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NO.34 ホーユー

ホーユー株式会社は、ヘアカラー、頭髪化粧品、医薬品の製造、販売を展開する総合メーカー。世界70ヵ国以上を製品の市場とし、2005年には創業100周年を迎えた文字どおりの老舗企業だ。同社では、企業内に蓄積された情報を自在に活用可能な仕組みを構築することで、人間がより良い判断を下し能動的アクションを起こせる体制を整えたいと、ユーザ部門と一体となって大がかりなデータベース統合を断行した。2009年9月、クラシエ・グループの株式取得を発表し、さらなる成長への気運が高まる同社に、今回の取り組みの全容を伺った。

Guest Speaker
専務取締役 生産・物流本部長 兼
情報システム部 担当 後藤 章 氏

情報システム部 部長 稲垣 景二 氏

情報システム部 企画・開発課 課長
松原 弘幸 氏


1. 100年の歴史を有するヘアカラー、頭髪化粧品の総合メーカー


それではまず、ホーユーとはどういう企業か教えていただけますか。

当社は、1905年創業のヘアカラーおよび頭髪化粧品の総合メーカーです。ある年代以上の方には「ビゲン」「ビゲンヘアカラー」などという名称で、若い方には「シエロ」「ビューティラボ」や「ビューティーン」という名称でご周知いただいているかもしれません。商品はその他に、シャンプーやトリートメントなどといった頭髪化粧品や、かぜ薬や解熱鎮痛薬などの一般用医薬品があります。また、ネット上でもヘアカラー製品などを販売しています。

ホーユーという社名は漢字で書くと朋友。ここには「共に手を携え、先駆的な経営にチャレンジする」という意気込みと、「ご愛用者やお取引先すべての方々と朋友関係を深めていきたい」という願いを込めています。

1905年創業というと100年以上の歴史をお持ちということですが、この頃から日本人が髪を染める習慣があったのですね。

最初は白髪染めでした。歴史をさかのぼると、源平合戦の時代に武士が白髪を墨で染めて戦場に向かったという記述が文献にあります。

現在と同じ染料を用いた染毛剤が登場したのは明治40年頃のことで、ホーユーの創業者 水野増次郎はこの製品に着目し、同じタイプの「二羽からす」を明治42年(1909 年)に発売したのです。

市場への商品提供が日本初というわけではなかったのですが、日本国内で情報の流通の少なかった当時、しかも名古屋の地で、常に先のものを目指して品質改良を重ねた努力はなかなかのものだったようです。

「ビゲン」という商品名の由来を伺ってもよろしいですか。

「ビゲン」を語るにはまず、「元禄」から説明しなければなりません。創業者の水野増次郎が新しい白髪染めのイメージとして、江戸時代の文化が華やかな時期としての「元禄」という名称を商品名として選び、商標として元禄期を代表する「元禄侍」と「元禄美人」を選びました。この時実際に採用したのは「元禄侍」だったのですが、昭和32年に新たな粉末1剤式染毛剤を発売する時に、「元禄美人」→「美人元禄」→「ビゲン」と命名したのです。「元禄」は発売以来73年間も売れ続けたロングセラー商品となり、その後「ビゲン」「ビゲンヘアカラー」も発売すると同時に、消費者の皆様に広く受け入れていただきました。その時代時代で求められたヘアカラー商品を提供できたことは、当社にとって大変幸せなことだと思います。

そうは言っても、企業が100年もの間、活力を持って存続することは容易なことではありません。ここまで発展してこられた秘訣はどこにあると思われますか。

あえていうなら、進取の気性には富んでいたかもしれません。ホーユーの歴史を作ってきた製品から眺めてみますと、粉末製品から液体式、さらにクリームタイプ、そして現在のエアゾール(ムースタイプ)と常に市場を新しく開拓するものでした。

もう1つ挙げるなら、当社の「人を大切にする」という社風でしょうか。人というのは、商品を買ってくださるお客様や株主の方々のみを指すのではありません。取引先、代理店、社員、当社を取り巻くすべての方に報いたいという思いが私たちにはあります。ヘアカラーや頭髪化粧品は、人がいつまでも美しくありたいという気持ちを支えるものですから、まず会社そのものが心豊かで、人に優しくなければなりません。それがホーユーの根底を流れる考え方です。

2. クラシエ・グループの株式取得は、両社のさらなる成長を目指したもの


2009年9月にクラシエ・グループの株式取得を発表されましたね。

今回の発表には大きな反響をいただいて、我々も改めて気を引き締めているところなのですが、決して唐突に決めたわけではなく、社長の言葉を借りるならば「以前からそういう仲間を探していた」結果の出来事なのです。

従来、ヘアカラー業界というのは非常にニッチな世界でした。専業メーカーと言えるのは当社ぐらいで、他は取扱商品の1ジャンルとして細々と展開されているという会社が多かったのですが、ある時大手日用品メーカーが市場に入ってこられ、一気に国内の競争環境が激化しました。

周囲が大きく変化する中で、当社もこれまでどおり成長を続けるべく、積極的に新商品を投入してきたのですが、ここ数年、なんというかエアポケットに入ってしまいました。会社自体は元気なんですよ。元気なんですが、なぜか膠着状態にあって、これだという突破口が見つからない状況でした。

そこへ浮上したのがクラシエ・グループとのお話だったのでしょうか。

そのとおりです。実は、クラシエさんとは以前から現場レベルで交流がありました。クラシエさんはその事業の1つとして、愛知県津島市に工場や倉庫を持っておられて、「一緒に配送をしませんか」と声をかけていただいていました。トラックが、お互いの工場を回って製品を半分ずつ積んで各地の配送拠点へ納品したら効率的ですし、在庫・管理コストが削減できます。また、クラシエさんの倉庫が大きい上に平屋で使いやすいから、当社で在庫が置けなくなったら貸してもらうといった、物流全体を含めた話が出ていました。

こうした点では、クラシエさんとホーユーは、ちょうどうまく補完し合える関係になれるのです。

ヘアカラー製品に関しては、当社は日本一の生産設備を持っていると自負していますが、頭髪化粧品の生産設備の規模はそれほどでもありません。クラシエさんは逆に頭髪化粧品関係の大きな設備をお持ちです。お互いの設備をうまく活用すればスケール・メリットが出せるのではと考えています。

また、製造業にとって海外進出は今の時代不可欠な経営戦略ですが、当社は割と早くから着手しており、現在70ヵ国以上に販売代理店網を持っています。クラシエさんにはこれを活用して販路を広げていただくことも可能ではないかと考えています。

また、クラシエさんの医薬品事業、食品事業では、当社は学ぶことも多いと思います。海外からの原料調達などのノウハウ、一年に多くの新製品、リニューアル製品を市場投入するというマーケティング、流通サイクルがどのようなものか、これを機会にじっくり勉強したいと思っています。発表以来、新幹線に乗る時は「甘栗むいちゃいました」がなぜかよく目に留まり、買い求めるのが習慣になりました。これでビールを飲むのも、なかなかおつなものですよ。

とにかく今回のお話は、吸収とか事業整理といった類の話ではありません。これをきっかけにホーユーのビジネスも伸び、クラシエ・グループのビジネスも伸びる、そういう結果につなげていくための1つの決断だったと言えます。

実は、クラシエ・グループもアシストのお客様で、この冊子にもご登場いただきました。

掲載号は拝見しました。SAP R/3導入プロジェクトについて言及しておられましたね。ERPの導入は、当社も管理会計を推進する中で折りに触れて検討してきました。今回、仲介に入った投資ファンドからは、クラシエ・グループはSAP R/3の導入によって経営水準が向上し収益も上がっているという報告が出ていました。今後クラシエさんがこれをどのように使っておられるかをじっくり勉強して、当社でも採用を議論していく機会に結び付けたいと考えています。

3. 経営がITに求めるものは「気配」の察知


今回お伺いしたいのは、その企業経営とITの関係についてのお考えです。企業経営に携わられているお立場から、ITはどうあるべきだとお考えでしょうか。情報はどのように使うのが理想でしょうか。

たぶん社長にインタビューしても同じことを言うと思うのですが、今のITで作られているデータの多くは、業務を遂行するために必要な文字、数字です。正確であることが重要で、システム開発担当者もそれを非常に意識して、時間をかけてでも高いレベルで整合性を取ろうとします。それをきれいに整えて報告してくれるのですが、届いた時にはそうした数字はすっかり過去のもので、経営者と言えどももうどうすることもできません。

経営者がITを使って知らせて欲しいと思っているのは、そうした過去の正確な数字ではなくて、「今そこにある気配」なのです。

「気配」とおっしゃいますと、どういうことでしょうか。

何かいつもと違うことが起きていることを示すもの、とでも表現すればいいでしょうか。物事が起きる時には、いつも何かしら予兆があるものです。風邪を引く前にはノドが痛くなるとか、台風が来る前には雨が降る、いつもと違う風が吹くといったことは、誰しも経験があることだと思います。それが予兆の段階で把握できれば、迅速に原因を探って対策を講じることができます。しかし、そのタイミングを逃してしまうと、もはや取り返しのつかないことになってしまうことが多いものです。

これは実際に当社であったことなのですが、新製品がある瞬間からものすごい勢いで売れ出しました。毎日どんどん倉庫から出荷されていく。その勢いは何日も止まることなく、1週間経った後には倉庫はすっかり空になり、注文を受けても出荷できない欠品状態になってしまいました。

そこでは当然トップは首を傾げます。「なぜ売れ行きが変わった1日目か2日目に言わなかったのか」と。その時点であれば、売れている理由を突きとめて、増産指示を出すなり、出荷調整をするなり、流通を中断させないような対策を取れたはずであり、倉庫が空になってから「在庫がゼロになってしまいました」と報告されてもそこで打てる手はない、というわけです。

なるほど。欲しいのは「変化を察知する情報」ということですね。

変化を機敏に察知することは、組織管理の点でも非常に重要です。

私は入社以来、いつも始業の1時間前に出社しています。工場では、コーヒーを飲みながら社員の出勤風景を眺めるともなしに眺めているのですが、それだけでも色々なことがわかります。例えば、ある社員の服装の趣味が急に変わった、ますますおしゃれになったとします。そうしたら結婚式の招待状が届く日が近いと思った方がいいかもしれない。

あるいは逆に、元気がなさそうな社員がいたら、悩んでいるのかもしれない。しかし、早めに声をかけて話を聞けば深刻な状況に陥ることを防げます。本社でも同様にできるだけ多くの社員の言葉を聞きます。言葉の端には必ずヒント、「気配」が存在するものです。

こうした気配の察知というのは、従来は人間が独自に磨いた感性で属人的にやってきました。属人的に対処するということは、気づける人間が多い組織と気づけない人間が多い組織で仕事の質が大きく変わってしまうことになります。
しかし、ここにITを活用し、Aという事象とBという事象が同時に発生した時はCという状況が起こる可能性がある、ということをシステムが知らせてくれれば、人間はもっと機敏に、もっと賢く動くことができます。今動いている業務、そのプロセスの最適化のためにこそ、IT には力を発揮して欲しいと思うのです。過去、現在、未来を一気通貫で俯瞰、予測する仕組みが必要と考えています。

それがITの役割だとお考えなのですね。

ITにはもう1つやって欲しいことがあります。

マーケティングというと高いお金を出して市場調査データを買って、それで消費者動向を分析するようなことを言う場合がありますが、そのデータがたとえ半年前のものであっても、私はもう古いと思います。また、ああいうデータは括りが大雑把です。例えば「40代女性」という括りです。41歳の女性と49歳の女性ではもうライフ・ステージが違うはずです。前者はまだ子育て真っ盛りで自分に使う時間やお金に限りがあるかもしれませんが、後者になれば、子育てもひと段落して精神的にも経済的にも余裕が出てきます。両者を一緒にしてしまってはわかるものもわかりません。

私は書店に入ると、時折女性誌コーナーへ行きます。1人だと変人と思われるので女房と出掛けます。他のジャンルも同様かもしれませんが、特に女性誌の世界は読者のセグメント化が非常に進んでいて、ティーンエイジャー向けの雑誌とか、25歳前後の女性のための雑誌など、女性人口の1%、あるいは5%の読者に絞り込んで誌面作りをしています。そうした焦点の絞り込みが、製品マーケティングでも必要だと思います。

これも当社の課題の1つだと思うのですが、ある競合メーカーさんが新しいヘアカラー製品を出されました。ヘアカラーというのは今のところ、コーム(くし)を使って染めるのが主流なのですが、その商品は手のひらにとって髪をクシュクシュもみながら染めるというものでした。当社の人間が研究のために買って調査し、レポートを作成したら、「染毛性能」に関する分析になっている。違うんじゃないの、と。この製品が提案しているのは、髪をクシュクシュもみながら染めるという新しい手法、染め方の提案です。あらゆるものが飽和状態に達した社会においては、モノ作りというのはコト作りなのです。「新しい」「おもしろい」「ワクワクする」といった経験を製品と一緒に提供できることが大事なのです。今、市場で売れている製品は多かれ少なかれ、そういう特長を備えています。それをこのメーカーさんはさすがによくわかっておられる。ライバルながらあっぱれと思いました。

どうしたらお客様に喜んでもらうことができるか。それが発見できるような仕組みをITで作りたいですね。そのための元情報は、市販の市場調査資料の中にはありません。我々が日々の活動で収集したデータの中にこそあるのだと思います。


4. 経営のPDCAサイクルを回すために宿願だったデータベースの大統合


データベースの統合を以前から志向されていたということですが、それは日々の活動を示すデータを収集するためだったのでしょうか。

そうです。考えていることを実現しようとするならば、会社の中にあるあらゆるデータを対象にする必要があります。しかし、現在の、現場の業務遂行のために作られたシステムは、例えば生産管理システム、会計システムなどといった具合に分散していて、このままでは何かしようとする度に必要なデータを探し回らなければなりません。それではあまりにも効率が悪い。そうではなくて、いつでも利用できるように、1つ大きなデータの入れ物を作って、その中のデータを組み合わせれば見たいものが見られるという風にしたいと考えました。当社ではこれに「データ・ステージ」という名前をつけました。

今日、昔に比べるとコンピュータ・システムの性能が飛躍的に向上し、大量のデータが蓄積できるようになりました。問題は、そのようにデータはたくさんあるのに、それが経営のPDCA サイクルを回すのに役立てられているのかということだと思います。クラシエさんがERP を導入して実現したかったことも、まさにそこではないかと『お客様の声』を読んで思いました。

私は4年ほど情報システム部の担当役員を離れたのですが、データベースの大統合、「データ・ステージ」の実現は、情報システムを離れる際の10の遺言の1つとして部員に託しました。

残る9の遺言もぜひ伺いたいです。

それは企業秘密ということにしておきたいと思います。今回、一連の営業改革プロジェクトの中で、アシストの支援を得て、データ中心アプローチを採用しながら当社で扱う業務データのあり方を徹底的に見直し、データベースを新たに設計構築することができました。

この営業改革プロジェクトというのは、事業環境が大きく変化している中、当社の営業担当者はどのような情報をもとにどう動くべきかということを営業の現場がとことん考え、その考えを受けて情報システム部が必要な支援システムを提供するというものです。営業部門に情報を提供するシステムは以前からありましたが、データを見る角度を少し変えようとすると、そのための対応で情報システム部に多大な工数がかかり運用が回らなくなりつつあったのです。今回のプロジェクトはそうした状況を解消する意味合いもありました。

データベース「Oracle」を採用した「データ・ステージ」、およびWeb レポーティング・ツール「WebFOCUS」で作った新しい営業支援システムの構築は、情報システム部門がユーザ部門とがっぷり4つに組んで、もがき苦しみながらも構想どおりのものを作り上げたという点で、当社において画期的なプロジェクトでした。それまではとにかく「壊す」ことを旨としていましたから。

「壊す」とはどういうことでしょうか。

システム開発は仕組み作り、それまでのやり方を抜本的に変革しなければ意味がないと思っていました。そこで現場に対して、「これまでお2人がやり取りしていた部分は無駄なので、システムに置き換えます。これからお2人はもっと考える仕事に回られたらいかがでしょう」などとやっていました。ユーザからは「機械をトンカチでたたき壊してやる」と反発を受けたこともありましたが、そうでもしなければ長い間に身についてしまった習慣は変わらない、良い人のままでは改善できない、と思って覚悟を決めて臨んでいました。

今回、アシストと丁々発止のやり取りをして構築したデータベースの完成度は高く、ユーザ部門と深い人間関係を築いた上で作り上げた営業支援システムは、とても使いやすいものに仕上がりました。これで「見える化」が一気に進んだと思っています。この経験は将来的にERP を導入するということになった時に大きく生きるでしょうから、今この時期にやり遂げることができたのは意義あることだったと思います。

また、宿願の「データ・ステージ」ができたことで、「気配」を察知する仕組み作りや、「コト作り」を支援する仕組み作りの基礎も整いました。すでに次の展開として、生産部門に情報を提供する支援システムもでき上がったので、この調子でどんどん進めていきたいと考えています。

5. まるで社員のようだったアシストのコンサルタント部隊


今回、「データ・ステージ」の構築には、アシストがコンサルティングを担当しました。これをどうご評価されますか。

コンサルティングという言い方をすると、いかにも外部の人間という響きがありますが、今回のプロジェクトでアシストは、ほとんど当社の社員のような感覚で加わってくれました。これは、とことん親身になって考えてくれたという意味でもありますし、本当に遠慮がなかったという意味でもあります。

営業改革プロジェクトの中心となった営業推進部門が、営業担当者に利用させたい情報資料として数多くの帳票を挙げ、要不要を含めてどのように実現していくかを討議したのですが、アシストのコンサルタントからはまさに質問攻めに遭いました。

「なぜこのデータが必要なんですか」
「このデータを見ることで営業担当者はどんなアクションが取れるんですか」
「そういう見方しかしないんですか。こういう見方はありえないんですか」
「データの粒度はどうするんですか」
「データ項目は本当にそれだけあれば足りるんですか。もっと必要なものがあるんじゃないですか」
といった具合です。

作ろうとしているデータベースは、今後開発するすべての情報系システムのデータソースとなるものでしたから網羅性は非常に重要で、コンサルタントも「後で後悔がないようにしたい」といって一生懸命でした。

しかし、1つひとつが深いテーマであり、こちらとしては考え込んでしまうことも多々ありました。

例えばデータ粒度の問題。製品は段ボールに詰めて出荷するのですが、形態は1つではなく100個入りもあれば200個入りもあります。物流部門にとってはそれらは別ものとして扱わなければならないので商品コードも別であることが必須なのですが、売上を見る時には必ずしもそれらを分類しておく必要はありません。それでは合算するかということになるのですが、それで本当にいいのかどうか検討が必要です。

そういう議論を、要件定義フェーズ、システム設計フェーズ、合わせて約6ヵ月間繰り返し繰り返し行いました。

何か具体的なエピソードはありますか。

データベース設計工程では、毎日毎日夜遅くまで作業していましたね。それでなんとか仕様が固まって、さあドキュメント作成だぞという段になって、担当者は「これで本当に十分だと思いますか」と最後の念を押されていました。この時の担当者は、ワークショップが終わって席に戻ってくると言ったものです。「また振り出しに戻って再確認するのか」と。

しかし、その後に完成したデータベース、営業支援システムを見ると、あの再確認のプロセスを踏んだことは正解だったと思います。レポートに何か変更要請が入っても、データベース側に作業が生じるようなことは一切なく、レポート画面を変更するだけで済みます。情報システム部門としては非常に対応が楽です。

結論から言えば、アシストのデータ中心アプローチに基づいたデータベース構築方法論は、要件定義、レポート項目定義、対象データ項目の洗い出し、機能要件とシステム化実施に必要な非機能要件の定義などもろもろ含めて非常に確立されたものであり、我々を導く手腕も確かなものだったと言えると思います。

6. アシストには似た企業体質を感じる


アシストという会社についてのご評価はいかがでしょうか。

思えば不思議な縁で、もう20年近くお付き合いしていますね。もとはと言えば当社の社長がアシストカルクのユーザで、「これ使ってみたら」と紹介されたのが、アシストを知るきっかけでした。

アシストは当社と体質が似ているような気がします。トップのビル・トッテンさんにしろ、中日本支社の支社長さんや支社の皆さんにしろ、ざっくばらんでビジネスの影があまり見えないというか、ケンケンしたところがありません。いや、もちろん経営者として鋭いところは鋭いんですけど、非常に情があるなと思います。ホーユーも割とそういう会社で人間臭いと思っています。その代わりスマートさはないですけれどね。そのように似たもの同士と思うからか、アシストの人達はみんな好きですね。

いつも思うことは、ホーユーという会社は、アシストをはじめ、いつも周りに力強く支えられて存在しているということです。このことは決して忘れてはいけません。

この支援を糧として、全社一丸となって頑張ることができれば、ホーユーは命脈を保っていけるのではないかと思います。「ビゲンヘアカラー」も実は、このままでは会社が危ないかもしれないという危機意識の中から生まれたヒット商品でした。あの時できたことが今できないことはありません。私は、本社や工場の人間が店頭に立つというようなこともおもしろいのではないかと思っています。実際、多くの社員がやりたいと言ってくれています。今はそういう時代ではありません、という意見もありますが、みんなで会社を守り立てるという気持ちが大事ではないかと思うのです。

ホーユーという会社は実直で真摯な社員に恵まれた会社と考えています。常にお客様に「感謝」の気持ちを忘れずに成長していきたいと思います。クラシエさんとの協働も成長への過程です。常に成長したいという気運は強い会社です。今後もこうした気持ちを大切に。“ホーユー、ここにあり”というところを、これからも国内のみならず、全世界に向けて、少しずつでもお見せしていきたいと思っています。




取材日時:2009年10月
ホーユーのWebサイト

現在、ホーユー様でご利用いただいている製品、サービス
  ・Webレポーティング・ツール/WebFOCUS
  ・リレーショナルDB/Oracle
  ・統合運用管理ツール/JP1
  ・モデリング・設計支援ツール/ER/Studio
  ・情報活用シナリオ支援サービス
  ・データモデリングサービス
  ・各種プロダクト技術支援サポート

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