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社会に浸透するAIロボットの現状と未来
~ロボットはなぜお茶を持ってきてくれないのか~

アシストテクニカルフォーラム2019 in 名古屋 特別講演

中京大学 工学部 学部長 教授・博士(工学)   橋本 学 氏

アシストテクニカルフォーラム2019 in 名古屋 特別講演

日本の産業界を支える技術分野、知的センシング研究の第一人者である橋本氏より、AI・ロボティクス分野の潮流、来たるべき人間・ロボットの共生社会に向けて着実に進化を遂げているAIロボット研究の最前線についてご講演いただいた。

冒頭は、AIブームの変遷、ロボティクス分野におけるGAFAと日本型知能化のアプローチの違い、AI・機械学習・Deep Learningの基本概念などを分かりやすい語り口にてご説明。そののち、AI搭載ロボットの現状及び最先端の研究動向について豊富な事例を交えてご教示いただいた。

世界3位に入賞されたAmazon Robotics Challengeでの中京大学の同氏研究室のご活躍、World Robot Summit2018でのコンビニロボットのご紹介、CEATEC2018でお披露目されたお茶会ロボットなど、具体的な研究成果・実績を惜しげなくお話しいただき、ご聴講者の方々に大いにご満足いただく場となった。

現在AIとロボットの融合はかつてないレベルに達しており、特に生産、物流、家庭の3分野での活躍に大きな期待が掛かっていること、AIが得意なパターン処理を超える臨機応変な対応が求められるため「お茶を持ってきてくれる」人間のようなロボットの実現にはまだ多くの課題が存在するとの見解もご提示。

自ら学び爆発的な進化が予想される「好奇心」を持つロボットの研究が始まっていること、現状のAIの弱みである抽象化・高次の解釈の困難性、学習用データの質と量の確保、説明責任に対する議論不足などを指摘しつつ、AI・ロボットの実用化・ビジネス展開に対する近未来の展望にて、講演を締めくくられた。


  • 当記事は講演の内容をアシストの視点でまとめたものであり、講演者である橋本 学氏には文責はございません。



プロフィール: 中京大学 工学部 学部長 教授・博士(工学)  橋本 学 氏

1987年大阪大学大学院工学研究科 博士前期課程修了。同年三菱電機株式会社入社。生産技術研究所、先端技術総合研究所にて、ロボットビジョン、パターン認識、ヒューマン認識技術などの研究開発、および開発本部にて同社のR&D戦略・中長期研究企画に従事。
2008年より中京大学情報理工学部機械情報工学科教授、同大学工学部機械システム工学科教授を経て、2017年より現職にご就任。
世界をリードする最先端の研究とともに、未来の産業界を牽引するイノベーティブな学生・技術者の育成に貢献されている。



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