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2025.07.03

【Qlik Cloud新機能】ストレートテーブルが新しくなります(既存テーブルからの置き換え方法も紹介)

2025年6月、Qlik Cloudに関する重要なアップデートが発表されました。それは、これまでカスタムオブジェクトである「ビジュアライゼーションバンドル」として提供されていた「Straight table」が、標準チャートとして正式採用されるというものです。

この変更により、従来の標準チャート「テーブル」は、アセットパネル上で「テーブル(リタイア済み)」と表示されるようになり、近い将来、廃止予定となります。

既存のシートに配置済みの旧テーブルチャートは、当面はそのまま利用可能ですが、段階的に新規作成や編集が制限されたり、表示崩れを起こしたりする可能性があり、将来的には、旧テーブルそのものが削除される予定です。よって、旧テーブルをご利用中の場合は、なるべく早めに新テーブルへ置き換えていただくことを推奨します。

こちらの記事では、新しいテーブルチャートの新機能や、旧テーブルから新テーブルへの置き換え方法などについてご紹介します。

目次

※本記事は「2025年05月時点のQlik Sense SaaS」で作成しています。

旧テーブルから新テーブルへの置き換え方法

操作はとてもシンプルです。

1.アセットパネルから「ストレート テーブル」をドラッグ&ドロップし、旧テーブルに重ねます。

2.表示されるポップアップから「以下に変換:ストレート テーブル」を選択します。

3.必要に応じて列幅・書式設定を調整します。

新テーブルの新機能

新しいテーブルチャートに変更することで、追加された機能の中から、特に便利だと感じたものをピックアップしてご紹介します。

①複数項目の一括追加が可能に

これまでのテーブルチャートでは、項目を1つずつ手動で追加する必要がありましたが、新ストレート テーブルではチェックボックス形式で複数項目を一括で追加することが可能になりました。アプリ作成の初期段階における作業効率が大幅に向上し、開発スピードの短縮につながります。

※メジャーでは集計関数の指定も可能です。

②チャート探索モードでの表示項目の柔軟な変更

新しいストレート テーブルは、「チャート探索」モードに対応しています。これにより、Analyzerユーザーを含むすべてのユーザーが、画面上で自由に表示項目を変更できるようになりました。

こちらは、プロパティパネルの「スタイル」-「チャート探索」タブの「チャート探索を有効にする」をオンにしておくことで表示設定可能です。

また、「可視化オプション」を「最小化」に設定することで、デフォルトでは画面上に表示させず、以下のようにチャート上で右クリック→「チャート探索」で必要なときのみ表示させることも可能です。

ユーザー自身が柔軟にテーブルをカスタマイズできるため、より自由度の高いデータ探索が可能になります。

③ページネーションで表示位置の明示が可能に

これまでのスクロール形式に加えて、ページ番号を明示的に表示できるようになりました。

どのデータページを閲覧しているのかを即座に把握でき、レポート閲覧時の視認性と操作性が向上します。

この機能は、「スタイル」-「プレゼンテーション」タブの「ページネーションを使用」をオンにすることで設定可能です。

④合計タブがテーブル下部に表示可能に

列の合計値をテーブルの下部に表示する設定が可能になりました。

これまでのテーブルチャートでは合計行は上部固定表示でしたが、ユーザーの閲覧習慣やレポートレイアウトに応じて、下部表示への切り替えが柔軟に対応できるようになりました。

これにより、帳票出力やレポート形式に近い見せ方をしたい場面でも、より自然な形での集計表示が可能になります。

この機能は、「スタイル」-「プレゼンテーション」タブの合計のつまみをオフ(自動→カスタム)に設定し、「位置」を「下」にすることで設定可能です。

⑤Null値の穴埋めが簡単に

NULL値(データが存在しないセル)に対してテキストを表示したい場合、これまでは数式による指定が必要でしたが、新しいテーブルチャートではプロパティ画面から簡単に設定することが可能になりました。たとえば、「–」や「該当なし」など、レポート利用者にとって分かりやすい表記に置き換えることで、誤解のない表示を実現できます。

データの欠損を明示的に伝えたい場面や、テーブルの体裁を整える目的にも有効です。

この機能は、「スタイル」-「プレゼンテーション」タブの「Null値のテキスト」に指定することで設定可能です。

さいごに

新しいストレート テーブルは、従来の機能を大きく上回る柔軟性と操作性を備えており、日々のアプリ作成やメンテナンス、レポート出力の質と効率を大幅に高めてくれます。
実務でよく使われるテーブルだからこそ、このアップデートは業務へのインパクトも大きく、非常に有益な進化だと考えています。

旧ストレート テーブルをご利用中の方も、新テーブルへの移行はドラッグ&ドロップで簡単に置き換え可能です。今後、旧テーブルは段階的に廃止されていく予定であることも踏まえ、早めの移行をおすすめします。

ぜひこの機会に、新ストレート テーブルを積極的にご活用いただき、Qlikアプリのさらなる品質向上にお役立てください。

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