第5回『Qlikテクニカルユーザー会』開催レポート
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毎回ご好評をいただいている「Qlikテクニカルユーザー会」も今回で5回目となりました。 |
第5回目のテーマは「Qlikのアプリケーションチューニング」
過去4回にわたって分析を主軸に開催してきましたが、2018年最初の開催となる今回は「アプリケーションチューニング」というテクニカルな要素の強いテーマを選択しました。これまでにご参加頂いた皆様からご要望が多かったことと、導入後の更なる活用に際し、アプリケーションのレスポンスはユーザビリティ向上に対するわかりやすいアプローチであるためです。
講師は、今回もポストセールスの松山が担当しました。幅広くQlik製品に関する活動に携わり、日々お客様の業務課題やアプリケーション開発・改善に関わっているため、様々な観点で知見を持っています。日ごろの活動で得られたナレッジをご紹介しました。
まずはアーキテクチャを理解しましょう!
製品をご紹介する時にアシストの技術者が「連想技術」をご紹介してはいるのですが、実際に導入、構築とステップが進んでいくと業務的な内容にフォーカスがあたるため、肝心のコア技術から目が離れがちです。レスポンスを効果的に発揮するためには、コア技術である「連想技術」を活かしたデータ構造を作成することがポイントになります。
Qlikの画面を操作する際に、裏側ではデータ、データモデル、選択条件、オブジェクト定義、数式、画面設計など様々な要素が連動して影響します。アプリケーションが遅い場合、どこに原因があるのかを正確に把握することが開発者にとって重要となります。
チューニングポイント
Qlikにはチューニングポイントがいくつか存在します。当日のテキストから抜粋してご紹介します。
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スノーフレークスキーマ、スタースキーマ、大福帳それぞれ特徴があり、強み・弱みがあります。どのデータモデルを選択するかはデータ、目的によって変わってきます。 |
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まず不要なデータは削除できているかです。特に一意性が高いのに利用していないデータは削除することをお薦めします。次に、必要なデータの中で、無意味にタイムスタンプ型のデータを保持していないかなどフォーマットにも目を向けます。 |
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一度に大量の演算を実行していないか、トリガーや変数を多用していないかなどを確認しましょう。必要な要件と結果のバランスをとることが快適なアプリケーション開発において重要な要素になります。 |
色々なことが実装できることがわかってくると、ついつい一つのアプリケーションに要件を詰め込みがちです。確かに要件を満たすことも重要ですが、快適に利用できる状況を保つことも、同時に重要です。この落としどころをユーザーとしっかり会話しながら見つけていくことで、ユーザー利用頻度の高い「使われるアプリ」を作ることができます。
ユーザー様からのコメント、講師からのメッセージ
【ご参加されたお客様からのコメント・ご感想】 ※抜粋してご紹介します。
- Qlikの特許である連想技術の解説は、実際のQlik Senseの動きを理解するうえで参考になった。
(IT、Qlikご利用歴6か月以内) - Qlikの内部動作について深く理解しておくことがチューニングにおいて重要だとわかりました。すでに実践している内容もありましたが、新しく知った部分もあり、早速試してみようと思います。
(情報サービス、Qlikご利用歴3年以上) - いろいろと課題が見えてきました。さらに深くマニアックな部分も知りたい内容がありました。次回以降も参加させていただきます。
(サービス、Qlikご利用歴6か月以内) - データモデルについて通常のシステムでは、正規化することが当然だと思っていたのですが、Qlikの場合は、非正規化状態でも問題ないということが勉強になりました。
(製造、Qlikご利用歴1年以内) - 具体的でよかったです。現在使用しているものを見直そうと思います。ありがとうございました。
(IT、Qlikご利用歴3年以上) - 自力で実行しているチューニングが有効であることが分かってよかった。また簡単に実行できそうなこともあり、帰ったら早速やってみます。今までで一番楽しい内容でした。
(サービス、Qlikご利用歴2年以上) - 非常に役にたった。今までの疑問が解決した。即テクニックが利用できる内容で参考になりました。
(卸・小売、Qlikご利用歴3年以上)
【講師からのメッセージ】
講師:松山晋ノ助
株式会社アシスト 情報基盤技術統括部 |
10年に渡ってユーザー様と一緒にQlikの構築や開発に向き合ってきました。活用が進むと様々なご要望がエンドユーザーの方々から挙がります。これは非常に良い流れなのですが、要件を詰め込むことでレスポンスが悪化するケースがあります。こういったご経験はほとんどのお客様でご実感があることではないかと思います。
今回、チューニングポイントをなるべく幅広くお伝えする形で内容を考えました。ご参加頂いた方々にも、今まで以上に好評を頂けたと感じています。ご感想を参考に今後の内容を検討したいと思います。
本ユーザー会も5回目を終え、定着してきたと感じます。今後はこれまでの実施した内容のリメイクも行い、また講師メンバーも増やした形でよりよいユーザー会になるよう進化させて頂きたいと考えております。引き続きご期待の程よろしくお願い致します。