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アシストテクニカルフォーラム2017 「Database」セッション

アシストテクニカルフォーラム2017 「Database」セッション

2017年11月29日、「アシストテクニカルフォーラム2017」を開催しました。現場で磨かれてきたビジネスチャンスを生み出す情報システム構築・運用のエッセンスを、7つのテーマの技術セッションでお届けしました。

本ページでは、「Database」セッションでの発表内容をご紹介します。

続・徹底比較!Oracle Cloud

IaaSを中心にOracle Cloudと他社クラウドとの比較結果を発表した。

Oracle CloudのIaaSは2015年に登場し、現在はStandard RegionとEnhanced Regionの2種類でサービスが提供されている。他社クラウドと比べて明確に優れているのは、コストと性能のバランスだ。Enhanced Regionでは仮想マシンが1コア8円/時間、ストレージが1GB 5円/月で利用できる。オンプレミスからの移行シミュレーションでは他社クラウドより最大40%コストを抑えられ、かつストレージのI/O性能で大きく上回った。

この特長はデータベースなどのエンタープライズ向けシステムで恩恵を受けやすい。さらに、Oracle CloudのPaaSではOracle Databaseに特化した複数のサービスが提供されており、小規模から大規模データベースまで全てカバーできる。既にライセンスを保有している場合はIaaSまたはPaaSに持ち込んで利用でき、同一ライセンスで他クラウドより最大2倍のCPUリソースを利用できる。Oracle Cloudの進化は加速しており、Oracle Databaseユーザーにとって現実的な選択肢になりつつある。

(講師:データベース技術本部 課長 関 俊洋)

データベース技術本部 課長 関 俊洋


◎関連製品Oracle Cloud


オンプレミスの到達点!世界最速データベース「Exadata」の実力

Oracle Exadata Database Machine(Exadata)は、Oracle Databaseの価値を最大化する様々な独自ソフトウェア機能を備え、データウェアハウス、OLTP問わずあらゆるアプリケーションにとって最適な環境を提供する最高性能プラットフォーム。

講演では、高性能を実現する主要機能として「Smart Scan」をはじめ五つの機能が紹介された。Exadataは固有のI/Oアルゴリズムによってストレージサーバでデータを絞り込むことでデータベースサーバの処理負荷を抑制し、大規模データ検索で高い性能を発揮するのが特長だ。

また、ストレージサーバでI/Oリソースの制御が柔軟にできるため、複数データベースをExadataへ集約することで調達や運用コストの大幅な削減も期待できる。データベース基盤としてクラウド活用を考える場合、クラウド化しやすいデザインを検討しつつ散在するデータベースをExadataへ一旦集約することがスムーズなクラウド移行への第一歩につながる。

(講師: データベース技術本部 DBエバンジェリスト 高瀬 洋子)

データベース技術本部 DBエバンジェリスト 高瀬 洋子


◎関連製品Oracle Exadata Database Machine


Oracle Multitenantのすすめ

Oracle Multitenantは土台となるDB(CDB)の中に仮想的なDB(PDB)を作成することで、高い集約率と俊敏性を実現する。本機能に12cR2から実装された「PDBホットクローン」はトランザクションを止めることなくPDBを別の筐体に複製できる。さらに「PDBリフレッシュ」を使えば本番機との差分データを同期可能だ。この二つの機能が簡単に実行できることをデモで紹介し、開発・テスト機用のデータベースを作成する際に有効と解説した。

また、12cR2から可能になったPDBごとのメモリ制御は、集約性と個々のPDBの重要性をふまえて最低値の設定を検討する必要がある。Multitenant構成をデザインする方針としては、障害時の影響範囲や管理者などによってCDBの分割を検討し、スキーマ間のオブジェクト参照性能によってPDB内のスキーマ分割を検討することになるだろう。

最後に、「集約」や「開発利用」などMultitenantのユースケースを解説した。

(講師:データベース技術本部 部長 岸和田 隆)

データベース技術本部 部長 岸和田 隆


◎関連製品Oracle Multitenant


マルチクラウドでDBaaSを実現するEDB Arkとは!?

EnterpriseDB社のEDB Arkは、AWS、Azure、Open Stack上で高可用性クラスタを簡単に作成でき、バックアップ運用の完全自動化、オートスケールなどのクラウド機能を統合したDBaaS構成管理ツールである。

ITを駆使して新しいビジネスを生み出す「デジタル・イニシアティブ」が重要視され、それをタイムリーに実行することが求められる中、現行のデータベース製品では稼働環境の制限や詳細な事前設計の必要性がユーザー利便性を損なっているという問題を指摘。その問題を解決し、クラウド時代に適したデータベースは、マルチプラットフォームに対応したEDB Arkであるとした。さらに同社のEDB PostgresとEDB Arkを組み合わせた活用方法を紹介、「システムに最適なプラットフォームを渡り歩く」という新たな視点を提案し、セッションを締めくくった。

(講師: データベース技術本部 喜田 紘介)

データベース技術本部 喜田 紘介


◎関連製品EDB Postgres


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