
JP1/AJS3では、ジョブの実行先として実行エージェント名という論理的な値を設定します。実行エージェント名と実際にジョブを実行するサーバ名をマッピングすることで、指定のサーバでジョブを実行します。実行エージェント名にはサーバ名を指定することが多いと思いますが、検証環境と本番環境で異なる実行エージェント名を使用している場合、ジョブ定義移行時に毎回変更する必要があり、また入力ミスのリスクもあります。そこで今回は、検証環境と本番環境で同じ実行エージェント名を使用することで、リスクなく移行する方法をご紹介します。
構成
今回は以下のように本番環境の「HONBAN-AP」サーバと「HONBAN-DB」サーバを、検証環境の「KENSYO-APDB」サーバが兼任している構成を例に挙げます。検証環境で確認したジョブ定義をそのまま本番環境に移行する運用を想定しています。
※ 定義移行に関しては、 コチラ のブログを是非参照ください。

設定方法
実行エージェント名を本番と検証で以下のように同じ名前にし、実際にジョブを実行するサーバ名にそれぞれ紐づけます。
環境 | 実行エージェント名 | 実行サーバ名 |
|---|---|---|
検証環境 | HONBAN-AP | KENSYO-APDB |
HONBAN-DB | KENSYO-APDB | |
本番環境 | HONBAN-AP | HONBAN-AP |
HONBAN-DB | HONBAN-DB |
〇検証環境のJP1/AJS3-Managerで実行するコマンド
【Windowsの場合】
> ajsagtadd -a HONBAN-AP -s KENSYO-APDB
> ajsagtadd -a HONBAN-DB -s KENSYO-APDB
【UNIX系の場合】
# /opt/jp1ajs2/bin/ajsagtadd -a HONBAN-AP -s KENSYO-APDB
# /opt/jp1ajs2/bin/ajsagtadd -a HONBAN-DB -s KENSYO-APDB
〇本番環境のJP1/AJS3-Managerで実行するコマンド
【Windowsの場合】
> ajsagtadd -a HONBAN-AP -s HONBAN-AP
> ajsagtadd -a HONBAN-DB -s HONBAN-DB
【UNIX系の場合】
# /opt/jp1ajs2/bin/ajsagtadd -a HONBAN-AP -s HONBAN-AP
# /opt/jp1ajs2/bin/ajsagtadd -a HONBAN-DB -s HONBAN-DB
※「KNAC1123-E」のエラーが出力される場合は、 コチラ のブログを確認して対処をしてください。
上記設定をすることで、下図の動作をします。

検証環境と本番環境で同じ実行エージェント名を使用する事で、移行時にはジョブ定義の変更をする必要がなくなるため、作業ミスが軽減されます。
まとめ
上記の方法はサーバ更改時などでも活用できるため、物理的な作業ミスの軽減に加えて、ミスできない本番環境への移行作業やサーバ更改時における精神的な負荷軽減の一助になれば幸いです。
製品正式名称(略称表記) および機能対象バージョン
JP1/Automatic Job Management System 3 (JP1/AJS3) 09-00以降
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本田 祐次
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