IT部門のビジネス貢献に向けて
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IT部門のビジネス貢献は、久しく語られているテーマでありながらも注目度は依然として高く、多くの企業が試行錯誤していることが推察されます。システムの安定稼働という運用の本質を維持しながら、効率的かつ効果的にビジネス貢献するにはどうすれば良いのでしょうか。
執筆者:若月 恵介
2001年よりエンジニアとして運用管理を中心に業務自動化、サービスマネジメント、クライアントセキュリティなど幅広い案件に従事。現在は、顧客のIT運用課題の解決に向けたソリューション開発や提案活動を行っている。
IT部門に求められる「顧客志向」というマインドセット
顧客志向というキーワードは、おそらく何度も耳にしてきたのではないでしょうか?
作れば売れる時代から「作ったモノを売るのではなく売れるモノを作る」「モノ売りからコト売り」のように経営やマーケティングの概念は変遷しました。
今の時代、顧客は当然のように優れたユーザーエクスペリエンスを期待しており、中途半端な製品やサービスでは選ばれません。
ITがビジネスに与える影響を考えると、IT提供側(つまりIT部門)も、この顧客志向をマインドセットに取り込むことで、ITとビジネスが一層密着し、IT部門のビジネス貢献が加速するのではないでしょうか
ビジネス貢献に向けて――顧客へ提供できる価値とは
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重要なことは、全てのプロセスが有機的に連携しあうこと
顧客志向を前提としてITサービスマネジメントを見直すと、新たな発見や実施すべきITサービスマネジメントの施策が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
当然、企業によって見直すべき施策や優先度は異なりますが、どの企業でも共通して重要なポイントがあります。それは「IT運用における全てのプロセスが有機的に連携し合い、効果を発揮できる」状態を作ることです。
そして、各プロセスが有機的に連携し合うために必要なのが、「運用の各プロセス」や「IT部門と顧客」をつなぐためのハブ、つまりITサービスマネジメントツールです。
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ITサービスマネジメントツールがハブになり、IT運用が繋がる
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例えば、システム障害の一報を受けた際、障害の影響範囲を即座に把握し、暫定対処策をスピーディに実行する必要があります。 |
ツールの選択肢が広がる一方で顕在化した課題も
ITサービスマネジメントツールは、10年以上前にITIL準拠を謳い様々なベンダーから市場に投入されましたが、当時は高価格且つエンタープライズ向けで重厚なツールが多く、導入したのは一部の企業に限られました。現在はツールの提供形態もオンプレミスやSaaSと選択肢が増え、コスト面も柔軟になり、導入を進める企業が増えています。
しかし、選択肢が広がることで顕在化してきた課題もあります。例えば以下のようなものです。
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ナレッジなどの情報を蓄積すればするほど、高い効果を発揮できるITサービスマネジメントツール。しかし、使いづらい、難しい、機能が十分でない(拡張すると高額になる)などの理由で、導入の効果を発揮できていないケースが非常に多いのです。
ハブとして“十分に機能する”ために必要な3つのこと
では、これらの課題を解決し、ITサービスマネジメントの中核となるツールとはどのようなものなのでしょうか。筆者が長年、ITサービスマネジメントに携わり見てきたお客様の状況や課題から、ハブとしてITサービスマネジメントツールが“十分に機能する”ために必要な3つの要素をご紹介します。
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簡単に導入でき、簡単に使えること | 導入やカスタマイズ、設定が簡単であること。そして何よりも利用者(IT運用担当・ユーザー双方)がストレスなく日々の業務の一環として利用できるインターフェイスであること。 |
ハブとして必要な機能が全て揃っていること | あらゆるプロセスが絡み合う運用現場において、インシデント管理、問題管理、変更管理など必要不可欠な機能を標準機能として網羅していること。そして、各プロセスの状況を横断的に分析、レポーティングできること。さらに、各種APIを利用し様々なシステムと容易に接続できること。 |
使いたくなるシステムであること | IT部門、利用者の細かいストレスを徹底的に排除し、双方が使いたくなるシステムであること。例えば、インシデントやユーザー問い合わせ内容を自発的にツールが解釈し、解決候補を提案したり、リアルタイムコミュニケーション機能など旬のテクノロジーを実用レベルで実装していること。 |
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以上、ビジネス貢献するITサービスマネジメントをテーマに、IT部門に必要とされるマインドセットやハブとしてのITサービスマネジメントについてのご紹介でした。本ページの内容に加え、提供できる価値の具体例やハブとして重要な3つの要素を持つITサービスマネジメントツールについてまとめたホワイトペーパーを公開しています。
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