STORY
ストーリー

アシストAIテラス創業物語
─ 灯りを掲げ、テラスを築くまで ─

2025年6月。アシスト大塚社長から声をかけていただき、「アシストAIテラスの社長になる」という話が動き出しました。そこから今日までの時間は、いわゆる「会社設立準備」という言葉では収まりきらない生々しい試行錯誤の連続でした。

断片的な会議メモ、スライド、面談記録、運営設計、そして日々のチャット。それらは単体ではただの情報です。けれど、線で結べばひとつの物語になる。私たちはその「つながり」を、意図してつくってきました。

この文章は、オウンドメディアのトップに掲げることを前提に、私たちが「どんな会社を、なぜ、どうやって立ち上げようとしてきたのか?」を、ひとつのストーリーとして編み直したものです。


チーム写真
01

はじまりは「任命」ではなく、「一通の問い」だった

アシストAIテラス 代表取締役 松山晋ノ助

2025年6月。私、松山晋ノ助の前に置かれたのは、「辞令」という名の通知ではなく、ひとつの鋭い「問い」でした。

「AIを商材として売る組織を作るのか。それとも、AIを武器に、ビジネスの結末(成果)を変える組織を作るのか。」

当時、世の中は生成AIの喧騒に包まれていました。しかし、大企業の現場に目を向ければPoC(概念実証)という名の足踏みが続き、本質的な業務変革まで踏み込んだ例はごく稀でした。

私たちは、前者のような『導入の成功』を目指すのではなく、後者のように、クライアントと共に泥をかぶり、最後の『成果』を勝ち取るまで寄り添い続ける組織でありたい。そう考えたのです。

02

登記より先に、「北極星」を定める

そして新会社の準備が始まりましたが、組織図を引くよりも、採用よりも先に私が机に向かってやっていたことは、言葉を磨くこと。

まだ何も形になっていない。だからこそ最初に形にすべきことは、「この会社がどこへ向かうのか?」。紙に書いた。消して、書き直して、また何度も消した。

何十回も往復して、最後に残ったのがこの二行でした。

Mission:成果に責任を持つAI活用の伴走者(Outcome Integrator)。

Vision:日本一のAI協働で、顧客に価値を、日本に活力を。

特に、「Outcome Integrator」。

私はこの言葉に、逃げ道を塞ぐ決意を詰め込んだつもりです。私たちが対峙するのは、単なる仕組みの構築ではない。ビジネスにおける真の『成果』だ。起きた現象をただ受け入れるのではなく、自らが生み出した結実に責任を持つ。その覚悟を少々尖った英語に託しました。

言葉は迷ったときに戻るべき「北極星」。判断に迷ったとき、議論が拡散しそうなとき。そして人が増え、仕事が増えても「それは成果につながるものか?」と立ち返らせる。

その二行が固まった瞬間、私は不思議な手応えを感じました。まだ登記もしていない。名刺もない。それでも「アシストAIテラス」という組織は、事実上、そのとき産声を上げたのです。


03

「テラス」という社名に込めたもの 照らす × Terrace

「テラス=共創の場」を象徴するビジュアル

社名の「テラス」には、当初から二つの意味を重ねています。

  • 照らす: 複雑な筋道を解き、進むべき道を「見える化」すること。暗闇の中では、誰もが足踏みをしてしまうからです。
  • Terrace: 組織の「内と外」を分かつ壁を溶かし、同じ問いに向き合う同志が肩書きを脱いで集う場所。

私たちは、順番を間違えたくありませんでした。成果を急いで暗闇を突き進めば、何が真の課題なのかさえ見失います。だからこそ、まず灯りを掲げて筋道を照らす。

その光が届く場所に、誰もが安心して立ち寄れる「テラス」を築きます。
足元が照らされているからこそ、私たちは立ち止まることなく、何度でも「試し、直し、また試す」ことができる。ここは、変化を恐れない人々が安全に混じり合うための、実験場(テストベッド)なのです。


04

会社は「組織」より先に、
「仕組み」で立ち上がる

創業準備の"舞台裏"は、決して華やかなものではありませんでした。でも、ここが一番重要でした。

  • 限界を定める予算と固定費のリアルをとことん突き詰め、挑戦と無謀の境界線を定義する。
  • 責任を定義する契約・取引パターンを精緻に洗い出し、顧客と我々との責任の所在を曖昧なく明確にする。
  • 型を据える毎日どう回すか。運用設計にまで落とし込む。

AIの世界は、技術の進化が速いぶん、誰もが等しく「失敗」の可能性に晒されています。その不確実性を前に、私たちはある結論に達しました。

それは、設計段階より安全を組み込むBuilt-in Governance(安心は織り込み済み)という思想です。

この思想は、チャレンジを縛るためのブレーキではありません。どんな状況でも「曲がれる」「止まれる」という確信があるからこそ、私たちは迷わずアクセルを踏み込めるのです。

私たちがこの創業準備で最も時間を割いたこの部分こそが、AIという本当の意味での未知の領域で「他の誰よりも速く」、そして、「大胆に成果(Outcome)を追及する」ための条件となる。そう自負しています。


05

誰とやるのか──
「出向」という決断と、17名の覚悟

チームメンバー集合写真


そして最大のテーマは、「誰と立ち上げるのか」。仕組みという盤石の土台を築いた私たちが、「次に向き合うべき、そして最も血の通ったテーマ」。それは、「誰と立ち上げるのか」という問いでした。

どんなに優れた設計図も、それを動かす人間の指先に「覚悟」が宿っていなければ、ただの絵に描いた餅に終わってしまいます。「仕組み」に命を吹き込むための、これは「最後にして最大の挑戦」でした。

2026年1月、アシストホールディングス100%出資のもと、16名の精鋭とともにアシストAIテラスは船出しました。

- 設立日:2026年1月13日

- 代表:松山 晋ノ助

- 資本金:6,000万円

- 従業者数:17名(創業時点)

さらに、グループ再編(2026年1月1日付)という大きな変化の中で、私たちは「別会社」として動き出しました。その全体像は、下記の通りです。

アシストグループ

アシストグループ再編後の体制(新設されたアシストAIテラスを含む)

全員が既存の組織から離れ、この不確実な挑戦に身を投じる形態を選んだのは、退路を断つためではありません。グループの伝統を背負いながら、全く新しい文化をゼロから構築するためです。


06

創業合宿
2日で「チームのOS」を入れる
(2026年1月13‒14日)

登記が完了し、全員が出向で揃う。でも、それだけではチームは動きません。

だからこそ、創業直後に創業合宿を実施しました。「社長を知る」「ゴールデンサークル」「エレベーターピッチ」「やること/やらないこと」「MVVワークショップ」──。短い時間に、あえて濃く詰め込んだのは、"あとでズレないため"です。

合宿を通じて徹底的に語り合ったのは、主に技術論ではなく「私たちは何をしないか」という倫理と、「何をもって成功とするか」という定義でした。

チームメンバー集合写真

創業合宿の様子


07

私たちは「AI」を売らない。
売るのは「Outcome(成果)」である

私たちの立ち位置を、一言で言います。

Outcome Integrator(成果に責任を持つAI活用の伴走者)。

AI導入はゴールではありません。意思決定と業務が変わり、現場が回り、数字で説明でき、再現できる状態まで持っていく。

私たちの定義する「成果」とは、AIからの出力(Result)ではなく、AIが導入された結果、現場の判断スピードがどう変わったのか。意思決定の質がどれほど向上したのか。その「成果(Outcome)」こそが、私たちの提供価値です。

AIはあくまで「道具」。しかし、使い手の意志と組み合わさったとき、それは「魔法」に変わる。私たちは、その魔法を再現性のある「仕組み」へと昇華させます。

🔧 Result(結果):
やったことの"直接の成果物・数値"
  • 「研修を3回実施した」
  • 「機能をリリースした」
  • 「100件架電した」
  • 「テストを200本書いた」
📊 Outcome(成果/効果):その結果として
"相手やビジネスに起きた変化(価値)"
  • 「受講者の理解度が上がりミスが減った」
  • 「解約率が下がった」
  • 「商談化率が上がった」
  • 「障害件数が減った」

Result(出力)とOutcome(成果)の違い。アシストAIテラスはOutcomeを主語にする。


08

最初の舞台は「社外」ではなく「社内」

私たちの最初の実験場は、顧客ではなく自分たち自身。「アシストグループという、巨大で複雑な組織を、AIで変革できるか?」この難問に答えを出せない者に、他社の変革を語る資格はないと考えたからです。

これは遠回りに見えて、実は最短距離です。

  • 社内の複雑さは、社外の縮図でもある
  • 社内で"運用の型"ができれば、外でも再現できる
  • 社内での実績は、外向けの信頼になる

グループ内で磨き上げた「運用の型」を、そのままお客様の資産にする。この泥臭いプロセスこそが、私たちが誇る最大の信頼の源泉です。だから、オウンドメディアも単なる広報ではなく、再現性のある知を積み上げる装置として位置付けています。


09

そして今 「創業物語」を社会実装の物語へ

最後に、私たちが掲げる姿勢を、もう一度言葉にしておきます。

「私たちはAIと共に新しい社会の風景を編んでいきます」

ビジネスの現場には、無数の断片が転がっています。

議事録、提案書、障害ログ……。これらはバラバラでは無機質なデータに過ぎませんが、視点を変えれば新しい価値を生むための「情報の糸」でもあります。

私たちはこの複雑さを、単なる効率化で切り捨てたくはありません。バラバラの糸に目的を与え、強くてしなやかな一枚の布に仕上げること。それこそが「共創」の先に描く「編む」という行為の本質です。

「編む」という行為は、バラバラの糸に目的を与え、一枚の布にすること。AIは糸を整えるのが得意であり、人間はどんな模様を描くかを決めるのが得意です。AIに丸投げするのではない。人間が抱え込むのでもない。AIと共に新しい社会の風景を編み込んでいく。

灯りは、もう掲げました。このテラスで、皆様と共に、未来という物語を編み始める日を心待ちにしています。

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