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アプリのパフォーマンス評価を行ってみよう
アプリを最初に開く際に時間がかかることはありませんか。Qlik Sense SaaSでは、パフォーマンス評価という機能が用意されています。今回は、そのパフォーマンス評価の具体的な使用例についてご紹介します。
Qlik Senseでは条件によってシートやチャートの表示/非表示をコントロールできる機能があることを知っていますか?
この機能は「売上明細チャートは特定の地域を選択した場合のみ表示する」といった動作を実現できるため、類似のアプリを作成する手間を省くことができます。
本記事では例として、ユーザーごとにシートやチャートの表示/非表示をコントロールする方法を紹介します!
※アプリに含まれるデータ自体の表示/非表示を制御する機能ではない点にご注意ください。
※本記事は「Qlik Sense Enterprise on Windows May 2025」と「2025年07月時点のSaaS」で作成しています。
シートの編集画面で右側の[シート プロパティ]-[条件の表示]に条件式を設定することで表示/非表示をコントロールします。
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テーブルや棒チャート等のチャート自体には、[条件の表示]の設定が無いため、「タブ付きコンテナ」を使用して表示/非表示をコントロールします。
シートの編集画面で、対象のチャートをタブ付きコンテナに格納し、チャートごとに[条件の表示]に条件式を設定することで、表示/非表示をコントロールします。
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下記のように、user1のみ「売上シート」が表示されるように設定する方法を紹介します。
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設定手順は下記のとおりです。
=SubField(OSUser(),'=',-1)='user1'
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Qlik Sense SaaSの場合は[条件の表示]に下記のような条件式を設定します。
=GetUserAttr('userEmail')='user1@example.com'
「タブ付きコンテナ」を使用して、下記のようにuser1のみ「売上データ」のテーブルが表示されるように設定することが可能です。
▼user1の画面表示:「売上データ」のテーブルが表示される
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▼user1以外のユーザーの画面表示:「売上データ」のテーブルが表示されない
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このとき、「売上データ」のテーブルは非表示になりますが、上記のようにタブ付きコンテナ自体は表示される動作になります。
「売上データ」のテーブルが表示されない理由を明示するため、下記のようにuser1以外の場合にメッセージを表示させる方法を紹介します。
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設定手順は下記のとおりです。
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3) シート上のタブ付きコンテナの上に、対象のテーブルをドラッグアンドドロップします。
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4) タブ付きコンテナを選択し、画面右のプロパティの[コンテンツ]でテーブルの名前をクリックします。
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5) [条件の表示]に下記のような条件式を設定します。
=SubField(OSUser(),'=',-1)='user1'
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Qlik Sense SaaSの場合は[条件の表示]に下記のような条件式を設定します。
=GetUserAttr('userEmail')='user1@example.com'
6) 条件に合致しないユーザー向けのメッセージ用のチャートを作成するため、画面左の[アセット]-[チャート]-[テキストと画像]をタブ付きコンテナの上にドラッグし、[テキストと画像をコンテナーに追加します]をクリックします。
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7) [+]ボタンをクリックします。
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8) 条件に合致しないユーザー向けに表示するメッセージを記述します。
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9) タブ付きコンテナのプロパティの[コンテンツ]で「テキストと画像」をクリックし[条件の表示]に下記のような条件式を設定します。
=SubField(OSUser(),'=',-1)<>'user1'
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▼数式の解説
OSUser関数とSubField関数を使用して、ログインユーザーがuser1以外の場合に「テキストと画像」のチャートを表示するよう条件指定しています。
Qlik Sense SaaSの場合は[条件の表示]に下記のような条件式を設定します。
=GetUserAttr('userEmail')<>'user1@example.com'
タブ付きコンテナのタイトルやタブを非表示にしたい場合は、下記の方法で非表示の設定が可能です。
タブ付きコンテナのプロパティの[スタイル]-[基本設定]-[タイトルの表示]を「オン」から「オフ」に変更します。
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タブ付きコンテナのプロパティの[スタイル]-[プレゼンテーション]-[タブ]を「オン」から「オフ」に変更します。
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今回はシートやチャートについてユーザー単位で表示/非表示をコントロールする方法を紹介しました。
これにより、1つのアプリで特定のユーザーに情報を見せたり、不要な情報を見せないといった柔軟な設定ができます。
今後は部署などのグループ単位で表示/非表示をコントロールする方法の記事も公開予定です。
ぜひお楽しみに!
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株式会社アシスト北海道 サポートサービス技術統括部
2019年に入社し、Qlik製品のサポートを担当して7年目になります。
運動不足を防ぐため、ジムに通って汗を流しています!
そんな時、たまに「Qlikのこの機能でお客様の課題を解決できるのでは?」と閃くことがあります。
このような閃きを大切にしていきたいです。
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