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鴨川だより~土に還る~

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン

4月半ば、我が家で飼っていた猫が亡くなりました。

ねぎぼうず


鴨川の家に越してきた翌年の、春頃だったでしょうか。雨が数日続いた後、仔猫の鳴き声に家人が気づきました。外に出てみると、隣の家と我が家の間のすき間のところに、まだ目も開いていない小さな仔猫がいたのです。近所の野良猫が赤ちゃんを産んだのでしょう。一匹だけ弱っていて置いてきぼりにされたのか、周りには母猫も他の仔猫の姿も見えませんでした。今から18年くらい前のことです。

家に連れてくると最初のうち、家の中で自分が拾われた場所に一番近い部屋の隅っこへ行って鳴いていました。二階へ連れていっても、同じようにやはり自分がいた方向に一番近い場所へ行ってしまいます。母猫が恋しかったのでしょうか。その姿に心を打たれ私たちは猫を飼うことにしたのです。子供の頃、米国で犬を2匹飼っていましたが猫を飼うのは初めてでした。でも特に躾を必要とすることもなく、少し臆病なその猫はミーちゃんと名付けられ、以来我が家の一員となり、一緒に暮らしてきました。

ミーちゃん


ミーちゃんはほとんど家から出ることはありませんでしたが、ある時家族で北海道へ数日間旅行するために家を空けることになり、考えた末、ミーちゃんも連れて行くことにしました。もう飛行機には何年も乗っていない私の移動手段は、いまは無きカシオペア寝台列車でした。キャリーバッグに入れて乗り込んだのですが、途中でミーちゃんがいなくなってしまったのです。列車の中でバッグから出したあと、空気穴のようなところから列車の下にもぐりこんでしまったのでした。ゆったりとした寝台列車での移動が、あの時ばかりは札幌に着くまで心配で眠ることもできなかったのを覚えています。

最近は痩せて餌もほとんど食べなくなっていましたが、18歳ですから人間にすれば90歳は優に超えていたはずです。ちょうど私も家人も仕事で家を空けなければならず心配だったので動物病院に預けたところ、出張に出た晩に亡くなったという連絡がありました。引き取ったその顔はいつも椅子の上で眠っていたのと変わらない表情をしていました。亡骸は鶏舎と蜜蜂の巣箱の間に埋めました。

埋葬01

埋葬02

埋葬03


家族の一員として当たり前のように家の中にいたその存在が急にいなくなったのはさびしいですが、生きているものは必ずいつか死を迎えます。自然界では植物でも動物でも、命が尽きると、いずれも土中にすむバクテリアなどによって分解され、それが肥料や燃料となり再び役立ってくれる。これが生態系と呼ばれる循環の活動なのだと思います。ミーちゃんも安らかに土に還っていきました。

埋葬04

土に還る



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