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アシストテクニカルフォーラム2016 「最新技術」セッション

アシストテクニカルフォーラム2016 最新技術セッション

2016年11月17日、「アシストテクニカルフォーラム2016」を開催しました。現場のなかで磨かれてきた、ビジネスチャンスを生み出す情報システム構築・運用のエッセンスを29セッションに凝縮してお届けしました。

本ページでは、「最新技術」セッションでの発表内容をご紹介します。

Oracle DB 12c R2 最新技術 ~ 進化した Oracle Database In-Memory ~

データベース技術本部 長内 麻記

インメモリDB時代に向けて、ソフト/ハード面でピースを揃えてきているオラクル社。Oracle Database 12cR1から提供されたOracle Database In-Memoryでは、インメモリカラムストアと呼ばれるカラム型のフォーマットをメモリ上に保持できるようになった。

これにより、分析用のクエリが大幅に高速化され、更に新バージョンの12cR2では、ユーザのニーズを反映した多くの機能拡張が行われた。例えば動的にインメモリカラムストアのサイズ変更が可能となったことで、稼働状況に応じて柔軟にパラメータのサイジングを行える。

またActive Data Guardとの組み合わせがサポートされたことで、スタンバイ側に最新データを反映しながらインメモリのクエリの実行が可能となった。これにより従来苦手としていた更新が多いシステムにも対応可能。このように災害対策と大規模データ分析基盤を同時に手に入れることができ、12cR1と比べて活用範囲が大きく広がったと述べた。

(講師: データベース技術本部 長内 麻記)


◎関連製品Oracle DatabaseOracle Cloud


Oracle DB 12c R2最新技術 ~ 今後のスタンダード Oracle Multitenant ~

データベース エバンジェリスト 関 俊洋

Oracle Multitenantは「データベースの中にデータベースを作成する機能」。高い集約率とデータの分離性を両立し、データベース統合の新しい選択肢として注目されている。12cR1 で存在した機能だが、12cR2で大幅な機能強化が行われた。

「PDBホットクローン」は、Oracle Multitenant のコンテナ内にあるデータベース(PDB) をオンラインで別の筐体に複製できる機能。開発・テスト機用のデータベースを作成する際に有効だ。更に「PDBリフレッシュ」を使えば本番機との差分データを同期できる。最新のデータを用いることで、テストの品質向上などが期待できるだろう。オンプレに十分な環境がなくても、Oracle Cloudで瞬時に環境を用意できる。

更に、12cR2ではPDBごとにメモリとI/O の制御が可能になった。他のPDB に影響を受けることなく一定のリソースを確保できるため、統合の敷居を大きく下げられる。既にマルチテナントではないデータベースは非推奨となっているため、12cR2 は構成変更の大きなチャンスと言えるだろう。

(講師: データベース エバンジェリスト 関 俊洋)


◎関連製品Oracle DatabaseOracle Cloud


Oracle DB 12c R2 最新技術 ~ 新たに実装された Sharding ~

データベース技術本部 川合 裕太

OracleDatabase12c Release2から新たに実装された「OracleSharding」のアーキテクチャと特徴を紹介した。

DatabaseSharding は、複数の独立した物理DBから1つの論理DB を構成する手法である。DBServer間で共通のH/Wを利用することなく、かつ複数DBを単一DBとして扱える機能によって高い拡張性と可用性を実現できる。その一方で、複数のDBServerの管理や監視などが伴うため複雑な構成とイメージされがちである。しかし、Sharding を実装したOracleShardingでは、管理フレームワーク機能により領域管理や環境構築などを自動で実施することができ、メンテナンスや構築などの負荷は低い。さらに、OPatchautoによる一括でのパッチ適用など、複数のDBServerを運用する負荷を軽減するための仕組みも整っている。またOracle RACやDataGuardと組み合わせた非常に可用性の高い環境構築を可能にしたと述べ、講演を締めくくった。

(講師: データベース技術本部 川合 裕太)


◎関連製品Oracle DatabaseOracle Cloud


EDB Postgres 9.6 最新技術 ~ ついに実装されたパラレル処理 ~

データベース技術本部 喜田 紘介

実用的な機能を備え企業向けデータベースとして注目を集めるEDB Postgresが、ついにパラレルクエリを実装した。

セッション冒頭では、今年、誕生から20年を迎えたOSSデータベースPostgreSQLが、世界中の多くの開発者や企業に支えられ、ユーザから求められる機能を実装してきたことを振り返った。そして注目の最新機能、「パラレルクエリ」に関して、EDB Postgresでの検証結果が発表された。

EDB Postgresは企業におけるデータ利用の需要に応えるべく、In-Databaseでのデータ解析と、それを支える各種機能との連携に力を入れている。パラレルクエリやパーティショニング、データ連携をよりスマートに実現し、データで企業活動を支える「データ・プラットフォーム」として、確かな実力を持ち、確固たる地位を築きつつあることが示された。

(講師: データベース技術本部 喜田 紘介)


◎関連製品EDB Postgres


日本初上陸!データ・プレパレーション・プラットフォーム「Paxata」とは

情報基盤事業部 山口 晃司 / 福田 桃子

アシストで2016年より新たに取り扱いを開始したデータ・プレパレーション・プラットフォーム「Paxata」について紹介。セルフサービス型のBIツールの流行によって企業の現場部門では分析ニーズが高まっているが、取り扱うデータ量の増加やデータ形式とデータ生成速度の多様化により分析の全作業の80%をデータ準備に費やしている状況と、データを利用する現場部門のツールや役割の多様化への対応が今後IT部門に求められていることを説明。それらの要件を実現するシステムとして「Paxata」を紹介した。Paxataではコーディングなしでデータ加工処理を進めることができ、加工結果を即座に確認しつつ処理を進めることが可能なことをデモで紹介。

最後に、今後企業に求められるのはPaxataを利用することで企業内外のあらゆるデータ共有化することができる「データ・シェアード・サービス」であるとまとめた。

(講師: 情報基盤事業部 課長 山口 晃司 / 福田 桃子)


◎関連製品:Paxata


クラウド時代における次世代のクライアント仮想化とは?

クライアント仮想化 エバンジェリスト 斎藤 正雄

Citrix MetaFrameの時代からクライアント仮想化ソリューション市場に長年携わってきた講師が、このソリューションのエバンジェリストとしての立場から、まずクラウド時代の到来と言われる現在とクラウド新時代における、企業ICT責任部門の目指す方向性についての考えを語った。

次に、このような時代の中でのクライアント仮想化ソリューションの存在意義を「企業ICTクラウド化の最重要キーファクターの一つ」と位置づけ、クラウド新時代にクライアント仮想化製品が要求される製品の方向性や機能の定義を行った。

また、アシストが日本の総代理店を務めるクライアント仮想化製品「Ericom Connect」の製品戦略を紹介し、さらにアシストが求めるEricom社の方向性について語り、セッションを締めくくった。

(講師: クライアント仮想化 エバンジェリスト 斎藤 正雄)


◎関連製品Ericom Connect


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