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クライアント仮想化とワークスタイル変革との関係性 Vol.3

クライアント仮想化とワークスタイルの変革との関係性 Vol.3

斎藤 正雄

15年前のクライアント仮想化の草創期から一貫してこの分野に関わり続けてきたクライアント仮想化の第一人者。現在はエバンジェリスト、コンサルタントとして主に活動。年間20件近いセミナー講演も行っている。

週中はフィットネスクラブ通い、週末は愛車のBMWでドライブが趣味のアクティブな50代。

Ericom AccessNowで実現するデバイス・フリー、ロケーション・フリー


これまで業務環境といえば、働く場所(オフィス所在地等)や業務で使用する環境全般(PCやアプリケーション、書類等)を指していました。ワークスタイル変革とは従来型の働き方を変えることであり、業務環境自体もこれまでの「こうあるべき」という凝り固まった考えから、本質的なものへと単純化することが求められます。これまでの概念を気にすることなく、本質的な業務環境を見つめ直す上では、物理的な制約をなくすことができるクライアント仮想化技術なしには語れません。クライアント仮想化がどのように役立つのかもう少し掘り下げてみてみましょう。

まず物理的な働く場所に関する課題について。クライアント仮想化技術はどのようにこれを解決するのでしょうか。前述の通り、クライアント仮想化はIT資産を全てサーバ基盤内に収納してしまい、手元のデバイスを単なる操作端末として、画面情報とキーボード/マウス操作情報等の入出力装置にしてしまうことを基本としています。この仕組みにより、ユーザは物理的な場所の制約なく、あらゆる場所(ロケーション)から、ネットワークを介して自身の業務環境を、セキュアに、かつ社内同様の使い勝手で利用することが可能になります。自宅からの業務参加や海外を含む出張先からの業務参加、サテライト・オフィス構想等も現実的になってくるわけです。つまりクライアント仮想化技術は、ブロードバンドとVPN等のネットワーク・セキュリティの仕組みと組み合わせることにより、働く場所の「ロケーション・フリー」を実現します。

それでは、もう一つの課題である「デバイス・フリー」についてはどうでしょう。本来、デバイス・フリーとは、ユーザが使用するデバイスの種類には依存せず、どのようなデバイスであっても、前準備なしですぐに使用できることを意味します。しかし、これまでのクライアント仮想化ソリューションは、いずれのベンダーのものであっても、デバイス側に必ず専用のクライアント・モジュールをインストールする必要がありました。これは、マイクロソフト標準の仕組みにおいても例外ではありません。したがってベンダー各社は、使用される可能性のあるデバイスを想定し、その環境で動作するクライアント・モジュールとそれを配布する仕組みとを予め準備する必要があるということになります。仮に、これまでなかったような新しいデバイスが市場に登場すれば、それに対応したモジュールを急いで開発する必要がありますし、デバイス側がバージョンアップ等をすれば、さらにそれに対応させたものをリリースする必要があります。このような後手後手のやり方を取る以上、クライアント仮想化は「クライアント環境に依存しない」ソリューションとは言い切れず、あくまで多種多様なデバイスに対応しようとしている「マルチ・デバイス」ソリューションでしかありません。つまり、クライアント仮想化ソリューションが「デバイス・フリー」を実現するには、あともう一工夫必要だったわけです。

Ericom Software社はこの「デバイス・フリー」に関する課題にいち早く回答を出しました。それが世界に先駆けリリースしたEricom AccessNow(以下AccessNow)というソリューションです。AccessNowは、デバイス側に専用のクライアント・モジュールを一切インストールすることなく、あらゆるプラットフォームから、同じユーザ・インターフェースを用いて、セキュアで快適な業務参加を可能にします。特別なモジュールをインストールせずに、どうやって業務環境への実現させるのでしょうか。それは、昨今のデバイスに標準的に搭載されているブラウザを利用します。このブラウザがHTML5にさせ対応していれば、それだけで良いのです。管理者はデバイス管理から解放され、またユーザは手元のデバイスから好きなブラウザを使ってアクセスすることができます。このように、AccessNowはHTML5技術を利用することにより、クライアント仮想化環境に対するデバイス・フリーなアクセスを実現します。

最後に


昨今のワークスタイル改革に対する喧伝のされ方は、「タブレット端末を活用した新しい働き方」「コラボレーションの強化による生産性の追求」などと少し浮ついた印象すら与える内容が多いように感じられます。しかしながら、今ワークスタイル改革が声高に叫ばれる背景は、日本の極めて重要かつ深刻な社会問題を背景にしていることを忘れてはいけません。今、何らかの対策を検討しなければ、従来型の働き方だけでは、日本の今後の労働力、経済力の低下は否めません。もちろん、この改革はクライアント仮想化やブロードバンド・ネットワーク、VPN と言ったIT技術のみで実現出来るものではありません。今回はあまり深堀しませんでしたが、業務管理や評価体系などのマネジメントの見直し、さらには組織構造や企業文化に及ぶ改革が必要になるだろうことも忘れてはいけないポイントだと思います。

また、クライアント仮想化を基盤にして提供されるワークスタイル改革が秘めている可能性は、単に「リモートアクセスの実現や、それによる在宅勤務、モバイル・アクセスが可能」と言った単純なものでもありません。クライアント仮想化により実現されるのはグローバル・ワイドでのロケーション・フリーなワークスタイルであり、デバイス・フリーが実現するのは、未知のパーソナル・デバイス(革新的なウェアラブル・デバイスなど)の仕事への活用による飛躍的な効率向上です。これらから想像される全く新しいワークスタイルは、我々にまるでSF世界のような夢を描かせてくれるものであると思います。これまでの「こうあるべき」といった働き方から一歩解き放たれれば、最新型のデバイスを活用した業務最適型の新しい働き方の発見にも繋がるのではないでしょうか。一度、これまでの概念をリセットして「こうなったらいいな」という発想から、ワークスタイル変革の検討を始めてみませんか。Ericom AccessNowが皆さんのワークスタイル変革の一助になれば幸いです。

参考

HTML5とは?


HTML5 とは、HTMLの仕様を詳細化した5回目にあたる大幅な改定版です。これを採用することにより、プラグインを使用せずにブラウザ自体で動画再生や、クライアント/サーバ間の高速な双方向通信等が可能になります。また、ブラウザ間の互換性がなくなることを目指しています(但し、現時点では、デバイスやブラウザ毎にHTML5への対応状況がマチマチであるため、注意が必要)。

HTML5を利用するメリットは、主に以下のようなことです。

  • HTML5で開発したWebアプリケーションは、従来のWebアプリケーションとは異なり、Visual Basic等で開発したネイティブのアプリケーションとほぼ同等の機能や操作性をブラウザ上で実現できます。
  • HTML5は標準仕様であるため、特定のOSやソフトウエアに依存せず、スマートフォンやタブレット端末を使用する場合であっても、端末ごとのアプリケーション開発が不要になります。
  • HTML5を利用すれば、ネイティブアプリケーションの操作性の高さと、Webアプリケーションの運用しやすさを兼ね備えたシステムを構築できます。

AccessNowのメリット


AccessNowがHTML5を採用していることにより、以下の様なメリットをユーザに提供します。

【完全なるデバイス・フリーの実現】
専用モジュールを端末側に一切インストールすることなく、セキュアにクライアント仮想化技術を利用することができるため、エンドポイントデバイスの管理を排除します。
(例)リモートアクセス用の端末を準備せずとも、手元の端末(スマートフォン、常駐先で貸与されているPC、自宅PC、空港設置のキオスク端末等)から、自社ネットワークにセキュアにアクセスすることができます。
(例)オフショア開発依頼時等、自社で統制がかけにくいデバイス環境からでも、セキュアにシステム利用を許可することができます。

【デバイス不問の使用感】
HTML5対応ブラウザを使えば、全てのプラットフォームに対し同じユーザ・インターフェースを提供できるため、どんなデバイスからでも、ユ ーザは戸惑うことなくシステムを利用することができます。

【ネットブック適用範囲の拡大】
Google ChromebookのようなWebアプリケーションしか対応できないような安価なデバイス(ネットブック等)からでも、レガシーのWindowsアプリケーションやデスクトップ環境を利用できます。

【構築が容易】
リモートデスクトップ接続が可能であれば、接続先はリモートデスクトップ・セッションホスト・サーバ、物理PC、仮想デスクトップ(VDI)等、問いません。大変小さなモジュールのため、数分でセットアップが完了します。またEricomに特化した簡易SSL-VPN ソフトウェア(Ericom Secure Gateway)が無償提供されるため、すぐにリモートアクセス環境を構築できます。

【コネクションブローカーとの連携が可能】
Ericom Software社のコネクションブローカー製品、Ericom PowerTerm WebConnectはもちろん、Citrix社やVMware社、マイクロソフト社のコネクションブローカーとも連携が可能であり、既存のクライアント仮想化ソリューションにアドオンするイメージで簡単にデバイス・フリー環境を実現します。

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