- Oracle Cloud
- Oracle Database
Oracle AI World2025視察記
今年もオラクル社の年次イベント「Oracle AI World 2025」が開催され、アシストからも11名の社員がラスベガス現地で参加しました。 本記事では「Oracle AI World 2025 視察記」として「Oracle AI World 2025のハイライト」と「アシストの注目ポイント」を、Oracle AI World 2025全体の雰囲気とともにお伝えします。
|
|
【Oracle SE2】CPUスレッド数制限の動作検証結果~その2~ では同一サーバ内に複数のデータベースを構築したケースで、どのようにスレッド数制限が行われるか確認をしました。SE2のスレッド数制限の最終回は「Real Application Clusters(以下、RAC)環境でどのように制御されるか」を検証しましたので、その結果を紹介します。
Oracle JapanのFAQ"
Oracle Database Standard Edition 2で制限される「CPUスレッド」とは何ですか?
"には、スレッド数制限はデータベース単位で行われ、各データベースごとに使用するCPUスレッドが16(RACの場合は8)までに制限されると記載されています。
今回はこの8CPUスレッド数の制限に着目します。片方のインスタンスが停止した場合に、起動しているノードの制限が16CPUスレッドに変わる/8CPUスレッドのまま、どちらになるのかを以下の環境を使って検証を行います。
IBM Power System
POWER8 3.72GHz E850 16Core(Hyper-Treading有効)
480GBメモリ
Storwize V3700 10Krpm 900GB SAS HDD * 12
AIX 7.1
Oracle Grid Infrastructure 12.1.0.2
Oracle Database 12.1.0.2 SE2(RAC環境)
まずはRAC環境の場合は8CPUスレッド数で制限されることを確認します。CPUを使用する処理を行うセッションを増やしていくと、両ノードとも8CPUスレッドの制限を超えたところで「resmgr:cpu quantum」の待機イベントが発生しました。これは期待したとおりの動作です。
|
▲gv$session(制限内:7セッションがCPUを使用) |
|
▲gv$session(制限超え:9セッションがCPUを使用) |
ここからが本番です。片ノードのインスタンスを停止した状態で起動しているノードにCPUを使用するセッションを増やしていきます。8CPUスレッド、16CPUスレッドどちらの動作となるのでしょうか。
はじめに7セッション。当然制限はかかりません。
|
▲gv$session(片ノードが停止した状態で7セッションがCPUを使用) |
もう2セッション追加して合計9セッション。結果は…。
|
▲gv$session(片ノードが停止した状態で9セッションがCPUを使用) |
うーん。実は16CPUスレッドに変わってくれることを期待していたのですが、制限は8CPUスレッドのままでした。
SE2のCPUスレッド制限は起動インスタンス数に関係なく、RAC環境であるかどうかがポイントのようです。制限が動的に変わらないところを見ると初期化パラメータの
CLUSTER_DATABASE
あたりを考慮しているのでしょうか。この記事を書いている時には検証環境を返却してしまっており、確認できませんでした。
RAC環境を構築する際には片ノードのインスタンスが意図せず停止した際、生存ノードに処理が集中してもサービスの提供が継続できるようにハードウェアリソースやデータベースの初期化パラメータなどを考慮します。SE2でRAC環境の利用を検討する場合には、シングルインスタンス以上にCPUスレッド数制限を意識する必要がありそうですね。
3回にわたってお送りした【Oracle SE2】CPUスレッド数制限の動作検証結果、いかがでしたでしょうか。ご利用環境の移行を検討するのにあたり、少しでもお役に立てば幸いです。
|
|---|
サービス事業部 サポートセンター
2007年にアシスト入社後、Oracle Databaseのサポート業務に従事。現在はサポートの傍ら、未解決のトラブルを一つでも多く減らせるよう、サポートセンターに蓄積されているノウハウを社内外に伝える活動を行っている。
■本記事の内容について
本記事に記載されている製品およびサービス、定義及び条件は、特段の記載のない限り本記事執筆時点のものであり、予告なく変更になる可能性があります。あらかじめご了承ください。
■商標に関して
・Oracle®、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。
・Amazon Web Services、AWS、Powered by AWS ロゴ、[およびかかる資料で使用されるその他の AWS 商標] は、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
今年もオラクル社の年次イベント「Oracle AI World 2025」が開催され、アシストからも11名の社員がラスベガス現地で参加しました。 本記事では「Oracle AI World 2025 視察記」として「Oracle AI World 2025のハイライト」と「アシストの注目ポイント」を、Oracle AI World 2025全体の雰囲気とともにお伝えします。
Oracle AI Database 26aiでBlockchain TableのV2が実装されました。これは堅牢なガバナンスと開発・運用の柔軟性という相反する課題を両立させるものでありデータガバナンスやセキュリティを向上させます。V2はどのようにアップデートされたのかを動作検証しました。
データベースの環境準備に時間を要していませんか?OCI BaseDBのクローン機能なら、検証環境を30分未満で作成可能です。本記事では、実際の操作手順から開発・テストでの活用法、コストやIP変更などの注意点までを画像付きで徹底解説します。