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BRMSコンサルタントに聞く - Jan van Nimwegen 氏

ビジネスを加速する、BRMSの先進的事例に迫る

ビジネスルール管理システム(以下BRMS)は単純に開発を楽にするものではなく、ビジネス自体のスピードアップを実現するツールです。日本でも今後、一般企業による導入が常識となり、競争力強化に欠かせないツールとなると言われています。国内において、BRMSは2012年あたりから金融系企業を中心に注目され始めていますが、海外におけるBRMS事情はどのようなものでしょうか?

数多くのBRMS導入に関わっているコンサルタント「Jan van Nimwegen氏(以下Jan氏)」に、海外の最新BRMS導入事例とメリットについて聞いてみました。

Jan van Nimwegen 氏 プロフィール

Jan van Nimwegen

BRMS製品『Corticon』のメーカーであるPROGRESS社からスピンアウト後、コンサルティング会社「Nimble Consulting」を設立。
現在は世界中を駆け回り、あらゆる業種業態の企業でBRMS導入時などにおけるビジネスルールのコンサルティングを行っている。

20年以上に渡ってBRMSを追求

ーーJan氏は『Corticon』以外のBRMS製品でもビジネスルールのコンサルティングをされるのですか?

はい。『Corticon』に限りません。
1992年からBRMSに関わっているのですが、約15年『Aion』というBRMS製品に関わっていました。そして2007年、PROGRESS社で『Corticon』に参加しました。“製品を間近で担当した”という意味ですとこの2製品ですが、例えば『ILOG』のような他製品のビジネスルールも容易に理解できます。

ーーつまり、立場としては『Corticon』のコンサルタントというより、全般的なビジネスルールのコンサルタントということでよいですか?

はい、その通りです。特定の製品には依存していません。
弊社Nimble Consulting Groupのメンバーはあくまでもビジネスルールのコンサルティングを行います。製品が違えば開発言語、ロジックは異なりますが、それが『Corticon』であっても『ILOG』であっても、ビジネスルールを最適化するという本質は変わりません。

Jan van Nimwegen

BRMSの最前線である医療業界

ーー海外のBRMS事例の最前線についてお話しいただけますか?

海外において今は医療業界でBRMSの利用が活発化しています。
医療系ビジネスは例に漏れずルールが多岐にわたります。例えば、病院において緊急患者の場合、血液、心拍数、呼吸状態、体温など検査項目が15項目ほど存在します。それらそれぞれの検査結果から患者の状態をすばやく的確に総合判断する必要があるわけですが、BRMSでルールを整理しパターンマッチングを行うと、医師がより早く適正処置を判断できるようになります。

また、病院での人員は限られてます。例えば、重傷の患者と、軽傷の患者が同時に搬送されてきて、その場に医師と看護師が1人づつしか居合わせなかった場合、重傷患者を医師が担当し、看護師はBRMSで設定されたルールをもとに軽傷患者の治療を行うという対応を行っています。『Corticon』はルールエンジンを切り離しているBRMSですので、他のシステム(ここでは医療/診断機器)との連携はしやすいでしょうね。そのようなルールの基となるデータはもちろん、普段の診察結果を日々蓄積したものです。

ーー病院にとってBRMSを導入する具体的なメリットは何ですか?

ある特定の病院で、感染症患者を対象に1ヵ月間の調査を行ったのですが、BRMSを利用した場合において、利用しなかった場合よりも24~36時間早く症状を判断することができるという結果がでました。救急手術においては、1時間早く患者の状態を知ることができれば、生存率は7%上がるという調査結果もありますから人の命を救うことにつながれば、それ以上のメリットはありません。

また、日本でもそうですが、アメリカでも現場スタッフが強いられる長時間労働は問題視されています。早く判断ができるということは、自ずとその労働時間の短縮にも役立っているわけです。

様々な業界へ波及するBRMSの今

Jan van Nimwegen

ーーその他、BRMS導入が進んでいる業界はありますか?

グローバルな視点で見ると、やはり生命保険です。最も導入が進んでいます。とにかく規定書、約款、契約書などのルールが豊富ですから、それらをBRMSに載せて管理したくなるのは当然のことです。ここ10年ほどで言いますと、製造業、ヘルスケア、EC(eコマース)に広がりを見せています。

最近、某製鉄企業のコンサルティングを行いましたが、そこでは『Corticon』を利用し、製鉄をする上でのプロセスを定義しました。例えば10mの鉄材を生成する際、材料の分配や気温などの条件が合わないとどこかで歪みができてしまいます。利用用途によって必要な鉄は違うのですが、それぞれに適した鉄を生成するにあたり、最良の条件を導き出すのに役立てています。鉄の品質をいつでも維持できるようBRMSを利用しているのです。

その他、航空会社では航空機のタイプによって貨物の積載ルールを定義したり、細かいところでは、各機内に敷いている絨毯(じゅうたん)の模様パターンの製造段階で利用しています。また、ペンシルバニア州のある塗装会社では、ペンキを他州に輸送する際、送付先の州法で認可された塗料分配を行うために利用しています。

どの業界でも、ルール改善のスピード、ルール自体のクオリティを追い求める動きは変わりません。

BRMSがもたらすスピード感

ーー海外におけるBRMSに関連するトレンドを教えてください。

最近よくあるニーズは「BRMSからルールを切り出すこと」、「アナリストの育成」です。
前者の目的としては病院の例で言及したとおり(他システムとの連携)ですが、「アナリストの育成」については、ルールを決める権限を与え、適正にビジネスルールを運用していく現場のアナリスト(スペシャリスト)が必要だという考えがあります。現場がルールを変えていくスピード感が重要視されつつあります。

ーーその他に、BRMSがもたらす効果はありますか?

これはとても重要なことなのですが、BRMSを導入した結果、それがナレッジ共有になるのです。貴重なナレッジは各々の頭の中にしかないものですが、共有しなければ意味がありません。日本においても同じ状況かもしれませんが、特にアメリカでは現在、どの企業でも業務担当者の入れ替えが激しい状況です。そんな中でも利益を生み出すためのビジネスルールがしっかりBRMSで定義され、可視化できていれば、担当者によって仕事の質が変わることもなく、企業はしっかりと成長していけます。

日本でも大手企業のほとんどはBRMSに注目しているでしょうし、すでに導入を始めているでしょう。BRMSが常識になる時代はすぐそこまで来ています。

Jan van Nimwegen

BRMSのこれから

ーー2014年、BRMSをどうなっていくと思いますか?

ビジネスルールは常に変動していきます。もちろんその変動は分析された結果に基づく、根拠があるべきです。BRMSで定義されたルールをBI(ビジネスインテリジェンス)ツールで分析、その結果をまたBRMSに戻してルール定義をブラッシュアップしていくというサイクルができていくでしょう。

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