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NO.43 山武

株式会社 山武は、1906年の創業以来、オートメーションを軸にお客様との関係を育んできた、計測制御機器メーカーである。お客様の抱える課題を解決するために、お客様の立場で提案を行い、課題にあった製品やサービスを提供するとともに、納品後も長きにわたってサポートをし続けている。

Guest Speaker
株式会社 山武
(※2012年4月1日に「アズビル株式会社」へ社名変更予定)
業務システム部 部長 新井 弘志 氏

システム開発グループ マネージャー
植竹 務 氏

システム開発グループ サブリーダー
吉岡 芽衣美 氏

システム開発グループ 蛯名 ひとみ 氏

経営企画部 広報グループ マネージャー
高橋 実加子 氏


1. 山武について


山武について教えてください。

山武は、1906年に創業して以来、100余年の間、一貫してオートメーションにかかわる事業を行ってきています。現在は、「人を中心としたオートメーション」をグループ理念に掲げ、人々の「安心、快適、達成感」を実現するために、様々な計測/制御機器を提供しています。ビルの温度や湿度を集中的に管理する機器、工場やプラントにおける生産管理を支援するシステムや、そこで使用される電力や水を管理する機器やセンサー、戸建住宅用の全館空調システムなど、オフィスや工場向けのものから、家庭向けのものまで、幅広く製造しています。 当社の特長は、提供している製品の範囲の広さだけではありません。機器の多くは一品一様で、全く同じという製品はあまりありません。例えば、同じバルブでも、納入するお客様によって、その仕様は異なっていることがほとんどです。

一品一様であればコスト高になって、競争力の低下につながるのではないでしょうか。

山武は、売って終わりではなく、お客様の課題を解決するための製品を、お客様と一緒になって作るという姿勢を貫いてきています。そのため、何十年も、社員の世代が変わってもお付き合いをさせていただいているお客様が多くあります。例えば、プラント用の制御システムは、耐用年数が数十年にも及びますが、その間ずっとメンテナンスなどのお付き合いが続きます。このような長いお付き合いを続けることは、他社には真似のできないことで、他社との差別化につながっていると考えております。

また、お客様の課題と言っても、多方面にわたります。一つひとつの課題を解決するためには、どうしても一品一様となってしまいます。お客様の課題解決のために取り組むという姿勢を貫くことが、お客様からの支持を得ている以上、必要不可欠であり、その姿勢は今後も堅持していくつもりです。

2. 100年以上、会社が存続しえた理由とは


100年以上、企業活動を続けることができた理由は何だとお考えですか。

お客様と同じ目線でお客様の課題に対処してきたことが、大きな理由だと考えています。山武は、お客様の現場に入って、課題を見つけ出し、生産性を高めるために、あるいは安全性や快適性を高めるために機器を提供しています。オートメーションという技術を使って、お客様の課題を解決するお手伝いをしているといった方が適切かもしれません。お客様と一緒になって初めて、メーカーとしての役割を果たすことができるといえます。山武では、新入社員研修の場でも、お客様と共同して問題を解決するという姿勢に賛同できない社員は必要ないとはっきり伝えています。お客様との関係強化を徹底しているので、社員も、お客様の産業を支える事業であることを認識し、お客様との関係作りに励んでいます。

世界的な不況下でも、さほど大きなダメージを受けなかったようですが、その秘訣はどのような点にあるとお考えでしょうか。

山武には「流行を追わず」という社風があります。儲かるからその事業を行うといったことは創業時からやっていません。理念にあった事業に集中することで、堅実に業績を拡大してきました。

現在の代表である小野木は、キャッシュフロー経営を心がけ、黒字倒産させないようにしています。生産体制の集約や再編、コストの削減など、様々な経営努力を行っています。期初の目標が達成できたのも、これらの努力が実った結果だと考えています。

お客様が抱えている課題の中で最も多いものは何ですか。

環境の問題です。地球環境の問題がクローズアップされてきており、いかにCO2を排出しないか、いかに環境に優しい製品を作れるかという点にスポットが当たってきています。 実は、山武も同じ課題に直面しています。自社の課題を解決すれば、それをお客様に提供することができるので、環境の問題には積極的に取り組んでいます。

図1. 山武の取扱製品

3. 省エネモデル事業所 ─ 藤沢テクノセンター


藤沢テクノセンターでは、どのような取り組みをされているのですか。

藤沢テクノセンターは、「省エネモデル事業所」として、ユニークなアイデアを使った省エネ対策から、先端技術を用いた省エネ対策まで、幅広い対策を行っています。2006年に竣工した新技術棟(第100建物)は、省エネモデル建物として最新の環境技術を盛り込みました。 省エネへの取り組みの結果、1999年のエネルギーピーク時から3年間で22.3%のエネルギー削減を達成しました。2002年5月より月1回「省エネ工場見学会」を行い、その過程で得られた省エネ技術やノウハウを公開しています。小学生から海外の政府関係者まで、累計で約1万人が見学に訪れています。

これらの取り組みが評価され、2006年に「第4回日本環境経営大賞」において「環境経営部門 環境経営優秀賞」を、2008年に「第6回日本環境経営大賞」において「表彰委員会特別賞」を受賞しました。

藤沢テクノセンターは省エネの研究開発がメインということでしょうか。

藤沢テクノセンターには、山武の研究開発、製品開発、ソフト開発の関連部門が集まっており、横断的な研究開発が行われています。省エネ研究はその一部です。

山武には大きく分けて、ビル関連事業、工場関連事業、生活関連事業の3つの事業部門があります。従来は、それぞれの事業部門ごとに独自に研究開発を行っていました。しかし、それでは視野がどうしても狭くなりがちで、また、効率も良くありません。そこで、開発の質や幅を広げることを目的として、新技術棟の竣工を機に研究開発部門が藤沢テクノセンターに集められました。その結果、開発者が共同で様々な技術研究を行うことができる藤沢テクノセンターが、技術情報発信の源になりました。

4. 人を中心としたオートメーションとは


山武が考える「オートメーション」とは、そもそも何ですか。

「オートメーション」という言葉の意味は、時代とともに変化していると考えています。人がやることを機械が行うという点では今も昔も変わりませんが、何を目的として自動化するのかという視点が変わってきています。

具体的にはどのように変化しているのでしょうか。

山武の創業時代におけるオートメーションとは、「苦役からの解放」でした。100年前は、過酷な状況下で人が頑張ることでしか、モノが作れない時代でした。こうした悲惨な環境から人を解放するために、人の作業を機械が肩代わりすることを提案しました。

時代が変わり、オイルショックの頃は、省エネ、省力化が叫ばれ、当時のオートメーションでは「セーブ」(節約や省力の意味)することに重点が置かれました。現在では、オートメーションとは、「快適さ、安心感」を与えてくれるものだと考えています。

確かに省エネというと、こまめに電気を切るとか、クーラーをつけないといったことが思い浮かびます。

ややもすると、オートメーションは人ができることを機械が行うという意味で、人を排除するものとして捉えられがちです。また、「セーブ」することに重点を置きすぎると、セーブするために人に様々な面倒や苦労を強いてしまいます。例えば、我慢してクーラーをつけなければ、省エネにはなりますが、そこで働く人にとっては苦痛でしかありません。

もともと、我々のビジネスの出発点は苦役からの解放で、人を幸福にすることが目的でした。人を幸福にできないオートメーションは意味がないと考えています。山武では、2006年より「人を中心としたオートメーション」を理念として制定し、人が幸せになるためにオートメーション技術を生かすべく活動しています。

山武の考える「人を中心としたオートメーション」とは、どのようなものですか。

人が、安心、快適でいられるように、オートメーションの技術を生かしていくというものです。例えば、オフィスの空調設定であれば、従来なら温度、風向きや強さの設定しかなく、クーラーのために真夏に冷え性になってしまう人もいました。人が快適な空間とはどのようなものかを考えた場合、改善の余地はまだまだあります。山武では、人の動きに合わせて細かく温度調節を行うなど、快適であることと環境に優しいことの両立を目指しています。

5. azbilブランドを作った効果


azbilブランドで、グループを統一することになった経緯について教えてください。

2002年にアメリカのハネウェル社との資本関係を解消し、山武として本格的に海外に進出することになりました。また、これまで建物/工場分野を中心に展開してきた事業を、生活分野に広げていこうという動きも出てきました。新たな分野やグローバルへと活動を広げていく中で、世界に通用するブランドを構築したいという要望が社内から上がってきました。そこで2006年の創業100周年を機に、グループのブランドをazbilに統一することにしました。

azbilブランドにしてから、何が変わりましたか。

まず社員の気持ちが変わりました。お客様の課題解決のために、グループ各社の持てる力を合わせていこうというマインドが高まったと感じています。また、国際事業においては事業基盤の整備が進み、よりお客様との距離も近くなりつつあります。

貴社を取り巻く、ビジネス環境はどのように変化してきていますか。

お客様であるメーカーが海外移転を進めており、山武もこれまで以上に、海外でのサポート体制を強化する必要があります。山武は海外進出は後発組ですが、現地に根ざした技術やサービスを提供できるように、海外に現地法人を作って、その基盤作りを進めてきています。

一方、国内に目を向けると、熟練技術者が高齢化しており、後継者がいないという問題もあります。例えば、大きなプラントは24時間、365日稼働していますが、停止することはほとんどありません。そのため、いざ止める必要に迫られた時に、止めた経験がある技術者がいないという状況になっています。山武では、熟練技術者がいなくても稼働できるように、熟練技術者の培ってきたノウハウをソフトとハードの両面を使ってオートメーション化することにも挑戦しています。

6. 業務システム部 ~法令や会計基準などについても詳しい、IT技術者集団


業務システム部の役割について、お聞かせください。

山武が生産性の高い会社になれるように、各業務部門が抱える課題をITによって解決することを目的とした部門です。情報共有のためのインフラ整備、セキュリティ対策から、他部門の業務の効率化を進めるサポートまで、幅広く行っています。また、ウイルスや情報漏洩対策などは、コンプライアンスやCSRの立場からも検討しており、一般的な情報システム部の枠組みを超えた視点から取り組んでいます。

そのため、業務システム部のメンバーは、システムやITの最新技術はもちろんのこと、他部門の業務内容やモノ作りの仕方、海外のIT環境や法令などについても詳しくなる必要があります。例えば、法令や会計基準の変更はビジネスに大きな影響をもたらしますが、それをシステムに反映させるには、システム構築の担当者が、法令や会計基準の変更部分について理解していなければなりません。そのため、勉強会などを通じて専門知識を得るように各メンバーが努力しています。

理想的な業務システム部とはどのようなものですか。

まずは何よりも、ITに詳しい技術者集団でありたいと考えています。各部門の業務を単にITに置き換えて省力化するだけでなく、ITを利用する人たちの立場での改善提案などを積極的に行える技術者になれるよう、プライドを持って取り組んでいきたいと思っています。

azbilグループが大きくなり、活動範囲も全世界に広がってきましたが、ITが対応し切れていない面があります。ITの対応が遅れることがないよう、逆に山武を引っ張っていくことができるように、自分たちが主役になってazbilグループを改善していくという気持ちを持って活動していくつもりです。

azbilブランドを作られてから、どのような取り組みをされましたか。

これまで異なっていた組織が、同じazbilグループの一員としてメッセージを発信していくためには、情報発信ツールの統一が必要です。それぞれがバラバラの手段を使っていては統一感がとれません。そのため、真っ先にドメイン、メール・システム、ネットワーク・インフラの統合や統一に着手し、完了させました。

今後は、基幹システム、ミドルウェア、認証基盤、会計システム、購買システムなどを統合していく予定です。

7. 今後ITに期待することとは


ブランドを確立していく上で、ITに期待される役割とはどのようなものでしょうか。

ブランド確立のためには、統一された形式で情報を発信していく必要があります。一方、内容や表現方法は、お客様、株主、一般向けでは、それぞれ異なってきます。それらを適切なタイミングにミスなく伝えていくためには、ITで自動化できるところは自動化していきたいと考えています。

今後の業務システム部の課題は何ですか。

他部門の協力なしにはできないことが多いので、山武の他部門やグループ会社の各部門との連携を強化していきたいと考えています。業務システム部では、変化に柔軟に対応できるような能力と知識を身につけることが課題です。
そのためには、各部門の業務知識と課題を見つけ出すコミュニケーション能力のアップが必要です。これまでメンバーは頑張ってきましたが、azbilグループの改善のために、より一層の精進が求められていると考えています。各部門の課題を見つけて、ITで解決できる力をつけていきたいと考えています。

個別の課題ではどのようなものがありますか。

まずは、情報共有をいかにうまく進めるかが今後の課題です。グループとして大きくなった結果、どこにどのような情報があるのか分からなくなってきています。情報を有効活用するためにも、情報を整理し、共有できるシステムを作っていきたいと思っています。

また、海外業務のサポートも積極的に行えるように、業務システム部の国際化も同時に進めていきたいと考えています。山武の海外進出に伴い、海外のITインフラのサポートも行うようになりました。azbilグループが発展していくためには、グローバル化は必須です。業務システム部も遅れないよう、頑張っていきたいと思っています。

8. NOREN導入の理由 ~コンプライアンスを強化し、作業生産性を向上


今回NORENをご導入いただいた理由は何ですか。

もっとも大きな理由は、コンプライアンス体制の強化です。これまでコンテンツの公開は、各担当者がイントラ・サイト内にあるテスト・サーバへ情報を掲載し、内容を確認したあと、本番サーバへ公開するという手順で行っていました。この方法だと、誰がコンテンツの更新を行ったのか、最終承認者は誰か、という情報を残すことができません。また万が一故意に改ざんされた場合も履歴を追うことができないといった課題がありました。さらに公開前の情報は社内のテスト・サーバ上に掲載されているため、URLさえ分かれば社員の誰もがアクセスできてしまう状態にありました。インサイダーなどのインシデントにもつながりかねないことから、コンプライアンスを強化する目的で今回の導入を決定しました。

実際には2010年10月よりNORENによる運用を開始しました。プレス・リリースや展示会情報、投資家向け情報は公表日時が決まっています。従来は、公開はすべて手作業で行っていたため、公開時間に対応できるように担当者が常駐する必要がありました。全世界に向けて発信する情報も多いため、時間外勤務になることもあり、担当者の負担も重くなっていました。また、手作業のため、公開漏れや公開先間違いなどのミスが発生することもあり、そのようなミスの発生率を下げることも重要だと考えていました。

CMSを導入することで、HTMLなどの専門知識がなくてもコンテンツを作成、公開することができるようになるため、より多くの社員がWebサイトを通じて情報発信できるようになることも期待の1つでした。

NORENをご利用いただいて、どのように変わりましたか。

NORENではあらかじめ情報公開日時を指定できるので、担当者がその場に居合わせなくても、決められた時間に情報公開ができるようになりました。また、更新のあったコンテンツを自動的に認識して決められた場所に公開してくれるので、公開作業におけるミスが減りました。

情報公開者にとっては、ワープロやお問い合わせフォームに情報を入力する感覚でページ作成が行えるので、ITに抵抗がある人でも簡単に使ってもらうことができ、各部門が責任を持って情報発信をしてくれるようにもなりました。

CMSの構築は外注される企業も多いと聞きますが、業務システム部で担当された理由は何ですか。

業務システム部では、自分たちで開発できるものは自分たちで開発し、内部に技術やノウハウを積んでいこうという考えのもと、業務にあたっています。また、運用を開始したあとのユーザ・サポートやシステム運用も業務システム部の役割となります。ユーザへの素早い対応や安定したシステム運用を行うためには、システムの内容を完全に把握していなければなりません。そのためにも、自分たちでCMS構築を行うことは必須だったのです。

今後、どのようなWebサイトを構築していきたいとお考えですか。

何度も訪問してもらえるようにしたいと考えています。具体的には、情報提供をしっかりと行うこと、使い勝手を良くすることを通して、お客様に満足してもらえるサイト作りを目指しています。


9. アシストの対応 ~提案に熱意が感じられた


CMS導入にあたっての、アシストの提案や対応はいかがでしたか。

CMS構築にあたり、技術的に分からないところや実現したい機能などを相談すると、このようにしたらできると具体的な方法を丁寧に提案していただき、非常に助かりました。当社のことを考えてくれているなと、頼りがいを感じました。
ただ、データ投入支援サービスを依頼した際にレスポンスが遅く、構築作業に支障をきたしたことがありました。結局依頼を取りやめ、社内で人を増やしてなんとか乗り切りましたが、今後はこのようなことがないようにしていただきたいと思います。

アシストへの今後の期待を教えてください。

業務システム部は、グローバリゼーションやグループ全体のIT化など、様々な課題を抱えています。それらを解決するソリューションをお持ちだと思うので、山武の社風や業務システム部のスピード感、コスト感、使い勝手などにフィットする製品、ソリューションを提供してもらえることを期待しています。

アシストも、山武と同じで、売ったら売り切りではなく、製品導入後も長くお付き合いしていく会社だということが分かりました。今後も末永いサポートをお願いいたします。






取材日時:2010年11月
山武のWebサイト

現在、山武様でご利用いただいている製品、サービス
  ・コンテンツ・マネジメント・システム/ NOREN5 Content Server
  ・操作マニュアル・シミュレーション教材自動作成ツール/ Dojo
  ・リレーショナルDB/ Oracle
  ・各種プロダクト技術支援サービス

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