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NO.27 菱化システム

総合化学最大手である株式会社三菱ケミカルホールディングスのグループ企業に対し、システム企画/設計/開発/運用/オペレーションまで包括的なIT サービスを提供する株式会社菱化システム。彼らが取り組むITサービスの標準化について詳しく伺った。

Guest Speaker
株式会社菱化システム
代表取締役社長
(株式会社三菱ケミカルホールディングスグループ基盤強化室(情報システム担当)執行役員兼任)
小林 基男 氏

ITインフラ事業部長 兼
BNサービス部長執行役員 川口 栄一 氏

ITインフラ事業部データセンター
チームリーダー 實成 秀穂 氏

ERP事業部 ERP3部
部長 横山 誠二 氏


1. 菱化システムがサポートする「総合化学業界」とは?


はじめに、菱化システムの概要についてお聞かせください。

菱化システムは、総合化学産業の最大手である三菱ケミカルホールディングスグループに属するユーザ系IT企業です。

菱化システム自体の設立は古く、1970年に三菱化成工業(現在の三菱化学)と関連グループ企業との共同出資により設立され、その後、グループ各社の情報システム部員が集められ、今の菱化システムができました。リソースを集中させたことで、システム企画/設計/開発/運用/オペレーションまで包括的なITサービスを提供できるようになりました。ちなみに、アシストとは設立直後から30年近いお付き合いがあります。

三菱ケミカルホールディングスグループには、機能商品、ヘルスケア、化学品に関係する多種多様な企業が350社以上ありますが、我々はITの「シェアード・サービス」提供会社になりたいと思っています。現在、約100社のシステムに携わっています。

菱化システムの特長は豊富な経験によるきめ細かなサポート力と専門分野に特化した専門的なITサービスの提供であると自負しています。特に、多岐にわたるグループ企業の専門的なビジネスに数多く携わることで培われた、「実践的な課題解決力」を提供するコンサルティング・サービスには、高い評価をいただいています。

多岐にわたるグループ企業の専門的なビジネスを理解するために、何か工夫されていることはありますか。

菱化システムの社員は入社後、各工場での現場実習に参加します。システム部員だからといってシステムのプロになることで満足をせずに、ユーザの現場を肌身で感じることで、ユーザが何を求めているのかを理解しやすくなり、グループ企業の一員として働く意識が芽生えると考えるためです。我々は、お客様の現場を知るシステム会社として、これからもグループ内での存在価値を上げていきたいと考えています。

次に、三菱ケミカルホールディングスおよびその事業領域である「総合化学業界」について、少し教えていただけますか。

総合化学産業は、一般の方にはあまり馴染みのない業界かもしれませんが、大きく分けて、エレクトロニクス等を扱う「機能商品」、医薬、医療に関する「ヘルスケア」、石油や石炭から様々なものの素材を提供する「化学品」の三つに分けることができます。

産業の構造としましては、日本の「モノ作り」の基幹産業ともいえる自動車産業、エレクトロニクス産業に資材や部品原料を提供するのが総合化学産業の位置付けであり、厳しい事業環境に機動的かつ弾力的に対応するとともに一層の企業価値向上を図ることを目的に2005年に設立されたのが、弊社の事業母体である、三菱ケミカルホールディングスです。

三菱ケミカルホールディングスは、2005年10月に三菱化学と三菱ウェルファーマの共同持ち株会社として設立され、その後、2007年10月に田辺製薬と三菱ウェルファーマが合併し、田辺三菱製薬が誕生。さらに、2008年4月にはグループの機能材料事業を統合し、新生三菱樹脂が誕生しました。三菱ケミカルホールディングスグループは、これら三社を中核に事業展開を行っています。


2. 菱化システムが取り組む「全体最適」とは?


先ほど約100社のグループ企業のシステムに携わられていると伺いました。それだけの企業数になると、色々とご苦労もおありなのではありませんか。

総合化学産業のグループ企業といっても、各社それぞれ担当する分野が異なり、システムもそれぞれ異なります。しかし、グループとしての総合力を高めるために、以前からグループとしてのガバナンス方針があり、我々はIT部分のガバナンスを推進する役割を担っています。

特にここ数年、グループ内での合併や事業再編などビジネス環境の変化が激しく、システム面でもさらなる変化への対応が迫られています。直近の課題としては、グループ三社(三菱化学、三菱樹脂、田辺三菱製薬)のセキュリティポリシーを統合化し、海外を含んだグループ各社に徹底していくということがあります。また、ポリシーの徹底と同時にセキュリティ施策との整合性も向上させていかなければなりません。そのためには、システムを個別に見るのではなく、「全体最適」の観点でシステムの標準化を図る必要があります。

菱化システムが提供するITサービスというのは、お客様のビジネスを支える道具に過ぎません。その道具の都合でビジネスの邪魔をしてしまうというのでは本末転倒です。理想としては、魅力ある業務アプリケーションを提供するところに注力したい。インフラや運用といった部分は、お客様には見えない部分のため、そこには極力コストをかけたくないのです。そのため、今まで以上に標準化を推進し、業務が効率よく回るようにしていきたいと考えています。

システムの標準化とは具体的にはどういったものなのでしょうか。

わかりやすい例としては、標準的なクライアント端末の展開※1や、セキュリティ管理などといった、「ITインフラ」と言い換えることのできる部分の標準化があります。このような部分は、本来グループ内で統一的な基準(処理、運用、管理)に基づいて管理されることが望ましいということは、直感的にもおわかりいただけると思います。

これらの重要なインフラ部分をグループ各社が独自ルールで整備するということは、システム管理面においても、情報管理面においても、グループ全体としては整合性が損なわれることになります。それにより生じる一連の調整作業自体が無駄な作業ともいえます。

ですから、可能な限り共通化したコンポーネントをグループ全体で共有化させる「全体最適」の考え方が重要なのであり、このような取り組みを推進させることが菱化システムに与えられた重要なミッションの一つといえます。

※1
菱化システムではセキュリティ設定が施された標準端末を35,000 台グループ企業に対し、配布しています。

それでは、業務アプリケーション面の標準化についてはどうでしょうか。

例えば、会計システム。会計システムが統一されているとグループとしての連結会計がしやすくなるというメリットがあります。当グループの場合、三菱化成時代にメインフレームで作った会計システムが、グループ内はもちろん、グループを超えた業界標準として利用されていました。

業界標準ということは、他の産業と総合化学産業とでは、会計の体系が少々異なるということでしょうか。

総合化学産業というのは製造業の中でも原価管理が難しい方だと思います。石油を輸入し、それを使ってでき上がるものが液体だったり、粉ものだったりします。一つの材料が、最終的に色々なアウトプットに変わっていくという性質があるため、総合化学産業ならではの会計システムが求められるのです。

3. SAPに関するシステム運用面での課題


ところで、菱化システムといえば、外販においてもSAPソリューションの実績を多くお持ちだということでも有名です。現在、SAPはグループ各社でも使われているのでしょうか。

はい。グループすべてではありませんが、比率はかなり増えてきています。先ほど申し上げたように、「グループで共通化できる部分は共通化した方がよい」というのが当グループの方針です。現在、約50社のSAPに我々は関わっています。また、総合化学業界が中心ではありますが、外販ビジネスも行っています。

SAPを導入され始めたのはいつ頃からですか。

最初に導入したのは、三菱油化でした。海外の製造ラインと国内とを繋ぐ必要性が出てきたため、海外において総合化学業界での実績があったERPパッケージ、SAPが採用されました。1993年頃のことです。

SAPの導入を皮切りに、その後、オープン系システムは「安くて軽い」という触れ込みのもと、急速にダウンサイジングが進みましたが、その結果、確実な運用を実現させることが昔よりも難しい状況に陥りました。

どのような難しさでしょうか。

「一つの処理がこけてしまったら、どこが問題なのかわからない」という多層構造が故の問題です。そこで、SAPシステムのジョブ管理製品を導入することで、確実な自動運行を目指しました。しかし、SAP導入当初に採用したジョブ管理ツールでは立ち行かなくなる事態が起きたのです。

従来のツールで立ち行かなくなった事態とは。

昨年、あるグループ企業の統合をきっかけに、新たにSAPを導入する企業が増え、その結果、SAPシステムとして我々が管理するジョブの総数が急増することが判明したのです。事前見積りでは約1万5千ジョブ※2の統合が見込まれたのですが、その当時使用していたジョブ管理ツールが扱えるジョブ数には上限があったため、今回の規模では取り込みが物理的に不可能だということが明らかになったのです。

つまり、大きな課題を二つもクリアする必要が出てきたのです。

  1.要件に見合ったジョブ管理ツールを新たに探して新ジョブ管理システムを構築すること
  2.そこに既存のジョブも含めた大規模なジョブ移行を実現すること

また、できれば、これを既存のジョブ管理ツールの保守更新日までに実現したかったという思いもあり、スケジュール的にも厳しい状況でのチャレンジでした。

※2
結果的には2万ジョブの統合になりました。

4. 新たなジョブ管理基盤の構築に向けて


こうした緊急的な課題をどのように整理し、どのようなアプローチで解決へと導かれたのでしょうか。

まず、ジョブ管理ツールについてですが、外販のSAP運用でもよく耳にするJP1を最有力として検討を開始しました。

製品的には機能要件を満たしていそうなことはわかりましたが、今回のように期限が決まっている中でジョブ管理システムの切り替えを含む、大規模なジョブ移行作業は、現実的に考えても、菱化システムのリソースのみで履行することはあらゆる面で困難だと言わざるを得ませんでした。

と言いますのも、以前のツールとJP1とでは、製品が異なるため、もちろん製品の仕様が異なります。これら仕様面での差異を押さえた上で、業務要件を満たした設定作業、そして確実な移行の実現が必須なのですから。

単純なシステムの刷新であれば、さほど高度な技術力は必要ありませんし、導入するプロダクト・ベンダーから妥当な解決策の提案を受けることで、概ねの問題は解決できるわけです。

しかし、取り組みの枝葉が複雑に折り重なった今回のようなケースでは、そのような単純な問題ではないことは明らかであり、こうした現状を踏まえた結果、かねてからお付き合いのあったアシストに一連の作業(ジョブ管理システムの切り替え、移行作業計画策定)を包括的にご支援いただくことにしたのです。

なぜアシストを選ばれたのでしょうか。

アシストを選択した理由は大きく三つ挙げられます。

第一の理由は、営業力のクオリティですね。課題に対する「当事者意識」が高いとでも言いますか、提案段階から積極的に情報収集に努める姿勢は、とても心強い印象を受けるものでした。

第二の理由は、多くの実績と経験、豊富なケーススタディを含めた提案力です。菱化システムでは、三菱ケミカルホールディングスの一員として様々な取り組みを進めていることは先にもお話しした通りですが、我々がパートナーに要求することは、偏りの少ない中立的な視点でした。

責任の所在が不透明になりがちな取り組みに際し、形式的なパートナーの関係ではなく、価格以上の価値を提供してくれる、そんな理想を求めていました。アシストはこうした要求をしっかりと踏まえた対応を進めてくれたと感じています。

今回導入することになったジョブ管理システムに限らず、本質的にはプロダクトそのものが必要だったというわけではなく、当時抱えていた問題点を安全かつ速やかに解決するための「知恵袋」が必要だったのです。

第三の理由は、やはり最後の頼みの綱である「技術力」ですね。この点に関しては過去のお付き合いの中で、十分に実感として持っていましたので、今回は移行作業に利用するツールの作成など、いつもの「一工夫」を大いに期待しました。

5. 安全第一! ジョブ管理システムの切り替え&ジョブ移行大作戦


SAPジョブ管理システムの切り替え&移行計画の概要について教えていただけますか。

概要は次の通りです。

  ・ジョブ管理システム移行スケジュール 2007年2月~9月末
  ・対象企業数 約50社
  ・移行対象ジョブ数 約2万(当初の見積りでは約1万5千)
  ・菱化システム関係者 約50人
   (JP1トレーニング受講者30~40人、MTG参加者20人)

関係者がこれだけ多いのは、SAPの導入には、菱化システム内にSAPのアプリケーション部隊が存在するわけではなく、グループ各社にSAP担当者がいて、その役割を担っている関係からです。


これだけの規模の移行を約半年で実現したとは驚きです。どのように進められたのでしょうか。

ジョブ管理ツールを刷新するという場合、あれもこれもと新しいことを試したくなりますが、今回は「既存ジョブを極力そのまま移行すること」を最優先しました。

なぜそこまで「安全第一」にこだわられたのでしょうか。

システム運用というのはお客様には見えにくい部分です。既存ジョブの移行とは、今当たり前に動いているジョブを移行することに他なりません。つまり、システム側の理由でジョブ移行がうまくいかずにお客様にご迷惑をおかけすることは、どんなことがあっても避けなければならないと考えました。

そこで、今のジョブをある意味「正」とし、それをそのまま移行することに注力したのです。その結果、移行は順調に進み、ジョブ管理システムが変わったことさえ担当者以外は気がつかないほどでした。

移行がスムーズにいった理由は何だとお考えですか。

理由は大きく二つあると思います。

一つは「実作業に移る前の移行計画がきちんとできていたこと」、そして「アシストとの役割分担が最後まで崩れなかったこと」ですね。

順番に伺います。「実作業に移る前の移行計画がきちんとできていた」とは。

アシストには、実際に移行作業に着手する前に、JP1を深く知るところからご支援いただきました。以前使用していたツールよりも機能が不足している部分は特に見当たらなかったものの、これまでやってきたやり方とのギャップはどうしても出てきます。その部分を、アシストにフォローしていただきました。

段階的な移行計画とは、具体的にはどのような進め方なのでしょう。

まず、ジョブの作りが最も複雑と思われるもの(移行が最も困難だと思われるもの)をいくつか選び、それをサンプル・ジョブとして仕様の差異を刷り合わせ、移行パターンを洗い出しました。それらを移行し始めたのは5月のことです。その結果を踏まえて、お客様単位で移行準備が整ったものから、次々と移行を行い、9月末にはすべて完了しました。

次に、「最後まで崩れなかったアシストとの役割分担」とはどのようなものだったのでしょう。

移行ルールは両者で協議の上決めましたが、実際の移行作業はアシスト作成のツールを用いて行いました。菱化システムが担当したのは、主に関係者の調整やジョブ定義の最終チェック、業務テストといったところです。また、移行時に何かあった時に備えて、アシストには立会い作業もお願いしました。

6. アシストの支援内容に対する評価


実際の移行作業を終えてみて、アシストの支援内容はいかがだったでしょうか。

切り替え移行作業を終えて、最初に思ったことは、「あれ?もう終わったのか?」ということでした。

実際、担当者以外はツールが切り替わったことに気がつかなかったという状況でしたし、切り替え後も業務に影響を及ぼすような深刻なトラブルは発生していません。

過去に今回の十分の一程度の小さい規模のシステム切り替えでトラブルが多発したことに比べると、驚異的といっても言い過ぎではないと考えています。

作業を振り返ってみても、あれほどの規模のジョブ移行が何の問題もなくスムーズに終えられたのは、紛れもなくアシストが全面的に弊社を支援し、万全な計画を共に練ってくれたからだと考えています。

また、移行支援時だけでなく、問い合わせ時のレスポンスや内容の的確さも評価しています。一般的な製品の問い合わせへの回答はもちろん、菱化システムの環境を把握した上での回答が得られます。移行時にご支援いただいたメンバーだけでなく、サポートセンターとの情報連携など、提案から導入、保守サポートまで一貫し てご支援いただいています。

また、JP1だけでなく、Oracleについてもアシストにサポートしていただいています。我々はシェアード・サービスの一環で分散していたOracleを一つにまとめる、いわゆる統合オラクルを構築しました。これはコスト面および管理面でのメリットが多い反面、障害発生時の影響範囲が広いという怖さがあります。しかし、アシストのサポートがあるので安心です。

7. お客様の一歩先を行くSLAを実現するためのITインフラ作り


先ほどは、SAPシステムにおけるジョブ管理の標準化について伺いました。他にITインフラ面で新たに取り組みたいと思われていることはありますか。

今後の展開として現時点で考えているのは、システム監視の強化です。現在データセンターで運用しているサーバだけでも1,500台以上あります。それらのサービス品質を維持するためには、障害発生数自体を減らす必要があります。システムが「止まった/止まっていない」という単純な監視だけではなく、スローダウン(パフォーマンスが落ち始めていること)の監視のような「予備診断」にも力を入れていきたいと考えています。

そのため、現在使用している監視ツールも、これらの要件に合わせて適切なものに切り替える予定です。ジョブ管理と異なり、監視というのはパターン化が難しいとは思いますが、他社での構築ノウハウが豊富なアシストに支援を期待しています。

また、今までの私たちのシステム運用のやり方は積み上げ式でしたが、将来的にはこれをITサービスの機能分野に分けて考えられるようにITIL化し、SLAの向上にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。そのためにも、システム監視の仕掛け(ツール)で蓄積された情報を活用してKPIを定め、お客様に対するSLAの報告レポートに盛り込んでいく必要があると考えています。

グループ企業に対するSLAは、これから求められるテーマなのですか。

これまで我々は多くのグループ企業のシステム運用に携わってきましたが、最近のJ-SOX対応の流れの中で、事業的なガバナンス強化も求められています。グループ内での利益供与ととられないように、これまで以上に菱化システムが提供するITサービスを定量化、可視化し、透明性を高める必要があります。細分化されたITサービス・メニューとそれに応じた料金体系とを明確化し、適切なSLAを結ぶこと。加えて、SLAが守られているかの報告についても、より定量的な内容が盛り込めるよう、精度の向上が必須だと考えています。

また、各ITサービス・メニューとそこで約束できるサービス・レベルが体系化できるようになれば、オンデマンド・サービスにも対応可能なインフラを事前に準備できるようになるはずです。今までは「案件が発生した後にハコ(サーバ)を用意し、詳細は個別に詰めていく」という、ある意味「待ちの姿勢」でITインフラを用意していましたが、今後は、あらかじめ我々が用意している最適化されたサーバをリソース貸しできるようになれば、「攻めの姿勢」を取ることも可能になると期待しています。

8. 菱化システムが目指す企業像


最後に、菱化システムが目指している企業像についてお聞かせください。

我々はこの度、2008年からの5ヵ年の新中期経営計画に「IT部門の中核として、三菱ケミカルホールディングスグループの飛躍と発展に貢献する」を掲げました。グループとしての総合力強化策として、様々な標準化の取り組みをしてきたことは前述した通りです。

一方でジレンマもあります。これまでグループ内のセキュリティやガバナンスの強化に力を入れてきたあまり、海外からのシステム利用やグループ外企業との協業によるシステム連携などといった「外部との接続性」に迫られた途端、これまで築き上げてきた強固なセキュリティが大きな壁となっているのも事実です。「セキュリティ」と「サービスの柔軟性」のバランスの難しさです。

そのジレンマをどのように解決しようとお考えですか。

今後は、セキュリティを確保しつつも外部との接続性を段階的に向上させていく必要があります。そのためには、画一的だったセキュリティ・レベルを必要に応じて複数化しなければなりません。現実のビジネス環境に合致したセキュリティ・ポリシーへと改定し、ポリシーを徹底させるための柔軟なセキュリティ・インフラの構築が急務となっています。具体的には現在、シンクライアントなどの新技術の採用による外部との接続性の向上を検討しています。

このような外部要件の変化に伴い、より柔軟なセキュリティ基盤が構築できれば、これまでなかなかできなかった新たなITサービスも提供できるようになるはずです。例えば、SaaSやWeb2.0ツールなどグループ外企業が提供する優れたサービスを、グループのイントラネットから利用できるようになるかもしれません。新技術に関してはコストや市場動向をにらみつつ、段階的に導入するのが得策と考えていますが、いずれにしてもこれまでの「自前主義」からの転換が必須だと感じています。

最後に、アシストに一言いただけますか。

菱化システムは、これからも三菱ケミカルホールディングスグループの各企業を支える、身近で一番頼れる存在でありたいと願っています。そのためにもアシストには、今後もより良きシステム・パートナーとして、我々が取り組む様々な課題を「提案力」と「対応力」をもって強力にサポートし続けていただきたいと思います。その実績を持って、当社としても幅広いお客様へのサービスを提供していきたいと考えています。




取材日時:2008年9月
菱化システムWebサイト

現在、菱化システム様でご利用いただいている製品、サービス
  ・リレーショナルDB/Oracle
  ・統合運用管理ツール(導入支援含む)/JP1
  ・統合ログ管理システム/Logstorage
  ・アクセス管理ツール/CA Access Control
  ・システム負荷テストツール/HP LoadRunner software
  ・アプリケーション仮想化ツール/Citrix XenApp
  ・各種プロダクト・サポート


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