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NO.40 高岳製作所

株式会社高岳製作所(以下、高岳製作所)は、電力の安定供給のための設備および機器を製造、販売している企業だが、電力の自由化および公共投資の圧縮による発注元からの受注減少に原材料の価格高騰が加わり、経営の危機を迎えた。経営再建のために2002年から徹底した業務改革に取り組み、その後7年間で見事に改革を成功させた。カスタマイズなしでのパッケージ導入は、一般に現場の反発を招きがちであり、失敗事例も少なくない。同社ではどのようにして業務改革を成し遂げたのか。情報システム部の中心メンバー3人に詳しくお話を伺った。

Guest Speaker
株式会社高岳製作所
情報システム部長 兼
株式会社ミントウェーブ
常務取締役 毛受 重久 氏

情報システム部
本社情報システムグループ
グループマネージャー 高崎 裕二 氏

情報システム部
本社情報システムグループ 青木 浩 氏


1. 成長路線を目指すも、電力自由化と原料の価格高騰で一転


まず、高岳製作所について、簡単に教えてください。

当社は、1918(大正7)年設立の、電力設備、機器の製造/販売会社です。一般の方々が目にするもので言うと、電柱の上部に設置する円柱状の変圧器などを製造、販売している企業とイメージしていただくと分かりやすいと思います。その他には、電力会社や公共機関向けの監視制御システムや、電気自動車用の急速充電器なども扱っており、電力の安定供給を支えるインフラの提供会社とご理解いただければと思います。

そういう意味では、現代社会に欠かせない役割を担っている会社だと思うのですが、業務改革に取り組むことになったきっかけは何だったのでしょうか。

1995年以降、電気事業法が随時改正されました。電力の自由化と言われる流れです。規制緩和により、電力事業に新規事業者が参入できるようになったことで、価格競争は激しさを増し、東京電力などをはじめとする既存電力会社の設備投資は抑制されました。当然ながら、当社の受注量も大幅に減少しました。このような状況の中で変圧器の材料である銅の価格が高騰しました。 つまり、売上は下がっているのに、原材料費は高くなったということです。さらに不運なことに、2000年に名古屋で水害があり、当社の主力工場の1つが水没。その復旧、復興のために多大な作業と費用を費やすことになり、まさにトリプル・パンチでした。

1999年度の当社の売上は800億円超ありましたが、成長路線の中期計画を策定したとたんに、売上が著しく減少しはじめ、2001年には売上が500億円を切り、早期退職希望者を募るところにまで追い込まれました。こうして、真剣勝負の経営再建プロジェクトが発足しました。

2. まずは拠点の統廃合に取り組んだが……


具体的には、どのような段取りで取り組まれたのですか。

本プロジェクトは、2002年から2009年まで7年間に及びますが、大きく3つのステップに分けられます(図1)。第1ステップは2002年から2004年までの3年間、第2ステップは2005年から2006年までの2年間、第3ステップは2007年から2009年までの3年間です。

図1.経営再建プロジェクトのステップ

第1ステップでは、どのようなことに取り組んだのですか。

第1ステップでは、「徹底したムダの排除」を実施しました。名古屋工場の機能は栃木県の小山に移し、仙台工場は閉鎖するなど、全国に18箇所あった支社や営業所の統廃合を進め、半分にしました。元々工場にはその規模や製品に適したシステムを個別に導入していましたが、統廃合により小山工場へ各地の情報システムを集約したものの、結局はそれぞれの出身工場のシステムが1つの工場で稼働することになっただけでした。製造業というのは工場ごとに扱っている製品も異なるため、元々工場の独立性が極めて強かったのです。用語をはじめ、仕事の流れ、業者との取引など、すべてが違っていました。当時の状況をたとえると、1つの工場で5ヵ国語が話されていたと言えばイメージできるでしょうか。業務のやり方が全く違うのです。そのため「全社統合システム」を早急に構築する必要がありました。

3. 初めて「IT戦略基本方針」を策定する


第2ステップの「全社統合システム」構築ですが、一筋縄で進んだとは思えません。

「全社統合システム」に向けた現状調査や方針作りのプロジェクトは、2004年に4名でスタートしました。まずは現状を知るために、4ヵ月間、全社を回ってヒアリングをしましたが、子会社も含めて、協力的な部署は1つもありませんでした。今思えば、ただでさえ人手が足りない繁忙な状況でしたので、目の前のことをやり遂げるのに精一杯だったのでしょう。当時、システム刷新という新しい取り組みに賛同する人がいたとしたら、逆に不思議だったのかもしれません。

加えて、私(毛受氏)は業務システム出身ではなく、工場の制御システム系出身者でしたし、高崎は名古屋工場の生産管理システム出身、青木は本社系の業務システム出身とバラバラの経歴でしたので、「門外漢が何を言うか」のような反応でした。そんな厳しい状況下でも、我々のミッションを実現するため、過去のドキュメントを1つ残らずチェックしました。

協力者が見つからないまま、最初に何に取り組まれたのですか。

我々3人の強みは、「門外漢」ゆえのしがらみのなさでした。しがらみがないので、ゼロベースで、毎日、侃侃諤諤(カンカンガクガク)の議論を重ね、2005年10月に策定したのが、「IT戦略基本方針」です(図2参照)。

経営再建の中で行うシステム再構築ですので、経営に役立たないと意味がありません。業務連携を良くして、コミュニケーション強化や迅速化を図れること、一気通貫で業務に横串が挿せるようなシステムであること、シンプルだが安定性のあるシステムを構築することといった基本方針を、最後までぶれずに押し通しました。

とにかく我流を排除し、世の中で通用する標準的なシステムを導入しようと考え、スクラッチ開発からの脱却、パッケージ・ソフトの活用ありきで考えました。

図2.IT戦略基本方針

4. 「この予算で行け!」で覚悟


パッケージありきで考えるといっても、選定が大変だったと思います。

先ほど申し上げたように、新システムでは「我流の排除、業界標準の採用」を目指していましたので、選定にあたっても、まずはベースとなるCOBITやITILといった業界標準についてメンバーが理解するところから始め、そして、これらの要素がどこまで製品に組み込まれているかといった観点から製品を吟味しました。

機能に関して言えば、「標準機能に業務を合わせて、カスタマイズは一切しない」という方針にしましたので、生産管理については、当社の工場で使われている業務機能を網羅していることが条件でした。 また、データベースだけは論理的に1つにしようという方針も検討を重ねるうちに出てきました。

経営再建中という厳しい状況の中、予算は十分だったのですか。

具体的な金額は申し上げられませんが、資金がないのは重々承知していたので、このぐらいなら出してもらえるだろうという予想のもとで予算を作りました。

すると、情報システム担当の役員から、「(金があるとかないとか)そんなことを言っていたら再建はできない。何とか捻出するから、この予算で行け」と、私が提示した金額以上の予算を申請するように言われました。大英断をしていただいたと思います。とは言うものの、我々にとっては逆に「これは大変だ」と改めて覚悟させられることになりました。

5. 理想に近かったSAPに決定


最終的にSAPを選定されましたが、その理由を教えてください。

正直に言うと、SAPには良い印象を持っていませんでした。青木は「SAPは大企業向けで高嶺の花」だと言っていましたし、高崎に至っては「SAPは自分たちの生産ラインには合わない」と検討自体に反対していました。

いずれにしろ我々だけでは判断しかねたので、ベンダー10数社に提案依頼を出し、11社から提案をもらいました。最終選考に残ったのは2社でした。そのうち1社は現行業務に合わせる案で、もう1社はSAP案でした。

我々は「IT戦略基本方針」に立ち返り、一気通貫が実現できるかどうかを最重要の選定基準としました。その結果、(当時)一気通貫が実現できるのはSAPだけだと判断したのです。実は、生産管理に限っていえば、BOM(部品表)がしっかりしているなど、他のERP製品の方が良いところもあったのですが、最後まで「一気通貫」にこだわりました。
要するに、消去法的にSAPを選択したことになりますが、「IT基本戦略方針」、つまり高岳の理想に一番近かったのがSAPでした。一気通貫が実現できることと、もう1つ重要だったのは、カスタマイズする余幅が一番少ない製品だったのです。

カスタマイズに関しては、確かに多くのデメリットが指摘されています。しかし、ここまで排除した事例はあまりないと思います。カスタマイズをそこまで排除する理由は何なのですか。

まず、一度カスタマイズをすると、いつまで立っても構築が完了せず、手離れが悪いという点が挙げられます。1つでもカスタマイズを許すと、次から次へとカスタマイズをすることになります。その結果、どんどん現場寄りのシステムになります。そうなると、「業務をシステムに合わせる」や「カスタマイズは禁止」といった当初の狙いが達成できないことは明らかであり、経営再建という大目標を達成できません。経営改善のためにも従来のやり方をある程度変えないと効果が出ない、今までのやり方にこだわり過ぎてはいけないと考えました。

次に「あえて現場の意見を聞かない」という方針を立てました。どこかの工場に寄ってしまうと、他から不公平だと言われる恐れがあります。そこで、すべてをSAP標準に寄せていくことで、どこの部署にとっても近くない、どこの部署もこれまでのやり方を変えなければならないため、ある意味、公平に進めることができました。

また、カスタマイズ自体が、その部分をスクラッチ開発することになるので、高価になるという予算上の事情もありました。

6. 社長の「後ろ盾」を得る


「カスタマイズなしにパッケージ・ソフトで業務統合する」とは言うは易しですが、現場の反発は計り知れなかったと思います。

今回、私(毛受氏)が、プロジェクト・マネージャーに敢えて任命されたのは、これまでの高岳製作所の情報システムの在り方を根本から変える必要があったからだと思います。なんだかんだ言っても、実際に力を持っているのは現場です。現場に歩み寄れば歩み寄るほど、変革はできない。今回のシステム再構築では、どうしても「ぶっ壊す」必要があったのです。

「IT戦略基本方針」が役員会で審議された時に、当時の社長が全面的にバックアップしてくれました。システムを肌で分かっていた人でしたね。「(業務改革のシステムでは)現場の意見を聞いてはダメだ」「カスタマイズはまかりならん」と発言してくれました。そして、「現場が反発したら、『IT戦略基本方針』を社長方針として説得しろ」とまで言ってくれました。こうして、社長の全面的なお墨付きをいただくことができ、2005年10月に、「全社統合システム構築」プロジェクトが発足しました。

社長の「後ろ盾」を得られて以降は、スムーズに進むようになりましたか。

そんなに楽なものではありません。いろいろな部署からコトあるごとに文句を言われました。今まではユーザの意見を聞きながら仕様を固めていましたが、今回はカスタマイズなしの方針ですので、でき上がっているものに対して、それをどう使うかがポイントになります。ですので、ユーザの声を聞き過ぎないようにしながらも、あくまで今回のシステム導入の主役はユーザであり、情報システム部は基本方針から外れないように調整するだけの黒子だと認識してもらう必要がありました。そのため、ERPパッケージの選定時からユーザには参加してもらい、プロジェクトのユーザ代表者にはSAPに賛成票を投じてくれた人を選出するなど、最初から最後まで現場のユーザには中心的に活動してもらえるように考慮しました。

7. 「現場が主役」をプロジェクトの基本に


はじめてのERPパッケージ導入でした。導入そのものはいかがでしたか。

ご存知のように、ERPパッケージの導入に際しては、最初にフィット&ギャップという作業をします。現行業務がどこまでパッケージで対応できるかという調査分析です。ところが、これが言うならば「ギャップ&ギャップ」とでもいうべき状況で、半年にして、プライムのコンサルティング会社が撤退してしまい、出だしから紆余曲折のプロジェクトでした。
当初社長からは、1年でやれと言われていたのですが、さすがにそれは無理だと1年4ヵ月に延長してもらいました。それなのに、開始から半年でプロジェクト崩壊の危機です。何とか情報システム部門がコンサルティング会社の代役を担い、構築ベンダーには残ってもらうという案で決着しました。結果的には、1ヵ月遅れの2007年2月には稼働できる状態にまで持っていくことができましたが、実際のカットオーバーは5月にしました。現場から年度末決算処理ができなくなるリスクだけは回避して欲しいという要望があったためです。その要望を幸いとし、3ヵ月間の猶予期間はユーザの新システム習得期間に充てることができました。

情報システム部門がコンサルティング会社の役割を果たすということになり、その後ほぼ予定通りに導入を完了されたのは快挙だと思います。ポイントは何だったのでしょうか。

1つは、「IT戦略基本方針」を曲げるつもりはないという断固たる態度を取り続けたことです。我々には現行業務に合わせようという意識は全くありませんから、現場の反発を買い、逆風が吹き荒れる状態となりました。このプロジェクトの期間「よく生きていられたなあ」というのが率直な感想です。

もう1つは、そうは言いながらも、現場が主役だと言い続けたことです。基本的には、このようにお願いしました。「今回はパッケージ・ソフトを導入するので、システムの構築に関して、情報システム部がすることはほとんどありません。主役は皆さんです。この場は、パッケージ・ソフトの使い方を理解する場です。使い方を理解してください。その上で、現場が共通で利用できる実現可能な業務フローを作ってください」と。データの整備に関しても、全く同じような説明をして、現場が主役であるという前提で実施してもらいました。ユーザには自分たちが主体的にやらないとこのシステムは動かないのだと思ってもらう必要があったのです。

8. 周辺システムとのインターフェースが後回しに


「高岳全社統合システム」(図3)によると、データベースを汎用化して1つに統合しているようですが、これはどういう発想からですか。

SAPがカバーできない周辺業務については既存システムを活用しようと考えていましたが、本丸であるSAPの導入で情報システム部が手一杯になってしまい、周辺システムとSAPを繋ぐ部分の検討に着手できたのは、プロジェクトの後半になってからでした。

時間も予算も十分でなかったため、一番簡単で早くできる方法を検討した結果、データを一箇所に集めて、インターフェースを極力共通化するのが良いだろうということになり、汎用DBを構築しました。

いわば「苦肉の策」でしたが、これまでスクラッチ開発で培ってきたOracleスキルのおかげで、方針が固まってからは短期間で作り上げることができました。

図3.基幹システム「高岳全社統合システム」 (クリックで拡大します)

9. 情報システム部の業務も見える化に


ERP導入後、ITILをベースにした運用管理にも着手されました。

業界標準を採用するという「IT戦略基本方針」がありましたので、運用管理についてもITILを活用することは決めており、ITIL導入を視野に入れたシステム関連規定集の整備も進めていました。「現場に改革をお願いしているのに、自分たち情報システム部門が改革しないのはおかしい。情報システム部門=コスト部門という発想ではなく、間接的にもプロフィットに貢献するためには、自分たちの仕事を数値化すること、測定することが必要。そのためには、SLA(Service Level Agreement)の思想を導入しろ」と命じました。

しかし、実際にはユーザが個別に担当者を指定して問い合わせをしてくる従来方式からはなかなか抜け出すことができず、またNotesを用いた情報共有にも限界がありました。そこで、問い合わせ窓口の一本化や問い合わせ内容の共有を図るべく、情報システム部門内の運用業務インフラの見直しに改めて着手したのです。

ITILに関して、アシストにサポートを依頼されましたが、その経緯と依頼内容を教えてください。

アシストとは十数年来、Oracleのサポートを中心にお付き合いがありましたが、SAPの運用管理を行うにあたって統合運用管理ツールのJP1をアシストから導入していました。担当営業からは定期的に様々な情報提供を受けていましたが、その中にITILに準拠したサービスデスク製品も含まれていました。我々としては、ITILを重視しつつも、将来的にはSLA実現まで段階的に到達できるようなツールを希望し、数社から提案を受けました。アシストからは、HP Service Managerの紹介と、既導入のJP1との連携方法、さらにSLA実現までの段階を含めた提案をいただき、アシストが提案する製品を採用しました。

10. ユーザへのサービス向上と問い合わせの一元化


HP Service Managerの最初の導入は、2008年の1月から3月までという極めて短期間でした。この短期間の中で成功した理由は何だったのでしょうか。

まずは今までNotesで持っていたデータをHP Service Managerに入れ、使用イメージをつかむところから始めました。Notesでうまくいかなかった情報共有の部分を改善したかったため、HP Service Managerのナレッジ管理の部分から検証をしたいと考えたのです。その後、ユーザからの問い合わせや障害発生時にレスポンスを良くするためには、情報システム部がツールを使いこなすことが不可欠だと考え、とことん部内で使い込みました。

今何が起っているのか、ユーザからどんな問い合わせが入っているのかを、とことんデータとして貯め込み、「共通知識DB」を作り上げました。ユーザからの電話での問い合わせに対しても、情報システム部が入力代行を行いました。データベースさえできていれば、この後の展開がとても楽になります。短期間でシステムを作り上げるには、最優先課題に絞って取り組むことが成功する秘訣だと思います。

ITILベースのサービスデスク製品の導入で、何が一番変わりましたか。

1番は、問題解決までの時間が短縮できたことです。共通知識DBを情報システム部内で活用するだけでなく、エンドユーザにもFAQとして提供できるようになったことで、問い合わせの内容によっては、ユーザ自身で、あるいはサービスデスクでの一次対応で解決できるものが増えました。また、複数の問い合わせと1つの解決策の関連付けをすることで、障害が発生した際でも、個々の状況に応じた根本原因を的確に示すことができます。これは、過去に発生した類似障害を検索する際にも役立っています。

そして、旧来型の属人対応から脱却することができたことも大きな収穫です。これまでとは違ったサービスデスク体制を組んだことで、拠点に縛られない組織横断的なサービスデスク・チームの編成と対応が可能になりました。また、担当者の負荷状況をシステム上で把握できるようになったため、特定の個人に負荷が集中することがなくなりました。その他、過去事例の蓄積により、対応者のスキル・レベルに依存しない対応が可能になったことも大きな助けになっています。

現在ではITILの導入は、どの段階まで実現できているのですか。

問い合わせの一元化、インシデント管理、ナレッジ管理、そしてちょうど問題管理への対応を始めたところです。今後は、変更管理や構成管理まで範囲を広げ、また障害発生時の効率的な対応まで行いたいと考えています。

現状、JP1上のIT資産管理台帳を HP Service Managerの構成管理データベースに定期的に取り込むようにしたので、二重管理の手間が省け、IT資産情報と構成管理情報との整合性保持が実現できるようになりました。今後はもう一歩進んで、日々の運用業務と関連させた変更管理等を実施していきたいと考えています。また、サーバやネットワーク機器の異常を自動検知する仕組みをJP1で実現していますが、今は統合管理コンソール側に通知されたアラートの中からオペレータが重要度が高いと判断したものをサービスデスク・チームと二次対応の専門チーム(業務SEチーム)に通知する仕組みになっています。今後は運用に大きく影響のある障害については、あらかじめ設定したルールに基づきコンソールだけでなくメールでも早期通知できるようにしたいと考えています。

これまでお話ししてきた新運用業務インフラを図式化したものが図4になりますが、その中核に位置するHP Service Managerに様々な情報が連携/蓄積されていくことで、さらに運用業務をステップアップするためのテーマも見えてくるでしょう。今後も蓄積したデータをうまく活用しながら、日々改善に取り組んでいきたいと思います。

図4.「高岳全社統合システム」統合監視 全体構成 (クリックで拡大します)

11. アシストへの期待


高岳製作所から見て、アシストの良い点とは何でしょうか。

ツールをより有効に活用できる提案をしてくれるところでしょうか。ツールの組み合わせでさらに価値を生む提案をしてくれていると思います。

また、メーカーに関係なく、客観的に紹介してくれるので助かります。以前、DBMSの導入を検討した時に、主要製品の比較や検討に有効な情報を提供してくれました。何を聞いても答えが返ってくるという安心感があります。

多くのベンダーは、こちらからたくさんの情報を出さないと答えが返ってきません。とっかかりの段階では、こちらもよく分かっていないので、大雑把な情報しか出せないことが多いのですが、アシストは、一を言うと、十とは言わないまでも、二から三の答えは返ってきます。また、すぐには答えが分からない質問にも、誠意を持ってすぐに対応してくれていると思います。

それでは、悪い点はありますか。

悪い点というのとは少し違いますが、私(毛受氏)は、アシストに対して、以前はあまり良いイメージを持っていませんでした。社内では、嫌いな会社だと公言していたぐらいです。

実は、今回の「高岳全社統合システム」の初期の段階で、一度アシストに相談したことがあったのですが、当時アシストはBPR(Business Process Reengineering)を提案してきました。ところが、私が欲しかった答えとはほど遠い一般論だったので、もっと高岳製作所ならではの提案が欲しかった私としては、アシスト嫌いになったという経緯がありました。

我々がアシストに求めたいのは、単にパッケージを売ることではなく、業務やユーザの目線で提案して欲しいということです。

今回のITIL対応を通して、その姿勢が見えてきたと思っています。高岳のシステムの中身を詳細に知っている数少ないベンダーの1社として、今後も力を貸してください。

最後に、現時点での具体的な期待はありますか。

現在、経営に必要な情報に経営者がすぐにアクセスできるという形での「見える化」を進めています。道具立てとしてはWebFOCUSなどのBIツールを活用すれば実現できると思っていますので、今のシステムを熟知するアシストだからこそ提案できるような見える化提案をお願いします。

また、当社の100%出資子会社に株式会社ミントウェーブがあります。ミントウェーブではシンクライアントのパイオニアとして、シンクライアントのハード販売、管理ソフトの販売、インフラ構築を中心にビジネスをしていますが、今後は「高岳全社統合システム」で培ったノウハウをベースにHP Service Managerを使ったサービスデスク業務のコンサルティングやSAPと周辺システムの連携サービスも事業化していきたいと考えています。その展開方法についても、是非アシストには力を貸して欲しいと思っています。




取材日時:2010年10月
高岳製作所のWebサイト

現在、高岳製作所様でご利用いただいている製品、サービス
  ・運用ナレッジ連携ソリューション/ 縁(ENISHI)
  ・ITサービス管理ソフトウェア/ HP Service Manager software
  ・統合運用管理ツール/ JP1
  ・Webレポーティング・ツール/ WebFOCUS
  ・リレーショナル・データベース/ Oracle
  ・統合ID 管理ツール/ LDAP Manager
  ・Webシングルサインオンとアクセス制御/ RSA Access Manager
  ・簡易パフォーマンス診断サービス/ パフォーマンス・セラピー
  ・Oracleオンサイト教育サービス
  ・各種プロダクト技術支援サポート

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