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ソリューション研究会

企業経営に生かすブログ

~貴社のサイト、見られていますか? ブログ道で解決!~

アシストのユーザ会であるソリューション研究会主催で、1935年創業のTシャツメーカー、久米繊維工業株式会社 代表取締役社長、久米信行氏を講師にお迎えし、2007年度「情報交流会」(東日本)を開催しました。「企業経営に生かすブログ」と題し、久米様より実例を交えながら「ブログ道」をわかりやすくご紹介いただきました。本稿は久米様のご講演内容の抄録です。

講師:久米繊維工業株式会社 代表取締役社長 久米 信行 様



ご自身で、あるいは会社で組織的にブログを運営されている方はいらっしゃるだろうか。おそらく大企業でブログを組織的に使っている事例は少ないと思う。本日はブログが及ぼす効果についてお話ししたい。

ネット上では、目に見えない陣取り合戦があり、その最も安価で効果的なのが、ブログであると言えよう。

今や商品の多くをネット・コミュで決めてしまう時代である。しかし、多くの経営者が、ネットの裏側の目に見えない水面下で、競争が繰り広げられているということをご存知ない。実際、“消費者が選んだ2005年上半期の話題・注目商品 ベスト10”(電通調査)でトップにランクインしたにも関らず、ブログ自体の認知度は低いのが現状だ。ネットの競争が激化し、ブログのサイトがどんどん増えていく中で、皆様の会社や主力商品が埋もれていないか、googleなどを使用して、是非「定点検索」していただきたい。“ネット上でいかに自分達が埋もれないでいられるか”という戦略が重要となってくる。実は当社でもブログを書いているが、私や当社に関するヒット率は1年前より「倍増」している。

ICTは中小企業のためにある? 役立つ情報とは?


今こそブログで情報発信するチャンスだろう。世界一安くて便利なインターネット・ブロードバンドという個人情報インフラが整備された今、あとは企画とマーケティングの勝負にかかっている。

最近、ICT、すなわちITにC(コミュニケーション)を活用した販路拡大術が注目されている。ブログ時代は、はっきり言ってたくさん読者がいた人が勝ちである。しかも、より販売したい人、皆様に興味のある人、googleで皆様のことを検索して、メルマガやRSSリーダーを登録してくれる人がどれだけいるか、そしてその人たちにどれだけ必要な情報を発信することができるか、がポイントである。極端な話、1つの商品について1年間書いていてもいいわけである。百貨店よりも一貨店と言われている。大切なのは、ICT技術の活用ではなく、個人のコミュニケーション力なのである。

「Web」はいわゆる会社案内またはイメージ広告である。広く、浅く、通行人が見るようなもので、関係性は非常に薄い。一方「メルマガ」になると、皆様に興味があって登録した方、あるいは商品を購入した方であるため、もう少し濃い関係性となる。「ブログ」になるとさらに濃いものになる。現在、メルマガよりブログを読む方は非常に多い。そして、ブログの場合は100人あるいは1,000人規模の限られたコミュニティであるが、2割の人がブログを見て動いたりする。これがWeb2.0的な世界でのコンセプトである。そして「メール」が実は非常に重要である。メールは1対1で検索エンジンにひっかからず、非常にパーソナルであるため、ロイヤル・カスタマーに有効である。メールならコストもかからない。ネットで検索できない情報を盛り込みながら、1対1メールだからこそできる感動の世界をご用意することで、お客様の心を掴むことができる。

ブログ道とは“独創共栄=独立自創×共創共栄”と言えるだろう。一人でできる、そして皆で共同してリンクし合うとさらに大きなことができるというイメージである。そして生涯続けたい「天職磨き」に役立ち、地域とわが道に根ざす、生涯つながりたい「ご縁」が広がる。

またブログは30分もあれば誰でも簡単に始められる。面倒なWeb制作ソフトや技術は不要で、無料あるいは格安である。データがたまるほど価値が上がる。検索エンジン対策にも効果があり、使い方も無限にある。ホームページ更新も簡単にできる。まずは社長をはじめ、社員一人ひとりがブログを始められることをお薦めしたい。

ブログ道の心得


皆様の中にはブログを始めたくてうずうずしている方もおられるだろう。ブログの企画には、とにかく「三方良し」という考え方が根底にある。すなわち「買い手良し」、「世間良し」、「売り手良し」が基本である。

~ 記事の書き方 7つの基本構成- 言葉最少で伝達力最大 ~

  1.題名 検索キーワードと心惹くキャッチコピー
  2.写真 1枚の写真は100行の文字に勝る
  3.脚注 写真下に添える1行コピーは効果大
  4.序説 最初の数行で5W1Hの概要を伝えたい
  5.本文 自分ならではの実体験と喜怒哀楽を伝える
  6.結論 NEXT TO DOにつながるURLリンクをつける
  7.署名  自分の名前、連絡先、関連サイトを明記

ブログ記述の際には、カテゴリーと記事の関係を明確にする。1記事、1テーマ、1結論にすること。毎回の記事は適度な分量に抑え、題名にキーワードとキャッチ・コピーがあり明快であることが重要である。自分が体感した良いモノ、こと、人をお勧めし、商材は毎回魅力的で買いたくなるものをご紹介する。スクロールしなくてもページ全体が見える魅力的なデザインで、毎回写真や脚注を効果的に使うと良い。冒頭の数行で概要がわかり、興味を惹くものであることが重要であり、本文に自分ならではの見識や感動を記していただきたい。また結論が明快で適切なリンクを付けよう。このようにブログは決して難しいものではない。ただ自社商品の宣伝は敬遠されるので、控えるようにし、多くの方々に役立つ情報を掲載するよう心がけたい。

またブログ企画をする際には、キーワード・アドバイス・ツールを積極的に活用し、お客様が検索しそうなキーワードを探すと良い。検索エンジン対策としては、大切なキーワードほど上、左、大きく、たくさん書くことが重要である。お客様が検索するであろうキーワードを列挙した上で、最重要のキーワードはブログ名の冒頭に置く。さらに重要キーワードはブログ説明文に並べ、プロフィールにも重要キーワードを網羅する。重要キーワードは記事に繰り返し書く。同じ意味でも言葉や表現を変えて記事に書くと効果的である。また集客のための検索エンジン対策に王道はなく、ブログ記事を毎日書き続けることがアクセス向上に繋がる。

最後に


龍安寺の蹲踞(つくばい)に「吾唯知足(われ、ただ足るを知る)」という言葉があるが、ブログをしていると、可能性がいくらでもあるため、欲を出したくなるものだ。しかし、ライフワークは1つに絞るべきである。目的と手段の関係をわきまえていないと大変なことになる。究極のライフワークのためにブログ道を極めるべきである。自分ひとりで書くのは非効率的である。自分ひとりで曖昧なものを書くよりも、絞り込んだものを作って、仲間と一緒に重要エリアを手分けして、書くと良い。皆で手分けして書けば、時間が生まれ、パソコンを触らない時間ができ、ゆとりができる。書くものに困った時は、花鳥風月を書けば良い。そして世のため、人のため、という姿勢でいると身体を壊してしまうので、世のため、自分のため、くらいの気負いで十分である。そして日本初より、生涯続けることを目指すという心がけで、あまりスタートダッシュをかけ過ぎないようご注意いただきたい。最後に皆さんのブログを楽しみにしつつ、皆さんが良き「ネット縁」をお繋ぎいただくよう祈念している。

久米 信行 様 プロフィール

久米繊維工業株式会社
代表取締役社長 久米 信行 様

イマジニアで株式ゲーム、日興証券で相続診断システムを開発後、家業の三代目となる。T-GALAXY.comで日経インターネット・アワード/IT経営百選受賞。現在第二創業期に邁進し、久米繊維謹製 「色丸首」「生成丸首」を世に問う。AllAbout Tシャツ・ガイド。明治大学商学部講師。東京商工会議所IT分科会長、墨田ブランド アップ推進会議委員。連載は経営者会報、日経パソコン、日経ITpro、NTTコムウェアCOMZINE等多数。
著書に『メール道』(NTT出版)、『ブログ道』(NTT出版)

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