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鴨川だより

鴨川だより~猛暑と自然災害、宇宙船地球号を考える~

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鴨川だより
#ビル・トッテン

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン

この夏は、私が57年前に日本に来て以来、最も暑いと感じた夏でした。8月の京都では、ほぼ毎日のように気温が35~40度を記録し、部屋の中にいるだけでけだるさを感じる日がありました。熱中症にならずに過ごせたのは幸いでした。

自然災害も相次ぎました。7月末には熊本で地震があり、そしてコロンビアやインドネシアでも大きな地震がありました。お盆には千葉県で豪雨となり、8月末には北陸地方で記録的な大雨が降りました。各地で水害や土砂災害など、大きな被害が発生しています。

ネパールと中国との国境付近では、氷岩雪崩や氷河崩壊が引き金となったとされる鉄砲水が、ネパールのラスワ郡ラスワガディを襲いました。この場所は、首都カトマンズと中国チベット自治区を結ぶ主要な陸路の一つで、中国の「一帯一路」構想における重要な交通回廊でもあります。鉄砲水の原因が地震だったのか、地滑りだったのかまだ分かっていないようですが、気候変動による氷河の融解も一因なのかもしれません。

かつて、バックミンスター・フラー博士は、人類の生存を持続可能なものとするための方法を探り「宇宙船地球号」という言葉を唱えました。そして、著書「宇宙船地球号 操縦マニュアル(Operating Manual for Spaceship Earth)」で人類と地球との調和を説きました。

全ての人類は「宇宙船地球号」の乗客であり、同時に乗組員でもあります。地球と人類は、いわば運命共同体なのです。地球で起きる地震や自然災害に対処するだけでも大変なのに、なぜ乗客である国家同士で戦争をして、地球を、さらには自らを傷つけるのでしょうか。

日本政府は、数年前からムーンショット型研究開発制度を推進しています。そこでは「これまで行ってきた小規模な雲を対象とした人工降雨など気象現象の改変実験」だけでなく「台風や豪雨などの災害につながるエネルギーを持つ気象現象を制御するための研究開発」も進められているとのことです。

気象操作は1940年代から始まり、現在では世界気象機関によると、50ヵ国以上で霧の消散や降雨・降雪の増強などを目的に実施されているそうです。しかし、自然を操作しすぎたために災害が増えた可能性はないのでしょうか。

気象を操作するのではなく、自然災害に強い街づくりやインフラ整備のために頭脳と税金を使うべきだと思います。


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