BI(ビジネスインテリジェンス)トレンドの動向
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また、BIツールは製品の種類が多すぎるため、機能だけを見て比較してしまうと大きな差異が見つけられず、もう少し分類して自社に合ったものを選びたいという方もいらっしゃると思います。
エンタープライズ向けのBIツールの選定では、経営の事業課題や導入の目的、利用される業務シーンや利用者となるユーザー様のリテラシーなど、様々な視点を組み合わせていくことで自社にとって最適なBIを選ぶことが重要になります。
本記事では、BIトレンドについて、アシストのBIマイスターがわかりやすく解説していきます。
目次
BIトレンドの動向
ビジネス・インテリジェンス市場は
ビジネス・インテリジェンス市場を含むデータ活用のトレンドは、ここ数年で大きく変化しています。
SNSの浸透、スマートフォンやIoTなどデバイスの多様化、APIやAIの拡大といったテクノロジーの進化に伴い、人の行動・モノ・状況に関する情報、音声や画像なども扱うことができるようになり、データ活用の可能性に期待が高まっていきました。
上述のような変化に応じて、データ活用を支援するBIツールも「ビジネスユーザー側で多様化したデータを自由に取り扱い、ビジネスに対する新しい洞察(インサイト)を得られるか」という方向で進化をしています。
具体的には「セルフサービス」や「ビジュアライゼーション」、「ディスカバリ」、「拡張アナリティクス」といったキーワードに該当する機能性の充実です。
これらBIツールの進化に加え、ビジネスユーザー自身でデータ活用を実践できる支援環境を整えるため以下のようなテクノロジーも登場しています。
データカタログ
企業が保有するデータの管理台帳として機能するテクノロジー
データプレパレーション
ビジネスユーザーでデータの加工や変換を行い、セルフサービスに分析用途のデータの準備を可能にするテクノロジー
機械学習やAIを実装するプラットフォーム
これまでは一部の専門家のものだった機械学習やAIもGUIで実装できるようなプラットフォーム
BIツールの2つの指向
市場には様々なBIツールが存在していますが、現在のBIツールは、データの収集・統合、可視化、分析といったBIにおけるプロセスをどのようなビジネスパーソンがどのような目的で実施するのかという観点で、大きく2種類の指向に分けられます。
セルフサービス指向
役割や担当業務を持ったビジネスパーソン自身が様々なソースからデータを収集・分析を行い、そこから洞察を得ることを目指したBIツールです。個々人の専門性に応じた自由度の高いデータ活用を行う場合に効果的です。
具体的には、以下のようにビジネス課題の特定やその解決へのアプローチの検討から意思決定するまでをデータ活用を通じて支援する行動様式にフィットします。
1. データ分析により解決したいビジネス課題を設定
2. その分析に必要なデータを選定
3. 実際にそれらデータの収集と加工
4. ビジネス課題への考察と解決への洞察を裏付けるためのデータを分析
5. ビジュアライズ含め得られた考察や洞察をアウトプット
エンタープライズサービス指向
全社基盤として社内外を含む数千名といった大人数が利用者となり、日々の業務に関わるデータを公開・検索・参照するBIツールです。事業活動を通して確認すべき指標や、計数を広く等しく提供するような定型的なデータ活用を行う場合に効果的です。
具体的には、日々の企業経営や業務オペレーションの推進に伴って定型的にデータを確認していく行動様式にフィットします。
1. 事業運営上の計数管理や各業務プロセスで必要となるデータ参照要件に応じて必要となるデータを選定
2. データの見方を表現するダッシュボードやレポートの様式を決定
3. そのダッシュボードやレポートを適時のタイミングでアウトプットする仕組みを提供
4. この仕組みを通じて計数管理や業務プロセスに伴うデータ参照を利用者が行い、業務判断や意思決定を実施
セルフサービス指向 | エンタープライズサービス指向 | |
---|---|---|
データ活用の目的 | 分析/仮説・検証 | 可視化/ダッシュボード |
データ活用の性向 | スピード/柔軟性 | 正確性/一貫性 |
データ活用のサイクル | 課題に紐付いて有期的に利用 (PDCAにおけるPやA) | 業務プロセスに紐付いて常態的に利用 (PDCAにおけるDやC) |
データ活用の主導部門 | ビジネス部門 | IT・システム部門 |
利用規模 | 部門レベル | 全社レベル |
データ活用の自由度 | 高 | 低~中 |
必要なリテラシー | 必要 (データ準備から分析まで) | 不要 (ほとんどなし) |
展開方法 | ツール配布 | アプリケーション配布 |
それぞれの指向におけるこれらの特徴は絶対というものではありません。しかし、指向という言葉通り、それぞれには適するデータ活用の目的や展開の方向性があります。
BIツールはセルフサービス型が主流か?
最近、我々が様々なお客様からお話しをお伺いする中で、上述のようなトレンドを踏まえてビジネスユーザー主体でデータを使いこなすことを期待し、BIツールを含めたデータ活用基盤を検討される傾向が強いと感じます。
DXを背景としたトレンドによりこの傾向は致し方のないことですが、いざ構築し活用を始めようと展開をしてみたものの、「なかなかユーザーに使われない/活用されない」という新たな課題に直面するケースも少なからず存在します。
これは、そもそものデータ活用の目的に対して、前述の「セルフサービス指向」と「エンタープライズサービス指向」のどちらが適切か?という点を正しく捉えず時流により検討してしまい、結果としてミスマッチが生じている可能性があります。
このため、我々としては背景・前提によってデータ活用の目的・優先事項を明確にして最適な選択をする必要があると考えています。
BIツールの活用シーンやメリット、BIツールの選び方・比較のポイントについて更に詳しく知りたい方は、こちらからご相談ください。
BIツールの紹介
アシストでは異なる指向性の二つの特徴ある製品を取り扱うことで、お客様のビジネスフェーズと、データ活用における目的・ゴールに応じて最適なご提案をしています。
独自の特許技術でデータ分析を民主化する「Qlik Sense」と、移り変わる事業や組織の様々な要件に答えられる最も汎用的な統合BIプラットフォーム「WebFOCUS」です。ここでは、この二製品についてご紹介いたします。
Qlik Sense
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Qlik Senseは、直感的に操作できユーザー自身が大量データを収集・分析して意思決定に繋げられます。そのため、事業ユニットごと広くデータ閲覧と分析の権限を与えている体制にフィットしやすい性質を持ちます。 |
WebFOCUS
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WebFOCUSは、企業内外の様々な人へ意思決定に必要な情報を提供するエンタープライズサービス指向の統合BIプラットフォームです。全社の共通基盤にデータを集約し、リアルタイムに広くデータを提供するような体制にフィットしやすい性質を持ちます。 |
蓄積された膨大なデータを
経営から現場の意思決定まで活かそう
進化したIT技術を用いて人々の生活をよりよい方向に変化させる、DX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流もあり、BIは今後もますます注目されます。BIを効率的に実現するBIツールを導入することで「大量の蓄積されたデータを全社規模で有効活用できる」「より現状および顧客の行動を定量的に把握し改善できる」ことにより、様々な課題の解決、意思決定に役立ちます。
また、BIツールを選定する上では、データ活用の目的に応じて「セルフサービス指向」「エンタープライズサービス指向」のいずれが適切か検討する必要があります。
アシストでは、最適な選択ができるよう「Qlik Sense」「WebFOCUS」の二つの製品をご提供しております。どちらの製品でも、全社規模のデータ活用案件で提案・支援させていただくことも多くあり、その最初の一歩としてセミナーおよび無料トライアルをご用意しております。導入をご検討の方はどうぞお問い合わせください。
アシストが考えるデータ活用と
実践しているDXとは
アシストには、お客様のデータ活用を40年支援し蓄積したノウハウがあります。
このノウハウを「つなぐ」「ためる」「いかす」の3つの視点に分け適材適所のソフトウェア提案をする "aebis" という支援サービスを展開しており、BIはこの中で「いかす」に位置しています。「つなぐ」「ためる」も含めて検討されたい場合はぜひ "aebis" もご覧ください。
また、かくいうアシスト自身は一体どのようなDXを実践しているか、ご興味をお持ちいただけましたらこちらをご覧ください。
本記事はBIマイスターが解説しています!
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