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鴨川だより

鴨川だより~初夏の志賀郷と、資源をめぐる世界~

公開日:
鴨川だより
#ビル・トッテン

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン

6月に入ると、台風や雨模様が続いていましたが、京都府北部にある綾部の志賀郷で開かれた「週末養蜂家」の集まりの日は、幸いにも晴天に恵まれました。40名を超える仲間たちと初夏の日差しの中で、美味しい料理を囲みながら、愉しいひとときを過ごしました。

今回は、ニホンミツバチの天敵である「アカリンダニ」を顕微鏡で観察するコーナーも設けられていました。アカリンダニは、京都先端科学大学の坂本先生が長年研究してこられた対象です。坂本先生は、ニホンミツバチを誘引するキンリョウヘンの成分を用いた「待ち箱ルアー」の開発者でもあります。アカリンダニはミツバチの気管に寄生する微小なダニで、寄生されると呼吸や飛行が困難になり、ニホンミツバチの群れが大量消滅する原因の一つになるとされています。普段は目にすることのないミツバチの体の中や、微小なダニの姿を観察できたのは、とても貴重な体験でした。

しかし、こうした自然の中で仲間と過ごす穏やかな時間でも、どうしても話題は世界情勢に及びます。米国・イスラエルによるイラン攻撃によって、ビジネスや暮らしにどのような影響が出ているのかも、その一つです。石油派生品である塩化ビニールの高騰など、人々の暮らしも京都の伝統産業も、戦争が長期化すれば深刻な事態に直面することになるでしょう。

さらに、高市首相の台湾有事発言以来、中国から日本へのレアアース輸出は前年同期比で80%減少しているとのことです。日本企業はオーストラリアやインドなど、新たな供給国を懸命に探していますが、その確保は容易ではありません。というのも、中国は世界のレアアースの生産量の約70%、さらに加工・精製能力の約90%を実質的に掌握しているからです。実物資産や実物商品に裏打ちされた富の分野で世界をリードしている国を敵に回すことは、資源の乏しい日本のような国にとって、自らを追い詰めかねません。


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