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NO.49 日本公文教育研究会

公文は、国内だけでも16,700教室、学習者は149万人を数える一大教育企業である。 海外にも8,300教室293万人の学習者がいる。当初は算数、数学のみで始まったが、現在では国語と英語の他、フランス語、ドイツ語、外国人向けの日本語教材などもある。 ただ、誰もがその名前を知っているが、どのような学習法であるかはあまり知られていない。 そこでまず、公文式の特長について詳しくお話を伺い、その上で、公文ならではのシステム導入の苦労や、アシストをどのように活用しているかについて伺った。

Guest Speaker
株式会社日本公文教育研究会
グローバルICT戦略室 室長
鈴木 康宏 氏

情報システム部
情報システムチーム リーダー
西本 道弘 氏



本文中で“公文”は日本公文教育研究会(海外を含めた話題では、公文グループ全体を指す場合もある)、“公文式”は公文の学習法を指す。


1. “公文式”とは?


“公文式”という名称は日本人のほとんどが知っています。以前のCMで将棋の羽生善治永世名人が通っていたことでも有名です。ところが、ご自身やお子様が学んだ経験のある人以外にはその学習法が意外と知られていないのも事実です。 まずは、その“ユニーク”と言われる学習法について教えてください。

公文式の創始者は、公文公(くもん とおる)という、高校の数学教師だった人です。1954年、当時小学校2年生だった彼の長男のために、算数や数学の教材を作ったことが、公文式の始まりです。徐々に長男の成績が伸び、習っていないところもどんどんできるようになり、小学6年生で微積分の学習まで終了してしまいました。

その時に創始者は、小学校の算数の教科書をつぶさに調べたところ、高校数学の観点からすると無駄なことを教えていることに気がつきました。例えば、方程式を知っていたら鶴亀算のようなものを学ぶ必要はありません。そういう無駄な部分に子供たちはつまずいて、算数嫌いになることが多いのではないかと・・・。そこで、数を数えるという基本中の基本から大学レベルの数学までを調査し、内容を絞り込み、そぎ落とし、代数中心の現在の公文式数学の体系の原型を作り出したのです。

代数中心と言いますが、数学には幾何学のような分野もあります。

創始者が、数学ができる高校生の特質を分析したところ、基本計算のできる生徒は数学も好きだという結論に達しました。少なくとも計算のできる子は数学嫌いにならない。

幾何学も最終的には代数になります。そこで実際に計算中心の教材を近所の子供たちにも試してみたところ、皆成績が伸びたので、このプリントによる学習は効果があると考え、翌年の1955年、大阪府守口市で算数教室を開くことにしました。そして1958年には、「大阪数学研究会」を設立し、徐々に本格的な普及活動を始めていきました。

大学レベルの数学までの体系で教材を作ったということですが、どのような方が学ばれていますか。

幼児から小学生、中高生が中心ですが、社会人で学んでいらっしゃる方もいますし、子供と一緒に始められたお母さんもいます。学ぶことはいつからでもできるという考え方です。障害のある子供たちも公文式で学んでいますし、認知機能などの改善を目的とした「学習療法」、認知症予防を目指す「脳の健康教室」といった事業も行っています。

例えば、スポーツの世界で大人顔負けの高度な技に取り組む小学生がいます。それと同じことで数学、英語、国語の世界でもその子供の力に応じて、できることに取り組めばいいという考え方です。

実際に大学の教養課程レベルまで達する小学生もいるのですか。

はい。小学生の間に自学自習で高校教材を解く力を身につけた子供たちを1人でも多く育てるというのが公文の1つの目標になっています。

どうすれば、そのようなことが可能になるのでしょうか。

公文式の教材の特長の1つに“スモールステップ”という考え方があります。一人ひとりが無理なくスムーズに学習を進めていくために、やさしい問題から高度な問題へ、非常にきめ細かなスモールステップで構成しています。数学の一番最初のステップは“10までの数字の読み”です。ここから始まり、高校卒業レベルである“行列、2次曲線、媒介変数/極座標、確率/統計”まで22の教材があります。それ以降は、大学教養課程相当の6つの教材があります。このような教材構成のため小学生でもきちんと段階を踏めば、自力で高校教材を解くことができるようになるのです。

そもそも公文式では、子供たちが「自学自習」で問題に取り組む力をつけることを目指しています。受け身ではなく、自分の力で課題に取り組んでこそ学習意欲が芽生え、さらに先に進もうとする向上心が生まれると考えるためです。“自学自習”は、公文式の大きな特長の1つです。

子供たちは問題に取り組む時に、開始時間と終了時間を書き込みます。これは、目安となる時間内で解答できたかどうかを確認することで、子供に作業力がついたのかを見極めるためです。教材の初出箇所などにある例題、ヒントを手がかりに子供たちは学習し、解答ミスがあった場合、100点になるまで訂正をします。速く正確にできるようになってから、次の学習課題に進ませるというのが、基本的な学習の進め方です。

途中でくじける子供も多いのでは?

そこで、各教室の指導者(公文では先生のことを指導者と言っています)の役割が重要になってきます。先ほど自学自習と言いました。それならばなぜ指導者が必要なのか。公文式では講義という形をとっていません。そのため、指導者の役割は、“教えることではなく、子供たちの可能性を引き出すこと”と公文では考えています。

学年相当以前の内容を学習しているうちはまだよいのですが、自分の学年を超えた難しいことを学び始めるとやはり苦しい。どうしてこんなことをしなければならないのかという疑問を抱く子供もいます。そのため、何のためにこの学習を行っているのかを伝え、できたことをほめたり、くじけそうになった時、励ますことが重要になるのです。

指導者は、子供一人ひとりの伸びているところ、得意なところを見極めて、「大丈夫、できているよ」と励まし、やる気を出させていきます。ティーチャーというよりコーチに近い存在です。

保護者対応は、どのように行っているのですか。

保護者には、1年後、2年後の学習者(公文では生徒のことを学習者と言っています)の達成イメージを共有してもらうようにしています。個人別の学習見通しを作成し、保護者と面談して達成状況を確認してもらい、必要であれば学習見通しの見直しをしています。

相対評価をせず、絶対評価だけなのも保護者の理解を得るのに役立っていると思います。評価は、個人ごとの進み方(進度)を中心に説明させていただいています。

2. 大人になってから困らない力を


確かにユニークな学習法だと思います。他で聞いたことがありません。公文式では、なぜこのような方法を採用しているのですか。

公文の理念は、「個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすことにより、健全にして有能な人材の育成をはかり、地球社会に貢献する」というものです。これは、もっとわかりやすい言い方をすれば、“大人になってから困らない力”を身につけさせるということです。

それはどういう力なのですか。

公文式では“作業力”も重視しています。先ほども言いましたように、100点が取れてもそれだけでは先の学習課題に進むことはできません。正確に解答できたかどうかという観点とともに、各教材に定められた標準完成時間を目安にしながら、先の内容に進ませるかを指導者は判断するのです。ちなみに標準完成時間というのは、1枚の教材に取り組み、かつ間違いがあった場合100点になるまでにかかった時間のことを言います。

私たちが標準完成時間にこだわる理由は2つあります。1つは、試験でも仕事でもそうですが、いくらポテンシャルがあっても時間内にできるようにならなければなりません。速く正確にできるようになれば、理屈も理解できるようになるということです。先に理屈がわかっても、できるようにはなりません。水泳でいくら泳ぎ方の理論がわかっても泳げるようにはならないのと一緒です。逆にできるようになってから理屈を説明すれば、容易に理解できるようになります。

確かに仕事でも、できるようになってから理屈がわかるようになっていった気がします。

“スモールステップ”も“自学自習”も、生きる力を身につけるのに役立ちます。人に聞くのではなく、まず自分でやってみる。少しずつ着実に身につけていって、最後には高みに達する。公文式は、いわゆる補習塾や進学塾とは違います。小学生が自分の学年相当の内容を越え、中学や高校レベルの数学を学習することがある点ですでに補習塾ではありませんが、進学塾でもありません。受験勉強を教えているわけではないからです。

教科は数学(算数)、国語、英語ですが、理科や社会を教えない理由はあるのですか。

教科を技能教科と知識教科の2つに分けて考えると、数学(算数)、国語、英語が技能教科で、理科、社会が知識教科です。技能教科は訓練が必要な科目です。1日ではできるようになりません。試験でも一夜漬けが通用しないのが特徴です。その代わり習得すれば一生できるようになる科目です。これに対して、理科や社会は、今の学校教育では、ステップアップする内容ではなく、知識として覚えるというものになっています。

技能教科を習得する力が身につけば、知識教科は学校教育の中で自然に身につくという考え方をとっています。社会人になって新しい技能を習得する必要があっても困りません。これがまさに生きる力です。

技能教科は万国共通です。特に数学はそうです。公文式は、自学自習で高校の内容を解ける子にするという考え方を基に、文科省の指導要領に合わせるのではなく、代数計算中心の内容で構成したため、結果として海外にもそのままの考え方で持っていくことができました。

公文式を応用して社会人の学びにも役立った事例はありますか。

公文式というわけではないですが、スモールステップでコツコツやることで成功した例がIT戦略室にあります。

この部署では、情報処理技術者試験の勉強会を週2回実施しています。やり方は問題集などから午前の過去問題を3題ずつ出し、それを3~4分の制限時間で解いてもらい、その後、解説を15分程度行うという形です。トータルすると20分程度の勉強会ですが、このくらいの時間であれば結構長く続きます。この勉強会を80回くらい続けたところで情報処理試験があり、なんと受験者全員が合格しました。

午前の問題しか勉強会ではやらなかったのですが、不思議なことに、午前の問題が速く正確にできるようになると、午後の記述式の問題もできるようになるんですね。コツコツ基本的なことをやるのは成果があるということだと思います。

3. “アウトソーシング”から共同開発へ


鈴木室長は大手都市銀行から公文に転職されたと伺っています。金融業界と教育業界とではかなり違うと思うのですが、いかがでしょうか。

都市銀行と公文とでは確かに業種は全く違います。が、どこの業界でもシステム部門がやらなければいけないことは似ていて、その会社の業務をどう円滑にしていくのか、どのように効率化していくのかということをITを使って実現していくということです。ですので、あまり業界の違いによる違和感を感じませんでした。ただ、それとは違う種類の違和感がありました。

どのような違和感でしょう。

銀行時代は、システム開発を他社にアウトソーシングしたことはなく、プロパー社員と請負契約の外部業者の社員とが同じフロアで一緒に開発をしていました。大規模な開発の場合には、ベンダー側のエンジニアの力が必要になりますが、そのような場合にも、彼らに常駐してもらっていました。銀行側の主導で開発をしていたのです。

ところが、公文の教育事業システムは、当時、システムの開発も運用も大手ベンダーにアウトソーシングしていました。ユーザ部門が、アウトソーシング先と直接要件を決めているケースもあり、IT戦略室のスタッフの頭越しにやりとりしている場合もありました。そういう関係から脱却し、システム部門がイニシアティブをとるためには何をすべきかを模索しました。本来やるべきことは何かということを我々システム部門が洗い出し、アウトソース先と共同開発できるような体制の実現です。幸い、部員に話を聞くと、それぞれやりたいことはありましたので、そのやりたいことを実現するために抜本的な改革に取り組むことにしました。

どのような取り組みをされたのですか。

90年代後半に一度導入したものの、普及がうまくいかなかった、フランチャイザーである教室指導者向けシステムの構築にIT戦略室主導で再挑戦することにしました。

このシステムは、16,800ある教室から送られてくる手書きの報告書類を、教室指導者にパソコンでデータ入力してもらうというものでしたが、入力してもらったデータは、データとしてではなく、各自がプリントアウトし、FAXで本部に送られていました。紙で送られるという点はそのままですから、結局コストも手間も削減できていませんでした。さらに、このシステムにおける各教室へのサポートをIT戦略室で一括して行っていたため、利用者が1,000人に達した時点で、サポート部門がパンクしてしまいました。

そこで、今度はインターネット経由で自動的にデータ化する方式で、画面もシンプルなものを提供しようとしました。しかし、以前の失敗もあって、最初は、「指導者が使うにはインターネットはまだ無理だ」と言われ、なかなかゴーサインが出ませんでした。しかし、時代が進み、投資対効果を考えても十分効果があることを何度も説明し、ようやくスタートできました。

どのように進めていかれたのですか。

指導者が使うシステムなので、現場の業務がわからないと作れません。そこでユーザ部門(運用部門、指導部門、採用育成部門、法務部門など)を巻き込んでプロジェクトを進めました。2週間に1回、関連する部署から人を出してもらって打ち合わせをしました。

IT戦略室で先にたたき台を作って、動きや操作性を見てもらいましたが、当初は、「使えない」と言われました。機能をそぎ落としすぎているように見えたのだと思います。「指導者へのサポートは十分にしたい」というのがユーザ部門の意見でした。実際に指導者の自宅にまで出かけていってサポートすることさえあります。

つまり、ユーザ部門は新システムを導入することで、指導者が困ることが増えるのではないかという心配をしていたのです。そのため、どうしても新システムの機能はできるだけ豊富な方が良いと思ってしまう。それに対して、我々IT戦略室の意見は、シンプルな仕組みで提供すれば指導者は使ってくれる、困ることが増えるというような心配はいらないというものでした。以前のシステムはユーザ部門の要望を聞きすぎて複雑になったためにサポート部門がパンクしたという反省がありましたので、なるべく開始当初はシンプルなものをというコンセプトを崩しませんでした。

我々の主張を証明するために、まず全国の指導者のうち30人にモニターになってもらいました。モニターを選定するにあたって、ITのリテラシーもいろいろで、年齢層もまんべんなく分布するようにしました。場所も全国から4地区を選定して実施しました。システムに関する問い合わせ先をIT戦略室から教室を実際に管轄している事務局に分散するため、事務局の社員も巻き込んでプロジェクトを作り、導入プロジェクトを進めていきました。

結果として、致命的な問題はなく、指導者たちもとても協力的でした。エンドユーザの意見を取り入れていったのが良かったのだと思います。モニター期間の3ヵ月間、毎月モニター指導者に集まってもらい、アンケートを実施しました。主な指摘は、見栄えに関するものでした。どこが入力項目かわからないとか、どのボタンが押されているのかわからないという類の指摘です。また、マニュアルの表現がわかりづらいという指摘もありました。指摘事項をとりまとめた結果、全体で40項目程度になりました。これらの項目に「すぐやる」、「リリース後にやる」、「やらない」の3レベルの優先度をつけて、納得してもらうという手続きを踏みました。中には全く想定していなかった指摘もあり、モニターをしてもらって良かったと思います。

そうやって、きめ細かいフォローをしながらシステムを構築していったのですが、このシステムを構築する過程で、徐々にシステム構築のイニシアティブをアウトソーシング先から我々ユーザ側に移行させていきました。

ベンダー主導からユーザ主導に変化したわけですが、ベンダーからの反発はありませんでしたか。

ユーザ主導というよりは、ベンダーとWin-Winの関係を作ったと言うほうが正しいように思います。アウトソーシングをやめたわけでもありませんしね。

プロジェクトを実施するにあたって、アウトソーシング先には、アウトソースするなら長く続く関係にしたいと申し入れました。すると、将来を見据えた提案が数多く出てくるようになりました。このシステムを構築する上では、指導者のPCを利用するため、様々なPCやOSに対応する必要があるなど、技術的に困難な課題がいくつもありましたが、長期契約という約束のもと、ベンダー側も新たに優秀な技術者を投入してくれました。それだけでなく、それまでは大阪にはなかったインターネットのアクセスポイントまで用意してくれました。

今では、お互いが相手の会社に入り込むつもりで、頻繁に訪問し合っています。年間計画も一緒に話し合い、メンテナンスはもちろんのこと、毎年1つは大きなシステム開発案件に取り組むようにしています。我々が“丸投げ”をやめることで、以前より良い関係ができたと思っています。

アシストが提供するInternet Navigwareも採用いただきました。狙いはどういったところにあったのでしょうか。

教室システム導入に合わせて、指導者からの問い合わせ対応を行う事務局社員の研修をeラーニングでできないものかと考えました。事務手続きに関する基盤業務研修の実施です。それまでの研修は、日本各地を回って実施していました。全国の事務局社員約600名を対象にビッグサイトを借りて一堂に集め研修を行ったこともありました。それだけの人数が集まるとなると、交通費などのコストだけでなく集まるための様々な調整などにかかる工数も膨大なものになります。

それらのコストや工数の削減という狙いももちろんありましたが、もう1つの課題は習得面です。ご想像していただけるかと思いますが、一斉研修方式で事務研修をしてもあまり身に付きません。事務手続きは、必要な時に学ぶ方が身に付きます。研修をライブで行うメリットはもちろんありますが、公文式はもともと自学自習がコンセプトです。OJTの一環としてeラーニングを位置づけた訳です。

その後、社内に社員向けの教育部署ができました。事務処理面だけでなく、地区担当者としての心構えの他、教室指導者に対するアプローチなど60以上のコースを持つ社員向けeラーニング・コンテンツを整備しました。その中でも、社員テストは公文の社員であるからには全員知っておくべきという経営判断のもと、全社員受講必須となっています。そもそも全社員が教育者であり、教材知識は全社員が持つべきであるという考えからです。

「受け身ではなく、自分の力で課題に取り組んでこそ学習意欲が芽生え、さらに先に進みたいという思いが生まれる」。そういう考えから公文式の教材では、どんな時も自分で解き進むことができるように、また悩んだ時に戻る場所として、教材の導入部には解説や例題を用意しています。学習者の習熟度を見るためには、教材構成を知ることが必須ですので、社員向けeラーニング・コースも、幼児向け、小学生向け等教材別にコースがあります。現段階では日本国内の社員向けだけですが、将来はワールドワイドへの展開も考えています。

アシスト採用の理由をお聞かせください。

初めてInternet Navigwareのプレゼンを見たのは2005年頃でした。ちょうど基盤業務研修の見直しに着手した頃で、その時の印象が非常に良かった。その後、この「教室システム」をリリースする2006年に事務教育見直しの機運が高まり、採用に至りました。

アシスト西日本支社で教室システム用のコンテンツ作成方法等の研修を実施してもらいました。それまでやったことのないコンテンツ作成を担当することで、仕事の幅が広がっていくのを実感できたことが、弊社のヘルプデスクのメンバーには新鮮でした。

課題はありますか。

eラーニングは、どうしても詰め込み方式のコンテンツになりがちなので、その辺りの工夫は必要だと感じています。過去には文字ばかりで、とても見づらいコンテンツを作ってしまったこともありました。また、事前知識の習得にeラーニングを利用してから、ライブの研修を行うといった、ハイブリッド研修方式も効果的だと考えています。

今後の展望をお聞かせください。

今後は、フランチャイジーである教室指導者向けへの展開を考えています。指導者の採用や育成、教室運営を担うリクルート部門が主導し、新たに教室を開設する指導者向けのサポートの一環としてです。これまでは、指導者に遠くまで来ていただいて集合教育を実施していましたが、在宅でできるメリットは大きいと思います。

4. ソリューション研究会の活用法


IT戦略室の方々は、アシストのソリューション研究会に積極的に参加されていると聞いています。参加した経緯を教えてください。

私(鈴木室長)は前職の銀行時代の2000年にプロジェクト・マネジメント分科会、2001年にはセキュリティ分科会に参加しました。先ほど社内の情報処理技術者試験勉強会の話をしましたが、私自身がこの分科会のおかげで情報処理技術者試験のプロジェクト・マネージャとセキュリティ・アドミニストレータを取得できたと思っています。転職も、その資格があったおかげでできたのかもしれません。

このようなこともあったので、当時から実践的な研究会だという感想は持っていました。転職後の2004年に、アシストの営業の方が訪問してきました。その時に前職でソリューション研究会に入っていたことを話したら、「ぜひまた」と誘われまして、公文としても参加することにしました。

どういうところが一番役に立つと思われますか。

他社のナマの情報が手に入ることでしょう。なかなか他社の方々の情報を入手することはできませんし、1年かけて1つのテーマで研究を積み重ねていくので非常に有効だと思います。また、他社の苦労に比べたら我々はまだ気楽だと励まされることもしばしばです。

もちろん技術的に参考になる情報も得られます。例えば、公文ではPCのOSを、Windows XPからWindows 7にバージョンアップする準備を完了しました。その際の様々なノウハウや情報を他の参加企業からいただきました。XPと7の間のVistaへのバージョンアップはしませんでしたが、それも他の参加企業から「Vistaは見送ったほうがいい」との情報をいただいたからです。

西本様も分科会に積極的に参加されているそうですが、いかがですか。

私は2005年に初めてプロジェクトマネジメント分科会に入りました。主要なテキストはPMBOKでした。私自身PMBOKの勉強をしてこなかったのです。なんだか面倒そうで・・・。しかし、読み進めるうちにスーパー・エリートでなく平凡な人間でも、手法を使えば成果が出せるのだとわかってきて、使える手法は使おうという考えに変わってきました。それまでは勘と経験でやればいいと思っていましたが、体系化のすばらしさにも気づきました。分科会メンバーのレベルも高く、実践している方が多いので、経験の少ない私でも身に付いていく感覚があります。

仕事に対する姿勢まで教わることもあります。毎回議事録を作ってくださる方には特に感銘を受けました。大変忙しい方で、また遠くから通っておられるのにもかかわらず、分科会が終わるとすぐに議事録を作成して送ってくださるのです。すぐにやれば面倒にならないということを教えていただきました。このような姿勢自体、システム開発プロジェクトにもすぐに活かせます。

他社のナマの話が聞ける、実践している人が参加しているので内容も実践的、参加者の姿勢が参考になる、というお話でした。鈴木室長にお伺いしますが、他に参加したメリットはありましたか。

2008年度の情報共有分科会は、全国最優秀賞に選ばれた分科会でしたが、この時の分科会メンバーは大変仲が良くて、今でも毎年忘年会や旅行をしています。このように人と人をつなぐところが、ソリューション研究会の最も良いところではないでしょうか。アシストさんの運営もその点を重視しているように思います。

アシストのソリューション研究会の運営について、もう少し詳しく聞かせてください。

「ここまでやってくれるのか」というサポートぶりがすごいと思います。分科会にもアシストの社員が参加企業と同様に参加しています。表に出るというよりはバックサポートに徹してくれていると感じています。「ユーザ会」といっても分科会レベルの活動となると真剣です。価値観が違うことでもめる場面もあります。そんな時に、アシストの社員が一歩引いた立場から助け舟を出してくれて助かったことが何度かありました。レベルの高い社員を選んで参加させているように思います。他のベンダーのユーザ会にも参加していますが、分科会のような場では対立構造になりがちです。その点、ソリューション研究会は人間関係のストレスがなく、継続しやすいと思います。

5. アシストへの期待


最後にアシストへの要望、不満、期待等ありましたら、お願いします。

ソリューション研究会は今後も続けていって欲しいですね。プロジェクト・マネジメント分科会等で得た知識やノウハウで、実際にプロジェクトがうまくいっていますので。

サポートに関しては不満はないのですが、提案が少ないかもしれませんね。2006年以降の5年間は、業務プロセスの見直しを見据えて、IT戦略室が「将来必ず必要になると思うもの」を作ってきました。2011年に入って、それらの見直しを迎える時期に来ており、様々な改善要望が上がってきています。改善要望が上がってくるということは、使われている証拠です。それらの要望に応えるためにも、提案を持ってきてくれたら検討させてもらうので、どんどん持ってきてください。公文では年に1つは新しい挑戦をしているので、ぜひ一緒にやりましょう。

最後に、情報システム部門は社内の説得に苦労することが多いものです。他社で同じような企画の成功事例があると経営陣やユーザ部門を説得しやすいので、紹介してください。アシストさんにはたくさんの事例があると思うので期待しています。



取材日時:2011年10月
日本公文教育研究会のWebサイト

現在、日本公文教育研究会様でご利用いただいている製品、サービス
  ・eラーニング / Internet Navigware
  ・Webレポーティング・ツール / WebFOCUS
  ・リレーションナルDB / Oracle
  ・多次元分析ツール / Cognos PowerPlay
  ・各種プロダクト技術支援サポート

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