はじめに
Vertica 9.2以前はWOSを使用することが可能でしたが、9.3ではデフォルトで使用されなくなり、10.0では完全に使用されなくなりました。そのため、9.3以降はWOSを経由せず、ROSに直接データがロードされます。9.2以前からバージョンアップをする場合は動作が異なりますので、ご注意ください。
WOSとROSについて
Vertica 9.2以前
Vertica 9.2以前のWOSとROSの詳細については、以下の投稿をご参照ください。
・Verticaのデータ格納方法(WOSとROS)
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/vertica-hybrid-data-store.html
・データロードの基本
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/dataload_overview.html
・MoveoutとMergeout
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/moveout-mergeout.html
Vertica 9.3以降
Vertica 9.3以降のROSの詳細については、以下の投稿をご参照ください。
・Verticaのデータ格納方式(バージョン9.3以降)
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/wayofdatastore.html
・Verticaのデータロード方法
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/vertica_dataload.html/
Vertica 9.3と 10.0以降におけるWOSの使用について
Vertica 9.3では「WOSとROS」もしくは「ROSのみ」を使用するかの制御は、DMLTargetDirectパラメータで可能でした。しかし、10.0以降ではDMLTargetDirectパラメータは廃止されて「ROSのみ」が使用されます。
| Vertica 9.3 | Vertica 10.0以降 |
|---|---|---|
DMLTargetDirectパラメータによる制御について | DMLTargetDirectパラメータにより、制御することができます。 | 制御することはできません。 |
新規にデータベースを作成した場合の動作 | デフォルトは「ROSのみ」を使用します。DMLTargetDirectパラメータのデフォルト値は「1」です。 | 「ROSのみ」を使用します。 |
Vertica 9.2からバージョンアップをした場合の動作 | デフォルトは「WOSとROS」を使用します。 | 「ROSのみ」を使用します。 |
WOSが廃止されたことによる影響
過去バージョンと比較して、ROSへの少量のデータロード処理が改善されており、WOSを使用した場合と同等のパフォーマンスを提供するようになりました。
参考情報
・Verticaのパラメータ設定方法
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/parameters_on_vertica.html
・Verticaのバージョンアップ方法について
https://www.ashisuto.co.jp/cm/analytics-database/verup.html
検証バージョンについて
この記事の内容はVertica 10.0で確認しています。
更新履歴
2020/05/15 本記事を公開