TOP>企業情報>コラム>お客様の声>NO.16 関西電力

NO.16 関西電力

電気が止まればすべてが止まる。おそらく電力会社は、日本の全産業の中で、供給責任が最も厳しい業態である。その供給責任を果たすための取り組みや、情報活用における施策について、関西電力のお二人に詳しく聞いた。

Guest Speaker
関西電力株式会社
常務取締役 経営改革・IT本部長
藤野 隆雄 氏

経営改革・IT本部
システム監理グループ チーフマネジャー
下村 匡 氏


1. 電力会社は、全産業の中で、供給責任が最も厳しい業態


生活者としての自分に問いかけました。電気、ガス、水道の三大インフラのうち、二つ止める、一つしか残さないと言われたら、どれを選ぼうか。究極の選択ではありますが、やはり電気を残そうと思いました。ガスは、ガスボンベと卓上コンロを買ってきて間に合わせる。水道も、ミネラルウオーターを店で買ってしのぐ。しかし、電気だけは外から買ってくることができません。

電気を大事に思っていただき、電力会社に勤める人間として嬉しく思います。また、ひいき目を抜きましても、電気を選んだのは正しい選択だと思います。実は、電気が止まれば水道も止まります。浄水場のポンプが回らなくなるからです。ガスも、同様の理由により、供給が難しくなります。町では、信号が点かないので、危なくなります。電車も動きません。電気で動くのが電車ですから。

電気はすべてのエネルギーの基本です。電力会社は、おそらく日本の全産業の中で、供給責任が最も厳しく問われる業態だと思います。電気を止めてはいけません。責任は重大であると自覚しています。

2. 阪神淡路大震災の時の電力インフラの復旧をふりかえって


「電力会社は、供給責任が最も厳しい産業である」…。そのことに関するエピソードがあればお聞かせください。

関西電力の場合は、やはり1995年の阪神淡路大震災が挙げられます。あの時は、電気、ガス、水道など社会インフラが全滅し、その後、順々に復旧作業が始まりましたが、いちばん先に復旧したのが電気でした。真っ暗だった避難所に、電気が点いてぱっと明るくなった時は、みなさん拍手喝采でした。

なぜ電力は、ガスや水道よりも復旧が早かったのですか。

電力は部分復旧が可能であり、ガスや水道は部分復旧が困難であることが、復旧速度を分けたのだと推測します。

電気は、電柱さえ立ててしまえば、「電柱までの配電」は復旧できます。こうして少しずつ復旧して、その部分復旧の積み重ねで、最後には全体を復旧させればよい。

一方、ガスの場合、地中のガス管すべてが安全につながり、ガス漏れ、ガス爆発の危険がないことを確認してからでないと、復旧ができません。基本的には、「安全を確認してから、いっきに全部を復旧させる」というやり方になります。

また電気は、電線が空中にあるので、接続の目視確認が容易です。電線が切れて、地面に落ちていれば、そこは断線していると、すぐにわかります。一方、ガスに限らず、地中配管の場合は、断線、断絶していないかどうかの目視確認が困難です。地面の中のことですから。

「地中に埋め込まれた配管は、安全性の目視確認が困難」…。では、電気は、地中配線よりも、電柱による空中配線の方が災害に対して強いということですか。

いえ、一概にそうはいえません。そもそも地中の電線は、空中の電線よりも断線しにくいといえます。地震が起きた時、地上の電柱はてんでんばらばらに揺れるので、線が切れやすくなります。一方、地中の電線チューブは、地面と一緒に全体が揺れるので、切れにくくなります。ちなみに、断層がある箇所では、地面が別々に揺れるので、地中配管といえども切れやすくなります。

3. 電力安定供給のための取り組み


ここまで災害時の電力復旧のお話をしていただきました。平常時における電力安定供給のための取り組みについてお聞かせください。

どの電力会社も、電気を止めないために最大限の努力をしています。その努力は、「設備の視点」、「人の視点」、「燃料の視点」、「需要予測の視点」、「通信網の視点」等に分けられます。

「設備の視点」は、あまりに専門的で大がかりなので、今日は、それ以外の、人、燃料、需要予測、通信網などの視点から、お話しします。

4. 「人」の視点で考える


順にお聞きします。まず、「『人』の視点から見た、電力安定供給の取り組み」とは。

電気は、どんな地域にもまんべんなく供給され、かつ止まってはいけません。このため大都市だけでなく、近畿地方全域に保守要員が配置されており、いざ停電(または停電寸前)という時には、それら保守要員がかけつけて修理を行います。現在、保守拠点として電力システムセンターやネットワーク技術センターが、近畿全域に約60箇所あります。

電力会社の主な設備には、発電所、送電線、変電所、配電線などがあります。発電所で電気を起こし、その電気を送電線で遠くまで届け、変電所で電圧を変え、最後に配電線で各家庭に電気を供給するという役割分担です。

昔は、変電所での設備操作は人間の知識、経験、カンが主役でした。

5. 変電所では何をしているか


「昔は、変電所での設備操作は人間の知識、経験、カンが主役だった」とは具体的には、どういうことですか。

根本からご説明します。電力供給にはいくつか前提があります。第一に「作る所(発電所)と、たくさん使う所(大都市)とが遠く離れている」こと。第二に、「電気は作りおきができない。たくさん作って備蓄して、いざという時に備えるということはできない」こと。第三に「電気は、電線を伝わるうちに、少しずつ減る(送電ロス)」ということです。

変電所の役割は、発電所で作った電気を、なるべく減らさないように、なるべく遠くまで送電するための前さばきを行うことです。「電気を変える」と書いて「変電」ですが、では電気の何を変えているかというと、電圧を変えています。電圧を上げると、電気は遠くまで届くのです。

「電圧を上げると、電気は遠くまで届く」とは具体的にはどういうことですか。

電気を遠くまで送るには、電気抵抗によるロスを減らす必要があります。ロスは電流を弱くすればいっしょに小さくなります。ところで送る電力が同じならば電流と電圧には反比例の関係があります。ということは、電圧を高くすれば、電流は弱くなり、ロスも小さくなります。そして、電気が遠くまで届くようになります。

そこで発電所では、電気が遠くまで届けられるよう、高い電圧の電気を作っています。しかし、高い電圧のままでは、オフィスや家庭では使えません。そこで変電所で、少しずつ電圧を下げます。あまり下げすぎると、遠くまで電気が運べなくなります。このため一次変電所、二次変電所、三次変電所で少しずつ下げていきます。どのタイミングでどの程度電圧を維持するかは、ノウハウが必要です。それを、かつては人間の知識と経験に基づいて行っていました。

極端な例でご説明します。例えば、京都発の電車が、大阪、神戸に走っていったとします。電車は電気をたくさん使います。その電車が移動するということは、電気をたくさん必要とする場所が、刻一刻と変動するということです。変電所で人間がやることは、電車が移動すると同時に、電圧も同時に調整していくようなイメージです。電気は作りおきができないので、それぐらいにリアルタイムの微調整が必要になります。

変電所での電圧調整は、今も人が行っているのですか。

いいえ、今は大半の変電所は無人化され、電圧調整も自動化されました。電力供給網の各ポイントに、遠隔監視装置を設置し、電流、電圧の流れを常時チェックしています。また、各変電所では、収集した電圧データを基にして電圧を上げる幅やタイミングを決定し、それに基づき電圧調整を自動実行しています。

現在、変電所は約900箇所ありますが、その98%が無人変電所です。

6. 「燃料」の視点で考える


「『燃料』の視点から見た、電力安定供給の取り組み」についてお聞かせください。

火力発電所を例にしてご説明します。火力発電所では、石油や天然ガスなど燃料を燃やして(火力)、水から蒸気を作り、蒸気タービンを回して、電気を作ります。ということは、電気の安定供給のためには、燃料を安定確保せねばなりません。燃料がなくなれば、タービンは回せなくなり、電気が作れなくなりますから。

石油や天然ガスなど燃料は海外から輸入して確保します。電力会社には、商社のような買い付けセンスが必要になります。

ところで石油は、海外からタンカーで運び、タンカー自体を、火力発電所の側の巨大タンクに横付けし、直接給油します。近年は石油や天然ガスの需要が高まっており、タンカーの確保が難しくなってきています。

7. 「需要予測」の視点で考える


「『需要予測』の視点から見た、電力安定供給の取り組み」についてお聞かせください。

電力会社には予備率という指標があります。この先、電気がどのぐらい必要になるのかを予測し、その量を上回る発電ができるよう、燃料計画や設備計画を立てるのです。

今年の夏は暑かった。関西電力は計画の段階で10%以上の供給予備率を確保していましたが、長期計画停止している火力発電所を運転可能状態にするなどの対応をして、暑い夏を乗り切りました。

8. 電力会社には天気予報のセンスが必要


需要予測は何を根拠に行うのですか。

需要予測は、景気動向、人口の増減、工場など常時たくさんの電気を使う場所の増減、天気、イベントなどを根拠に行います。需要予測には、長期予測、短期予測、前日予測などがあります。これらを気候とイベントを軸にして、説明してみます。

第一に長期予測。3カ月先、1年先(あるいはそれ以上)の気候や温度を予測して、電力需要を予測します。単純な話、夏が暑ければ、電力需要は増え、涼しくなれば需要は減ります。電力会社には天気予報のセンスが必要になります。イベントのことも忘れてはいけません。オリンピックやワールドカップなどの世界規模のイベントで深夜のテレビ視聴が増える時は、電力使用量の伸びを事前に計算し、予測に盛り込まねばなりません。

第二に前日予測。明日が雨なのか、曇りなのか、晴れなのか、最終的には前の日にならないと予測は難しい。だから前日予測が必要になります。イベントは、前々から日程が決まっているので、基本的に前日予測は必要ありません。しかし例外もあります。高校野球が、延長18回引き分けで翌日再試合となると、翌日はみんながクーラーをつけた部屋で再試合をテレビで見るので電力需要が増えることもあります。こうした予想外の需要の伸びには、前日予測で対応します。

第三に当日補正。前日の予測が必ずあたるとは限りません。天気予報では曇りだったのに、当日はカンカン照りで、電力需要がアップすることもありえます。予測のズレは、当日に補正するほかありません。

再三申し上げているとおり、電気は作りおきができません。その日に必要なものはその日に作るしかない。前日予測と当日補正が必要となる所以です。

9. 「通信網」の視点で考える


「『通信網』の視点から見た、電力安定供給の取り組み」についてお聞かせください。

電気は発電所で作ります。発電所はいくつかありますが、場所ごとに発電効率が違います。平たく言えば、同じ量の油を燃やしても、出てくる電気の量は、施設ごとに違います。

経済性を考えれば、発電効率が良い発電所を積極活用したいところです。ところが、そういう優秀な電力施設は、電力需要が多い都会から離れた場所に立地していることが多い。悩ましいところですが、そこを何とか、色々な条件のバランスを考慮して、最適な選択を実現せねばなりません。この最適選択をELD(Economical Load Dispatch:経済負荷配分)といいます。

ELDにより、どの施設に、どれだけの電力を作らせるのかを決めたら、その決定を、中央給電指令所から各発電所に向けて伝達せねばなりません。先にも述べたとおり、電力需要は刻一刻と変動します。それにつれて、ELD指令も、刻一刻と変わります。各発電所への伝達は、リアルタイムに正確に一糸乱れず行います。

このELD指令を正確に行うため、電力会社は、自前の通信回線を保有しています。NTTさんの回線を間借りしているのではなく、自前の通信回線を実物資産として保有しているのです。また、無線においても、電力保安通信を目的に、総務省から電波の特別使用を認可されており、近畿圏ではNTTさんに匹敵する規模の無線通信設備を保有しています。

「企業の拠点間通信をNTTの電話回線を使わず自前の回線で行う? なんと大げさな」と考える向きもあるでしょう。しかし、冷静に考えるならば、通信回線が止まれば電気が止まることにもなりかねません。ということは、やはり、電力会社は自前の回線を保有するべきです。

電力施設では、すべての設備が、自社の通信網により有機的に相互接続されています。全体で一つのシステム(系)を成しているといえます。

10. 電力検針・集金システムのトラブル解決に貢献する


ここまで、電気の安定供給のための取り組みについてお聞きしました。ここから先は、情報システムについて伺いたいと思います。アシストが構築のお手伝いをしたシステムについてお聞かせください。

アシストさんにご支援いただいているのは、事務情報系のシステムです。アシストさんとはかれこれ30年以上のお付き合いであり、Oracleデータベースを中心に、多くのシステムの構築をお手伝いいただきました。

最近、ご支援いただいて構築したシステムの例としては、「電力検針・集金システム」、「Webサイトの構築、更新」、「停電情報共有システム」、「勤怠管理システム」などがあります。

特に、電力検針・集金システムのトラブル解決においては、アシストさんに大変お世話になりました。検針・集金システムが停止して、もうちょっとでお客様にご迷惑をかけそうになるところを、アシストさんのSEの知恵のおかげでシステムが復活しました。アシストさんのお手柄でした。

11. 「電力検針・集金システム」とは


「電力検針・集金システムのトラブル解決」についてお聞きしたく思います。まず、「電力検針・集金システム」とは何ですか。

お客様の電気料金を計算して請求するためのシステムの一部です。ハンディターミナルと呼ばれる端末を持参して電気のご使用量を検針したり、電気料金の集金をしているのですが、その端末とホスト計算機の間でデータの授受を行うためのシステムで、お客様との直結度が最も高く、事務情報系のシステムでは重要度が最も高いシステムの一つです。

電気料金の請求処理は、「検針 → 料金計算 → 請求書発行 → 収納」の順に進みます。公共料金の集金ですから、誤請求、請求漏れ、二重請求などあってはなりません。

最悪のトラブルは、システムの不調が原因で、この請求処理のスケジュールが乱れ、所定のタイミングでお客様からの料金のお支払いができなくなることです。電気料金は、二カ月間料金不払いの場合は、送電を止めることになっています。こちら側のシステム・エラーが原因で、お客様への電力供給が滞るようなことはあってはならないことです。

かくまでに重要なシステムではありますが、正直に言いますと、今まで二回止まりました。一度目は、一部のお客様で料金お引き落としが遅れご迷惑をおかけしました。二度目は、ダウンタイムが長引いて、もうちょっとで引き落としが遅れる寸前のところで、アシストさんに助けていただきました。

12. 電力検針・集金システム、一度目の停止


電力検針・集金システムの一度目の停止は、どのような状況だったのですか。

磁気ディスクの物理的な障害が原因でシステムが停止しました。システムはハードウェア、ソフトウェア双方で冗長化していましたが、非常に稀なハードウェアの二重障害が発生し、データ破壊が発生して動作不能になりました。。

「冗長化して、一つがダメでも二つめがあるという体制をとっていた。しかし二つともエラーが起き、三つめはなく、システムは停止した」というイメージです。この時のシステム停止は、日経コンピュータの「動かないコンピュータ」という記事にも掲載されました。苦い経験でした。

このシステム停止の後、どんな策を講じましたか。

ハードウェアとソフトウェアの二つの面から対処しました。

第一に「ハードウェア面の対策」として、障害を起こした磁気ディスクをすべて交換するとともに、メーカーさんにお願いして、技術者や予備品の配置を見直してもらい、稀な障害に対する復旧体制を強化しました。さらに、ディスク記録面全体の物理不良チェックを月一度から週一度の実施として、二重障害発生の未然防止を図りました。

第二に「ソフトウェア面の対策」としては、同様の障害が発生した場合でも処理遅延を小さくするために後続のバッチ処理工程を見直すとともに、データ復元手順を改善して時間短縮を図るようにしました。

13. 電力検針・集金システム、二度目の停止


電力検針・集金システムの二度目の停止は、どのような状況だったのですか。

一度目の停止で策を講じたにも関わらず、またシステムが止まりそうになりました。データベース・アクセスが停止寸前になるほど遅くなったのです。プログラム・ロジックをさかのぼって調べても異常はない。しかし、システムは停止寸前になる。どうしても原因が特定できず、困り果てて、アシストさんに電話をし、とにかく来てもらいました。

関西電力担当のアシストの営業さんにお聞きします。電話で呼ばれ、とにかく行って、どうでしたか。

(アシスト)部屋に入ると、みなさん総立ちで、眉間にしわを寄せている。見るからに重苦しい雰囲気でした。「システムが停止寸前だ。原因がハードウェアなのかRDBMSなのか判然としない。とにかく原因を特定したい。アシストはOracleのSQLまわりも念のためチェックしてくれ」と言われました。

その後、弊社SEが20分ほどメモリをチェックした結果、原因が特定できました。データベース読み出しプログラムにおいて、異常に多頻度のデータ・ロードが発生し、その結果システム負荷が急激に高まったことが原因でした。

関西電力のみなさんがプログラムをチェックした時には、異常なしという結論が出ていました。なぜアシストには異常の原因がわかったのですか。

(アシスト)確かにプログラム・ロジックには問題はありませんでした。しかし、そのデータの読み出し方法に非効率なところがあり、過剰な負荷が生じていました。

関西電力のみなさんが後で調べてわかったことですが、エラーの原因となった、データベース読み出しプログラムは、それまでのレガシー・プログラムから部分的に抜き出してはめ込んだものでした。大まかなイメージとしては、そのプログラムでは、状況により、膨大なデータの端から端までをすべて読むような挙動が発生するのです。

我々が過負荷の原因を特定できたのは、プログラム・ロジックではなく、メモリの内容に着目したからです。

最初の段階では、「データ読み出しの部分が怪しい」と報告しても「そこのロジックはもうチェックした。その部分に異常はない」と言われました。それでも引き下がらず食い下がり、三回目に進言したところで、意見を聞いてもらうことができ、その結果、トラブルの原因が判明しました。

(藤野氏)この件では、アシストさんのSEの技術的見識に感心しました。アシストさんのこのトラブル解決力をぜひ吸収したいと考え、関西電力のシステム担当社員を集め、アシストさんのSEを講師として、「システム・トラブルをどう解決するか」について、講義をしていただきました。

14. グループ各社のWebの統一


アシストがお手伝いしたシステムその2、「Webサイトの構築、更新」とは。

関西電力では、以前から、グループ各社のWebサイトのデザインや操作感がバラバラであることに問題を感じていました。そこでアシストさんのWebコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)製品 のNORENを導入し、本体および主要グループ11社のデザインの統一を図りました。今では、「グループとしてのまとまり感」がWebサイトに出てきたように思います。

15. 停電情報共有システム


アシストがお手伝いしたシステムその3、「停電情報共有システム」とは。

停電情報共有システムとは、今この時点で、どのエリアでどのぐらいの規模の停電が起きているのかを知るためのシステムです。近畿地方の地図の上に停電箇所がグラフィカルに表示され、状況を一度に把握できます。

停電状況のデータはどこから集めてくるのですか。

各地の営業所、制御所、給電所から、データを集めてきます。現場にいけばデータは揃っています。システム導入以前も、各現場での情報把握においては問題はありませんでした。

しかし、それは「自分の受け持ち区域のデータが自分のところでだけ、よくわかる」という話です。隣の区域のことはわかりません。また給電所など受け持ち区域の大きなところでは、大きな状況はわかっても、細かい施設ごとの状況がわかりません。逆に、細かい施設からは、大局状況がつかめません。

停電情報は、冒頭で述べた電力の安定供給という企業責任を果たすための、重要な情報です。その重要な情報を、各社員が、部分的にしか把握できない状況はよろしくありません。この課題を解決するために「停電情報共有システム」を構築しました。今は、本社も現場も、停電情報を総合的に把握できます。

なおこの停電情報共有システムも止まってはならないシステムです。制御系のシステムではないので、これが止まったからただちに電気が止まるということはありませんが、「停電情報共有システム」が停止しては意味がありません。

そこでデータベース部分では、OracleとRAC(Oracle Real Application Clusters)オプションを組んで、システムが止まらないよう図っています。

16. 勤怠管理システムにおける負荷テスト


アシストがお手伝いしたシステムその4、「勤怠管理システム」とは。

社内で勤怠管理システムを制作しました。カットオーバーして数日後に、残業申請の締め切り日が来て、数千人の社員が一斉に申請を行った所、システムが負荷に耐えきれず、動かなくなりました。急遽、対処して、システムは復活させたものの、決まりの悪い思いをしました。

この一件で、負荷集中の怖さを身をもって知りました。それ以後は、アシストさんに紹介された、HP LoadRunnerというツールを使って、1000人同時集中アクセスを仮想的に発生させるなどして、システム・リリース前の負荷テストを念入りに行っています。

17. アシストへの評価


アシストへの評価をお聞かせください。

アシストさんは、製品紹介が上手いと思います。ある製品を紹介する時、それが「どう使える製品なのか」、「どう使うべき製品なのか」、「実際に世の中でどう使われているのか(あるいは、これからどう使われようとしているのか)」を総合的に説明してくれます。

売った後も売りっぱなしではありません。サポート力、トラブル解決力の高さは、ここまで述べたとおりです。30年のお付き合いの中で、何度も助けていただきました。

18. 関西電力がITを使って、これからやりたいこと。できたら良いと思うこと


関西電力において、「ITを使って、これからやりたいこと。できたら良いと思うこと」があれば、お聞かせください。

「安全性向上」と「顧客サービス向上」の二つの側面から説明します。

第一に「安全性向上」。将来的には、作業員がウェアラブル・コンピュータのようなものを身にまとって作業できるようになれば、安全性が高まると考えます。そのコンピュータにより、「作業員が危険区域に近づいたら警報が鳴る」、「施設内を点検してまわる時に、おかしな点を見つけたら、すぐ上司に報告できる」、「報告は、口頭説明や文章の他に、異常箇所の映像、あるいは異常箇所の音声(異音)なども、ウェアラブル・コンピュータで記録し、それをダイレクトに報告できる」といったことができれば良いですね。

理想的には、異常箇所の映像や音声だけでなく、異臭もコンピュータで報告できるとさらに良い。でも匂いだけはさすがにITによる処理は困難かも知れません。

第二に「顧客サービス向上」。将来的には、各家庭と電力会社とは、通信網で結ばれ、データのやりとりができるようになるでしょう。アシストさんにデータベースまわりを担当いただいている「電力検針・集金システム」も、自動検針システムに置き換わっていきます。その場合、例えばお客様が、「今月は節電したい。電気代は10,000円以下に抑えたい」と考えた時、使用量が8,000円を超えたらメールでアラーム通知があるとか、そもそも、そういうアラームが発生しないよう、有効な電気使用計画がWebで提案されるとか、そういった「一歩踏み込んだお客様サービス」を実施できれば良いと考えています。

19. 今後の期待


今後のアシストへの期待をお聞かせください。

これまでの30年間、システム構築やトラブル解決など、様々な側面からご支援をいただきました。先にも述べたとおり、今後、関西電力では、電力の安定供給という企業責任を果たしつつ、一方で安全性向上や顧客サービス向上にも、責任を持って取り組んでいきたいと考えています。アシストさんには、今後とも倍旧のご支援をいただきたいと思います。期待しています。




取材日時:2007年8月
関西電力のWebサイト

現在、関西電力様でご利用いただいている製品、サービス
  ・リレーショナルDB
  ・Webレポーティング・ツール
  ・負荷テスト・ツール
  ・コンテンツ・マネジメント・システム
  ・アイデンティティ管理ツール
  ・各種保守サポート


Facebookで情報をお届けしています

Facebookでは、アシストの「今」を週3回のペースでお届けしています。「めげない、逃げない、あまり儲けない」を合言葉に日々頑張っておりますので、応援よろしくお願いします。



ページの先頭へ戻る