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  • エンタープライズサーチ
2025.01.30

【2025年最新】エンタープライズサーチとは? 従来の企業内検索エンジンとの比較、生成AIの最新製品も解説

【2025年最新】エンタープライズサーチとは? 従来の企業内検索エンジンとの比較、生成AIの最新製品も解説

​エンタープライズサーチとは

エンタープライズサーチとは、企業が保有するファイルやドキュメントなどの情報コンテンツを効率的に検索し、必要な情報にすばやくアクセスするための手段で、企業内情報検索エンジンとして導入されています。

ひとくちに「エンタープライズサーチ」といっても、企業内の情報を探す検索エンジンとしてのシンプルな使われ方から、ナレッジマネジメント領域をカバーするものまで、幅広い製品サービスがリリースされています。

生成 AI が普及してきた 2023 年からは、エンタープライズサーチに生成 AI を掛け合わせて、今までとはまるで違う検索体験を提供する新しいエンタープライズサーチも登場してきました。

この記事では、従来からの企業向け検索エンジンと比較しながら、最新のエンタープライズサーチをご紹介していきます。これからエンタープライズサーチを選定される方、エンタープライズサーチの問題点やメリットを整理したい方、ツールの選び方に迷われている方におすすめの内容になっています。


企業が保有するファイルやドキュメント数ってどれくらい?

エンタープライズサーチは、社内にある情報をぐるっとクロール(巡回)してくれるわけですが、クローリングする対象がどのくらいのボリュームになるのか、まずは具体的な数字から見てみましょう。

たとえば弊社の場合(従業員数:1,300名)、よく使われている保管場所をざっと見るだけでも、Googleドライブ、Salesforce 、Gメール、Jira や Confluence、Panopto などの SaaS にトータルで数千万件を超えるファイルやドキュメントが保管されています。(2025年1月現在)

チャットやメール、ウェブページ、Slack 内でやり取りされているテキスト情報も含めるとさらに膨大な量になり、予想を遥かに超えるデータ量になっていることがわかりました。

これは企業が築いてきた情報資産そのもので、まさにナレッジの集積です。

近年、エンタープライズサーチがまた脚光を浴びているのは、デジタルトランスフォーメーション(DX)で加速度的に増え続ける情報資産へのアプローチとして有効な手段であると再認識されていることや、エンタープライズサーチを使うことによって、企業内のナレッジを探し出して効果的に活用できるようになり、生産性を上げて協働する働き方への期待が高まっていることも背景にあるからなのです。

エンタープライズサーチの歴史

エンタープライズサーチの歴史は長く、日本では 2000年代初めから中盤にかけて、企業向けの検索エンジンの販売が開始され広く普及しました。2025年の今年から逆算すると、エンタープライズサーチの歴史はまもなく四半世紀ということになります。

ヤフーが Yahoo! Japan を公開したのが1996年、Google が日本語による検索サービスを開始したのが 2000年ですから、企業向けのエンタープライズサーチは、私たちが日常生活で経験した検索体験を追いかけるカタチで、企業内の情報資産を検索できる便利な手法を確立しようとして今に至ると言えそうです。

では、既に多くのエンタープライズサーチ製品があるにもかかわらず、今もなお企業内検索ニーズの高止まりが続いている現状は、どう読み解くのがよさそうでしょうか?

この記事では、2025年のエンタープライズサーチを取り巻く環境について下記のポイントから考えていきたいと思います。

  • 企業内で情報を探す検索ニーズが、今あらためて問題になりつつある
  • エンタープライズサーチに求められる要件が、よりいっそう高度化・複雑化している
  • 生成AIとの親和性が大きく期待されている
  • テレワークの推進、デジタルワークプレースの実現、生産性の向上など、働き方や働く環境への変化が導入を再び後押ししている

「情報が見つからない・・」検索に費やす時間がどんどん増えている

先ほどは弊社の例でファイル量を数えてみましたが、ファイルの保管場所が多岐にわたっているのは、皆さまも同じ状況かと思います。

代表的な SaaS を挙げるだけでも、Box、SharePoint、OneDrive、Salesforce、Slack、Teams、Outlook、Google Workspace、Notion、Jira、Confluence、ServiceNow、Tableauなど、利用されている SaaS は数多く挙がるのではないでしょうか?

では、これらの SaaS に保存されたファイルは、どのように探されていますか?

まずは Box で検索して、見つからなかったら SharePoint、それでも見つからない場合は Slack、いや、 Teams だったかな、やっぱり Confluence だったかも・・・とアプリを替えながら、検索を繰り返すのが日常茶飯事になっていないでしょうか?

実は、SaaS や業務アプリを多く使えば使うほど保管場所が分散されてサイロ化が進むため、必要な情報が見つかりにくくなっているというのは、どの企業にも共通する課題になっています。

こちらのアンケートでは、企業内でもっとも多い課題として「必要な情報を取得するまでに時間と手間がかかっている」ことがわかっています。

<勤務先での現状と課題>
必要な情報を取得するまでに
時間と手間がかかっている
74%
社員のナレッジを
うまく活用できていない
68%
SaaSをはじめ社内システムを
横断した検索ができない
53%
組織の縦割りによる
情報共有の弊害
44%
デジタルワークを
もっと推進したい
34%
困った時に誰に聞けばよいのか
分からない
23%
社員間のコミュニケーションが
低下している
13%

参考:
2023年11月-2024年7月にアシストが実施したアンケートの回答結果から抜粋。

社内の検索に不満。簡単には「ググれない」ストレス

Googleで何かを調べることを「ググる」というのはすっかり定着していますが、企業内での検索は「ググる」感覚からはまったくもって程遠い・・そんなストレスをお持ちではないでしょうか?

なぜ社内の情報は探し出しずらいのか、具体的にどのような検索ストレスが起きているのか、これまでに寄せられたご相談をもとに挙げてみます。

エンタープライズサーチの問題点

検索範囲が狭い

  • 検索できる範囲が限定的で、業務でよく使うシステムが検索対象外になっている
  • エンタープライズサーチで検索できる範囲の使い分けが面倒で、結局は SaaS を片っ端から検索している
  • 全文検索ができない

レスポンスが遅い

  • 検索結果が表示されるまでに時間がかかる

情報が最新でない

  • 古い情報だったり、古いバージョンのページやファイルが上位に出てくる
  • その情報が最新なのかどうか、ファイルの中身を読み込まないとわからない

検索精度が低い

  • 検索ワード(検索クエリ)に、ぴたりと一致する情報しかヒットしない(レキシカル検索のみ)
  • スペルミスがあるとヒットしない(ファジー検索にも対応してほしい)
  • 検索者が知りたいことを理解したうえで、最適な検索結果を教えてほしい(ベクトル検索やセマンティック検索にも対応してほしい)

知らないと検索できない

  • ある程度の事前知識を持ち合わせていないと、知りたい情報にたどりつけない
  • 新卒や中途入社の社員は、社内用語がわからないと検索すらままならない
  • 検索者側の検索リテラシーや業務知識が求められる

検索するための運用ルールがある

  • エンタープライズサーチでヒットさせるために、ファイルの命名規則や保存場所・フォルダの指定がある
  • 運用ルールから外れたファイルやドキュメントがあると、検索でヒットしない

チャットで質問したい

  • プライベートでは、検索よりもチャットを使って情報収集している。社内の情報検索でも同じようにチャットを使って調べたい
  • チャットで対話しながら情報を深掘りしたり、壁打ちしたい

AIによるサポートやレコメンドがほしい

  • Googleでは検索結果を AI が要約してくれる。同じように、社内での情報検索結果もわかりやすく要約してほしい
  • 自分の検索履歴や業務内容をふまえて、検索結果をカスタマイズして生成してほしい
  • 社内でよく閲覧されている人気の高いコンテンツを関連付けながら、見るべき情報をリコメンドしてほしい

検索結果をパーソナライズしてほしい

  • 同じキーワード(略語)でも、部署や部門、ミッションによっては意味が異なる場合がある。その場合に、自分に関連する意味として解釈した結果を返してほしい
  • 自部門や自分とよく仕事をする人がよく参照しているドキュメントを上位にパーソナライズして表示してほしい。重要な情報を見逃すことなく提示してほしい
  • マネージャーは意思決定するための観点から情報を得たい

データ保護とセキュリティ設定が煩雑

  • 検索範囲や接続する SaaS が増えるほど、アクセス権の設定が煩雑になる
  • エンタープライズサーチ側で都度設定するのではなく、SaaS 側での設定を継承したい

コスト

  • Box や Slack など各 SaaS の検索機能が拡張され、生成 AI 機能を搭載したサービスが提供され始めている
  • これらの検索機能を個々の SaaS ごとにオプションとして買い増すと、トータルコストが跳ね上がってしまう
  • オプションを買い増すのか、エンタープライズサーチを導入して包括的に対応していくのか、どちらがよいのか迷っている

社内ナレッジの活用

  • DX によって社内資産がデジタル化されたはずなのに、探し出せない状況が多発している
  • デジタル資産や社内ナレッジをもっとフル活用して、DXの取り組み効果を最大化したい

検索に費やす時間が生産性低下を招いている

  • 必要な情報が見つからない、ほしい情報を手に入れるまでに時間がかかり過ぎる、という無限ループが社員の生産性と業務効率化を低下させている
  • オフィスなら同僚に気軽に聞けることも、テレワークでは聞きづらく解決までに時間がかかる


よくお聞きする課題をリストアップしてみました。かなり数が多くなってしまいましたが、共感されるお悩みはどのくらいありましたか?

日々の小さな検索ストレスも、積もり積もれば業務への影響やインパクトも大きくなり、検索に費やす時間を企業全体でコスト換算すると驚くような数字になることもあります。

アシストにご相談いただくお客様には、企業役員の方やDX推進リーダーの方々も多く、「ググれない検索ストレス」は経営として解決すべき課題になっていたり、DXの次の取り組みとして進めたいという意向をお聞きすることが増えています。

エンタープライズサーチの最新要件

ここまでで、エンタープライズサーチへの期待は、生成AIの登場や企業のIT環境がクラウドファーストになることで大きく変化していることがわかりました。

現時点でのエンタープライズサーチへの期待をひとことでまとめると、

  • Google と ChatGPT を企業内のデータで使えるようにしたい
  • 「社内版Google 」と「社内版 ChatGPT 」が今すぐほしい

という要件に行き着いていると言っても過言ではなさそうです。

エンタープライズサーチへの要件まとめ(2025年)

  • Box や SharePoint 、Googleドライブ、Slack などの SaaS をひとまとめに横断検索できる
  • 曖昧なワードで検索しても必要な情報にたどり着ける
  • 検索結果に要約を入れたり、詳しい人は誰か、役に立つナレッジも提示してくれる
  • 検索者の属性を理解したうえで、パーソナライズした検索結果を生成してくれる
  • チャットを使って社内の情報をもとにした回答を得られる
  • Salesforce や OneDrive にある情報を使いながら、顧客宛ての文章や文書を作成できる
  • 社内のデータや情報を読み解いて、分析や示唆・インサイトを提示してくれる
  • 特定業務に特化した Apps で対話形式で質問したい
  • クロール、検索結果の表示、回答の生成までのスピードやレスポンスを高速に返したい
  • 検索やチャットの回答で使われる情報は、各従業員のアクセス範囲内に制限したい
  • 回答生成時に参照させたりアップロードするデータは社外に流出させない
  • ナレッジを循環させて組織全体の知識共有を活発する役割を担う
  • 生成AIをうまく使いこなしながら、新しい働き方改革や生産性向上を支援する
  • デジタルワークプレースで従業員の働きやすさとエンゲージメントの向上につながる

生成AI×エンタープライズサーチの最新製品「Glean」

このような潮流のなか、革新的なエンタープライズサーチとして新たに登場した最新製品が「 Glean (グリーン) 」です。日本には、2023年5月に初上陸しています。

Glean は、シリコンバレーに位置するパロアルトの Glean Technologies 社が開発する生成 AIのサービスで、創業者の Arvind Jain 氏は Google 本社で10年以上にわたって、Distinguished Engineer (トップエンジニア)として活躍した著名なエンジニアです。

Arvind Jain 氏が Glean を創業したエピソードに、Google に在籍していた時代からずっと「インターネットの情報は Google で簡単に検索できるのに、社内の情報は検索できない」という不便さを解決するために Glean の開発に着手したという原点があります。このエピソードを聞くだけでも、 Glean への興味が掻き立てられませんか?

ちなみにこの Glean 社は、生成 AI 分野での注目度が高いユニコーン企業でもあり、昨年は資金調達ラウンドのシリーズ E において2億6千ドルの新たな資金調達を発表するなど、イノベーティブな AI サービスと次世代プロンプトのテクノロジーに大きな期待が寄せられている企業でもあります。

Gleanの「Work AI for all」で『すべての人の日常業務にAIを』

Glean はまさに、「社内版 Google 」と「社内版 ChatGPT」をそのまま実現することができます。

Google の検索窓からインターネット上のあらゆる情報を検索できるように、 Glean の検索窓から社内のあらゆる情報を検索できるようになります。

ドキュメントやファイル、データ、メールやチャットでやり取りされている情報をもとに、瞬時に回答を生成できるので、使い勝手は Google と ChatGPT を使っている感覚そのものです。

それだけでなく、エンタープライズ向けにさらに高度で洗練された情報検索やインサイトの生成、対話によるパーソナルな AI アシスタント機能が提供されるので、Glean は私たちの業務全般で広く便利に使えます。

Google を使うのが難しいという方はいないでしょう。Glean もまったく同じです。企業で働くすべての人が日常の業務で簡単に使え、AIによるアシスタントを受けながら、より業務効率を上げ生産性高く、ストレスフリーで機嫌よく仕事ができるようになります。

Glean の使い方や機能、事例の詳細については、こちらからご覧いただけます

まとめ

Glean は、上述したエンタープライズサーチの要件を叶える最新の生成 AI サービスです。

極めて高い技術力とイノベーティブな発想で誕生した Glean は、100を超える SaaS と接続連携して情報検索でき、生成AIの最新テクノロジーを日常の業務で簡単に利用することができます。

Glean を導入すると、企業内の情報を簡単に検索することも、チャットの対話形式で企業内の情報をもとに回答を生成できるようになります。

私たちが普段の生活のなかで、 Google や ChatGPT を使いこなして満足度の高い検索体験を得ているように、オフィスでもテレワークでも、Glean なら効率的で生産的な方法で、知りたかったことはもちろん、今まで知り得なかった情報やインサイトを手に入れることができます。

エンタープライズサーチの導入を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。無料セミナーも随時開催 しています。

アシストは、Gleanの日本初上陸を2023年5月に実現し、グローバル初かつ日本初の販売代理店としてお客様へのカスタマーサクセスを提供しています。

またアシスト自社でもGleanを日本で最初に全社導入しており、全社員1,300名がGleanのエンタープライズサーチとAIアシスタント、ナレッジマネジメントを日々の業務に活用しています。

社内ドキュメントの検索、社内ナレッジの流通や活用、AIアシスタントの導入を検討されている方は、ぜひお気軽にアシストへご相談ください!

この記事の要約:Gleanによる要約をお読みいただけます。

#### エンタープライズサーチとは

エンタープライズサーチは、企業が保有するファイルやドキュメントなどの情報コンテンツを効率的に検索し、必要な情報にすばやくアクセスするための手段です。生成AIを活用した新しいエンタープライズサーチも登場しています。

#### 企業が保有するファイルやドキュメント数

企業内の情報資産は膨大で、Googleドライブ、Salesforce、Gメール、Jira、Confluence、PanoptoなどのSaaSに数千万件を超えるファイルやドキュメントが保管されています。

#### エンタープライズサーチの歴史

エンタープライズサーチは2000年代初めから普及し、企業内の情報資産を検索する手法として確立されました。

#### エンタープライズサーチの問題点

- 検索範囲が狭い
- レスポンスが遅い
- 情報が最新でない
- 検索精度が低い
- 知らないと検索できない
- 検索するための運用ルールがある
- チャットで質問したい
- AIによるサポートやレコメンドがほしい
- データ保護とセキュリティ設定が煩雑
- コスト

#### エンタープライズサーチに期待される最新の要件

- SaaSを横断検索できる
- 曖昧なワードで検索しても必要な情報にたどり着ける
- 検索結果に要約を入れる
- 検索者の属性を理解したうえで、パーソナライズした検索結果を生成する
- チャットを使って社内の情報をもとにした回答を得られる
- 高速なレスポンス
- 各従業員のアクセス範囲内に制限する
- データは社外に流出させない
- ナレッジを流通させて組織全体の知識共有を活発にする
- 生成AIを活用して新しい働き方や生産性向上を支援する

#### Gleanの紹介

Gleanは、シリコンバレーのGlean Technologies社が開発した生成AIサービスで、企業内の情報を効率的に検索し、回答を生成することができます。Gleanは「社内版Google」と「社内版ChatGPT」を実現し、企業内の情報検索やAIアシスタント機能を提供します。

#### まとめ

Gleanは、エンタープライズサーチの要件を満たす最新の生成AIサービスであり、企業内の情報を簡単に検索し、チャット形式で回答を生成することができます。アシストはGleanの国内初の販売代理店として、カスタマーサクセスを提供しています。

執筆者情報:

古賀 智美
2001年にアシスト入社。AIやBI分野のマーケティングを経て、2023年より「Glean」の日本国内での立ち上げに参加。マーケティングマネージャー。
アシストでの生成AI全社実践プロジェクト「1GAN」のCoE。

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