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2025.08.29

アプリのパフォーマンス評価を行ってみよう

Qlik Senseで、アプリを最初に開く際に時間がかかることはありませんか。
パフォーマンスの評価は、Qlik Sense SaaSの機能で、特定の公開シートやオブジェクトがロードされるのに、どれくらいの時間がかかっているのかといった応答時間やメモリの割り当てサイズなど、具体的な指標で表示します。
今回は、そのパフォーマンス評価の具体的な使用例についてご紹介します。

目次

※本記事は「2025年07月時点のSaaS」で作成しています。

パフォーマンスの評価について

Qlik Senseのアプリ開発では、ユーザーの要望に合わせた多様なチャートを、直感的で使いやすいユーザーインターフェイスで、見やすく配置することがとても重要です。加えて、チャートがすばやく表示されることも、アプリの利便性に大きく影響します。たとえ見やすいアプリでも表示に時間がかかると、使用されなくなり、十分な効果が得られなくなるため、パフォーマンスの維持はアプリにとって考慮すべき大事なポイントとなります。

効果的なパフォーマンスを得るために、Qlik Sense のパフォーマンス評価の機能を使用して、単一のアプリに対して、アプリの開発に合わせて評価を実行できます。
開発中に実行することで、公開シートやオブジェクトの応答時間や、メモリが多く割り当てられているテーブルや項目のサイズ等を実行結果として確認できます。
これによりパフォーマンスのボトルネックを特定したり、実行した2つの評価結果を比較することもできるため、複数のチャートを作成して、どちらのチャートがよいかなど確認でき、最適化されたアプリをユーザーに提供することができます。

前提条件

・パフォーマンス評価はアプリ内の全ての公開されているシートのみが対象となります。
・評価を実行するには、次のいずれかのロールが必要です。
  ・テナント管理者
  ・スペース所有者
  ・次のいずれかのロールを持つスペース メンバー。
    - 編集可能
    - アプリ でデータ編集可能
    - 管理可能
    - 操作可能 (管理スペースにて)

設定手順

パフォーマンスの評価を実行する手順は、以下の2通りがあります。

1.ハブの各アプリの [・・・]([他のアクション])から[パフォーマンスを評価] を選択します。

[パフォーマンスを評価] を実行すると即座に実行が開始され、以下のメッセージが画面上部に表示され、キューに入ります。

評価が完了すると以下のメッセージが画面上部に表示されます。

2.ハブの各アプリの [・・・]([他のアクション])から [詳細] を選択します。

[パフォーマンス評価] を選択し、 [今すぐ評価する]を選択します。

ステータスが「キューに登録済み」となりキューが登録され、実行されます。

ステータスが「実行中」に変わります。

ステータスが「確認の準備が整いました」となり、結果を参照できる状態となります。

実行結果

評価の準備が整った後、上記二つの実行方法の結果を表示するには、アプリの [・・・]([他のアクション])から [詳細] を選択し、[パフォーマンス評価]から、実行した評価の[表示]を選択します。

「情報」タブではアプリ全体のパフォーマンス評価結果に関する、基本的な情報が表示されます。

「評価中の例外と警告」では、評価時に発生したエラーや警告等が表示されます。

前提条件にも記載していますが、評価できるのはアプリ内の全ての公開されているシートのみが対象となります。

■「情報」タブで確認できる内容
  ・アプリ サイズ 
  ・行の数
  ・アプリの公開シート
  ・アプリの公開オブジェクト
  ・評価中の例外と警告
    ・致命的なエラー
    ・警告
    ・評価されていません

「結果」タブではより具体的な各評価の詳細について確認できます。

■「結果」タブで確認できる内容
 ・キャッシュに問題があるオブジェクト
 ・シングルスレッドのオブジェクト
 ・メモリ制限を超えたオブジェクト
 ・初期のロード時間別の公開シート
 ・キャッシュされたシートのロード時間
 ・オブジェクトの初期ロード時間
 ・キャッシュされたオブジェクトのロード時間
 ・テーブルごとのメモリ割り当て
 ・項目ごとのメモリ割り当て


以下はオブジェクトごとの初期ロード時間の測定値です。オブジェクトのロードに時間のかかる上位5位のオブジェクトが表示されます。
どのオブジェクトのロードに時間がかかっているかを確認し、例えばマスター アイテムを使用することで、キャッシュが使用できるため、マスター アイテムで対応できるかなど改善につなげていきます。

([新規タブで開く])をクリックして、オブジェクトを含むアプリを開いて、そのまま確認することもできます。

以下はテーブルや項目ごとの、上位5位のメモリ割り当てを持つ、テーブルや項目の一覧およびサイズが表示されます。
ロード スクリプトにある数式で、使用されないテーブルや項目を削除する等、データ モデルサイズの最小化や応答性の向上に役立てられます。

評価結果の情報については、メーカーのヘルプに記載がありますのでご覧下さい。

https://help.qlik.com/ja-JP/cloud-services/Subsystems/Hub/Content/Sense_Hub/Apps/app-performance-evaluation.htm
「アプリ パフォーマンス評価」の「評価結果の表示」

各評価ごとの詳細な情報は、以下をご覧下さい。
https://help.qlik.com/ja-JP/cloud-services/Subsystems/Hub/Content/Sense_Hub/Apps/app-performance-evaluation.htm#Performance_evaluation_information
「パフォーマンス評価情報」

また、パフォーマンスに影響を与えるテーブルやオブジェクトが特定され、アプリを最適化するための一般的な方法については、以下のヘルプをご参考にご検討下さい。

https://help.qlik.com/ja-JP/cloud-services/Subsystems/Hub/Content/Sense_Hub/Apps/app-performance.htm
「アプリのパフォーマンスの最適化」

比較について

一回の実行の評価の結果を確認するだけではなく、一つのアプリで実行した二つの評価結果を比較することもできます。アプリ編集の際に、いくつかのパターンで応答時間を測定し、採用の判断に役立てることができます。

■手順
アプリの [・・・]([他のアクション])から [詳細] を選択し、[パフォーマンス評価] で、比較したい二つの評価にチェックを入れ、 [比較]を選択します。

評価結果が表示されます。
「情報」タブには、選択したパフォーマンス評価の評価情報とそれらの違いが表示されます。

「結果」 タブではより具体的な評価情報が表示され、絶対的および相対的な変化が表示されます。

オブジェクトの数が少なくなったことにより、初回ロード時間は、二つのシートで1回目より2回目の方が短くなっていることが確認できます。

初回ロード時間の変化の大きいオブジェクトも確認することができます。

通知について

パフォーマンス評価が完了または失敗したときに、メールなどの通知を受け取るように設定することができます。

■通知できる内容
・このアプリのパフォーマンス評価を確認する準備ができました
・このアプリのパフォーマンス評価の実行に失敗しました

■手順
アプリの [・・・]([他のアクション])から [詳細] を選択し、[通知設定]から、実行した評価の[表示]を選択します。

アプリのパフォーマンス評価を確認する準備ができた(成功した)場合には、以下のようなメールが送信され、「View details」を選択すると、[パフォーマンス評価] 画面が表示されます。
評価に時間がかかるような場合には、通知を設定することで実行時間を気にすることなく作業を進められます。

メール件名:Performance evaluation of perf_app is ready to be reviewed

さいごに

Qlik Sense SaaSにおけるアプリのパフォーマンス評価機能についてご紹介しました。
アプリの作成において応答時間が気になる場合は、様々な評価指標をご用意していますので、この機能を使用して、パフォーマンスに影響がありそうなオブジェクトを特定し、ぜひアプリの最適化にご活用下さい。

執筆者情報:

株式会社アシスト
CX本部 サポートサービス技術統括部

長らくBI製品に携わり、主にQlik製品のサポートを担当しています。
お客様の課題解決につなげられるよう、デジタル技術の進化を楽しみながら、日々学んでいきたいです。

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