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2024.07.29

切り替えるだけで見える世界が変わる。サイクリック軸でデータ分析してみよう!

Qlik Senseを使用したデータ分析の際、一つのチャート内で簡単に異なる角度からデータを見たいと思ったことはありませんか?サイクリック軸を使用すると、チャート内で計算の軸として使用する項目を簡単に切り替えて複数の視点でデータを見ることができます。

本記事では、サイクリック軸の作成/設定手順と、使用例を紹介します!

目次

※本記事は「2024年07月時点のQlik Sense SaaS」で作成しています。

サイクリック軸とは

サイクリック軸とは、ユーザーがチャート内で計算の軸として使用する項目を簡単に切り替える機能を持った軸です。

※Qlik Sense on WindowsでもMay 2024より使用可能となりました。

通常、データを分析する際には、特定の軸(たとえば年月や地域)に基づいてチャートを作成します。しかし、サイクリック軸を使用することで、「年月」→「地域」→「製品カテゴリ」といった複数の軸をマウスのクリックで切り替えてデータ分析することが可能になります。

赤枠のボタン(サイクル ボタン)をクリックすると「年月」別の売上データが


「地域」別の売上データに切り替わる!
※本記事で使用しているデータは便宜上の値です。

サイクリック軸により、異なる視点からの分析が容易になり、分析の幅が広がります。
それでは早速、サイクリック軸を作成/設定してみましょう!

サイクリック軸の作成手順

実際の画面を参考に、サイクリック軸の作成手順を説明していきます。

1)シートの編集画面で、画面左側の[アセット]から、[マスター アイテム]-[軸]-
[新規作成]をクリックします。

2)[軸の新規作成]画面が開かれたら[サイクリック]を選択します。

3)「年月」などの項目の一覧(赤枠)から、サイクリック軸に指定する軸をクリックして選択します。


※今回は「年月」、「地域」、「製品カテゴリ」を選択します。軸を選択すると青枠のように上から選択した順に追加されます。

なお、サイクリック軸の切り替えも選択した順に行われるため、順番を変更したい場合は三本線のマークを上下にドラッグ アンド ドロップして変更します。

4)[名前]に任意のサイクリック軸の名称を入力します。


※今回は「軸切り替え分析」と入力します。

5)[作成]をクリックして画面左下に[作成された軸]が表示されることを確認し
[閉じる]をクリックして[軸の新規作成]画面を閉じます。

6)作成したサイクリック軸が[マスター アイテム]-[軸]に表示されていることを確認します。

ここまでの手順でサイクリック軸が作成できます。

サイクリック軸の設定手順

次はサイクリック軸の設定手順を説明していきます。以下のチャートの場合にサイクル ボタンによる軸の切り替えが可能です。

棒グラフ
ブレットチャート
コンボ チャート
グリッド チャート
折れ線グラフ
円グラフ

1)シートの編集画面で画面左側の[アセット]-[チャート]から、サイクル ボタンによる軸の切り替えが可能なチャートをシート上にドラッグ アンド ドロップして配置します。


※今回は[コンボ チャート]を配置します。

2)[軸を追加]から「サイクリック軸の作成手順」で作成した「軸切り替え分析」を選択します。

3)[メジャーを追加]から分析に使用するデータを設定します。


※今回は「Sum([売上])」を設定します。

4)「年月」別の売上分析チャートが作成されます。サイクリック軸を設定しているためサイクル ボタンが表示されています。


ここまでサイクリック軸の作成/設定手順を説明してきましたが、重要なのはサイクリック軸をどのように使用するかです。

次は実際にどういったデータ分析が可能なのか、サイクリック軸の使用例を紹介します。

サイクリック軸の使用例

サイクリック軸とは」でお見せしたように、サイクリック軸は簡単に軸を切り替えられるため、異なる視点からの分析が容易になり、分析の幅が広がります。

本トピックでは、そのようなサイクリック軸の使用例を紹介していきます!

■軸を切り替えて多角的な分析をする

サイクリック軸は複数の軸による分析結果を一つのチャートで切り替えて表示することが可能なため、異なる視点のデータ分析を一つのチャートにまとめることができます!

年月別売上分析から


地域別売上分析に切り替えて


さらに製品カテゴリ別売上分析に切り替えることで様々な視点で分析可能に!


※サイクリック軸の切り替えは「年月」→「地域」→「製品カテゴリ」といったように、サイクル ボタンをクリックすることで順番に切り替えていくものですが、サイクリック軸に指定した軸の一覧をプルダウンから表示して、直接切り替えることも可能です。切り替える軸が多い場合は是非ご活用ください。

■複数のチャート間で軸を切り替えて分析する

同じサイクリック軸を設定したチャート間では連動して軸が切り替わるため、複数のチャートの軸を同時に切り替えるといったことも可能です!

左上のチャートのサイクリック軸ボタンをクリックすると


同じサイクリック軸を設定したすべてのチャートで軸が切り替わる!

サイクリック軸を使用して、複数のチャートから多角的なデータ分析をすることで、視覚的にも様々なアプローチをとることができます。

■一つの観点に対して、より深堀りした分析をする

多角的な分析以外に、一つの観点に対してより深堀りするといった分析も可能です!

たとえば、「国別」「地域別」「都市別」の売上を切り替えることで市場分析を深堀りします。
※作成/設定手順で使用したサイクリック軸とは異なる軸を使用しています。

地域別という大きな枠組みのデータ分析を


国や都市という、より深いデータに切り替えて分析!

さいごに

今回は、サイクリック軸の概要から、その作成/設定手順、そして実際の使用例に至るまでを紹介しました。

ただし、本記事で紹介した使用例はあくまでほんの一部です。
サイクリック軸は様々なデータやチャートで応用することが可能です。

サイクリック軸を使用した分析を行うことで、新たな発見があるかもしれません。ぜひこの機会に試してみてください!

※Qlik Cloud(Qlik Sense SaaS)のオンラインヘルプにもサイクリック軸のページがありますので以下のリンクからあわせてご覧ください。

サイクリック軸

執筆者情報:

株式会社アシスト
サポートサービス技術本部 本部付 DX推進サポート部 4課

2023年に中途入社し、Qlik製品のサポートを担当しています。
お客様に寄り添った回答を提供するため、製品知識を身につけるべく日々努力を続けています。

趣味は料理とグルメ探訪で、週末には新しいレシピに挑戦したり、地元の美味しいお店を探し歩くことを楽しんでいます。

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