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アシスト企業理念である『哲学と信念』を基本に『ガイドライン』を作った技術者

[掲載媒体]INSIGHT NOW!
[日付]2011年11月9日


ビジネスマンの心得やエンジニアのあるべき姿といったノウハウ本は、書店を探せば手に入るかもしれない。しかし実際に自分の仕事に当てはめて考えた時、微妙に手直しが必要になる。

アシスト企業理念である『哲学と信念』を基本に『ガイドライン』を作った技術者

株式会社アシスト
 中日本支社 技術統括
  木村 貴史(きむら たかふみ(左))
  松尾 成昭(まつお なりあき(右))




そればかりか、本を読んでその時はわかったような気になっても、それらがあまりにも当たり前のことだったりすると、仕事場で何かが起きて急遽対応しなければならないという時、そんな教えはすっかり頭から抜け落ちていたりする。

顧客満足度を考えた時、担当者で当たり外れがあってはならないことからも、企業で統一したガイドラインがあれば、社員も自分の行動と改めて照らし合わせることができる。コンピュータのソフトウェアを販売/サポートするアシストでも、高品質の顧客サービスをどのように提供していくかという課題を考えた時に、その解決策の1つとして技術者の行動ガイドラインを策定する、という案が出された。

「中期経営計画『進化V(ファイブ)』の一環として、アシストではいくつかのプロジェクトが動いていますが、その1つとして技術者の行動規範を作ろうということになったのが始まりです。本社(東京/市ヶ谷)の技術者はそれぞれの専門性が高く、また人数も多いので他の部署のことがわかりにくいですが、中日本支社(名古屋)の技術者は約30名ほど。一人が複数の製品や業務を担当し、他の人が何をやっているかも把握しやすい状況なので、まず誰もが納得し、実践できる行動規範の原案を名古屋で作ってはどうか、という流れから名古屋でのガイドライン作りが始まりました」こう語るのは木村貴史である。

「自分から立候補しました、と言いたいところですが、ノリで受けたようなものです。ただ、技術に携わる者として、アシストの技術者はどうあるべきか、ということを明文化するこのプロジェクトには聞いた段階から興味がありました。自分自身どうあるべきか、その原理原則などは日々意識していましたから、前向きに参加表明し、取り組むことができました」

こう語る木村は2004年にアシストに中途入社した7年目の技術者である。前職は大学でサーバやPC、ネットワークなどシステム管理を担当していた。アシストに入社を決めたのは、営業とともに様々な顧客の課題解決を提案するという、高いコミュニケーション能力を求められるプリセールス・エンジニアに魅力を感じたからだという。

「大学では誰とも話さずに一日が終わるような仕事でしたが、一転してアシストでは、ひっきりなしに人と会話している毎日。コミュニケーションの量に圧倒される日もありますが、前職では閉じられた職場に身を置いていると自分を甘やかし、成長できなくなるのではと危機感を覚えての転職でしたので、今は日々充実した中で仕事に励んでいます」

木村は現在セキュリティ・チームの課長として、アシストで取り扱っている複数のシステム運用系製品を、他の8人の技術者とともに支援している。

そしてもう一人、中日本支社の松尾成昭も技術者の行動ガイドライン作成に加わった。

「ちょうど自分が参加していた構築案件で、技術支援サービスの粒度が個人によってまちまちで、もっとメンバーが同じ方向を見ることができたら、と感じていたところでした。それなら行動規範作成に参加してしまおうと。その一方で、自分自身の技術支援サービスの進め方にも課題を感じていましたので、その作業を自らの戒めにしたいという思いもありました」

松尾も2006年アシストに中途入社。前職はソフトウェア開発会社でプログラマ、SEを経験し、その後金融系SIerでは営業職に就いていた。現在アシストでは木村と同様運用管理ツールの技術者である。

2009年2月、松尾と木村は他の5人のメンバーと共にアシストの技術者が準拠すべき行動規範を明文化するプロジェクトに着手する。そして2011年9月、アシスト技術者行動規範ガイドライン(バージョン1.0)が社内に公開された。それは、「1.技術者としての基本姿勢」から「9.顧客の満足を高めるために」まで9項目あり、各項目内にはそれぞれとるべき行動、例えば、「8.トラブル対応」の項目には、(8-1.トラブル時の情報共有と報告、8-2.業務への影響を確認する、・・・)というように細かく書かれている。

「ガイドラインは文字にすると一見ごくシンプルで、簡単なことのように思えるのですが、自ら振り返ってみるとまだまだやれてないな、と思います。でも何度もガイドラインを繰り返し読んできたこともあって、日常業務の中でふっとフレーズが頭に浮かんだり。これではあかんな、と思い直すことがほとんどですが(笑)。ただ、そこで立ち止まって考えるということを、以前よりもできるようになったのは大きな進歩かもしれません」と松尾。

「この技術者行動ガイドラインを社内の技術者が皆理解して実践すれば、お客様対応の満足度アップ、そしてサービスの品質向上につながります。作って終わりではなく、これを根付かせるために格言集を作り、展開方法を検討しました」と木村は言う。

木村自身、ガイドラインを全社に展開するために、最後まで何度も何度もガイドラインを読み、修正しては読み返し、また修正する、といったことを、本当に何度も繰り返して行ったと言い、今ガイドラインを読み返しても、細かな言い回しや、表現や、句読点の付け方にさえも愛着を感じてしまうほどだという。

ここまでプロジェクト・メンバーがこだわってガイドラインを作ったのは、1つはアシストには『哲学と信念』という、創業者社長のビル・トッテンが書いた企業理念があるからだ。これはアシストに入社する前に必ず読まされる社員のガイドラインだが、これを書いた時トッテンは何度も幹部に読ませ、納得いくまで話し合ったという。同じように木村たちも完成前にはβ版を作って公開し、社員の意見を採り入れた。

「技術者のガイドラインは、企業理念である『哲学と信念』を基本に、これまで漠然と描かれていたものを実際のあらゆるシーンで技術者が取るべき行動として明文化したつもりです。もちろんこれを作成後、急に行動が一変したというような変化は自分の中で起きていませんが、これまで迷った末辿り着いた答えに、早く辿り着けるようになった気がします。また、課のメンバーやプロジェクト・メンバーに対しても、なぜこのように自分が判断するのかという理由も説明しやすくなりました。そういう意味では、自身にも他者に対しても、「こうすべき!」という情報をより明確に迅速に発信、説明しやすくなったと思います」と木村は言う。

実際の案件やトラブルは複雑な要素をはらんでいるため、そんなにシンプルに答えが出るものではない。しかしガイドラインの指針を基本に置き、その上でケースに応じた応用を加えられるような効果もある。何よりも会社として、技術者はこうあるべきだということが明確になっていれば、大きく道を外れることはないだろう。

松尾もガイドラインに即効性は求めてはいないと言う。

「じわじわと行き渡って、無意識に個人の振る舞いの根源になったらいいのかなと思います。企業理念である『哲学と信念』が魂だとしたら、理念を具現化して行動に移す、心臓や血液のように。体にじわっと染み込むのが理想ではないかと思います」

どうすればガイドラインを根付かせることができるのか。松尾は、それには物語が必要なのではないかと考える。「単にルールや規約、方針だけでは絶対に根付かないし誰もが忘れてしまいます。例えばSoup Stock Tokyoの企画書のように、架空の“アシスト太郎さん、アシスト花子さん”を設定して、その人が日々もがきながらこのガイドラインを実践している、または実践しようとしている物語を用意してそれを社内に広めることで、日常業務で迷った時、“そう言えばアシスト太郎ならどうするだろう?”と考えてもらえるような風土をつくるのも面白いかな、と思います」

物語の1つとして、プロジェクトでは「格言集カレンダー」を作った。2011年版に次いで、現在2012年版を作成中だ。

「カレンダー作りを通して、資料に配置する1つの挿絵やイラストの意味も以前より考えるようになりました。今回、以前から興味のあったフランスのポスター画家レイモン・サヴィニャック氏の自伝を読んだのですが、ポスターは一瞬で見る人の心をわしづかみにしなければならない、といった彼なりのフレーズがあって感銘を受けました。日々作成する販促ちらしや提案書などの資料にも、これまでなんとなく配置していた挿絵などが本当に必要なのか、どんな挿絵で何を伝えようとしているのか、と考え直すようになりました」と松尾は言う。

アシストでは技術担当であっても製品提案や販促企画、また社内イベントの企画や今回のようなプロジェクトへの参加など、「色々やらされる」会社だが、それを前向きにとらえれば「色々経験できる、チャレンジできる、仕事を生み出すことができる会社」、だと木村は言う。だからこそ、顧客の側に立って戦略を立て、時流に応じた判断を下していけるような技術者を目指す上で、今回のガイドライン作成に携わったことは自身に大きなプラスになったと木村は考えている。これまでの経験で上手くいかなかったことにフォーカスし、それに「あるべき姿」を盛り込んでいくという作業によって、無意識に行っていたことが意識下に入ってきたからだ。あるべき姿というのは、結局は自分は会社で何をすべきか、どのように価値を提供すべきかを考えることなのだ。

「アシストのビジネスはソフトウェア商社という限られた領域ですが、扱うソリューションによって必要な知識は異なり、求められるスキルも違ってきます。そんな中で、個人の個性を潰すのではなく、生かそうとする周囲の協力があり、型にはまったレールではない自由さがある分、自分で自分のことを考えることができないとただ流されてしまい、また独りよがりになりかねません。そのためにもこのような具体的なガイドラインは役に立つと思います。そして何よりも、作成に参加したことで「あるべき姿」に欠けている自分の課題に気づかせてくれました」と松尾は振り返る。

上からの指示やノウハウ本の知識としてではなく、技術者自身がそのあるべき姿を模索し、行動規範を作成することは、自身のスキルチェック、棚卸作業でもある。だからこそガイドライン作成作業に携わったこと自体に大きな意義があったと木村と松尾は言う。そしてそれを他の技術者と共有し全社に波及させるという次のステップに、今二人は意欲的に取り組んでいる。

(文責: 株式会社アシスト 広報部 喜田 真弓)


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