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JP1ユーザ会 スペシャル座談会

スペシャル座談会


2月に開催した東日本支部会では、「10年後、運用管理はどのようになっているか」「いまの20代/30代が10年後に成長するために何をすべきか」についてご参加いただいた方々にアンケートを行った。JP1ユーザ会東日本支部を牽引してきた幹事の方々が、次代のIT部門を支えるリーダ像と、これからのユーザ会の目指すべき将来像について語る。

生田 充様

いすゞシステムサービス株式会社
運用サービス本部 部長 生田 充 様


1979年入社。BCP/内部統制など運用全般の合理化・効率化改善に取り組む。趣味はウオーキング。今年は1日30分以上を目標として健康の自己管理と維持に努めています。



原田 健様

株式会社インターネットイニシアティブ
サービスオペレーション本部 エンジニア 原田 健 様


1995年入社。サービス運用インフラの運用業務に従事。最近の趣味は料理。先日初めてたけのこ料理に挑戦しました。手間はかけてもそれに見合う美味しさです。



天野 孝様

株式会社ヴィンクス
アウトソーシング事業本部 部長 天野 孝 様


1992年入社。特定顧客及び新規顧客向けのインフラサービスを提供。趣味は旅行。国内30県以上の名所を巡りその土地の歴史に触れ英気を養っています。


「自動化」の実現に向けて。

10年後の運用管理はどうなっているでしょうか・・・


天野: 2月の東日本支部会のアンケートでは、「完全自動化になっている」という回答もありましたが、「人」が行うべき運用という意味ではゼロにはならないでしょう。運用部門の課題で議論をすると、必ず属人化というキーワードがあがります。どんなにドキュメントを整備したとしても、どうしてもその人にしかできない知識、スキルは残りますね。これからは、そのようなスキルを継承しながら、色々な知識を深めて行ける人が勝ち残って行くのでしょう。技術力を高めて行くのも大事ですが、バランスをとりながら成長し、来たる変化に対応できる人が求められていくと思います。

生田: 将来は、自動化が進むことによって、システムの予測をするような運用になっていてほしいですね。10年というのは、長いようで短いと思います。当社では、メインフレームのシステムを自動化する、クラウド化するということが大きな課題となっています。そのためには、費用もかかるし専門スキルも必要です。まずは、そこをどう乗り越えるかです。

原田: 定例業務の大部分は自動化できると思いますが、トラブル対応というのはなくならないでしょうね。10年前を振り返ると、当時は仮想化がキーワードでしたが、いまや当たり前です。そして今ではSDNのように、サーバ構築もすべてソフトウェアでできてしまうという技術が注目されています。その時の最先端の技術に追従していけば近い将来のスタンダードになり得る、ということを見据えて技術を習得して行きたいです。

「創造」できる運用者を目指す。

IT部門の若い世代の方たちは、いま何をすべきでしょうか・・・


天野: 基礎技術力、応用力を身につけるべきなのは当然ですが、その底辺にはモチベーションの問題があります。個人のやる気をベースとして、スキルを身につけながら顧客と折衝できるようになれば、自然と顧客志向になるでしょう。たしかに定例業務は自動化できるかもしれませんが、新しいものを創造できるのは「人」です。改善に向けて、いかにPDCAサイクルを回して行くかが重要となります。

生田: これからどんどん自動化が進んでいくと思いますが、まずは、業務の理解を深めることが重要ですよね。そうしないと改善もできませんし、継承もできません。私たちが若い頃は、仕様書や手順書を見ればすべてを理解することができましたが、今ではシステムが複雑になっている分、かなり簡略化されています。JP1の画面を見るだけで終わりになってしまったら、成長しようという意気込みにはつながらないでしょうね。

原田: クラウド利用者は、システム運用をクラウド提供者にまかせて自社業務に集中する形に進むと思いますが、クラウド提供者側は、どんなトラブルでも即時に解消できるようなエキスパートとしてのスキルを維持しなければなりません。障害対応などはドキュメントの引き継ぎだけでは難しいでしょう。現在の運用チームでは、徒弟制のように、スキルのある技術者を師匠として一緒に学んで行くような取り組みを行っています。これからの運用を行うためには、新しい技術も視野に入れながら、業務の幅を広げて知識をつけていくのが良いと思います。

ユーザ会を通して「良いものが生まれる」

将来に向けて、ユーザ会はどのような役割を担っていくのでしょうか・・・


生田: ユーザ会では、製品の活用方法を身につけるだけでなく、他社の利用状況をきくことで製品の客観的な評価を行うことができます。たとえば、ツールの移行方法や、製品導入時に実際にかかった工数などは、各社で行った製品検証の実例を聞くことで、より具体的な検討の参考にすることができます。ユーザ会に参加したメンバーに感想をきいてみると、そこで意見交換を行ったことや、参加メンバーとの交流が有意義な経験となっているようです。

天野: 気軽に参加することができて、その場で意見交換した内容を成果物として自社に持ち帰るというスタイルなので、出会ったメンバーが意気投合して良いものが生まれるというのは素晴らしいことだと思います。職場ではなかなか言いづらいことでも、同じ立場の人が集うことで、悩みや迷いを共感することができます。

生田: 運用部門では、相手に自分の言いたいことをきちんと表現できるというスキルも大事ですね。ユーザ会を通して、色々な人の意見を聞くことや、みんなの前で積極的に発言できるようになるのもひとつの成果だと思います。

天野: メーカー主催ではないので、JP1を使っているユーザが、自主的に製品に対しての意見やリクエストが出し合えるような雰囲気ができていて、一種の「ファンクラブ」のようなものかもしれません。JP1はユーザ数も多いので、ユーザ会の参加者(=ファン)もさらに増えて行くでしょう。運用部門で仕事をしている自分たちの仲間もたくさんいるという安心感にもつながります。

ユーザアンケート調査


今後はどのようなテーマに取り組んで行きたいでしょうか・・・


生田: マネージャが部下を連れてくるようになると、もっと盛り上がるでしょうね。部門のリーダクラスが率先して参加して、他社の同じような立場の人と、あれこれ意見を交わしながら、広い視野を身につけることを学んでほしいと思います。

原田: 昨年度のワークショップでは、「運用部門の評価」「人財育成」「クラウド」「コスト」といった課題について自由討議を行いました。このように、特定の製品に関する話題だけではなく、IT部門が抱えている将来に向けた課題の共有を行う場としても活用してほしいです。

天野: マネージャと部下が一緒に参加できるようなユーザ会になると良いですね。様々な会社が集まる中、部下の発言から得るものがあったり、あらためて上司の考えをきく機会になったり、お互いをもっとよく知ることができるでしょう。世間ではクラウド利用やオープン化といった動きが主流のように見えますが、実際には、メインフレーム運用もまだまだ終わることはありません。雇用の問題も含めて、技術者の確保というのは大きな課題ですね。自社で人財育成に取り組んだとしても、プレーヤーとして花開くまでには10年かかります。ユーザ会のような場を活用しながら、切磋琢磨してほしいです。

生田: リーダクラスには、IT技術の動向を調査して、自社システムの優劣について分析できるようになってほしいですね。その場合、自社の運用や品質レベルが、他社と比べてどの程度なのかを測る「尺度」を持たなければなりません。また、最近では、海外(特にアジア圏)に生産拠点をシフトする動きもありますが、地域性や風土をよく理解した上でリスクを回避して行かなければなりません。グローバルな視点を持った知識も必要です。

原田: 私自身は、10年後は「自動化するシステム」を運用する立場になっていたいと思っています。有志メンバーでSDNなどの技術を勉強しながら、新しい仕組みをつくっていけると面白いなと思っています。巷にある色々な技術情報を集めて、これとこれを組み合わせたらこんなことができるというのを考えて行けるようになるといいですね。完全自動化できるのか、スクラッチでやる部分はどこなのか、製品なのか、オープンソースなのか・・といったノウハウを集めるだけでも成果につながります。

何事にも好奇心をもってチャレンジ!!

ユーザ会にご参加いただく皆様へのメッセージを一言。


生田: リーダクラスがパワーを発揮すると、現場の雰囲気がとても活気づけられます。将来有望なリーダ達がユーザ会にたくさん集まって切磋琢磨しながら、お互いに成長してほしいと思います。

天野: 運用担当者は任されたシステムに対して「好奇心」を持つことが肝心です。自分の業務を俯瞰して、色々な気付きを大切にしながら、全体の流れを掴もうと心がけている人は自ずとヒューマンスキルが身に付くでしょう。ロボットに置きかえられない、創造できる人間でしかできない「考える運用」を実現して行きましょう。

原田: 社外の人と接する絶好の機会だと思いますので、気軽な気持ちで「どんなことやっているのだろう?」と参加してもらえれば良いと思います。参加して頂いた方には、楽しんでいただきたいですし、参加して良かったなと思えるようなユーザ会にしたいです。立場を超えて色んな方とお話しできるのが、ユーザ会の魅力だと思います。

(対談日:2015年4月)

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