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第4回『Qlikテクニカルユーザー会』開催レポート

Qlikテクニカルユーザー会

2017年4月からスタートした「Qlikテクニカルユーザー会」も今回で4回目を迎えました。

 1回目:効果的な可視化とは?
 2回目:データロード&データマネジメント
 3回目:データ分析

4回目のテーマは、「Qlikによるデータ活用実践編」。これまでの基礎知識や基本のテクニックをもとに、実践のフェーズへと進んでいきます。

今回は初の試みとして、東京会場を拠点に名古屋と大阪にもサテライト中継して同時開催!3地区あわせて110名のユーザー様にご参加いただきました。このレポートでは、当日の様子をダイジェストでお伝えします。

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第4回目のテーマは「Qlikによるデータ活用実践編」

これまでは「可視化」「データマネジメント」「分析」とそれぞれ個別のテーマにフォーカスしてきましたが、今回のテーマは、データ活用の全体を捉えることを目指した「実践編」。連続してご参加いただいているユーザー様には、ご存知の内容も含まれていたかもしれませんが、分析に携わる方が常に全体を捉えておくことはとても重要です。

講師は、今回も松山が担当しました。Qlik製品のエンジニアとして、これまでご提案に関わったお客様は391社にのぼり、データ分析にまつわる解決策の引き出しはアシスト随一!製品についての技術的な知識はもちろん、ご提案からご導入後のサポートまでQlik製品の全領域に精通したエキスパートです。

会場風景

「走りながら考える」はNG!可視化のステップをもういちど見直してみましょう

Qlik SenseもQlikViewもデータがあれば簡単に可視化できてしまうので、まずはデータを見ながら走り出そう!・・・となりがちなのですが、進め方には注意が必要です。ストーリーがないまま分析をスタートしてしまうと、わかりきった当たり前の結果に着地することが多く、新しい発見や気づきを導けないままデータ分析を終えかねません。

分析には予め決まった答えがありませんから、課題に対してアイデアを出し、仮説を立てた上で可視化へと進めていくのがベストです。テキストには、分析のプロセスを書き出していますので、今の進め方と比べながら見ていただきたいと思います。

「分析の中心」を考える。同じデータでも、分析の視点によって軸を変えていますか?

もうひとつ、今回の実践編で強調してお伝えしたのは、「分析の中心は何か?」という観点です。
たとえば、購買のトランザクションデータがあり、「売上」「商品」「顧客」の項目が含まれていた場合、分析の中心に据えるのはどの項目でしょうか?

目的が販売管理であれば「売上」を中心にデータを見ることになり、商品戦略なら「商品」、顧客関係(CRM)の視点からは「顧客」を中心にデータを見るはずです。

 ・販売管理:いつ、どこで売れているか
 ・商品戦略:何が買われているか
 ・顧客関係:どんな人に売れているか

ところが実際の現場では、「売上(販売管理)」を切り口にしたアプリケーションが一律に提供されていないでしょうか?

目的によって、データの見方は変わります。ユーザーの視点ごとにデータの扱いはがらりと変わりますから、データモデルも形を変えなくてはなりません。課題や目的、そしてその先のアクションを意識しながらデータを見る発想が、分析では重要になります。

テキストから抜粋してご紹介!分析の実践で押さえておくべきポイントとは?

当日は、講師が作成したオリジナルのテキストに沿って、データ分析のステップを解説しました。その中から、いくつかピックアップしてご紹介します。

データ分析のステップ

分析にはプロセスがあり、ステップに細分化できます。
まずは何が求められているのか「要求」を洗い出し、課題やテーマ、ゴールを設定するステップから、プレゼンテーションのステップまでを一覧化しています。

分析のテクニックを磨くことも重要ですが、結果を読み解く解釈のステップや、アクションを効果検証するステップも含めて分析全体のプロセスを重視したほうが、結果につながりやすいです。


散布図

たとえば、性別の項目に「0」「1」「2」「Null」とあったとき、0が男性で1が女性なら、2は何を表すのでしょうか?Nullは不明?未取得?データエラー?
このデータの意味がわからないまま、2とNullを対象から外して、かつ%表示で割合を示してしまうと、データを正しく捉えられません。

可視化や分析に入る前には、必ずデータの中身をチェックしてみましょう。Qlik SenseならData Manager、QlikViewならScript Editorを使って、データを取り込む時点でデータの中身を確認できます。テーブルでデータの項目数を出すだけでもチェックができます。


分析手法

可視化や分析にあたり、データベースに用意されたマスタデータだけを利用していませんか?

Qlik SenseやQlikViewではExcelやCSVもマスタとして利用できますから、データベース側のマスタの改修を待つことなく、その場で新しいマスタを簡単に追加できます。ひらめきや思考のスピードを妨げることなく、すぐに新しいアイデアを仮説として画面に表示させることができます。

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ユーザー様からのコメント、講師からのメッセージ

【ご参加されたお客様からのコメント・ご感想】 ※抜粋してご紹介します。

  • 分析の記録を取っておくことで認識の共有をはかれる、という手法が参考になりました。また、QVDでレイヤーを作るテクニックは、これまで実践したことが無かったのでよいヒントになりました。(金融、Qlikご利用歴3年以上)
  • とても有意義なセミナーでした。具体的なTipsのみならず、他社ユーザー様の導入から運用フェーズでのご苦労や工夫等も知りたいです。今後ユーザーの事例発表会などがありましたら、ぜひ参加したいです。(製造業、Qlikご利用歴3年以上)
  • ロードスクリプトのテクニックが参考になりました。まだまだ活用しきれていない機能がありそうですので、ワークショップがあればぜひ参加したいです。(IT、Qlikご利用歴3年以上)
  • スクリプトテクニックの説明が、とても参考になりました。弊社では、データが膨大なため困っていたのですが、実現に向けた方法があることを知り目からウロコでした。次回は、具体的な構築方法や汎用的な題材なども扱ってほしいです。(サービス、Qlikご利用歴3年以上)
  • 実践的なロードスクリプトの書き方やテクニックを学べ、大変参考になりました。データをどのように角度から捉える必要があるのか考えながら開発していきたいと思いました。(サービス、Qlikご利用歴1年以内)
  • たしかに「分析ありき」になりやすいので、ユーザーの目的を理解しPDCAをまわしていきたいと思います。(製造、Qlikご利用歴6ヶ月以内)
  • Qlik製品の使い方を最大限に発揮できるように、社内での啓蒙を強化したいと思います。(製造、Qlikご利用歴3年以上)

【講師からのメッセージ】

講師:松山晋ノ助
株式会社アシスト
情報基盤技術統括部

分析にあたり「データの中心は何か」という観点を常に意識していただきたいというメッセージで、今回の内容を構成しました。同じデータをもとにしても、可視化や分析の「目的」によってデータの見方は変わります。誰が、どのような課題からゴールに向かってQlik SenseやQlikViewを使っていくのか、ぜひ具体的な活用シーンを描きながらデータにアプローチしてみてください。

これまで4回にわたって、講義形式で各テーマについて掘り下げてきました。次回からは、事例の共有やグループディスカッション、ワークショップなども取り入れながら開催できたらと検討しています。今後も継続していきたいと考えておりますので、引き続きご期待ください。

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