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2019.03.27

「隠れ残業」はダメ!義務化が進む労働時間の実態把握とログ管理

「隠れ残業」はダメ!義務化が進む労働時間の実態把握とログ管理

みなさんこんにちは。長谷川まりです。

働き方改革関連法がいよいよ2019年4月に施行され、企業に「労働時間の適正な把握」が義務付けられます。今回はその概要をおさらいしながら、課題解決手段としてのログ管理をご紹介します。

働き方改革関連法とは

働き方改革関連法(正式名称:働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)とは、1つではなく、8つの労働法改正案の総称・通称になっています。具体的には、「雇用対策法」、「労働基準法」、「労働時間等設定改善法」、「労働安全衛生法」、「じん肺法」、「パートタイム労働法(パートタイム・有期雇用労働法)」、「労働契約法」、「労働者派遣法」を指します。これら法律の改定を通じて、「働き過ぎ」を防ぎながら、「ワーク・ライフ・バランス」と「多様で柔軟な働き方」を選択できる社会を実現する、というのが働き方改革の目的です。

2019年4月から見直されること

この、働き方改革の全体像が書かれた厚生労働省のリーフレット「働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて~ 」には、働き方改革で見直されるポイントが列挙されています。その中で、1つ目のポイントに挙げられているのが「労働時間法制の見直し」です。具体的に、以下の1~8が説明されています。

1.残業時間の上限規制 ★大企業に罰則化
2.「勤務間インターバル」制度の導入促進
3.年5日間の年次有給休暇の取得 ★企業に義務づけ
4.月60時間超の残業の、割増賃金率引上げ
5.労働時間の客観的な把握 ★企業に義務づけ
6.「フレックスタイム制」の拡充
7.「高度プロフェッショナル制度」を創設
8.産業医・産業保健機能の強化

上記の中で、残業時間の上限規制(1)や賃金率引き上げ(4)などは個人的にちょっと気になるところですが、これらは中小企業に対する猶予期間や適用を対象外とする制度の新設といった例外措置があるようです。そのため今、大企業に対する罰則化に注目が集まりがちですが、大企業に関わらず多くの企業で対応が必要になるのが年5日間の年次有給休暇の取得(3)と労働時間の客観的な把握(5)になると思われます。

労働時間の適正な把握方法とその課題

では、決められた有給休暇の取得が本当にできているのかということや、労働時間の客観的な把握とは、具体的にどうしたら実現できるのでしょう。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン 」を見ると、「使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること」とあります。方法として、以下1.と2.が書かれていますが、2.は少しやっかいな感じがありそうですね。

1.使用者が、自ら現認することにより確認
タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認

2.やむを得ず自己申告制で労働時間を把握する場合
自己申告により把握した労働時間と入退場記録やパソコンの使用時間等に乖離がある場合には実態調査を実施し、所要の労働時間を補正する

実態との乖離が生じるケース

では上記2.の「自己申告により把握した…乖離がある場合」には、実際にどんなケースがあるでしょう。最も代表的なケースにテレワークの導入が考えられます。従来のオフィス勤務に加え、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務など、社内外、場所を問わずに勤務ができる場合、労働時間を勤怠管理システムなどで自己申告(入力)してもらうことが一般的かと思います。そこで、労働時間に実態との乖離が生じてしまうことも。

また、もともと勤怠システムを自己申告制にしている企業では、規制された範囲を超えてそっと残業や休日出勤をしているために、申告しない(できない)、という悲しいケースが起こることも考えられます。働き方改革には、実態との乖離という課題は、常につきまとうのかもしれません。

実態との乖離は「ログの可視化」で解決

そこで必要になるのが、「ログの取得」と「可視化」の仕組みになります。自己申告された勤怠申請時間と、始業時間と終業時間の範囲外にPC操作が行われていないか、ログを突合せします。考え方はとてもシンプルで、以下のイメージになります。


労働時間の適正な把握


PC操作のログを取得する手段は、OS、資産管理製品、セキュリティソフトなど多様だと思います。これを業務の特性ごとに、申請時間外に仕事をしていると判断する対象ログと、勤怠システムを突合せるのですが、これを手動でやるのはかなり大変そうです。そこで、ログ管理製品を使うという選択肢があります。ログ管理はこれまでにも監査対応に多くご利用いただいているソリューションですが、こういった企業のガバナンス統制にも役に立つはずですね。

まとめ

2019年4月より、働き方改革関連法が施行されます。この中で、企業には従業員の労働時間を適正に把握し、実態との乖離に対する調査が求められるようになります。実態との乖離という課題については、ログの取得とログ管理製品による可視化で実現することもできます。



執筆者情報

株式会社アシストに入社以来十数年、セキュリティ対策製品担当として活動中。

売れない小説家だった祖父の影響で、文章を書くことが好き。
「役に立つ人間になる」をモットーに、日々真面目で丁寧な仕事を心がけている。

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プロフィール


長谷川まり
セキュリティ製品を担当。お客様からの信頼も厚い、お姉さん的存在。


長谷川ひとは
クライアント仮想化製品を担当。勉強熱心で、分からないことはすぐ聞いてしまう。

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