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はじめましてMySQL! Vol.1

はじめましてMySQL!

本連載では、MySQLのインストールと初期設定手順をステップ・バイ・ステップで分かりやすく解説します。初心者の方でも簡単にインストールが出来るよう、基礎的な内容を中心に構成しています。

(全3回連載)

Vol.1 誰でも簡単!MySQLのインストールと初期設定(インストール編)

MySQLのインストールは非常に簡単


MySQLはフィンランドの技術者であるMichael "Monty" Widenius氏らによって開発され、現在はオラクル社で開発されているオープンソースのRDBMSです。WebサービスやECサイトのバックエンドとして利用されることが多く、オープンソースのRDBMSとしては世界で最も高い市場シェアを獲得しています。シンプルな動作による高速性やレプリケーションによる拡張性などが評価されて発展を続けてきましたが、最新の安定版(2012年6月現在)であるMySQL 5.5に至るまで数多くの機能追加がなされており、機能面でも商用RDBMSに迫りつつあります。

MySQLはデュアルライセンス方式を採用しており、無償で利用できるコミュニティ版と有償の商用版が存在します。RDBMSとしての基本機能に差はありませんが、商用版には拡張性や可用性、セキュリティなどを強化する独自の機能が実装されています。

RDBMSというと少し取っつきにくいイメージがありますが、MySQLは誰にでも簡単に利用できるシンプルなRDBMSです。本連載では、MySQL 5.5 Community Editionのインストールと、データベースが使えるようになるまでの初期設定手順を詳しく解説します。ダウンロードの画面から実際に使用するコマンドまでステップ・バイ・ステップで解説しますので、初心者の方でも心配ありません。

第1回目となる今回は、MySQL 5.5 Community Editionのインストール手順について解説します。

MySQLがサポートしているプラットフォームを確認する


インストールを行う前の作業として、まずはMySQLがサポートしているプラットフォームを確認します。MySQLのWebサイト内にある『Supported Platforms: MySQL Database 』にアクセスします。

Supported Platforms: MySQL Database

Supported Platforms: MySQL Database

OSとアーキテクチャ別にサポートされるMySQLのバージョンが異なるため、●印がついた組み合わせを使用してください。この一覧は随時更新されるので、比較的新しいOSを使う場合などは必ず最新の情報を確認してください。本連載では以下の環境を使用します。

環境


MySQLのダウンロード


MySQLがサポートしているプラットフォームを確認したら、MySQLをサーバー上にダウンロードします。MySQLのWebサイト内の『ダウンロード(GA) 』にアクセスします。

ダウンロード(GA)

ダウンロード(GA)

GA(Generally Available)とはMySQLのリリース・タイプを表すもので、製品として安定した段階であることを意味します。MySQLは『マイルストーンリリースモデル』と呼ばれる開発モデルを採用しており、GA以外にもマイルストーンリリースと呼ばれるバージョンが複数存在します。テスト目的など特別な理由がない限り、GAとなっているバージョンを使用することが推奨されます。

左側メニューの『MySQL Community Server』をクリックすると、ダウンロードの画面が表示されます。MySQLはバイナリまたはソースとして配布されており、どのファイルをダウンロードするかによってインストール手順が異なります。はじめてMySQLをインストールする場合はバイナリの利用をお勧めします。ソースに比べてインストール手順が簡単で、あらかじめ最適なオプションでコンパイルされたものを使うことができます。

Linuxのバイナリにはtar.gzで圧縮されたものとrpmパッケージが存在しますが、今回はtar.gzを使用したインストール手順を紹介します。tar.gzによるインストールはとても簡単で、インストール先を自由に指定することができます。

プラットフォームを選択するプルダウンから『Linux - Generic』をクリックすると、tar.gzのバイナリをダウンロードすることができます。

プラットフォームの選択

プラットフォームの選択

ダウンロード可能なファイルの一覧が表示されます。今回は64bitの環境にインストールを行いますので、『Linux - Generic 2.6 (x86, 64-bit), Compressed TAR Archive』の『Download』ボタンをクリックします。

ファイルのダウンロード

ファイルのダウンロード

MySQL.comにログインするための確認画面が表示されます。既にアカウントを持っている場合は電子メールアドレスとパスワードを入力し、『Login』をクリックします。アカウントを持っていない場合は『Proceed』をクリックして新規登録するか、ユーザ登録を行わず『No thanks, just take me to the downloads!』をクリックしてダウンロードを開始します。

MySQL.comのログイン画面

MySQL.comのログイン画面

MySQLのインストール


ダウンロードが完了したら、いよいよMySQLのインストールを開始します。まず、rootユーザでMySQL用のグループとユーザを作成します。グループ名、ユーザ名ともに何でも構いませんが、今回は分かりやすく"mysql”とします。

SQL


ユーザの作成が完了したら、ダウンロードしたtar.gzのバイナリをインストール先となるディレクトリに移動して展開します。インストールというと商用RDBMSのようなGUIの画面をイメージする方が多いと思いますが、MySQLの場合はtar.gzバイナリを展開するだけなので非常に簡単です。インストール先はどこでも構いませんが、今回は/usr/localとします。

SQL


展開すると、ディレクトリが1つ生成されます。

SQL


このディレクトリをそのまま使用しても構いませんが、シンボリック・リンクを作成してシンプルな名前をつけておくことをお勧めします。別バージョンのMySQLを使用する際に、シンボリック・リンクを再作成するだけで簡単に切り換えることができます。

SQL


これで/usr/local/mysqlにMySQLがインストールされたので、ディレクトリ構造を見てみましょう。

SQL


各ディレクトリには以下のようなファイルが格納されています。

格納ファイル


データベースの初期化


各ディレクトリが正常に展開されていることを確認したら、MySQLのデータベースを初期化します。MySQLではユーザや権限などの情報をシステムテーブルと呼ばれる表で管理していますが、この時点ではまだシステムテーブルが存在しないため、MySQLを起動することができません。

そのため、mysql_install_dbスクリプトを実行してデータベースを初期化し、システムテーブルを作成する必要があります。

SQL


システムテーブルは/usr/local/mysql/data/mysql以下に作成されます。MyISAMストレージエンジンで作成されているものがほとんどなので、MYD(表データ)、MYI(索引データ)、frm(表構造)などのファイルが確認できます。

SQL


ここまでの作業で、MySQLのインストールは終了です。早ければ数分で終わってしまうほど簡単だったのではないでしょうか。次回はインストール後の初期設定手順を解説します。


執筆者紹介

岸和田 隆

岸和田 隆(Takashi Kishiwada)

株式会社アシスト データベース技術本部

アシスト入社後、Oracle Database の研修講師、フィールド・ サポート、新バージョンの検証を経て、2007年 自社ブランド 「DODAI」の準アプライアンス製品の企画・開発、2009年 PostgreSQL、2011年 EDB Postgres、MySQL / MariaDB の事業立上を担当。 現在は「データベースのアシスト」を目指した活動を行っている。

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関 俊洋

関 俊洋(Toshihiro Seki)

株式会社アシスト データベース技術本部

2006年、株式会社アシスト入社。データベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務を経験し、その後は新製品の検証やハードウェアとデータベースを組み合わせたソリューション(DODAI)の立ち上げに従事。現在はデータベースの価値や魅力を伝えるための執筆・講演活動を行っている。『SQL逆引き大全363の極意』共著。

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