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新バージョンZabbix 7.0で実装された“あの機能”は使える?実機で試してみたリアルな検証結果

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#システム監視
#Zabbix

Zabbix 7.0、何が変わった?話題の新機能を試してみた

2024年6月に正式リリースされたZabbixの新バージョン、Zabbix 7.0。

大規模システムでも対応しやすくなるAPI強化や、セキュリティ機能の強化など、気になるアップデートが揃っています。今回は、主な新機能の紹介とともに、アシストで新機能を検証した結果を踏まえ、活用ポイントなどを紹介します。

ユーザー操作を再現して監視できる「ブラウザアイテム」(テスト段階※)

Zabbix 7.0では、実際のユーザー操作を再現した監視を実現する「ブラウザアイテム」が追加されました。
現在はテスト段階にある本機能ですが、将来的な活用の可能性を見据えて、弊社でも動作確認を行いました。


従来のHTTP監視では取得できなかった、Webシステムの動的な挙動や、ページの実際の表示結果といったユーザー体験レベルのレスポンスまでを可視化できるようになりました。

※正式リリース済ですが、今後の改善が予定されている機能です。

具体的には、JavaScriptで実行したい操作を記述することで、ブラウザ上でのクリックや入力、遷移といった一連の動作を再現し、それに対する応答時間や挙動の変化を監視できます。

この機能により、

  • 画面遷移を伴うWebシステムのパフォーマンス検証

  • JavaScriptで構成された動的ページの動作確認

  • フロントエンドのUX劣化やエラー検知の自動化

といった、"ユーザーの体感品質"に直結する監視シナリオが実現可能です。
社内システムはもちろん、顧客向けポータルなどビジネス上クリティカルなWebアプリの品質確保に活用できます。

アシスト検証担当者より

従来のHTTP監視では拾えなかったフロントエンドの細かなエラーを確認でき、ユーザー目線での監視が一歩進んだ印象でした。
JavaScriptに詳しい担当者がいない場合でも、生成AIを活用すればある程度のスクリプト作成は可能です。しかし、生成されたスクリプトの内容を理解し、適宜修正ができる程度の知見が求められるため、柔軟なシナリオを作成できる反面、現時点ではある程度のスキルを持つ人に向いた機能であると感じました。

より多くのシステムと連携ができる「Zabbix API経由でのデータ送信」

Zabbix 7.0では、Zabbix APIのhistory.pushメソッドを使用して監視データを直接Zabbixサーバーに送信できる新機能が追加されました。
これにより、ZabbixエージェントやZabbix senderを使わずとも、外部システムからのメトリクス送信がよりシンプルかつ柔軟、そしてセキュアに実現できます。

Zabbix API経由でのデータ送信ユースケース

・外部アプリケーションやカスタムスクリプトからのデータ連携
(例)社内業務システムで処理した件数やエラー発生数を、Zabbix APIを使用して送信し、ダッシュボードで可視化し、アラートを設定

・独自システムやクラウドサービス、サーバーレスなシステムとの統合
(例)Google Cloud Functions や AWS Lambda などのサーバーレス環境から、処理時間やエラー件数をZabbix API経由でZabbix Serverに送信する

特に、Zabbixを“監視データの集約ハブ”として活用したい企業にとっては、監視システム連携の自由度が飛躍的に向上します。マルチクラウドやハイブリッド環境における、より統合的な運用監視を実現する強力なアップデートです。

アシスト検証担当者より

Zabbix senderのようにパッケージを導入することなくデータ送信が可能であり、柔軟に監視データ操作が行える点が魅力と感じました。
また、APIベースの連携方式は、多様化・分散化する現代のシステム運用にフィットする監視アプローチとして、実用性が高まっています。

不正アクセス対策も万全な「多要素認証(MFA)」

ゼロトラストやIDベースのセキュリティが注目される中、Zabbix 7.0から多要素認証(MFA)に対応し、ワンタイムパスワード(TOTP)を用いたログインが可能になりました。これにより、パスワードだけに依存しないより堅牢なアクセス制御を実現できます。

具体的には、Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorといった一般的なTOTP対応アプリと連携可能です。Zabbixにログインする際、これらのアプリで発行されるワンタイムコードを入力することで、本人確認の精度を高めることができます。

社内外からのアクセスが当たり前となった今、監視基盤そのもののセキュリティ確保は、運用全体の信頼性にも直結します。ZabbixのMFA対応は、これからのセキュアな運用を考えるうえで、とても有益なアップデートとなります。

アシスト検証担当者より

TOTP認証の設定は非常にスムーズで、既存のアカウント運用にも大きな影響なく導入可能でした。
特に管理者権限を持つユーザーのセキュリティ強化には、シンプルかつ効果的な対策として実運用でも有効だと感じています。一方で、ユーザーグループごとに認証方法を設定するためユーザー数が多い環境では、初回設定や再発行などの運用ルールを事前に整備しておくことが望ましいと感じました。

より直感的に伝えられる「ダッシュボードウィジェットの進化」

Zabbix 7.0では、ダッシュボードに追加できるウィジェットが大幅に増え、これまで以上に視覚的・実用的なモニタリング環境の構築が可能になりました。

ウィジェット名

利用シーン(例)

ハニカムウィジェット

拠点や部署単位のシステム状態を一覧表示。ステータスが色で示されるため、異常をすぐに把握可能。

ゲージウィジェット

CPUやメモリ使用率の閾値監視に最適。リソースの逼迫状況をリアルタイムで視覚的に確認。

円グラフウィジェット

アラートの内訳や障害種別の比率を集計・共有。障害の傾向分析や対策立案にも活用。

ホストナビゲーター

障害発生時に関連ホストへすばやくアクセスし、トラブルシューティングの初動を短縮。

こうしたウィジェットを組み合わせることで、Zabbixのダッシュボードは「見る」から「伝える」へと進化
エンジニアだけでなく、運用チームやマネジメント層など、さまざまな立場のユーザーが1つの画面を確認しリアルタイムで情報共有ができるダッシュボード設計が可能です。

アシスト検証担当者より

ウィジェット機能の拡充により、監視システムとしての視認性が向上しました。従来のZabbixでは情報が一覧で並ぶだけで、直感的な把握には限界がありましたが、豊富なウィジェットを適切に使用することで重要項目の強調や優先順位の明確化、各項目の相関関係の把握が可能となりました。

特にホストナビゲーターは有用で、障害発生の初動スピード短縮に大きな効果を発揮し、属人性の排除にもつながります。

▼ハニカムウィジェット

▼ゲージウィジェット

▼円グラフウィジェット

▼ナビゲータ

クリックして拡大

▼Zabbix7.0のダッシュボード

クリックして拡大

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結論

今回のバージョンアップではマルチクラウドやSaaSなど多様なシステム構成が一般化した現代のITインフラ動向に対応するための監視機能の強化が目立ちました。これにより、機能面ではZabbixは従来のオンプレミス監視から、クラウド・ハイブリッド構成にまで柔軟に対応できる監視ツールに近づいた印象です。

また、運用の観点ではダッシュボードの進化やウィジェットの充実化によって、リアルタイムな可視化がより直感的かつ操作しやすくなりました。これにより、日々の監視業務における利便性が向上し、Zabbixコンソールを起点として、運用・開発部門間で監視結果やアラートを共有しやすくなり、障害対応や改善活動の連携がよりスムーズになりました。

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Zabbixの機能まとめ(V6.0/V7.0)

Zabbix 7.0では、多くの新機能や改良が加えられていますが以下に本記事で記載した機能を整理しました。自社の運用要件に照らし合わせて、バージョンアップの判断材料としてご活用ください。

機能カテゴリ

Zabbix 6.0 LTS(2022年リリース)

Zabbix 7.0 LTS(2024年リリース)

リミテッドサポート期間

2027年2月まで

2029年6月まで

ダッシュボード

UI刷新、マップなど強化

新ウィジェット(ゲージ、円グラフなど)追加

Web監視

HTTPベースのシナリオ監視

ブラウザシナリオ(JavaScriptにて作成)監視追加
※現時点ではテスト機能です

プロキシ構成

単一プロキシ構成が基本

プロキシグループによるHA構成・負荷分散

データ収集方式

同期ポーラー中心

非同期ポーラー対応(HTTP/SNMP等)で高並列化

ユーザー認証

単一認証(パスワード)

多要素認証(TOTP対応)追加

監視テンプレート

AWS, Azure,Kubernetes, Docker

Webブラウザ,クラウドテンプレート拡張

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Zabbix新バージョンに関するよくあるご質問

Zabbix 7.0のリリースに伴い、機能面だけでなく、バージョンアップに関するご相談やご質問も多く寄せられています。ここでは、新バージョンの概要から移行時の注意点まで、よくあるご質問とその回答をQ&A形式でまとめました。

導入や移行をご検討中の方は、ぜひご参考ください。

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Zabbixの設計や運用なら、プレミアムパートナーのアシストにおまかせください

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笠松 颯

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