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チーム育成の熱きリーダー

[掲載媒体]INSIGHT NOW!
[日付]2010年12月13日


パッケージ・ソフトウェアの輸入販売から始まったアシストが、顧客からの要望を受けてコンサルティングを提供し始めた当初は、独立した事業部としてではなく、商品ごとに使い方を支援したりするスポット的なものだった。2004年、正式にコンサルティング室が発足し、石原洋はその室長を務める。

チーム育成の熱きリーダー

株式会社アシスト
主席コンサルタント
石原 洋(いしはら ひろし)

神奈川大学卒業後、株式会社CSKを経て1987年アシストに入社。システム・エンジニアやデータベース・エンジニアを経て、現在主席コンサルタント。アシストにおけるコンサルティング・サービス事業の立上げを推進、さらなるサービス体系の強化とコンサルティング・サービス事業の拡大に注力。趣味はサッカーで地元京都の嵯峨嵐山地区で子供たちの指導、育成にかかわる。




システム・エンジニアから始まり、データベース・エンジニアを経て、現在では主席コンサルタントとして多岐にわたりコンサルティング支援を提供している石原は、2007年に、ソーテック社より『上司や部下に小言を言う前に:デキるリーダー養成講座』という本を上梓した。ここにはコンサルティング事業を立上げた経歴から、部下の動機付けや交渉力など、日常仕事をする上で“自分を磨く”ちょっとしたコツが書かれている、いわゆるノウハウ本だ。

この本からもわかるように、熱心にチーム育成に取り組む石原が、最も強調することの1つは「コミュニケーション」。導入したソフトが期待通りに動作しないとして解約の危機にまで発展したトラブルを、客先に出向いて解決したベテラン・コンサルタントの石原に、コミュニケーションのツボを尋ねた。

「技術的な知識、経験が基本なのはもちろんだが、特にコンサルティングにおいては“コミュニケーションのとり方”は基本の基。ところが意外とそれがわかっていない」

「“コミュニケーションが大切だ”、と誰もが言う。それでいて、“コミュニケーションが悪くて・・”と言う。なぜそうなるか。それはコミュニケーションではなく、自分の考えを相手に言う、または押し付けることがコミュニケーションだと思っているからだ」。

“コミュニケーション”は外来語であって日本語がない。辞書をひもとくと、「人間が互いに意思、感情、思考を伝達し合うこと」とあり、自分の意図や欲求、つまり、自分は何を欲しているかということを相手に伝えることと解釈できる。

例えば「マスコミ」(マスコミュニケーションの略)という言葉に象徴されるように、「伝達し合う」というよりも、「一方的な情報発信」でコミュニケーションが成り立っているとして使われている場合も多い。そればかりか、日本は「察する」「以心伝心」といった言葉が数多く見つかる国である。ここには、コミュニケーションを図ろうとしている相手が、自分と共通の価値観や考え方を持っているということが前提にある。このことからわかるように、コミュニケーションの定義は難しい。

では石原の考えるコミュニケーションのツボは何か。

それはたとえ相手を自分の意図する方向に持っていきたかったとしても、指示や命令によって誘導するのではなく、相手が誘導されたと気付かない(自分で考えたと思っている)状態で、相手を自分の意図する方向に持っていくことだと言い、それを石原は「いざなう」という言葉で表現する。

「コンサルティングの仕事で言うと、まずお客さんに“何のためにそれをするのか?”との問いから始まる。この質問はMUSTであり、コンサルティングを行う上では必ずこれを明確にしてから実施しなければいけない。このコミュニケーションが一番難しい」

「人はコミュニケーションを取る時、相手の仕草や表情、声のトーンなどから、その人の心を読み取っている。この最初の読み取りを間違うと、後のコンサルティング自体に大きな影響を及ぼす」

「もちろんコンサルタントとしては、“こうではないか”、といった自分の意図する方向がある。しかし例えそうであっても、指示やお願いをしてその方向に誘導すべきではない。お客さん自身が気付いたと思わせることで、やらされている感覚ではなく、自分でやったという達成感を持って喜んでもらえるから。それがコンサルタントとしての達成感にもなる」

「そしてお客さん自身の中でゴールが明確になったら、そのために何をしていけばよいのかを、お互い共感しながら確認していく。それが、”いざなう”ということ」

つまり、ポイントは相手に考えてもらうこと。コンサルタントが方向を示し、導くのではなく、“いざなう”というコミュニケーション手法によって、「コンサルタントに道を決められた」ではなく、顧客自身が「自分で導き出し、達成した」と思えることが必須なのだ。

コミュニケーションのツールとして使うのは「質問」である。質問の仕方次第で、答えを自分の好きなようにコントロールすることができる、と石原は言う。相手を知る上で質問は重要な武器なのだ。

コンサルタントとして自分が考えたストーリーに基づいて質問をしていくが、想定している方向まで相手が到達できるかどうか、相手に問いかけて情報を集めていく。相手がそれをできるかできないか、それをやるために必要なスキル・レベルはどの程度で、実際どれくらいのレベルがあるかを、質問から拾っていく。

「コンサルの場合は、“僕はこう思うんですが、世間一般ではこうすることが多いですね、どう思いますか?”と、会話の最後を疑問符で終わらせる」

「最初から難易度の高い問いかけをするとつまってしまうので、質問は簡単なものから、徐々に難しくしていく。そうすると難しい質問にも答えられるようになる」

「会話は生ものなので、話をさえぎらない、頭ごなしに否定しない、理屈で責めない、は鉄則」。

この“いざなう”テクニックは、コンサルティングだけでなく、あらゆる交渉ごと、上司と部下の関係、または親子関係においても適用できると石原はいう。

「地元で子供たちにサッカーを教えているのだけど、試合の後など、“もう少しトラッピングがうまくできたらあそこでシュートできたよね。トラッピングが上達するためには、どうしたらいいと思う?”と質問する。すると子供なりに一生懸命考えて、足の裏で止めるとか、それとも胸で止めるとか、自分たち流に考える。こうやって考え、意見交換をして、自分たちで解を導き出した時と、“トラッピングの練習をしろ!”と命令された時では、彼らの反応は全く違うものになる。要は達成感であり、それをみんなで共感することが重要なのだ」。

コミュニケーションはプロセスだ、と石原は言う。つまり、あるメッセージを送ると、それに対して反応が起き、またそれが次のメッセージにつながる。コミュニケーションは話し手が意図する特定のことに焦点を絞り、ある点から点へ向かう直線ではなく、期待される目的に向かうためのプロセスを起こすことなのだ。

コミュニケーションの主題を常に聞き手に置きながら、相手をいざなっていくプロセスをマスターすれば、コンサルタントのみならず、どんな職種でも好ましい関係の構築につながるだろう。

顧客でも、その関係がリーダーと部下、親子であっても、相手は重要なパートナー。コミュニケーションの究極の目的は、より親密な関係を築くことだと理解していれば、最高の結果を得られるに違いない。

(文責: 株式会社アシスト 広報部 喜田 真弓)


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