
以前のブログ で、ジョブの異常終了時に確認すべきログについてご紹介をしました。ログを見ても原因が特定できない場合、弊社など保守契約先に問い合わせをいただくかと思いますが、対応に追われてログ採取の依頼をもらった時にはもう障害発生時のログが残っていなかった、という経験はありませんか?
ログがないことで、調査に時間がかかる、調査ができないという事態が起きないよう、今回は「障害発生時に最初に採取すべき情報」についてご紹介します。
具体的な事象や発生日時の把握
一言に「JP1/AJS3に障害が発生している」と言っても、「ジョブが異常終了した」「JP1/AJS3サービスが停止した」「意図しない動作をしている」など事象は様々です。具体的な情報があることで調査の初動は大きく変わります。分かる範囲で構いませんので、まずは状況の整理をしてください。

<調査に必要な情報の例>
・どんな事象が発生しているのか
・何を持って事象が発生していると判断したのか
・いつ発生したのか
・事象は継続して発生しているのか、もしくは再現性があるのか
・事象が発生した前後に何かしらの作業を行ったか
・その他、確認した内容
特にOS側の情報(設定変更や操作内容)はJP1のログからは追うことができませんので、お客様にて確認が必要です。
また、問い合わせの際はメール本文やお電話でのご説明だけではなく、実際に確認した画面の画面ショットやコマンドの実行結果も併せて提供していただけると調査がしやすいです。
資料採取ツールの実行
次に必要なことはログの取得です。
ログファイルの種類やシステム環境により、時間が経過するとログファイルがローテートしてしまい、事象が発生した時の状況を把握できなくなるケースがあります。そのため、問題が発生したらできるだけ早くログを採取する必要があります。
JP1では、調査に必要なログなどの情報を一括で収集するツールが提供されています。
問い合わせが必要な事象が発生した時は、まずこのツールを実行するようにしてください。
Windowsの場合:
> "JP1/AJS3インストール先フォルダ¥tools¥_04.bat" -f 出力先フォルダ名
UNIXの場合:
# /opt/jp1ajs2/lib/sample_script/_04 -f 出力先ディレクトリ名
※クラスタ環境の場合は「-h 論理ホスト名」を付けて実行してください。
※「-f 出力先フォルダ名」が指定できるのはJP1のバージョンが10-50以降の場合です。
10-10以前のバージョンの場合は-fオプションを指定せずに実行してください。
この場合、資料はデフォルトでは「%TEMP%」もしくは「/tmp/」配下に出力されます。
資料採取ツールはマネージャー、エージェントの両方で提供されています。
ジョブの異常終了など、どちらのホストで問題が発生しているか判断がつかない場合は、両ホストで実行してください。
特定のユニットに対する調査
「ジョブが異常終了した」など特定のユニットに対する事象の場合は、対象のユニット名と定義内容もご提供ください。
①事象が発生したユニット名
当該ユニットを右クリック→[ユニット完全名を記憶]にて、パスを含めた名称をクリップボードにコピーできます。
②対象ユニットの定義内容
以下のコマンドにて定義内容をファイルに出力してください。
Windowsの場合:
> ajsprint -F スケジューラーサービス名※1 -a ジョブネットパス※2 > 任意のファイル名
UNIXの場合:
# /opt/jp1ajs2/bin/ajsprint -F スケジューラーサービス名 -a ジョブネットパス > 任意のファイル名
※1スケジューラーサービス名
JP1/AJS3 - View画面上の最上位のジョブグループを指します。デフォルトはAJSROOT1です。
※2ジョブネットパス
AJSROOT1配下のaaaジョブグループ配下のbbbルートジョブネットを指定する場合は
「/aaa/bbb」と指定してください。
まとめ
ご紹介した内容は、あくまで一般的に必要とされる対応です。実際は、発生した事象によって必要な情報が異なる場合もあります。
しかし、すぐにお問い合わせできない、社内申請などにより資料の採取に時間がかかるといった場合に、上記の情報整理や資料採取、またはそのために必要な申請作業を先んじて行っていただけると、調査がスムーズに進み、早期解決にもつながります。
もちろん、そういった対応なしではお問い合わせができないということはありませんので、何かご不明点や問題がございましたら、お気軽に弊社サポートセンターまでお問い合わせいただければと存じます。
製品正式名称(略称表記) および機能対象バージョン
JP1/Automatic Job Management System 3 (JP1/AJS3) 09-00以降
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この記事を書いたスタッフ
栗山 綾美
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