるだけ早く、誰にでもコントロールしやすいWebサイトにしておくことが重要だと思いました。」(末本氏)

実際に導入し、承認フローも取り入れ、作業の分担も徐々に進むにつれ、運用に関わる人たちの意識も変化しているようだ。「これまでは私に依頼さえすれば良かったものを、自分たちで公開しなければならないことで負う公開責任や、情報に対する編集責任も育ったと思います。」(末本氏)

執筆から公開まで、自らWebオペレーションするニュースリリース担当者は、読者に見えるページの印象をイメージでき、どう伝えるか、どうアピールするか、を記事の編集段階から熟考するようになったという。こうした意識の変化そのものが、Webサイトを基盤としたブランディング強化につながると末本氏は期待する。

3. マーケティング部門のリニューアル完了
  ここから本格的なブランド統一のための一歩が始まる


現在ではコーポレートサイトのリニューアルが終了し、各事業部のリニューアルを順次進めている。リニューアルが終わった事業部の中で、いちばん反響があったのは採用情報のページだった。

「採用情報ページでは説明会の日程だけでなく、社内情報などさまざまなコンテンツを更新していますので、実は更新頻度はニュースリリースよりも多いくらいです。今や学生たちはネットで情報を収集することが当たり前ですから、この情報更新がスムーズにいくことはとても効果的といえます。」(末本氏)

ちなみに、同社の採用情報ページはtwitterやFacebookページとも連動。ソーシャルメディアと自社サイトとの両輪で学生たちへ情報公開を行っている。

さらに2011年10月にはC&I事業部がNORENでサイトリニューアルした。

C&I事業部は、マーケティングや企業ブランディング、ソーシャルメディアを利用したプロモーション展開などを行う部署である。「まず広報室が手がけるコーポレートサイトでCMS運用の基礎を固め、各事業部で応用していくという考えのもと進めてきました。C&I事業部は、当社の中でもインターネット関連事業を取り扱っている部署でもあったので、もっともNORENを導入して欲しかった部署でした。しかも採用情報ページはコーポレートサイト内での展開でしたが、新たに策定されたDNPブランディングの元でのリニューアルは同事業部が初めてだったので、ようやくここまできたという感じです。」(末本氏)

制作を担当したDNPデジタルコムのディレクター武藤大佑(以下、武藤)氏は、コーポレートサイトのNOREN化も手がけた1人(コーポレートサイトのコンテンツ移行作業は武藤氏が担当した)。C&I事業部のサイトリニューアルにあたっては、ただNOREN化するというだけでなく、サイト構成から見直したという。

「制作は5月にスタートしました。ページ数は事業部としてはかなりのボリュームだったのですが、コーポレートサイトの制作で基礎となるテンプレートはできていたので、構築期間は比較的短かったですね。その分サイト設計に時間をかけることができました。」

新サイトでは製品ラインナップの見せ方にかなり配慮したという。「さまざまなソリューションを扱う事業部でしたので、どのようなことを手がけているのか、視覚的にわかるように工夫しました。そのために、サイト構成を見直し、コンテンツも新たに制作。記事もほぼすべて書き直しました。また、制作中に運用設計も考えながら進めました。WebサイトはCMSを導入したからといって最初から上手くいくわけではありません。全般的にWebサイトの運用は、構築と同時に大切な作業なので、これをしっかり組み立てられる余裕があったのは、構築工程を短縮できた効果だと思います。」(武藤氏)

また、コンテンツの投稿は実際の運用を見越して、C&I事業部が行った。NORENの投稿システムに慣れるためでもあるが、記事を編集して発信するということを実際に行い、運用に慣れてもらうという意味があった。

現在では、5~6事業部がNOREN化を控えている。

末本氏は、「C&I事業部のサイトリニューアルが、他の部署の刺激になると思っています。NORENによるサイトリニューアルは、事業構造や予算構造、ブランディングへの意識の統一など課題もあり、VIの統一には時間がかかると思いますが、物理的なモノができることで、次への弾みになると期待しています。結果としてCMSを利用しなかったら、ブランド統一というプロジェクトはここまで進まなかったと思っています。まだまだこれから、というところですが、私どもが理想としているWebサイトのカタチがNORENを利用することで実現しているという手応えは感じています。」と語る。

現在、DNPグループでは、よりグローバルな視点でビジネスを展開するため、海外事業の強化に取り組んでいる。また国内においても、工場開設から125年の歴史がある市谷工場一帯の再開発計画が進行中。いくつかの部門機能を集約し、組織横断的なソリューションを実現できるよう準備中だ。

こうした変革が急激に進む今、DNPのWebサイトリニューアルは、当面、BtoB事業での動きが中心になるだろう。しかし、電子出版への取り組みなど、BtoC事業を射程圏内に捕らえているからこそ、一般消費者とも相性の良いWebのブランディングを「NOREN」によって先を見据えた足固めの意味は大きいに違いない。

変遷の歴史を持つ企業や、歴史的背景が深い企業。多角経営で、複数の事業ドメインをもち、統制が図れない企業など、自社内にビジネスのボトルネックを抱えた企業が多い。

社員が直接活用でき、また社会に対してダイレクトにリーチできる影響力を体感できるWebサイトのリニューアルは、そうした企業内の課題を突き抜ける、パワフルな一助になることだろう。

会社名 大日本印刷株式会社

関連製品/サービス

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