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セミナー開催報告:RPAは次のステージへ!
~UiPathとAEDANによる真の業務自動化とは~

RPAは次のステージへ! ~UiPathとAEDANによる真の業務自動化とは~

2018年6月25日にアシスト本社にて、最近大きく注目されているRPAツール「UiPath」と、RPAツールの効果を最大化し、業務自動化の幅を拡大する「AEDAN」の活用による、一歩先行く業務自動化についてセミナーを開催しました。
RPAに着目し、一部業務の効率を高めることに成功した事例も数多く出てまいりましたが、更なる業務高度化に取り組むためには、自動化範囲の拡大に取り組むことが必要です。本セミナーでは、RPAツールの導入により見えてきた課題と、「RPA 2.0」のバリュー及びその実現方法についてご紹介しました。

目次

UiPath導入・活用から見えてきた次なる打ち手 
~業務の自動化からビジネスの高度化に向けて~


森田様
バーチャレクス・コンサルティング株式会社
ビジネスインキュベーション&コンサルティング部 部長 森田 智史様

日本は空前の超人手不足時代に到来しています。労働人口は今後減少傾向にあり、2060年には現在の半分にまで減ると予想されています。人材確保及び雇用維持のためには魅力的な職場づくりだけではなく、非人的リソースの活用は避けて通れません。人間の脳にあたるAIやCognitive、目にあたるOCR、耳と口になるチャットボット、そして手となるRPAなどの関連テクノロジーがありますが、どれか一つだけを活用すれば良いというわけではなく、特徴や業務に合わせて活用することが必要です。
本日のテーマでもある「RPA」は従来人間が行ってきた作業をロボットに記憶し、代行させる仕組みのことですが、これを実現するためのソリューションは、大別するとデスクトップ型RPAとサーバ型RPAに分類されます。デスクトップ型はクライアントPCごとにロボットをインストールするので、導入も容易で初期費用が抑えられることがメリットですが大規模展開には向きません。一方、サーバ型はサーバにロボットをインストールし、中央集権的管理が可能です。セキュリティや処理性能などで優れていますが、デスクトップ型と比較すると初期投資が高く、ITリテラシーが必要です。弊社ではデスクトップ型のiPas、デスクトップ/サーバ型のWinActorとUiPathを取り扱っていますが、複数のツールを取り扱っているからこそ、各ツールを比較した際の違いや、それぞれの強みが見えてきます。

本日取り上げるUiPathはデスクトップ型からサーバ型へと拡張できるという特徴を持つRPAツールであり、グローバル、日本市場のどちらにおいてもシェアを伸ばしています。UiPathは多様かつ高度なオブジェクト認識手法を有しており、仮想化環境の自動化まで幅広く対応できること、高拡張性や関連テクノロジーとの柔軟な連携などの製品特徴を持ち、またトレーニング講座やユーザ会、フォーラムなどのサポート環境も充実しています。

UiPathの特徴

図1:UiPathの特徴

UiPathの導入及び利活用時のポイントには3つあります。まず1つ目は“小規模”から“シンプル”にを“計画的”に進めることです。初期業務選定時では、ROIの高い業務から取り掛かろうとしがちですが、まずはしっかり効果を出せるよう、難易度の低い業務から始めていくことがポイントです。導入時においては、全ての業務パターンを一気に実装するのではなく、まずはボリュームが大きい業務パターンを実装し、徐々に適用範囲を拡大することが望ましいです。2つ目のポイントはUiPathの適用範囲を正しく決めることです。Excelマクロをすべて一度に置き換えるのではなく、既存ツールと連携できるハブとして位置づけ、各ツールの得意領域を活かす仕組みを作ることがポイントです。最後のポイントは積極的に内製化を図ることです。UiPathはEUC(エンドユーザーコンピューティング)を志向しているベンダーで、ユーザ企業での内製化を推進するためのサポート体制を整えています。そのためにも導入から保守運用までベンダーにすべて丸投げではなく、エンドユーザ側で自動化シナリオを維持・拡張できるように、ナレッジ共有やトレーニングなどの仕組みを作ることが重要です。
UiPathは機能面、サポート面において評価が高い製品です。導入や利活用において成功させるためには上記3つのポイントを意識しながら取り組むことを推奨します。欧米ではすでにRPA Class 2 (RPA 2.0) に移行し始めていますが、日本ではまだRPA 1.0 の企業が多いのが現状です。しかしAEDANとの連携により先駆けてRPA 2.0の実現、現在の課題解決、そしてビジネスをより高度化することを可能にします。

バーチャレクス・コンサルティング株式会社

推論型AIによるRPA 2.0の実現


佐藤さん
株式会社アシスト 
情報基盤技術統括部 プログレス推進部
課長 佐藤 彰広

「業務の自動化」というキーワードが盛り上がっていますが、Excelマクロや手作業で担当者がこなしている自動化されていない業務が企業の中には数多く残っています。このような業務の自動化にRPAツールが注目されていますが、すべての業務をこれで自動化しようとすることには無理があります。なぜなら、ツールは万能ではなく、自動化が不得意な業務領域が実はあるからです。具体的には、作業手順において人が考えて判断する作業です。入力作業などの人の判断を伴わない業務を自動化しても結局1作業あたり数分短縮されただけで、長時間労働の是正にはつながりません。RPAツールだけを用いて判断を伴う業務も自動化しようとすると、ロボットごとに判断ロジックが組み込まれ、属人化しやすく変更も困難です。このようなRPA 1.0の課題を踏まえ、AIなどを活用したRPA 2.0 はさらに進化しています。

まず、「野良ロボット」問題を解消するため、中央集権型のサーバ型RPAへと進化しています。また、判断業務を自動化するためAI連携も進みつつありますが、一般的にAIと言われるものだとハードルが高くなり、業務部門が参画しにくくなる点や内製化しにくくなる点が課題ともいえます。

そこで考えるのが、RPAの二刀流です。PC上での簡易な作業は業務部門中心に軽量RPAツールを活用して自動化し、判断ロジックを必要とする複雑な作業やシステムと連携する部分は中央集権型RPAツールを、というように使い分けることが最近のトレンドです。

RPA 2.0時代のRPA二刀流

図2:RPA 2.0時代のRPA二刀流

判断業務(ディシジョン)を自動化する際のポイントは、ロボットからディシジョン部分を切り離すことです。ディシジョンを切り離すことで、共有性、可視性、柔軟性などが格段に向上し、業務自動化の幅を更に拡大しやすくなります。この判断業務の自動化(ディシジョン・オートメーション)に最適なのが、推論型AIの活用です。推論型AIは、基準に基づいた人の判断をマトリクス表に定義するだけで、その判断業務を自動化するAIです。ルールの順番は推論型AIが自動的に判断するので、思いつく業務ルールを推論型AIに定義するだけで実装でき、また、そのディシジョンモデルがブラッシュアップされていきます。ルールに詳しい業務担当者自身が推論型AIにルールを定義できるので、内製化に向いているのがポイントです。

アシストでは、推論型AI Progress Corticonを中軸に据えた業務自動化のための仕組み「AEDAN 」を提供しています。 「AEDAN 」 は、RPAツールやデータ連携ツール、超高速開発ツールなど様々な他ツールと推論型AI Progress Corticonを連携させ、お客様が目指す業務自動化を自由自在に実現することを支援します。例えばUiPathとAEDANを連携させれば、その業務自動化の範囲を更に拡大することができます。ここでポイントとなるのがシステムつまりRPAツールはIT部門が、業務ルールは業務部門がそれぞれ管理する「共創型開発」です。この「共創型開発」が組織として業務自動化を成功に導く鍵と言え、それを実現する仕組みがAEDANなのです。




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