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小さな気配りを日常のルーチンのなかに組み込む次期リーダー

[掲載媒体]INSIGHT NOW!
[日付]2011年7月8日


職場の先輩や上司が、部下や後輩に対して知識、技術、態度などを指導するOn the Job Training(OJT)。入社後、一通りの集合研修を行った後に、OJTによって新人社員への指導を継続する企業がほとんどであろう。しかし、このOJTが必要なのは入社したての社員だけではない。

小さな気配りを日常のルーチンのなかに組み込む次期リーダー

株式会社アシスト
データ基盤ソフトウェア事業部 技術2部 1課
関 俊洋 (せき としひろ)

宮城県村田町出身、2006年アシストに入社。データベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務から、新製品の検証やセミナー講師などの企画業務まで幅広く活動中。ジャンク・フードが好きで、どこに出かけてもとりあえずバーガー・チェーンに入る。




もう新人ではないけれど、今やっている仕事がうまくいかない。どうやってスキルを習得したらよいのか分からないけれど、上司に聞くには敷居が高いし、先輩社員にも聞きにくい。こんな時こそOJTのような仕組みがあればよいのに、と思う若手社員は多い。

困っている時、迷っている時に気軽に声をかけてくれる先輩社員がいれば、若手社員はそれだけでも救われる。仕事を投げ出したくなる気持ちが、「がんばろう」に変わるのだ。

そんな気配りができる先輩社員が若手社員から慕われるのも当然のことだろう。アシストにも後輩社員から高い「慕われ度」を得ている社員がいる。データ基盤ソフトウェア事業部の関である。

関は入社6年目。自分自身も必死に仕事の幅を広げるべく日々努力をしている技術者だ。主な仕事は、アシストが販売するデータベース・ソフトウェアを、ハードウェアと組み合わせた「DODAI」として顧客に提供する技術サポートであるが、それとは別に新製品のリリースに向けた企画、検証なども行っている。

お客様先で作業を行った後、社内に戻って検証したり、資料を作成したりと、二足のわらじ状態の忙しい毎日を送っている。決して時間的に余裕があるわけではない関は、どのように若手社員とのコミュニケーションをとっているのか。

「飲み会とか業務外の付き合いが苦手なので、あくまでも業務の範囲内で考えます。まず朝出社したら、自分のチームだけではなく、部内全員のスケジュールをチェックします。人数が多いので完璧には覚えられませんが、誰がどんな仕事をしているのか何となく頭の片隅に置いておきます。それを会話のネタにします」

「例えば、若手社員が外出から帰ってきたときに『○○のアポ、どうだった?』と聞いたりします。『どこに行ってたの?』と漠然と聞くのではなく、具体的な情報を会話に取り入れることで、相手の理解者になるよう心がけています」

関がこんな形でコミュニケーションをとり始めたのは、OJTという仕組みに限界を感じたからだという。OJTのあり方については様々な議論がなされているが、アシストでは現場の人間がマンツーマンで育成する方式を採用している。OJT担当者に専用の教育プログラムを受講させたり、人事と現場が一体となって育成計画を立てるなど、新人育成に力を入れている。新入社員のスケジュールがびっしり埋まるほど綿密な育成計画が立てられることもある。しかし、実際はスケジュール通りに進まないことが往々にしてあるという。

「繁忙期には想定外の外出が増えるので、どうしても育成に時間を割けません。誰かに引き継ぐにしても、すぐに人が見つからない。結果的に新入社員がほったらかしになってしまいます」

面倒をかけたくないという気持ちがあるため、新入社員は何も言えない。自主性に任せると言えば響きは良いが、それでは育成放棄と同じ。こうした理想と現実のギャップに現場は悩まされた。この時関が考えたのが、自分が新入社員の受け皿になることだった。

「新入社員が一人でいる時に、自分が何かできないかと考えました。急に話しかけると相手が構えてしまうので、普段から何気ないコミュニケーションを積み重ねて、自然に話せる雰囲気を作るようにしたんです。外出している時は、インスタント・メッセンジャーを使ったりもしました」

先輩が自分のことを気にかけてくれて、声をかけてくれる。こんな自然な形でコミュニケーションが始まれば、気軽に悩みも相談できる。実際、何人もの新入社員が相談しに来るようになった。

こうして新入社員の受け皿になっていくうちに、関はあることに気がついた。

「一人になって困るのは新入社員だけかと思っていましたが、よく周りを見渡してみると、2、3年目の若手社員も同じように悩んでいました」

2、3年目ともなれば、一人前とは言わないまでも、一般的には育成期間を終えている。ある程度何をすべきか自分で判断できるはずだが、そこには2、3年目ゆえの悩みがあった。

「自分のお客様を持つという責任感がプレッシャーになっているようです。また、もう新入社員ではないので簡単に先輩社員を頼るわけにもいきません。とにかく何でも一人でやろうとして、壁にぶち当たります」

離職率が最も高いのは入社後3年目だという統計結果がある。『自分の限界を感じた』というのが大きな理由の一つだという。関はこう考える。

「若手社員が限界を感じる気持ちは分かります。いくら勉強してもゴールがありませんから。しかし、それはみんな同じです。でも、『だんだん興味が湧いてきた』と思い始めるのもこの時期だと思います。そうなってくれるように、周りがサポートしなくてはいけません」

こうして、新入社員だけでなく、若手社員とも幅広くコミュニケーションをとることにした。特に、若手社員には自分のスキルをフィードバックすることを心がけているという。

「案件対応準備を手伝ったりもしますが、時には若手社員を数名集めて勉強会を実施しています。過保護かもしれませんが、少しでも仕事に興味が湧いてくれれば良いと思っています。若手社員の力は組織全体の底上げにつながりますし、何よりもお客様の迷惑になってはいけないので、そういう気持ちでやっています。自分と同じ考えを持った人が増えれば嬉しいですね」

関は「とにかく東京で仕事をしたい」という思いからアシストに入社を決めた。

「かなり意気込んでいたのですが、自分には特にこれといった武器はありませんでした。一度、自分が採用された理由を採用担当に聞いたことがあるのですが、『普通のケース』という回答でした。記憶に残るような特に目立ったところがなく、無難に受け答えをして、無難に採用されたようです」

「文系でしたし、採用時の役員面接でも『営業になりたい』とアピールしました。でも気づけばずっと技術をやっています。実は、入社1年目の時に営業と技術のどちらに配属されるかを決める面談があったのですが、その時営業から全く勧誘されず、技術になったんです。同期は何人か勧誘されていたので、ちょっとショックでしたね」

関のOJT担当者だった一人で、現在の上司でもある中村は、こんなふうに語る。

▲関のOJT担当者で現在の上司でもある中村

「1年目に、研修などを通じて受けた彼の印象は、『黙々と課題に取組む、求道者』。当時から理論的な思考で、文系出身、コンピュータに関する経験は殆どないとは思えないくらい頭ひとつ抜きん出ていましたが、どちらかというと他人は他人というような雰囲気を持っていたように思います。しかしここ数年、彼はチームのわけ隔てなく、また先輩後輩の垣根を越えてメンバーの様子をウォッチしながら、必要に応じてアラートをあげてくれます。マネージャになかなか相談できないという風潮自体は私達マネージャ側が改善していかなければならない課題ですので、仲立ちをしてくれている彼にはとても感謝しています。今も求道者の印象は変わりませんが、それに加えて『困っている人を放っておけない』彼の意識を強く感じます。次期リーダー候補として、非常に頼もしい存在です」

部下の面倒だけでなく、同僚や上司からの信頼を得ている関の仕事ぶりは、やはり人一倍の気配りの賜物かもしれない。

「仕事については、慎重な性格がプラスに働いているのかもしれません。新人の時、初めてお客様先で作業をすることになり、しかも遠方だったので、先輩社員は同行してくれないことになりました。何度も何度も社内で同じ手順を試して、100%成功することが分ってから作業に行きました。今でもその気持ちを忘れずにいます」と関は言う。

関の話し方はビジネスライクでありながら、しかし聞き手が理解しているのかどうかを常に意識している気配りが伝わってくる。それは彼自身が自己分析している、その「慎重さ」からくるのかもしれない。そして気遣いという意味では、相手が顧客であっても後輩社員であっても関にとっては同じことなのだ。

「お客様だけでなくチームメイトの動向を気遣うことは、先輩社員として『当たり前のことを当たり前に』行っているだけ。OJTという関係性の中にあってもなくても、先輩社員として仲間の状況を常に気遣っていれば結果的に全体がうまくまわるようになるのですから」

小さな気配りをすべての社員が日常のルーチンのなかに組み込んでいけば、仕事に必要な知識や技術だけでなく、真の企業文化や理念をすべての社員が肌で感じることができるようになるだろう。OJTの枠にこだわらない関の行動はアシストの中でそんな触媒になりつつある。

(文責: 株式会社アシスト 広報部 喜田 真弓)


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