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情報検索システムの構築において、WebFOCUS+List Creatorのタッグにより開発工数を大幅に削減

日本精工株式会社

導入製品/サービス…
WebFOCUS  

WebFOCUS+List Creatorのタッグにより開発工数を大幅に削減

ベアリング製造分野で国内第1位、世界でも有数の地位を占める日本精工株式会社。同社では1990年代の後半から基幹業務システムのオープン化を推進。その中の情報検索の仕組みにはさまざまな方法が使われ始めていたため、各担当者がスキルの共有に困難を感じるとともに、近い将来複数のツールが導入・活用される恐れが生じていました。それは同時に将来のスキル分散と運用コスト増という危険もはらんでいました。

2003年、これを解決するために全社で標準利用できる情報検索システムの構築を決定。選ばれたのは開発スキルの習得が容易で効率よく開発が行えるWebFOCUSでした。また、ユーザ数の増加によるコスト増も回避でき、グローバルに利用可能な点も大きく評価されました。

情報検索システムが一元化されたことにより、システム開発に必要なスキルの分散と運用コスト増を回避することができました。

導入から7年、同社では帳票作成ツールであるList CreatorとWebFOCUSを連携した仕組みの構築や、EUC環境での利用展開など、現在も積極的な利用拡張に取り組んでいます。

導入のポイント

導入の背景

日本精工株式会社(以下、NSK)は、ベアリング分野で国内第一位、世界でも有数の地位を占める製造事業者です。また、同社ならではの精密加工技術を、自動車部品、電子応用製品などにも展開しています。

1990年代後半から、NSKでは基幹業務システムのオープン化が徐々にスタート。その際、各業務システムごとに情報検索の仕組みが構築されつつありました。

複数の情報検索システム環境の乱立、同社のITエンジニアの間でスキルやノウハウの分散、運用コストの負担を危惧した同社は、スキルの統一とコスト削減をめざして、全社で標準利用できる情報活用基盤の構築を決断しました。

導入の理由

情報検索システムは、さまざまなユーザの利用ニーズを満たすため、それらを適切に実現する機能が求められました。
また世界各国に拠点を持つ同社にとって、このシステムがグローバル環境でも利用でき、かつ各地域のIT部門が現地でサポートを受けることができるよう、世界中で利用実績がある製品ということも重要な要件でした。

ここで選ばれたのが、グローバルでの導入実績が多数あり、プロセッサライセンス体系でユーザ数拡大による影響を受けないWebFOCUSでした。また、元々メインフレーム環境でWebFOCUSの前身FOCUSを利用しており、そのスキルを生かせたことも選定を大きく後押ししました。

導入の成果

WebFOCUS導入により、情報検索システムが統合され、将来発生するかもしれないコスト増を回避することができました。 また、システム統合により、開発担当者のスキル統一が実現。これでさらなる開発生産性向上が実現しました。

さらに、List Creatorの採用および、WebFOCUSとList Creatorの連携利用により、以前と比較して開発工数を大幅に削減することができました。

同社はこうした効果を評価し、WebFOCUSとList Creatorを情報検索/活用環境のグローバル標準に決定。現在、東アジアを皮切りに世界各地へ水平展開を進めています。

[WebFOCUS+List Creator開発メンバーのみなさま]

ベアリングや自動車部品製造で、世界有数の市場シェアを誇るメーカー

日本精工株式会社(以下、NSK)は1916年に創立、国産初のボールベアリングを世に送り出した製造事業者です。以来タイプの異なる数々のベアリングを開発、世界に幅広く供給。現在では、ベアリングの分野で国内第一位、世界でも有数の地位を占めています。また、ベアリングの生産で培ってきた精密加工技術を利用し、早くから自動車部品、精機製品、電子応用製品の分野に進出するなど積極的に多角化も進めています。 NSKは、“MOTION & CONTROL”を通じ、円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって国を超えた人と人の結びつきを強めています。

基幹業務システムのオープン化が生んだ、情報検索システムの乱立

1990年代後半、NSKでは基幹業務システムをメインフレームからオープンシステム環境へ移行を徐々にスタートさせました。そのため各業務システムごとにそれぞれ情報検索の仕組みを構築していました。このままでは、複数の情報検索ツールが導入され、スキルが分散したりライセンス費用、保守費用の増加という危険がありました。

2003年、こうした状況を憂慮したIT業務本部では、開発の効率化とともにスキルの分散とコスト増加を回避するために、NSKグループで標準利用できる情報検索システムの構築を行うことになりました。

さまざまな情報検索を可能にし、グローバルで利用可能なWebFOCUSを選択

この情報検索システムは、次のステップとして同グループ内のさまざまなユーザが自ら情報検索をするEUC展開も予定していました。ですから、一般の利用者向けにIT部門が簡単にレポートを作成して提供できることも重要なら、専門分析を行うユーザが、売り上げのシミュレーションなどを独自の視点で自由検索が可能であることも不可欠でした。

またこのシステムは、NSKグループがビジネスを展開する世界各国で利用したいという意向があり、各地域のIT部門が現地でサポートを受けられるようグローバルで実績のある製品であること、ユーザ拡大が容易であることなども必須の要件でした。

ここで選ばれたのが、アシストの提供するWebFOCUSです。日本精工株式会社 IT業務本部 IT企画グループ グループマネジャー 藤井伸浩氏は、選定の理由を次のように述懐します。

藤井氏 「WebFOCUSは、私たちがめざした仕組みを構築できるだけの機能を備えており、ユーザにとって使いやすいものになると思いました。また、世界中に工場や販売拠点を持ちグローバルな利用を想定していたわれわれにとって、世界各国での実績の多さも安心につながりました。さらに、プロセッサライセンス体系で、対象ユーザの拡大が容易だったことも大きかったですね。」

NSKグループの情報システム担当企業であるNSKネットアンドシステムでは、この新システム製品選定の際に厳密な比較検討を行いました。NSKネットアンドシステム株式会社 インフラ強化推進室 ETAプロジェクトチーム ITスペシャリスト 宮地郁雄氏は、次のように語ります。

宮地氏 「WebFOCUSは、候補の中で最も“融通の利く”製品でした。ユーザは情報検索の方法についてきめこまかい要望を持っているのですが、それを適切かつ簡単に実現できるのはこれだけでした。他のツールでは、やたら工数がかかったり、機能制限にしばられてユーザの望むロジックを組み込めない恐れがありました。」

将来的なEUC展開を実現するために、アシストがWebFOCUSの自由検索オプション(導入当時:マネージドレポート)を含めた提案を行ったことも、ユーザスキルにあわせた情報検索環境を予定している同社にとって大きな後押しとなりました。

20年来のFOCUSスキルも活用しつつ、さまざまなレポートをスピーディーに開発

同社でWebFOCUSの展開が始まったのは2001年。現在、最も利用されているのは、RASと呼ばれる販売管理システムの再構築プロジェクトです。このRASは、NSKがグローバルベースで進めている非常に大きなプロジェクトです。 このシステムで利用される在庫照会や納期回答のための情報検索システム構築で、WebFOCUSが活躍しています。メインフレーム時代からのFOCUSエンジニアで、開発担当者であるNSKネットアンドシステム株式会社 RAS推進室鈴木政江氏は、次のように語ります。

鈴木氏 「さまざまなレベルのレポートを1日2~3本のペースで作成しています。WebFOCUSの便利なところは、データが簡単に取り出せるところですね。私はFOCUS時代から開発を担当しているので、これまで培ったスキルを生かしながら生産性高く開発を進めることができます。」

List Creatorとの連携で高度な帳票作成と開発工数削減を実現

RASプロジェクトでは、その過程で帳票システムの再選択が必要になりました。従来使っていたシステムがグローバル展開に適していないため、リプレースすることになったのです。そこで新たに採用されたのが、富士通株式会社が提供する帳票作成ツール List Creatorでした。NSKネットアンドシステム株式会社 RAS推進室 サブマネージャー 尾形毅氏は、選択の理由をこう語ります。

尾形氏 「List Creatorを選んだ理由は大きく3つありました。一つ目はユニコード対応。これは、当時新しい販売管理システムを中国で先行導入することが決定していて、中国語の表示が必須だったからです。2つ目は、印刷処理能力が高かったこと。これについては、1分間に何枚の帳票が印刷できるかを他の製品と比較テストも行いました。3つ目は、帳票開発の容易さでした。このリプレースにより、従来のツールやJavaなどで開発をした場合と比較して1/10も工数を削減することができました。」

この選択が、のちにWebFOCUSと大きな連携効果を生むことになりました。2007年のアシストセミナーで、両製品を組み合わることで効果を上げている事例を聞き、同社内での連携利用を決定。List Creatorの高品質なレポート作成能力と、WebFOCUSのデータの抜き出しの容易さという両製品のメリットを最大限に生かした結果、製品の単独利用と比較して工数が大幅にに削減されたといいます。

現在、NSKグループでは、販売管理システムのほか、生産管理、経理、人事など基幹業務システムのほとんどでWebFOCUSおよびList Creatorを利用しており、そのユーザ数は400人に上ります。

同社ではWebFOCUS導入により、エンジニアのスキルが統一でき、全体最適が図れただけでなく、高い開発生産性で情報検索機能が構築できる体制が整いました。もちろん、運用コストの削減も実現しました。NSKでのグローバルな情報検索システムはすでにWebFOCUSが標準となっています。

導入から7年、現在も積極的な利用拡張に取り組む同社では、Excelからダイレクトにレポートを作成できるExcelアドインツール 「WebFOCUS クイックデータ」を使ったレポートの展開も始まっています。藤井氏は、「クイックデータを使えば、既存のロジックを組みこんで自動的に作りたいレポートの体裁が整えられます。今後はこの仕組みを広く展開して、ユーザの利便性を上げていきたい」と今後の抱負を語りました。

(2010年1月掲載)

お客様情報

※会社概要は取材時の内容に基づくものです。

会社名 日本精工株式会社
本社 〒141-8560 東京都品川区大崎1-6-3 日精ビル
従業員数 24,050人(2009年3月31日現在)
URL https://www.nsk.com/jp/

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