TOP>セミナー/イベント>開催報告>事例発表 情報活用セッション Vol.1

事例発表 情報活用セッション Vol.1

アシストフォーラム 情報活用セッション Vol.1

「企業の情報活用をアシストする」をテーマに、東京、大阪、名古屋、福岡の4会場でアシストフォーラムを開催させていただきました。その中から、情報活用に関する事例セッションをご紹介いたします。


全社大データ利活用基盤構築の勘所 ~ストップ!置くだけのデータ管理~


株式会社オプテージ

4月に関西電力グループの情報通信子会社として誕生したオプテージ。同社は経験と勘に依存した経営からデータに基づいた企業運営へと変革するためにWebFOCUSを導入した。全社大でのデータ利活用が必要と判断したからだ。導入にあたり、ユーザーやシステム部から課題を抽出。アクセス制御、運用/ライセンスコスト抑制、ダッシュボードのレスポンス、利用部門による社内データの活用環境という四つの要件を導き出した。

個人情報あり/なしのセグメント別のアクセス制御にそれぞれWebFOCUSを設置すればライセンス料は2倍になる。そこで両セグメントの情報を一つのWebFOCUSに集約し、FOCUS言語で論理的なアクセス制御を自社開発した。利用部門別のアクセス制御については、アカウント管理システムとWebFOCUSを連携することでコストを抑えた。ダッシュボードでは、Syncsort DMExpressで複数テーブルをあらかじめ加工・最適化し、高性能を実現。導入から1年半でかなりの数のレポートを開発した。経営判断やマーケティング分析に活用されている。

「ただ置くだけのデータ管理では成功しない、データに対する利用者の信頼性や容易性を実現することがデータ利活用の勘所だ」と締めくくった。

(発表会場:大阪、福岡)

関連製品


セルフサービス型だからできた!Qlik Senseの社内展開


株式会社SUMCO

コンピュータや家電製品などに使われる半導体用シリコンウェーハの製造・販売で世界シェア3割を誇るSUMCOは、年々増え続ける様々なデータ集計処理の省力化や精度向上を目的にQlik Senseを導入した。

社内のアンケート調査により、特に負担の大きかったExcelの集計作業が改善対象となった。データ集計自動化の手段として、当初はETL/EAIツールを検討したが、活用を浸透させる難易度やコスト面からBIツールに変更。データ収集からレポート作成までオールインワンで実現できるQlik Senseを採用することにした。

Qlik Senseの社内への浸透においては、難しい印象を与えないよう配慮をしたり、機能説明にはデモを加えたり、活用事例を定期的に共有するなどの地道な努力と工夫を行った。そして、各部にスペシャリストを育成することで活用をさらに推進。5ユーザーからスモールスタートしたが、2年で250以上のユーザーが幅広く活用するツールへと成長した。以前は何時間もかかっていた業務がQlik Senseを利用することで短い時間で、より高いクオリティの成果を出せるようになり、生み出せた時間で新しいことにチャレンジできるようになった。生産性の向上を実感している。

今後はETLやEAIツールも改めて検討し、より複雑な帳票データにも活用の幅を広げていく計画だ。

(発表会場:福岡、東京)

関連製品


拡張BI+機械学習で現場ノウハウを見える化 属人化防止!


神星工業株式会社

デンソーグループの自動車電装製品の専門メーカーである神星工業では、生産現場での属人化対策として、Qlik Senseによる拡張BIと形態素解析を活用した。そのきっかけは、生産現場で行われている改善ミーティングである。異常があった場合、過去の事象を基に処置を検討するためには、当時の状況を把握することが重要である。そこで、トラブル時の対処方法の共有や現場ノウハウの伝承を目的に、自然言語処理手法の一つである形態素解析を利用したアプリケーションを開発することにした。

まずは、形態素解析の対象となる、生産状況やトラブル、その処置の内容をExcelファイルにまとめ、月別に保存。その月別ファイルからRとRMeCabを利用して形態素解析を実施。ユーザー辞書を使い、工場で使うわかりきった品詞は分解しないよう工夫した。またQlik Senseを利用して、内容列の単語と詳細・処置内容、工程、日程、停止時間を連想付けした。その結果、設備と形態素を選択すると処置内容が簡単にわかるようになった。以前は、口頭でしか伝えられなかった内容がすぐに分かるようになり、その後の報告資料の作成時間も大幅に削減され、生産現場や顧客からも高く評価されているという。

今後は、現場のノウハウを残すために、動画や画像も含んだインプットデータの量や種類をさらに増やしていく予定だ。

(発表会場:名古屋)

関連製品


ビッグデータ分析基盤の利活用で電力自由化の荒波に立ち向かう! ~北海道電力の挑戦~


北海道電力株式会社

国土の22%の面積を有する北海道。その広大な土地の隅々まで安定的に電力を供給するという重要インフラを担う北海道電力では、電力自由化の影響から、売上向上や法的分離への対応が急務となり、情報蓄積(Hadoop基盤)と分析(BI基盤)を目的とする「ビッグデータ基盤」の整備を開始した。

ビッグデータ基盤の構築は三つの方針(散在するデータを一元管理し見える化する、無駄なことを省く、手組みでの開発を止める)を基に進められ、BI基盤にはWebFOCUSを採用。従来、システムごとに異なる手法でスクラッチ開発していたが、WebFOCUSの導入によりBI基盤が統一された。2019年7月初旬に運用開始したビッグデータ基盤上では、顧客の契約情報や料金などの統計情報を公開する「営業統計情報検索」が主システムとして稼働。誰もがいつでもすぐに必要な情報を活用し、これまではできなかったセルフサービスでの分析環境を実現した。WebFOCUSの汎用性、生産性の高さから、JP1の稼働統計分析システム、部門内予算を可視化するダッシュボードも基盤に載り、託送系システムなど今後も順次公開が予定されている。

ビッグデータ基盤の運用はまだスタートしたばかり。全社員約5,600人での活用も視野に入れ、さらなる情報提供のスピードアップ、意思決定の迅速化を支援していくと語った。

(発表会場:名古屋、東京)

関連製品


限界突破!セルフサービスBI導入で見えてきた新しい世界とは?


株式会社堀場製作所

「おもしろおかしく」を社是とし、分析・計測機器で社会に貢献する堀場製作所。2017年、既存BIツールとExcelによるデータ活用に限界を感じ、限界を突破する新たなBIツール導入を模索。「気軽にデータを入れ、サクッと気づきを得る」をコンセプトに3製品を比較検討し、選択したのがQlik Sense(以下、Qlik)だった。

品質部門にて、21種のExcelレポートの置き換えと9種の新レポートをQlikで作成。従来はデータ取得、加工からレポート作成までに50時間かけていた工数を2時間に減らすことができ、分析、ブラッシュアップ、新規提案などを考察する時間が大幅に増加した。

旧来のBI環境では、レポート変更の都度IT部門に依頼しなければならなかったが、品質部門で思い通りのタイミング・仕様で修正できるようになったので、データの見せ方を工夫し、複数のデータを連携することでレポートの説得力も増した。そのため、アクションする側の製造・開発部門に納得感が生まれ、原因特定から設計変更を決断してもらう成果につながった。声の大きさではなくデータで意思決定ができたことが大きいという。

また、統計分析ツールのRとの連携にも挑戦し、ARIMAモデルを用いた将来予測にも取り組んでいる。導入から1年半、口コミで問い合わせが殺到しQlikファン絶賛拡大中の同社では、データに基づく判断力・行動力のさらなる向上に取り組んでいく予定だ。

(発表会場:大阪)

関連製品


社内データ分析基盤の構築 ~業務効率大幅アップ!~


三菱重工工作機械株式会社

三菱重工業の京都と広島にあった工作機械部門を統合し、製販一体の事業会社として2015年に発足した三菱重工工作機械。同社では、経営幹部層がタイムリーに情報を入手できない、製造各部門のコスト実績を共通理解の基に語れない、データ分析時のデータ準備に時間がかかり、本来の分析業務の時間が足りないといった問題を抱えていた。そこで社内共通のデータ分析基盤として2015年にQlikViewを導入。経営情報を扱う企画管理部(当時)をターゲットに切削工具の受注、売上、コスト分析、製品別人員推移、売上/勤怠実績推移に絞り込み、既存資料の自動作成による業務効率化と新たな分析指標による上層部の判断・指示の早期化を取り組み方針とした。期待効果として年間960時間の工数削減を予測し、業務に適用。仕掛品管理(滞留資産分析)では、これまで経理部門から各部門への案件開示は年に2回で、各部門では滞留案件を自主的に洗い出せず、直近の状況しかわからなかった。複合データのメンテナンスは高負荷で、Excelマクロを自主メンテナンスするにも限界があり、サマリは各自で作成していた。しかし、QlikViewにより、いつでも最新の情報を得ることができ、過去に遡って推移の閲覧も可能となった。さらにマクロを使わず誰もが簡単にサマリを自動生成できるようになった。

今後は適用業務を予算実績管理や品質コスト分析、働き方改革を踏まえた各種休暇取得状況の見える化にまで拡大する予定だ。

(発表会場:大阪)

関連製品


データ分析・活用でアクションを変えることができるか?!


ヤンマー株式会社

ディーゼルエンジンをコアにエネルギー変換技術で食糧、資源、環境の問題解決を目指すヤンマーは、アグリ事業において2013年からSMARTASSISTを展開し、農家の営みを24時間365日見守っている。その取り組みは2018年に「IT総合賞」を受賞。同社では営業活動のための資料作成など、間接業務の削減による顧客接点の増加とチームリーダーの意思決定支援を目的にQlikViewを導入した。以前は企画部がデータを集約し、Excelや紙で営業部へ連携していた。そのため変更要望への対応は難しく、複製が多数作成されることによるセキュリティリスクもあったが、QlikViewの導入により工数は大幅に削減され、様々な視点での分析が可能となった。また、データ集中管理によりセキュリティリスクも低減した。一方、チームリーダーには活用されなかった。企画部のニーズ想定は、データ分析により仮説を発見し、戦略立案と実行に結びつけるというものだったが、チームリーダーはそもそも仮説を想定済で、それを裏付ける明細データへのクイックなアクセスと、それに基づく社員への指示や助言(見える化)をニーズとしていたからだった。そこで、明細データにダイレクトにアクセスできる仕組みに変更。その結果、チームリーダーの利用頻度は向上した。データの見える化を売上貢献につなげるには「見える化は、誰かのアクションを変えるための手段」「誰が何の情報に基づいて、どのようなアクションをするのかを明確にすること」が大切であることを実感したという。

(発表会場:大阪、名古屋)

関連製品


当日の様子

当日の様子


関連記事


アシストフォーラムに関するお問い合わせ

資料請求/お問い合わせはこちら(専門の担当者が確認し、ご対応します。)

お気軽にお問い合わせください。

ページの先頭へ戻る