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2016年11月22日(火) お知らせ

<記者発表会 開催報告>データ活用をさらに加速するデータ・プレパレーション・プラットフォーム「Paxata」の日本語版の提供開始を発表



去る10月25日、アシストは日本国内で総販売代理店を務めるデータ・プレパレーション・プラットフォーム「Paxata(パクサタ)」(開発元:米Paxata, Inc.)の日本語版提供開始を発表しました。

以下に、同日に行った「Paxata」記者発表会の模様をご紹介します。

集合写真

(左から)Paxata社 Head of Global Field Operations and CRO Shankar Ganapathy様
     Paxata社 Founder and CEO Prakash Nanduri様
     アシスト 代表取締役社長 大塚 辰男
     アシスト 情報基盤事業部 製品統括部2部 部長 花井 正樹

Paxata、取扱いの背景


始めに、アシストがPaxataの取扱いを開始するに至った背景を、弊社 代表取締役社長の大塚よりご説明しました。

アシスト 代表取締役社長 大塚 辰男

アシスト 代表取締役社長 大塚 辰男

「アシストのお客様企業は国内に6,700社存在し、その内BIツールを提供しているのは2,200社程と全体の約3割となります。2~3年前より、『ビッグデータ』や『分析』というキーワードが脚光を浴びるようになってきていますが、反面多くのお客様がデータ量の増加や処理について課題を抱えています。その他にも、データはあってもビジネスに活かすことが難しい、分析のノウハウを持った社員の育成や採用が困難といったお話も耳にします。効率化や生産性という点に関してさらに詳しくお話をお伺いすると、分析に入る前準備のデータ加工に8割の工数がかかり本来の分析業務には2割しか費やすことができない、また、データ・サイエンティストと呼ばれるようなデータ活用のエキスパートしか分析業務を行えない現状があるそうです。そこで、データの前処理の段階で活躍するツールがないか、また幅広い層の人が活用できるツールがないかと探し始め、出会ったのがPaxataでした。お客様起点で新たに始まったビジネスと言っても過言ではありません。お客様のデータ活用、そして企業の発展に貢献できるようPaxata社とともにさらに強力に支援して参ります」

Paxata社のビジョンと業界動向


次に、Paxata社のFounder and CEO Prakash Nanduri氏より、Paxata社のビジョンならびに業界動向についてご紹介いただきました。

Paxata社 Founder and CEO Prakash Nanduri様
Paxata社 Founder and CEO
Prakash Nanduri様

「Paxata社は2012年に創業し、『思考と同じスピードで情報をビジネスユーザの方々にお届けする』というビジョンを掲げ、ビジネスユーザの方々が瞬時に生データを情報へ変換することができるソリューションを提供しています。

Paxata社は、ビジネスユーザを対象としたエンタープライズ向けのセルフサービス・データ・プレパレーション・ソフトウェアを取り扱っています。世界の状況を見ると、産業化の流れがひと段落し、現在は情報の時代と言われています。その中で日本に焦点を当てると、日本は経済大国でもあり、情報管理という面で様々なイノベーションを革新してきた国です。その反面、高齢化という課題にも直面しており、従来型の製造業が中心という産業構造ではなく、情報を駆使して事業を展開するような事業形態の必要性も増してきているのではないでしょうか。現在、様々な分散された環境の中でデータが生み出され、そのデータの活用が求められる時代となっています。このような流れは1つの業種にとどまらず、金融やサービス、製造など様々な業種でトレンドとなっています。情報を中心としたビジネスの運用が必要とされる中で、Paxata社が提供するデータ・プレパレーションのテクノロジーが日本でも非常に有効ではないか、と考えました。そこで、日本という市場で45年の歴史を持ち、情報管理のシステムやソリューションを提供してきたアシストとパートナーを締結することとなりました。

インターネットの普及により、私達の生活は大きく変化しました。情報が入手しにくかった時代から、思考のスピードで情報を取得できる時代となり、1個人が様々な情報に触れることができるようになりました。しかし、企業はどうでしょうか。データはビジネスの世界で溢れ、企業が活用できているのは保持しているデータのわずか2%というのが現状です。一種の暗黒時代とも言えるでしょう。

「データ=情報」ではありません。WebやIoTなどを通じて生み出された状態のデータを「生データ」と呼び、その生データを処理し分析エンジンで利用可能な状態にすることで初めて「情報」に生まれ変わります。実は、この生データを情報に変換する処理において、非常に多くの工数が必要で、対応できる人も限られていることが、大きな課題となっています。そこで私達が考えたのが、データを情報に変換する処理を、ビジネスユーザもできるようなレベルで提供しよう、ということです。そこで、どのようなフォーマットのデータでも取り込みが可能で、編集/加工が自由にでき、どの分析エンジンでも取り込めるようにデータを発行する「Paxata」というソリューションを作り上げました。また、Paxata内でデータを共有し、利用状況の確認/統制ができる点も重要な要素です。Paxataをもって、我々はエンタープライズメント・インフォメーション・マネジメントシステムの市場を刷新していこうと考えています」

「Paxata」導入事例


次に、Head of Global Field Operations and CRO Shankar Ganapathy様より、お客様事例についてご紹介いただきました。

Paxata社 Head of Global Field Operations and CRO Shankar Ganapathy様
Paxata社 Head of Global Field Operations and CRO Shankar Ganapathy様

「まず一社目として紹介するのが、金融機関で最大手のシティバンクです。今回Paxata社では、規制当局から求められるストレステストのデータ準備業務を支援しました。ストレステストは、金融市場で不測の事態が生じた場合に備え、資産運用における損失の程度や損失の回避策をあらかじめシミュレーションしておくリスク管理手法のことです。銀行にとっては、数多く扱う金融商品の質を担保することが非常に重要です。Paxataを活用することで、ビジネス・アナリストの方が生データをまとめ上げ、質の高い情報へと変換できるよう支援しました。今回の支援によって、シティバンクでは、トラブルによる追徴金をなくし、質の高いデータを把握できるようになったことで、新たに何十億ドル単位での資本につなげることができました。

もう一社ご紹介するのが、デルモンテの事例です。デルモンテは100ヵ国以上で事業を展開し、様々な食品をサプライチェーンを介して提供しています。彼らはプロモーションを実行する際の効果測定や、過剰在庫や在庫切れの把握を課題としていました。従来のやり方は、IT部門がデータを集めて処理を行っていましたが、今回Paxataを活用することで、マーケティング担当者がデータを情報に変換し、即座に次のアクションにつなげることができるようになりました。これにより、プロモーションの反応率も10%改善、かつ在庫切れも削減することができました。結果的に工数としても、160時間の削減を実現しています」

「Paxata」製品紹介


アシストの花井からは、デモを交えてPaxataの製品紹介を行いました。

アシスト 情報基盤事業部 製品統括部2部 部長 花井 正樹
アシスト 情報基盤事業部 製品統括部2部 部長 花井 正樹

「2~3年前にIoTが現れ、データ量の増加だけでなく、非構造、半構造といった、構造化データでは管理しきれない多様化するデータフォーマットを統合して分析したいという要望や散発的、定期的に発生するデータや一度に大量に発生するデータをどうマネジメントしていくのか等、データの扱いも非常に多様化してきました。一方でフロントエンドに目を向けると、企業ではBIもセルフサービス化し、ビジネスユーザ自身が企業にあるデータマートやDWH、あるいはクラウドからデータを取り出して利活用するようになってきました。データ・サイエンティストが社内のデータを活用し予測分析を行うという流れもここ数年活発化しており、最近ではオープンデータや第三者データの活用も注目されています。さらには、AIや機械学習の進展によって、これらを本格的にビジネスに取り入れていこうという気運も高まっています。このように、ビジネスユーザを取り巻く分析環境は広がりを見せていますが、分析の前工程であるデータ準備はその現状に追いついていません。

このような状況下で、既存の仕組みだけで本当にデータドリブン経営が実現できるのか、という点をアシストから皆様に問題提起したいと思います。これを解決するのが、企業内外にあるデータをビジネスユーザ自らが消費可能な情報に加工/編集できるようにしようというデータ・プレパレーションという概念です。

Paxataの強みは大きく3点となります。

1. データの作成工程において、ETLではデータの流れをハンドリングするワークフローがGUI化されていますが、IT部門の方にとっては非常に有用でもビジネスユーザにとっては扱いにくいものとなっています。Paxataでは、スプレッドシート型で実データを見ながらノンコーディングでデータを加工することが可能です。

2. Sparkベースのエンジンを搭載しているため、全てのデータを高速で処理することが可能です。データの一部をサンプリングして加工していく手法もありますが、その場合はデータが限定されるため、最終工程で手戻りが発生することがあります。そのため、Paxataではフルデータセットにこだわり、必要なデータを対話的に加工できるようにしています。

3. スタンドアロンのデータ・プレパレーション・ツールでは誰がどのようにデータを取り扱っているか管理しきれず無秩序な状態を生み出す可能性があります。Paxataは、プラットフォームとして提供されるため、すべてのユーザの活動を管理/監査することができ、IT部門とユーザ部門それぞれが安心して活用できるガバナンスをきかせたプラットフォームとして機能します。

Paxataを活用することで、データレイクやIoT、オープンデータ等の様々なデータを連携させ、また社内のシステムデータも取り込んでいくことで、予測分析やセルフサービスBI、エンタープライズBI等のすべてのアナリティクスでデータを最大限利活用いただける状況を提供します。データ爆発時代の新しいデータ・シェアード・サービスと呼べるのではないでしょうか。」


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