
- エンタープライズサーチ
AIスプロール(AI Sprawl)へのGleanの解決策
「AIスプロール」は、企業内に生成AIのサービスが数多く導入され乱立する現象です。AIスプロールに対しての「Glean」での解決策をコスト、セキュリティ、ガバナンスの観点から説明します。
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目 次
エンタープライズサーチとは、企業が保有するファイルやドキュメントなどの情報コンテンツを効率的に検索し、必要な情報にすばやくアクセスするための手段で、企業内情報検索エンジンとして導入されています。
ひとくちに「エンタープライズサーチ」といっても、企業内の情報を探す検索エンジンとしてのシンプルな使われ方から、ナレッジマネジメント領域をカバーするものまで、幅広い製品サービスがリリースされています。
生成 AI が普及してきた 2023 年からは、エンタープライズサーチに生成 AI を掛け合わせて、今までとはまるで違う検索体験を提供する新しいエンタープライズサーチも登場してきました。
この記事では、従来からの企業向け検索エンジンと比較しながら、最新のエンタープライズサーチをご紹介していきます。これからエンタープライズサーチを選定される方、エンタープライズサーチの問題点やメリットを整理したい方、ツールの選び方に迷われている方におすすめの内容になっています。
エンタープライズサーチは、社内にある情報をぐるっとクロール(巡回)してくれるわけですが、クローリングする対象がどのくらいのボリュームになるのか、まずは具体的な数字から見てみましょう。
たとえば弊社の場合(従業員数:1,300名)、よく使われている保管場所をざっと見るだけでも、Googleドライブ、Salesforce 、Gメール、Jira や Confluence、Panopto などの SaaS にトータルで数千万件を超えるファイルやドキュメントが保管されています。(2025年1月現在)
チャットやメール、ウェブページ、Slack 内でやり取りされているテキスト情報も含めるとさらに膨大な量になり、予想を遥かに超えるデータ量になっていることがわかりました。
これは企業が築いてきた情報資産そのもので、まさにナレッジの集積です。
近年、エンタープライズサーチがまた脚光を浴びているのは、デジタルトランスフォーメーション(DX)で加速度的に増え続ける情報資産へのアプローチとして有効な手段であると再認識されていることや、エンタープライズサーチを使うことによって、企業内のナレッジを探し出して効果的に活用できるようになり、生産性を上げて協働する働き方への期待が高まっていることも背景にあるからなのです。
エンタープライズサーチの歴史は長く、日本では 2000年代初めから中盤にかけて、企業向けの検索エンジンの販売が開始され広く普及しました。2025年の今年から逆算すると、エンタープライズサーチの歴史はまもなく四半世紀ということになります。
ヤフーが Yahoo! Japan を公開したのが1996年、Google が日本語による検索サービスを開始したのが 2000年ですから、企業向けのエンタープライズサーチは、私たちが日常生活で経験した検索体験を追いかけるカタチで、企業内の情報資産を検索できる便利な手法を確立しようとして今に至ると言えそうです。
では、既に多くのエンタープライズサーチ製品があるにもかかわらず、今もなお企業内検索ニーズの高止まりが続いている現状は、どう読み解くのがよさそうでしょうか?
この記事では、2025年のエンタープライズサーチを取り巻く環境について下記のポイントから考えていきたいと思います。
先ほどは弊社の例でファイル量を数えてみましたが、ファイルの保管場所が多岐にわたっているのは、皆さまも同じ状況かと思います。
代表的な SaaS を挙げるだけでも、Box、SharePoint、OneDrive、Salesforce、Slack、Teams、Outlook、Google Workspace、Notion、Jira、Confluence、ServiceNow、Tableauなど、利用されている SaaS は数多く挙がるのではないでしょうか?
では、これらの SaaS に保存されたファイルは、どのように探されていますか?
まずは Box で検索して、見つからなかったら SharePoint、それでも見つからない場合は Slack、いや、 Teams だったかな、やっぱり Confluence だったかも・・・とアプリを替えながら、検索を繰り返すのが日常茶飯事になっていないでしょうか?
実は、SaaS や業務アプリを多く使えば使うほど保管場所が分散されてサイロ化が進むため、必要な情報が見つかりにくくなっているというのは、どの企業にも共通する課題になっています。
こちらのアンケートでは、企業内でもっとも多い課題として「必要な情報を取得するまでに時間と手間がかかっている」ことがわかっています。
Googleで何かを調べることを「ググる」というのはすっかり定着していますが、企業内での検索は「ググる」感覚からはまったくもって程遠い・・そんなストレスをお持ちではないでしょうか?
なぜ社内の情報は探し出しずらいのか、具体的にどのような検索ストレスが起きているのか、これまでに寄せられたご相談をもとに挙げてみます。
よくお聞きする課題をリストアップしてみました。かなり数が多くなってしまいましたが、共感されるお悩みはどのくらいありましたか?
日々の小さな検索ストレスも、積もり積もれば業務への影響やインパクトも大きくなり、検索に費やす時間を企業全体でコスト換算すると驚くような数字になることもあります。
アシストにご相談いただくお客様には、企業役員の方やDX推進リーダーの方々も多く、「ググれない検索ストレス」は経営として解決すべき課題になっていたり、DXの次の取り組みとして進めたいという意向をお聞きすることが増えています。
ここまでで、エンタープライズサーチへの期待は、生成AIの登場や企業のIT環境がクラウドファーストになることで大きく変化していることがわかりました。
現時点でのエンタープライズサーチへの期待をひとことでまとめると、
という要件に行き着いていると言っても過言ではなさそうです。
このような潮流のなか、革新的なエンタープライズサーチとして新たに登場した最新製品が「 Glean (グリーン) 」です。日本には、2023年5月に初上陸しています。
Glean は、シリコンバレーに位置するパロアルトの Glean Technologies 社が開発する生成 AIのサービスで、創業者の Arvind Jain 氏は Google 本社で10年以上にわたって、Distinguished Engineer (トップエンジニア)として活躍した著名なエンジニアです。
Arvind Jain 氏が Glean を創業したエピソードに、Google に在籍していた時代からずっと「インターネットの情報は Google で簡単に検索できるのに、社内の情報は検索できない」という不便さを解決するために Glean の開発に着手したという原点があります。このエピソードを聞くだけでも、 Glean への興味が掻き立てられませんか?
ちなみにこの Glean 社は、生成 AI 分野での注目度が高いユニコーン企業でもあり、昨年は資金調達ラウンドのシリーズ E において2億6千ドルの新たな資金調達を発表するなど、イノベーティブな AI サービスと次世代プロンプトのテクノロジーに大きな期待が寄せられている企業でもあります。
Glean はまさに、「社内版 Google 」と「社内版 ChatGPT」をそのまま実現することができます。
Google の検索窓からインターネット上のあらゆる情報を検索できるように、 Glean の検索窓から社内のあらゆる情報を検索できるようになります。
ドキュメントやファイル、データ、メールやチャットでやり取りされている情報をもとに、瞬時に回答を生成できるので、使い勝手は Google と ChatGPT を使っている感覚そのものです。
それだけでなく、エンタープライズ向けにさらに高度で洗練された情報検索やインサイトの生成、対話によるパーソナルな AI アシスタント機能が提供されるので、Glean は私たちの業務全般で広く便利に使えます。
Google を使うのが難しいという方はいないでしょう。Glean もまったく同じです。企業で働くすべての人が日常の業務で簡単に使え、AIによるアシスタントを受けながら、より業務効率を上げ生産性高く、ストレスフリーで機嫌よく仕事ができるようになります。
Glean の使い方や機能、事例の詳細については、こちらからご覧いただけます
。
Glean は、上述したエンタープライズサーチの要件を叶える最新の生成 AI サービスです。
極めて高い技術力とイノベーティブな発想で誕生した Glean は、100を超える SaaS と接続連携して情報検索でき、生成AIの最新テクノロジーを日常の業務で簡単に利用することができます。
Glean を導入すると、企業内の情報を簡単に検索することも、チャットの対話形式で企業内の情報をもとに回答を生成できるようになります。
私たちが普段の生活のなかで、 Google や ChatGPT を使いこなして満足度の高い検索体験を得ているように、オフィスでもテレワークでも、Glean なら効率的で生産的な方法で、知りたかったことはもちろん、今まで知り得なかった情報やインサイトを手に入れることができます。
エンタープライズサーチの導入を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。無料セミナーも随時開催
しています。
アシストは、Gleanの日本初上陸を2023年5月に実現し、グローバル初かつ日本初の販売代理店としてお客様へのカスタマーサクセスを提供しています。
またアシスト自社でもGleanを日本で最初に全社導入しており、全社員1,300名がGleanのエンタープライズサーチとAIアシスタント、ナレッジマネジメントを日々の業務に活用しています。
社内ドキュメントの検索、社内ナレッジの流通や活用、AIアシスタントの導入を検討されている方は、ぜひお気軽にアシストへご相談ください!
#### エンタープライズサーチとは
エンタープライズサーチは、企業が保有するファイルやドキュメントなどの情報コンテンツを効率的に検索し、必要な情報にすばやくアクセスするための手段です。生成AIを活用した新しいエンタープライズサーチも登場しています。
#### 企業が保有するファイルやドキュメント数
企業内の情報資産は膨大で、Googleドライブ、Salesforce、Gメール、Jira、Confluence、PanoptoなどのSaaSに数千万件を超えるファイルやドキュメントが保管されています。
#### エンタープライズサーチの歴史
エンタープライズサーチは2000年代初めから普及し、企業内の情報資産を検索する手法として確立されました。
#### エンタープライズサーチの問題点
- 検索範囲が狭い
- レスポンスが遅い
- 情報が最新でない
- 検索精度が低い
- 知らないと検索できない
- 検索するための運用ルールがある
- チャットで質問したい
- AIによるサポートやレコメンドがほしい
- データ保護とセキュリティ設定が煩雑
- コスト
#### エンタープライズサーチに期待される最新の要件
- SaaSを横断検索できる
- 曖昧なワードで検索しても必要な情報にたどり着ける
- 検索結果に要約を入れる
- 検索者の属性を理解したうえで、パーソナライズした検索結果を生成する
- チャットを使って社内の情報をもとにした回答を得られる
- 高速なレスポンス
- 各従業員のアクセス範囲内に制限する
- データは社外に流出させない
- ナレッジを流通させて組織全体の知識共有を活発にする
- 生成AIを活用して新しい働き方や生産性向上を支援する
#### Gleanの紹介
Gleanは、シリコンバレーのGlean Technologies社が開発した生成AIサービスで、企業内の情報を効率的に検索し、回答を生成することができます。Gleanは「社内版Google」と「社内版ChatGPT」を実現し、企業内の情報検索やAIアシスタント機能を提供します。
#### まとめ
Gleanは、エンタープライズサーチの要件を満たす最新の生成AIサービスであり、企業内の情報を簡単に検索し、チャット形式で回答を生成することができます。アシストはGleanの国内初の販売代理店として、カスタマーサクセスを提供しています。
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古賀 智美
2001年にアシスト入社。AIやBI分野のマーケティングを経て、2023年より「Glean」の日本国内での立ち上げに参加。マーケティングマネージャー。
アシストでの生成AI全社実践プロジェクト「1GAN」のCoE。
「AIスプロール」は、企業内に生成AIのサービスが数多く導入され乱立する現象です。AIスプロールに対しての「Glean」での解決策をコスト、セキュリティ、ガバナンスの観点から説明します。
2024年のエンタープライズサーチ・ソフトウェアTop9をご紹介します。Gleanで情報検索の新時代を体験しましょう。